---ネコの手!?---
~The世界遺産より 日光~
日光東照宮の花鳥風月、鳥獣などなどは「平和」のテーマとしているとのこと。
平和の世に現われるといわれる神獣などなど。
空想上の神獣類と写実的な鳥獣がとりまぜて並びます。
身近な動物の代表格はネコ。
家康公の霊廟にいたる入り口に配置されています。
見る角度によって「眠っている」ようにも「起きている」ようにも見えるといわれています。
確かに、真下から見れば、「すやすや」感が漂います。
まずは、正面からの「猫」。
ところが、左手からみると・・・。
顔を持ち上げ動的に見えます。
お腹のあたりも上がり、背は弓なりに見えます。
そして、手です。
踏ん張っています。
将に、獲物に近づかんとする様です。
すでに、手には獲物、獲物がねずみならば尻尾を抑えているようにも見えます。
姿勢は、臨戦。しかし目は閉じている。
目さえ開ければ、獲物の一匹や二匹はしとめん!との姿に見えます。
霊廟をネコなりに守っているのでしょうか。
因みに「猫」の木彫の裏側は、「雀」です。よく見ると、「稲穂」も彫られています。
猫に雀、稲穂。実に、日本の農村の日常です。
全体を覆う、「獅子」や「麒麟」「龍」などと対照的な日常の空間≒「まるで縁側のような空間」を「猫」と「雀」が作り出しています。
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