日本一開放的な少年院「有明高原寮」での講演と見学 | 夢は、世界中の再非行を減らし、笑顔を増やすこと

夢は、世界中の再非行を減らし、笑顔を増やすこと

僕は、情けないことですが、再非行を増やし、笑顔を減らしてきた、元非行少年
今の夢は、世界中の再非行を減らし、笑顔を増やすこと
自分と未来は変えられる
でも、一人では変えられない

7月20日は、長野県安曇野市にある有明高原寮という少年院で、7人(現在の収容人数は8人)の少年に対して「自分と未来は変えられる」というテーマで講演をさせてもらった。

質疑応答の時間になると、全員が質問をしてくれた。

全員の質問の内容が、とても深みがあり、今後のことを真剣に考えている様子がひしひしと伝わってきて、その分、質問に答える僕も中途半端に答える訳にはいかないので、答えに詰まりながらも嘘偽りなくまっすぐに答えることに集中させてもらった。

 

講演には、院生や法務教官だけでなく、更生保護女性会、鑑別所の首席、安曇野市の職員、市民タイムス安曇野支社の方もお越しくださっていた。

 

有明高原寮の院長(正式には、寮長)は、小山浩紀さん。

小山さんと初めてお会いしたのは、約5年ぐらい前だったと思う。

小山さんが広島矯正管区で勤務されていた時に、広島でお会いさせてもらったのが最初だった。

そのご縁で、広島矯正管区でおこなわれた篤志面接委員の研修会で講演をさせていただいた。

その際に、一緒に講演をさせてもらったのが、NHKスペシャルにも出演された、ばっちゃんと呼ばれている中本忠子さんだった。

それから、中本さんにはとてもお世話になっている。

現在も、1人の少年の相談をさせてもらっているし、地元の先輩が我が子のことで悩んでおられたので中本さんのことをお伝えさせてもらった。

小山さんの話に戻るが、小山さんがその後、内閣府で勤務されてからも、内閣府に講演に呼んでいただけた。

その後の小山さんの勤務先の、青葉女子学園(宮城県にある女子少年院)には行けなかったが、次の有明高原寮にも行かせていただけることになり、このご縁に感謝ばかり。

 

講演が終わったあとは、小山さんや、有明高原寮の法務教官の方々が、とても丁寧に寮内を案内してくださり、説明をしてくださった。

当日は、再サポとして役員5名で行かせてもらっていたので、再サポメンバーと感嘆の声をあげながら、その都度、質問もさせてもらいながら、見学をさせてもらった。

 

有明高原寮を見学していて感嘆したことは多々あるが、僕が特に印象に残ったことを以下に挙げていきたい。

・温泉カウンセリングでは、有明高原寮に入院した院生が2週間ぐらい経つと、担任の先生と一緒に近所の温泉まで歩いていき、院生と担任が裸と裸で温泉に入りながらさまざまな語らいをする。

※刺青が入っている少年がいたら、刺青があっても入れる温泉に変更するなどの配慮をしている。

・周りには、塀もフェンスもない。脱走しようとしたらいつでも脱走できるような環境だった。何度か脱走した少年がいたようで、フェンスや塀をつけるか議論になったが、地元の人たちからフェンスや塀をつけることを反対されて、現在もフェンスや塀がない。

・2000メートル級の山に、院生と法務教官が登山に行く。登山においては、院生が法務教官を支えたり、気遣うことがある。

・出院準備になると、1人で徒歩や自転車で、院外にある老人ホームに働きに行く。

・親子合宿では、親と院生が一緒の部屋に泊まり、院内にある温泉にも入れる。親子合宿の間は、法務教官が付添いなしでも、親子で近所を散歩できる。

・夏になると、近所の小中学生が、有明高原寮にきて、毎朝、院生と小中学生が一緒にラジオ体操をする。

・有明高原寮は、地元のお手伝いをしたり、地元の行事に出たりなど、地元と一緒に生きてきた歴史がある。

・有明高原寮の体育館を、近所のバレーボールなどに開放している。

・野良猫が有明高原寮に迷い込んできたため、今は野良猫の居候を許可して、サブローと名付け、院生に猫担当としてえさをあげる役割なども配置している。

 

 

かねてから、民間の少年院を作りたいという夢がある。

有明高原寮を見学させてもらったことで

日本初となる民間少年院のイメージが、今までより色濃くなった。

 

 
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