歴史街道7月号/コメント御礼 | 浅倉卓弥オフィシャルブログ「それさえもおそらくは平穏な日々」Powered by Ameba

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そういう訳で、
久々に書かせていただいた同誌が
本日5日、ついに発売になる。

表紙はこんな感じです。

歴史街道 2015年 07 月号

¥648
Amazon.co.jp

週明けまでには全国津々浦々、
店頭に並んでおるかと思われます。


お目に止まる機会が
もしありましたら幸甚です。


僕も大体似たようなことを
記事中で書いてはいるのですけれど、


まさに巻頭の
黒鉄ヒロシさんの文章の通りで、


飯粒を撒き散らしたり、
あるいはどちらが先に御前に出るか、
行家と早足で競い合ったりといった、

各所に伝わっている
極端に戯画化された挿話の
野卑な印象からだけでは、


この木曾義仲という人の為した
業績の重要性や、


あるいは周囲との
絆というべき関係性というものが、

決して把握できないことは、たぶん
間違いがないのではないかと思います。



今回の特集は、全編にわたって、
この種のマイナス・イメージを
どうにかして覆し、


この木曾義仲なる武将を
正当な再評価へと導こうという、
いわば気概にあふれております。

僕自身、我がことのように
嬉しく感じながら
全体を拝読させていただきました。


まあ、寄稿もしているので
ある意味我がことっちゃあ
我がことではあるのですけれど。



巴、兼光兼平らはもちろんのこと
斎藤実盛や大夫坊覚明、

あるいは義高・大姫の挿話辺りにも
きちんと紙面が割かれておりまして、


ああ、そういえばこの辺も
ずいぶんと調べたよなあ、などと、
少なからず感慨深くもなりました。


あ、一応執筆者なので、
発売前ながらすでに
見本を頂戴しておったりします。


とりわけこの大姫に関しては、
僕は『黄蝶舞う』なる一冊にも
複数回登場させておりまして、


何度か足を運んだ
鎌倉の岩船地蔵堂なんて小さな祠も
きちんと紹介されていて、


メジャーなルートにはない場所なのに、
よく写真見つけてきたなあ、などと
感心したりもした次第であります。

この辺りがお好きな方には、
是非ともお勧めしたい仕上がりです。




さて、些か間が空いてしまいましたが、
そういう訳で、この仕事関連の


最初の記事に先日コメントを下さった
みさ仔@もふもふ飴さん、
どうもありがとうございました。


今回の原稿は
フィクションではないのですけれど、


僕の担当は基本幼少期なので、
木曾谷界隈の情景描写なども
多少入れ込んでおります。


その辺りはもちろん、雑誌全体、
十分にご期待いただいて
かまわない一冊だと思われます。

もしお読みいただけて、
気が向いたらまた御感想など、
御報告いただければ幸甚です。



それにしても、以前の翔子さんにしても
今回のみさ仔さんにしても、


中学時代に『君の名残を』を全編
読んでくださっているということで、

正直、少なからずびっくりしています。

長かったでしょう。


翻れば僕自身は
中学時代にきちんと読めた小説の類は、
それこそ星新一さんと、

流行に流行っていた横溝正史さんくらいの、
ものだったのではないのかなあ、などと
つらつら思い出したりもしておりました。



それからlionheartvegaさんへ。

最新のコメント、
少なからず面映く拝読しました。

ネタの仕込み、頑張っております。

それに、以前にもちらりと触れた通り、
実は未発表原稿も
ずいぶんとたまっていたりもします。



ちょっとね、こういう場では
さすがに詳しいことまでは
迂闊には文字にできないのですけれど、

たぶん些か無茶をしているんだと思います。

そのせいで、なかなかいろいろなものが、
確定情報としてここでも出せなくて、
歯痒い思いをしていることは確かです。



ただlionheartvegaさんはもちろん、
みさ仔さんも翔子さんも、

幾度も繰り返し拙著を開いてくれていると
この場で御報告してくださっていることが、
今何よりも励みになっております。



ですからまた、本を閉じた時に
これいつかもう一度読みたいなあと、
そんなふうに思える一冊になるような、


そういう原稿を
とにかくつねに目指して行こうと、
気持ちを新たにしているところであります。


それでもまあ、面白さのベクトルというのは、
人それぞれ、たぶん様々な方向がある訳で、


とりわけ今交渉しているメインの原稿は、
ちょっとどころではなく
変わった内容だったりします。


無理やりたとえるなら、
145キロのドロップ・ショットみたいな感じ。

基本短編集なんだけれど、
1000枚を越しているという奇天烈な代物。


それこそ去年の六月に、
ようやく書き終えたと
騒いでいたやつですね。



ま、ですから、
原稿が仕上がることと、
本になることの間には、

実は結構煩雑な手続きというか、
開きがあったりもするのですよ。


そしてこの辺りが、上でいっている、
無茶の正体でも
実はあったりもするのですけれど。


まあそれはさておき。

同作のほかにも、十分一冊分に
まとまっていそうな案件も
あるにはあるので、


ですから、たぶん本になる時は、
ひょっとして結構まとめて
世に出てくるのではないかとも思います。



その際は、どうぞよろしくお願いいたします。