乳がんと診断されてから自分はこれからどうなるか、どんな治療が待つのか、予後はどうなのか・・・考えることは一杯いっぱいになった。医療の進歩は目覚ましく、旧い知識は役立たないはずである。まして乳がん看護は私の専門外であるため、まず敵を知ることから始めた。
乳がん治療に関して参考になったのは「乳癌診療ガイドライン2018年度版」「患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2019年版」「国立がん研究センターがん情報サービス」などのサイトである。
丁度オンライン講座も開催されていたので参加してみた。よく使われている標準治療は、一般的な治療ではなくエビデンス(根拠)のある最高の治療であること。乳がんは罹患者が多いため、研究が一番進歩していると話されていた。まず標準治療からがスタートが適切で、食事療法やアロマなどの代替医療はエビデンスが少ないこともわかった。
高齢者の乳がん治療は、「手術に耐え得る健康状態であれば、高齢者の乳癌に対しても手術療法を行うことが標準治療である。がんの大きさや進行度、年齢だけでもなく認知機能や生活環境なども含めた複数の観点からトータルで評価し、手術を行うことによるメリットとデメリットを考える必要がある」(日本乳癌学会のガイドライン)と書かれている。だたこれは医師のためのガイドラインで、患者の私は治療について意思決定する必要がいつかくることは想像できた。
70代越えの私は、体調もよく健康体(と思っている)なので、自分にあった標準治療受け、”その時その時を、自然体で向き合おう”と腹をくくった。
<2020年9月記>