今回の記事は、たまに書きたくなる私の三菱養和愛だけを綴った内容です。
私は、三菱養和巣鴨ジュニアユースに在籍しました。そのときには東京トレセンにも選ばれました。小学時代は市選抜にも入れなかったのに、中学では東京トレセンにまでいけたのは、養和の環境が最高だったからだと今でも思っています。
さらに養和ユースにも昇格できました。
ただ、ユースでは日本代表にもなった永井雄一郎さんなどがいて、レベルの差を感じ、自分の高校の部活に移籍しました。
ただ、養和が嫌になったから辞めたわけではなく、単純に実力不足だったので、高校は部活でサッカーを楽しもうと思って辞めたのでした。
そして私は、今の日本トップレベルの育成年代チームで、養和のようなチームはどこにもないのではないかと思います。
そんなことも書きたいと思います。
今回、何度目かはわからないくらいに、養和について書こうと思ったのは、↓動画が出てきたからです。特に「養和」という検索ワードで検索したわけでもありません。本当に偶然でした。
養和出身で、Jリーグで長く活躍し日本代表にも選ばれた田中順也選手と、養和コーチの生方さんが、養和巣鴨グラウンドで語り合うというものでした。
↓は田中選手のプレー集です。
私は最初びっくりしました。
生方コーチと田中選手(引退していますが、話が現役時代のことなので選手ということにします)が、最初キックについて語っています。
生方コーチは私が選手だったときからいます。もう30年近く前です。
「仏のうぶさん」として、みんなから慕われていました。
今でも養和で指導なさっているということに、私は感動します。
そして生方コーチは、手とか腕を大きく使った方がいいと、田中選手にアドバイスしたようです。
そして田中選手のキックは、腕を大きく使ったキックです。
そして僭越ながら、私がキック論で書いているのは第一に「腕の使い方」なのでした。
だんだんと思い出してきたのは、養和時代にコーチから、キックの際の腕の使い方を教えてもらったことです。
無意識下で覚えていたから、自分がコーチになったとき、キックについて研究しようと思ったときに真っ先に腕の使い方に思い至った気がします。
ただ、養和のコーチは、教師面して教えることはありません。
たとえば鳥かごなども一緒に入って、選手と楽しそうにやるのがほとんどです。今はわかりませんが、当時はそうでした。
私は「意識」できる範囲では、養和のコーチに教えてもらった記憶がないです。
ですがコーチが一緒にプレーしながら、アドバイスをもらったことはたくさんあることを思い出してきました。
今思うと、養和グラウンドは「現代のストリートサッカー」なのかもしれません。
コーチは「町のやたらサッカーがうまい大人」みたいな感じで、一緒にプレーしながら教えてくれます。
そして最近、私も指導現場では、子どもたちに「おい○○、俺に向かって技出してみろよ」とかやっていることに気が付きました。
私も一緒に楽しんでいるのです。
私も一応養和時代はドリブラーで東京トレセンまでいきましたので、40歳を過ぎた今でも、足技はかなり出せます。
足技を出すと子どもたちが「コーチ、動きが速すぎてわからない!」「どうやって足が動いているのか意味がわからない!」と言ってくれます。ですがそれが狙いだったりします。そういうのを見て真似してほしいのです。
今日ブログを書きながら養和のコーチの素晴らしい姿を思い出したので、今後指導ではもっともっと子どもたちと一緒にプレーして、足技をだそうと思いました。
私は生方コーチが話しているのを見て、まさに私が目指していることを言っているのだと思いました。
「養和は比較的、コーチとみんな仲がいい」
「良い仲間がいて、全員が養和は面倒を見てくれるコーチ」
「養和はコーチ陣も一緒にサッカーをして、とにかく楽しいという、一緒に汗かいて」
「原理原則しか教えないもんね。ボール取られたら取り返せとか。なんかばっちり戦術をやるようなことは(していないし)逆に俺たちはそういうことも勉強しているけど、言い過ぎちゃいけないというのがあったりとか」
「やっぱり俺たちが一番大切にしているのは『こどもの顔』、キラキラ感というか(中略)まずその顔を出させるのが俺たちの仕事。養和はそういう理念のもとでやっている」
私は実際に養和でサッカーをして、本当にそうなのだと思います。
理念だけよくても、実態はかけ離れたチームはたくさんあると思います。
ですが養和は理念と実践の乖離が非常に少ないチームだと思います。
そして、私がコーチとして志向しているサッカーも、養和に近いものがあり、嬉しくなります。
私にも養和の血が流れているんだなと思うからです。
私は技術練習は徹底的にやりますが(これは養和とはまた違った尊敬する方の影響です)試合では、特にうまくなった代ほど口出しをしないようにしています。子どもたちが自主的に声を掛け合い励ましあいプレーするのが、私は最高だと思っているからです。
そういうときに、私は真に感動するのです。
そういったストリートサッカー的な養和から、いい選手がたくさん輩出されています。
↓は2024年Jリーグ開幕時に、そのjリーガーの出身中学やジュニアユースの人数です。
三菱養和巣鴨は、J下部組織と遜色ないくらいのJリーガーを輩出しています。
さらにいえば、これはJリーガーを対象にしていると思うので、三菱養和巣鴨出身で日本代表の中村啓斗は、このランキングには含まれていないと思います。さらにプロ輩出数は少ないとはいえ、日本代表の相馬勇紀は三菱養和調布出身です。
こういった自由で人間形成を最重視したような指導のなかから、J下部組織と同じようにプロを輩出しているのは、私は凄いことだと思います。