これまで受け継がれてきた創傷法は、
ガーゼなどによる徹底したdry dressing法で、
いかに痂皮形成を促すかということを考えてきました。
しかし、近年になって創傷部を空気にさらした場合と
ポリエチレンフィルムで被覆した場合とを比較すると、
後者により早い上皮形成がみられることが確かめられたのです。
こうして、創傷部における湿潤性を重視した
新しい創傷治療の考え方Moist Wound Healingが生まれたのです。
それは、湿潤させた環境下では痂皮形成が起こらず、
上皮再生は滲出液中で創面に沿ってスムーズに起きることから、
湿潤環境を維持できるドレッシング材で
創傷部を被覆することにより治癒が促進されるというものなのです。
ドレッシングの目的とは
1、創の保護
2、滲出液の管理
3、汚染の防止
4、創傷部位の保温
5、治癒の促進
6、整容