使えるハングル文字 -8ページ目

パッチム 「連音化」

パッチムの発音変化は、
以下の7つの変化をクリアできればだいたい
押えたことになります。


7つの発音変化とは、


連音化(→有声音化口蓋音化

濃音化([k]→[?k]、[t]→[?t]、[p]→[?p])

激音化([k]→[kh]、[t]→[th]、[p]→[ph])

弱音化無音化(ヒウッの)

⑤鼻音化(<a>、<b>、<a>+<b>)

流音化

[n]の挿入


になります。


さっそく、①の連音化から説明しますね。


連音化
パッチムの次に母音で始まる文字が来ると、
パッチムは次の文字の「初声」として発音されます。
終声の初声化ともいいます)


◆例

アルプスのブログ-マル+イ

말+이マル+イ、言葉+が)

アルプスのブログ-マリ

말이マリ、言葉が)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-マリ(発音用)

마리マリ
になります。


◆例

アルプスのブログ-モム+イ

몸+이モム+イ、体+が)

アルプスのブログ-モミ

몸이モミ、体が)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-モミ(発音用)

모미モミ
になります。


◆例

アルプスのブログ-ソン+エ

손+에ソン+エ、手+に)

アルプスのブログ-ソネ

손에ソネ、手に)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-ソネ(発音用)

소네ソネ
になります。


◆例

アルプスのブログ-ハン+イル

한+일ハン+イル、韓+日)

アルプスのブログ-ハニル

한일ハニル、韓日)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-ハニル(発音用)

하닐ハニル

になります。



連音化による有声音化
平音の

アルプスのブログ-平音で有声音化する子音

ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅈキヨク、ティグッ、ピウプ、チウッ
パッチムの場合は、連音化の結果、


有声音化濁音に変化)がおきて

アルプスのブログ-【キヨク】

キヨク):[k]→[g]

アルプスのブログ-【ティグッ】

ティグッ):[t]→[d]

アルプスのブログ-【ピウプ】(平音)

ピウプ):[p]→[b]

アルプスのブログ-【チウッ】

チウッ):[t∫]→[dз]

と濁った音になります。


◆例

アルプスのブログ-シプ+オ

십+오シプ[∫ip]+オ[o:]、10+5)

アルプスのブログ-シボ

십오シボ[∫bo]、15)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-シボ(発音用)

시보シボ[∫bo]
になります。


◆例

アルプスのブログ-モク+イ

목+이モク[mok]+イ[i]、首+が)

アルプスのブログ-モギ

목이モギ[mogi]、首が)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-モギ(発音用)

모기モギ[mogi]
になります。


連音化による口蓋音化(こうがいおんか)
パッチムが

アルプスのブログ-ティグッ、ティウッ

ㄷ,ㅌティグッ、ティウッ
で、次にくるのが母音

アルプスのブログ-イ(ニウン有)

イ[i]
の場合、連音化してもパッチムは
アルプスのブログ-ティグッ[d]、ティウッ[th]

ㄷ[d],ㅌ[th]
とは発音されず、

アルプスのブログ-チウッ[dз]、チウッ[t∫h]

ㅈ[dз],ㅊ[t∫h]

と発音されます。


◆例

アルプスのブログ-クッ+イ

굳+이クッ[kut]+イ[i]

アルプスのブログ-クジ

굳이クジ[kudзi]、副詞:あえて)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-クディ

구디クディ[kudi]
ではなくて

アルプスのブログ-クジ(発音用)

구지クジ[kudзi]
になります。


◆例

アルプスのブログ-カッ+イ

같+이カッ[kat]+イ[i]

アルプスのブログ-カチ

같이カチ[kat∫hi]、副詞:一緒に)

実際の発音通りにハングルを書くと

アルプスのブログ-カティ

가티カティ[kathi]
ではなくて

アルプスのブログ-カチ(発音用)

가치カチ[kat∫hi]
になります。


口蓋音化は、数はいくつもありませんから
例の2つくらいは覚えてしまいましょう!


ちなみに

アルプスのブログ-チウッ、チウッ(激音)

ㅈ,ㅊチウッ[平音]、チウッ[激音]
の音のことを「口蓋音」といいます。
(口蓋【こうがい】:口の中の上側の壁)


このように連音化することで
さらに有声音化口蓋音化という発音に
変化することもあるということを覚えておいて下さい。



明日は、②の「濃音化」を説明します。



お詫び:m(__)m


私事で恐縮なのですが、私の母親が亡くなりました。

しばらくの間、
思うようにブログの更新できないかも知れませんが、
何分よろしくお願いします。


元気なうちにもっと会いに行っていればと、
今は後悔しています...。

パッチム 「7つの分類」

前回も少しふれましたが、
「パッチム」とは「支えるもの」という意味で、
「子音+母音+子音」の最後の子音を指します。

(「縁の下の力持ち」という感じでしょうか...^^)


アルプスのブログ-マル

マル、言葉)
というハングル文字を子音と母音にわけると

アルプスのブログ-ピウプ+ア+リウル

ㅁ+ㅏ+ㄹピウプ+【母音:ア】+リウル
(子音[m])+(母音[a])+(子音[l])


アルプスのブログ-マル_字母分解


となります。


前回の話で
最初の子音を「初声」、次にくる母音を「中声」、

最後の子音を「終声」といい、

この終声のことを「パッチム」といいましたね!


ハングルには、このパッチムが次の音とつながったり、
変化したりするという特徴があります。


この話は、次回からするとして
今回はパッチムの種類を発音によって分類してみます。


パッチムの子音字は組み合わされてたくさんあるように
見えますが、発音的には7つにまとめられます。


アルプスのブログ-ク[k]パッチム

ㄱ[k]
・「イッカ」と発音したときの息を止めた状態の[k]の音。

アルプスのブログ-ク[k]パッチム分類1

ㄱ,ㅋ,ㄲキヨク、キウク、ッサンギウク

アルプスのブログ-ク[k]パッチム分類2

ㄳ,ㄺキヨクシオッ、リウルキヨク
♪例えば、

アルプスのブログ-サク(賃金)

サク[sak]、賃金)


アルプスのブログ-ツ[t]パッチム

ㄷ[t]
・「ハッタ」と発音したときの息を止めた状態の[t]の音で、
 しっかり歯ぐきの後ろで舌をとめます。
アルプスのブログ-ツ[t]パッチム分類1

ㄷ,ㅌ,ㅅ,ㅆ,ティグッ、ティウッ、シオッ、ッサンシオッ、
アルプスのブログ-ツ[t]パッチム分類2

ㅈ,ㅊ,ㅎチウッ[平音]、チウッ[激音]、ヒウッ
♪例えば、

アルプスのブログ-サッ(アシの敷物)

サッ[sat]、アシの敷物)


アルプスのブログ-プ[p]パッチム

ㅂ[p]
・「カッパ」と発音したときの口を閉じた状態の音。

アルプスのブログ-プ[p]パッチム分類

ㅂ,ㅍ,ㅄ,ㄼ,ㄿ
ピウプ、ピウプ[激音]、ピウプシオッ、リウルピウプ、リウルピウプ
♪例えば、

アルプスのブログ-サプ(シャベル)

サプ[sap]、シャベル


アルプスのブログ-ル[l]パッチム

ㄹ[l]
・舌先を歯ぐきの裏につけて、[l]と発音します。

アルプスのブログ-ル[l]パッチム分類1

ㄹ,リウル

アルプスのブログ-ル[l]パッチム分類2

ㄺ,ㄼ,ㄽ,ㄾ,ㅀ
リウルキヨク、リウルピウプ、リウルシオッ、
リウルティウッ、リウルヒウッ

♪例えば、

アルプスのブログ-サル(肌)

サル[sal]、肌)


アルプスのブログ-ム[m]パッチム

ㅁ[m]
・「サンマ」と発音したときの口を閉じた状態の「ン」の音。

アルプスのブログ-ム[m]パッチム分類

ㅁ,ㄻミウム、リウルミウム
♪例えば、

アルプスのブログ-サム(生活)

サム[sa:m]、生活)


アルプスのブログ-ン[n]パッチム

ㄴ[n]
・「パンダ」と発音したときの「ン」の音

アルプスのブログ-ン[n]パッチム分類

ㄴ,ㄵ,ㄶニウン、ニウンチウッ、ニウンヒウッ
♪例えば、

アルプスのブログ-サン(山)

サン[san]、山)


アルプスのブログ-ン[ng]パッチム

ㅇ[ng]
・「ゴング」と発音したときの「ン」の音。
 音を鼻から抜いて、口は閉じません。

アルプスのブログ-イウン

イウン
♪例えば、

アルプスのブログ-サン(机)

サン[sang]、机)


このようにパッチムの発音は7つにまとめられます。


とくに、

アルプスのブログ-サム(生活)

サム[sa:m]、生活)

アルプスのブログ-サン(山)

サン[san]、山)

アルプスのブログ-サン(机)

サン[sang]、机)

の発音の区別ができるようにしましょう!


発音のコツは、その口の形のまま止めておくことです。



今日はパッチムの子音字と7つの発音の分類を
紹介しました。


明日は、本題の発音の変化ということで
連音化」「有声音化」を説明したいと思います。

ハングル文字のしくみ

前回までに
右矢印基本母音字10個
右矢印合成母音字11個
右矢印基本子音字14個
右矢印合成子音字5個

の母音字21個、子音字19個を学習してきました。


これらは、説明した「覚え方のコツ」で
憶えてしまいましょう!


今日は、これからの文字を使って
ハングルの言葉を作ってみようと思います。


例えば、ハングルという言葉をハングル文字で
書くと、


...


そうですね~、

アルプスのブログ-ハングル

한글ハングル
と書きますね。


この言葉を子音母音に分解すると

アルプスのブログ-ヒウッ+ア+ニウン

ㅎ+ㅏ+ㄴヒウッ+【母音:ア】+ニウン
(子音[h])+(母音[a])+(子音[n])

アルプスのブログ-ハン_文字分解


アルプスのブログ-キウク+ウ+リウル

ㄱ+ㅡ+ㄹキヨク+【母音:ウ[ш]】+リウル
(子音[k])+(母音[ш])+(子音[l])

アルプスのブログ-クル_文字分解
となります。


最初の子音を「初声」、
次に来る母音を「中声」、
最後の子音を「終声」と言います。


初声、中声、終声や子音、母音というのは、
あくまで音を表す名称です。


文字についていうときには、「字母」という言葉をつけて
初声字母中声字母終声字母、あるいは
子音字母母音字母のように区別して呼びます。


とくに終声字母のことをみなさんよくご存知の
パッチム」といいます。


アルプスのブログ-ハングル

한글ハングル
という文字は、
「子音:初声」+「母音:中声」+「子音:終声」
という構成でしたが、


アルプスのブログ-モリ
머리モリ、頭)
という文字を子音・母音に分解すると

アルプスのブログ-ピウプ+オ

ㅁ+ㅓミウム+【母音:オ[>]】
(子音[m])+(母音[>])

アルプスのブログ-モ_文字分解


アルプスのブログ-リウル+イ

ㄹ+ㅣリウル+【母音:イ】
(子音[r])+(母音[i])

アルプスのブログ-リ_文字分解


に分解されて、
「子音:初声」+「母音:終声」
という構成の文字になります。



あと、終声でパッチムが2つ並ぶものもあります。
(次回紹介します)


次回は「パッチムを制す」ということで、
パッチムの発音について説明していきたいと思います。



追伸:
いつもの韓国スナックで東方神起の【風船】を歌ってみたら、
赤い風船バージョンじゃなくて黄色い風船バージョンでした。


「パルガン」(赤い)とばっか思いこんでいましたが、

・・・

酔うといい加減に歌っているんですね~!f(^_^;