合成母音字11個
前回は10個の基本母音字の話をしました。
(→基本母音字10個
参照)
基本母音字は、
■長いタテ棒の左右に短いヨコ棒が一つか二つ
ついている母音字
(口を大きく開いて発音する母音字)
ㅏ,ㅑ,ㅓ,ㅕ(ア・ヤ・オ・ヨ)
■長いヨコ棒の上下にタテ棒が一つか二つ
ついている母音字
(唇を丸く突出して発音する母音字)
ㅗ,ㅛ,ㅜ,ㅠ(オ・ヨ・ウ・ユ)
■ヨコ棒とタテ棒だけの母音字
(唇を左右に引いて発音する母音字)
ㅡ,ㅣ(ウ・イ)
の10個でしたね...!
10個の基本母音字がいくつか組み合わさって
11個の合成母音字をつくります。
合成母音字は基本母音字の組み合わせですから、
タテ棒とヨコ棒、短い棒から成り立っています。
◆長いタテ棒、短いヨコ棒の合成母音字
ㅏ+ㅣ=ㅐ(ア[a]+イ[i]=エ[ε])
ㅐ(エ[ε])
日本語の「エ」より口を大きく開いて
「エ」と発音します。
ㅑ+ㅣ=ㅒ(ヤ[ja]+イ[i]=イェ[jε])
ㅒ(イェ[jε])
口を大きく開いて「イェ」と発音します。
ㅓ+ㅣ=ㅔ(オ+イ[i]=エ[e])
ㅔ(エ[e])
日本語の「エ」とほぼ同じように、
やや口をせばめて「エ」と発音します。
ㅕ+ㅣ=ㅖ(ヨ+イ[i]=イェ[je])
ㅖ(イェ[je])
口をせばめて「イェ」と発音します。
◆唇を丸く突出して発音する合成母音字
ㅗ+ㅏ=ㅘ(オ[o]+ア[a]=ワ[wa])
ㅘ(ワ[wa])
唇を丸めてから「ワ」と発音します。
ㅗ+ㅐ=ㅙ(オ[o]+エ[ε]=ウェ[wε])
ㅙ(ウェ[wε])
唇を丸めて「ウ」と発音しながら、
口を大きく開いて「エ」と発音します。
ㅗ+ㅣ=ㅚ(オ[o]+イ[i]=ウェ[we])
ㅚ(ウェ[we])
唇を丸めてから「ウェ」と発音します。
ㅜ+ㅓ=ㅝ(ウ[u]+オ=ウォ)
ㅝ(ウォ)
唇を丸めてから「ウォ」と発音します。
ㅜ+ㅔ=ㅞ(ウ[u]+エ[e]=ウェ[we])
ㅞ(ウェ[we])
唇を丸めてから「ウェ」と発音します。
ㅜ+ㅣ=ㅟ(ウ[u]+イ[i]=ウィ[wi])
ㅟ(ウィ[wi])
唇を丸めて「ウ」の発音をしながら、
「イ」を発音します。
◆唇を左右に引いて発音する合成母音字
ㅡ+ㅣ=ㅢ(ウ[uu]+イ[i]=ウィ[uui])
ㅢ(ウィ[uui])
唇を横に広げ、その平らな形のまま
「ウィ」と発音します。
ㅙ,ㅚ,ㅞ(ウェ[wε]、ウェ[we]、ウェ[we])
の3つの発音はほとんど区別ができません。
しいて言えば
ㅙ(ウェ[wε])
は他の2つに比べて、もう少し口を開けて
発音する音になります。
基本母音字と合成母音字の全21個を
〇(イウン)をつけて並べてみます。
(母音字を文字として表現する場合は
無音としての〇「イウン」をつけます。)
아,야,어,여(ア・ヤ・オ・ヨ)
↓ ↓ ↓ ↓
애,얘,에,예(エ[ε]・イェ[jε]・エ[e]・イェ[je])
오,요,우,유(オ[o]・ヨ[jo]・ウ[u]・ユ[ju])
10個の基本母音字
ㅏ,ㅑ,ㅓ,ㅕ(ア・ヤ・オ・ヨ、口を大きく開く)
ㅗ,ㅛ,ㅜ,ㅠ(オ・ヨ・ウ・ユ、唇を丸く突出して)
ㅡ,ㅣ(ウ・イ、唇を左右に引いて)
の並びに
ㅏ,ㅐ,ㅓ,ㅔ,ㅣ(ア[a]・エ[ε]・オ・エ[e]・イ[i])
を順番に組み合わせていった文字が
ハングルの辞書での母音の順番になります。
아→애(ア[a]→エ[ε])
↓
야→얘(ヤ[ja]→イェ[jε])
↓
어→에(オ→エ[e])
↓
여→예(ヨ→イェ[je])
の順番になります。
続いて
오,요,우,유(オ[o]・ヨ[jo]・ウ[u]・ユ[ju])
が
오→와(オ[o]→ワ[wa])
↓
왜→외(ウェ[wε]→ウェ[we])
↓
요(ヨ)
↓
우→워(ウ[u]→ウォ)
↓
웨→위(ウェ[we]→ウィ[wi])
↓
유(ユ[ju])
の順番になります。
最後に
으,이(ウ[uu]・イ[i])
が
으→의→이(ウ[uu]→ウィ[wi]→イ[i])
で、
基本母音字(10)と合成母音字(11)あわせて
全部で21個の母音字になります。
母音の憶え方とすると最初は
基本母音字のタテヨコ棒による3つの分類と
同じく発音の3つの分類で憶えておくといいと思います。
発音の3つの分類とは
「口を大きく開いて発音する母音字」
「唇を丸く突出して発音する母音字」
「唇を左右に引いて発音する母音字」
になります。
明日は「子音字」のおさらいをしましょう!