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子音字 「発音のコツ」

子音字は、

基本子音字 14個、
(→基本子音字14個 参照)
合成子音字 5個
(→合成子音字5個 参照)
をあわせると全部で19個になります。


基本子音字は発音で使う器官によって
5つに分類しました。
(→基本子音字 器官分類 参照)


合成子音字5個の音を「濃音」と呼びましたが、
今回はそのような音の分類から子音発音のコツを学びましょう!


子音字は発音の特徴によって
平音激音濃音鼻音流音の5つに分類されます。


平音:軽い息とともに、柔らかく発音する音

アルプスのブログ-キヨク,ティグッ,ピウプ,シオッ,チウッ
ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅅ,ㅈ
キヨク、ティグッ、ピウプ、シオッ、チウッ


激音:激しい息をともなって発音する音

アルプスのブログ-キウク、ティウッ、ピウプ、チウッ、ヒウッ

ㅋ,ㅌ,ㅍ,ㅊ,ㅎ
キウク、ティウッ、ピウプ、チウッ、ヒウッ


濃音:のどを締めつける感じで発音する音

アルプスのブログ-濃音並び

ㄲ,ㄸ,ㅃ,ㅆ,ㅉ
ッサンギヨク、ッサンディグッ、ッサンビウプ、
ッサンシオッ、ッサンジウッ


鼻音:空気が鼻に抜ける音

アルプスのブログ-ニウン、ミウム(鼻音)

ㄴ,ㅁニウン、ミウム


流音:舌先を巻き気味にして、はじくように発音する音

アルプスのブログ-リウル(流音)

リウル


の5つになります。



5つの分類を細かく見ていきましょう!


平音:
軽い息とともに、柔らかく発音する

アルプスのブログ-キヨク,ティグッ,ピウプ,シオッ,チウッ

ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅅ,ㅈ
キヨク、ティグッ、ピウプ、シオッ、チウッ

の5つを平音といいます。


このうち

アルプスのブログ-平音で有声音化する子音

ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅈ
キヨク、ティグッ、ピウプ、チウッ
の4つは語頭では

[k][t][p][t∫]と発音されますが、


語中で母音などにはさまれると、

有声音(濁音)化し、それぞれ

[g][d][b][dз]に変ります。


ただし、

アルプスのブログ-シオッ

シオッ
は語頭でも語中でも音は同じです。


アルプスのブログ-プブ(夫婦)

부부プブ、夫婦)
を例にすると、この文字を一つずつ発音すると

アルプスのブログ-プ、プ

부、부プ、プ
になりますが、


続けて発音すると(母音にはさまれると...)

アルプスのブログ-プブ(夫婦)

부부プブ、夫婦)
になります。


母音にはさまれるとは、平音

アルプスのブログ-ピウプ

ピウプ

アルプスのブログ-ウ(基本母音1)


という母音にはさまれていることをいいます。


それでは、言葉として発音してみましょう!


アルプスのブログ-カグ

가구


・・・


カグ、家具)と発音します。


アルプスのブログ-トウディオ

드디어


・・・


トウディオ、ついに)と発音します。


アルプスのブログ-ピビムバプ

비빔밥


・・・


ピビムパプ、韓国料理:ビビンバ)


アルプスのブログ-チェジュト

제주도


・・・


チェジュト、地名:済州島)


アルプスのブログ-ウィサ

의사


・・・


ウィサ、医者)


アルプスのブログ-シオッ

シオッ

は語頭でも語中でも音は同じで、

アルプスのブログ-サ

は有声音化しません。



②激音からは明日説明します。m(__)m



追伸:
前に韓国ドラマ「君は僕の運命」に
女性ユニット「少女時代」の「ユナ」が出演している話を
しました。


このドラマ、おもしろいです。

自分の娘の角膜を移植した「チャン・セビョク」(ユナ)
を家族としてやっと受け入れようとしています。


「ユナ」の演技に関しては、インターネット上でいろいろ
言われていましたが、実は、私たち韓国語学習者にとっては
非常にわかりやすい発音で聞いていて勉強になるのですよ。


ぜひみなさんも、このドラマ見て下さいね!(o^-')b

合成子音字5個

子音字には、
「カナダラ」の基本子音字14個
(→基本子音字14個 参照)
の他に合成された子音字5個があります。


基本子音字
「カ、ナ、タ、ラ、マ、パ、サ、ア、チャ、チャ、、、」
の頭から一つおきに文字を並べた(パ、サは続いてます)
「カ、タ、マ、パ、サ、チャ」

アルプスのブログ-キヨク,ティグッ,ピウプ,シオッ,チウッ

ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅅ,ㅈ
キヨク、ティグッ、ピウプ、シオッ、チウッ
を2つずつ重ねて合成します。


この5つは発音的にも、
「軽い息とともに、柔らかく発音する」音で
平音」と呼ばれています。



合成子音は、

アルプスのブログ-【ッサンキヨク】

ㄲ 【쌍기역】ッサンギオク、[?k]

・「カ」行の詰まった音。
・「シッカリ」の「ッカ」のイメージ。


アルプスのブログ-【ッサンティグッ】

ㄸ 【상디귿】ッサンディグッ、[?t]

・「タ」行のつまった音。
・「イッタン」の「ッタ」のイメージ。


アルプスのブログ-【ッサンピウプ】

ㅃ 【쌍ㅂ읍】ッサンビウプ、[?p]

・「パ」行の詰まった音。
・「イッパイ」の「ッパ」のイメージ。


アルプスのブログ-【ッサンシオッ】

ㅆ 【쌍시옷】ッサンシオッ、[?s]

・「サ」行の詰まった音。
・「イッサツ」の「ッサ」のイメージ。


アルプスのブログ-【ッサンチウッ】

ㅉ 【쌍지읓】ッサンジウッ、[?t∫]

・「チャ」行の詰まった音。
・「ヘッチャラ」の「ッチャ」のイメージ。


の5つになります。


ちなみに

アルプスのブログ-ッサン

サン
は、「対(つい)、ペア」を意味する名詞です。



母音字
アルプスのブログ-ア(基本母音)

ア、[a]
をつけて発音してみましょう。


アルプスのブログ-ッカ

ッカ、[?ka]

アルプスのブログ-ッタ

ッタ、[?ta]

アルプスのブログ-ッパ

ッパ、[?pa]

アルプスのブログ-ッサ

ッサ、[?sa]

アルプスのブログ-ッチャ

ッチャ、[?t∫a]


と発音します。



言葉として発音してみましょう!


アルプスのブログ-ッカジ

까지ッカジ、助詞:~まで)

アルプスのブログ-ッテムネ

때문에ッテムネ、そのせいで)

アルプスのブログ-パップダ

바쁘다パップダ、忙しい)

アルプスのブログ-ピッサダ

비싸다ピッサダ、高い)

アルプスのブログ-ッチゲ

찌개ッチゲ、チゲ鍋)


そうです、そんな感じです...。



「軽い息とともに、柔らかく発音する」音
アルプスのブログ-キヨク,ティグッ,ピウプ,シオッ,チウッ

ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅅ,ㅈ
キヨク、ティグッ、ピウプ、シオッ、チウッ
を「平音」といいましたが、

この合成された子音字を「濃音」といいます。


基本子音字の形を、発音する際に使う器官によって
5つに分類しましたが、


発音の特徴によって
平音・激音・濃音・鼻音・流音
の5つに分類されます。


明日は、発音の特徴による子音字の分類
(5つの分類)について解説したいと思います。(o^-')b


基本子音字 「歯と喉」

基本子音字14個は、「カナダラ」の順番で
リズミカルに憶えてしまいましょうという
話しをしました。


まず、一文字ずつ区切って読むと...、


カ[ka]、ナ[na]、タ[ta]、ラ[ra]、

マ[ma]、パ[pa]、サ[sa]、

ア[a]、チャ[t∫a]、チャ[t∫ha]、カ[kha]、

タ[tha]、パ[pha]、ハ[ha]


そうです、そんな感じです。


リズミカルに続けて発音すると...、


カ[ka]・ナ[na]・ダ[da]・ラ[ra]・マ[ma]・バ[ba]・サ[sa]

ア[a]・ジャ[dзa]・チャ[t∫ha]・カ[kha]・タ[tha]・パ[pha]・ハ[ha]


になります。


このように続けて発音すると
有声音化(濁音に変化)するものがありますから
気をつけましょう!
(→有声音化参照)



そして子音字の発音を覚えるコツは、
5つの体の器官に分類して覚えるのが
いいという話をしました。


体の器官で分類すると


①唇を使って発音する音

アルプスのブログ-唇を使って発音する音_

アルプスのブログ-ミウム、ピウプ、ピウプ(激音)

ㅁ,ㅂ,ㅍ,ミウム、ピウプ、ピウプ[激音]、


②舌を使って発音する音

アルプスのブログ-舌を使って発音する音_

アルプスのブログ-ニウン、ティグッ、ティウッ、リウル

ㄴ,ㄷ,ㅌ,ㄹ,ニウン、ティグッ、ティウッ、リウル、


③軟口蓋(なんこうがい)を使って発音する音
(軟口蓋:口の中の天井部の奥の方)

アルプスのブログ-軟口蓋を使って発音する音_

アルプスのブログ-キヨク、キウク

ㄱ,ㅋ,キヨク、キウク、


④歯を使って発音する音

アルプスのブログ-歯を使って発音する音_

アルプスのブログ-シオッ、チウッ、チウッ(激音)

ㅅ,ㅈ,ㅊ,シオッ、チウッ、チウッ[激音]、


⑤のどを使って発音する音

アルプスのブログ-のどを使って発音する音_

アルプスのブログ-イウン、ヒウッ

ㅇ,ㅎイウン、ヒウッ


の5つになります。


前回
①唇を使って発音する音
②舌を使って発音する音

は、説明しましたので


今回は

③軟口蓋(なんこうがい)を使って発音する音
④歯を使って発音する音
⑤のどを使って発音する音


を詳しく見ていきましょう!


③軟口蓋(なんこうがい)を使って発音する音

アルプスのブログ-【キヨク】

ㄱ 【기역】キヨク、平音[k/g]
アルプスのブログ-軟口蓋_キウク_


・舌の付け根の部分をのどの上奥につけて出す音で、
 その舌の形を表しています。
・軽く柔らかく発音します。
・語頭の場合は「カ」行の[k]、
 母音にはさまれると[g]になります。


パッチムとしての発音は、
「イッカ」と発音したときの息を止めた状態の音です。


アルプスのブログ-【キウク】

ㅋ 【키읔】キウク、激音[kh]
アルプスのブログ-軟口蓋_キウク_


・¬に1画加えた形です。
・加えた1画は激しい息だと思って下さい。
・発音する場所は¬と同じですが、息を激しく出します。
 語頭でも語中でも濁りません。


パッチムとしての発音は、
「イッカ」と発音したときの息を止めた状態の音です。
ㄱ【기역】(キヨク、平音[k/g])と同じです。



④歯を使って発音する音
アルプスのブログ-【シオッ】

ㅅ 【시옷】シオッ、平音[s/∫]
アルプスのブログ-歯_シオッ_


・歯をかたどってつくられています。
・舌先と歯ぐきでつくられる摩擦音で
 「サ」行の子音より少し柔らかめの[s]または[∫]です。


パッチムとしての発音は[t]です。
「ハッタ」と発音したときの、息を止めた状態の[t]の音で、
しっかり歯ぐきの後ろで舌を止めます。
ㄷ【디귿】(ティグッ)と同じです。


アルプスのブログ-【チウッ】

ㅈ 【지읒】チウッ、平音[t∫/tз]
アルプスのブログ-歯_チウッ_


・人に1画加えた形です。
・語頭は柔らかめの「チャ」行の子音[t∫]となり、
 母音にはさまれると「ジャ」行の子音[tз]となります。


パッチムとしての発音は[t]です。
「ハッタ」と発音したときの、息を止めた状態の[t]の音で、
しっかり歯ぐきの後ろで舌を止めます。
ㄷ【디귿】(ティグッ)と同じです。


アルプスのブログ-【チウッ】(激音)

ㅊ 【치읓】チウッ、激音[t∫]
アルプスのブログ-歯_チウッ(激音)_


・スにさらに1画加えた形です。
・「チャ」行の子音[t∫]を、
 激しい息を出しながら発音します。


パッチムとしての発音は[t]です。
「ハッタ」と発音したときの、息を止めた状態の[t]の音で、
しっかり歯ぐきの後ろで舌を止めます。
ㄷ【디귿】(ティグッ)と同じです。



⑤のどを使って発音する音

アルプスのブログ-【イウン】

ㅇ 【이응】イウン、無音[φ]
アルプスのブログ-喉_イウン_


・のどの形をかたどってつくられています。
・初声(文字の最初の子音字部分)に来た時は、
 発音しません。


パッチムとしての発音は[ng]で、
「ゴング」というときの「ン」のような感じで鼻音にします。


アルプスのブログ-【ヒウッ】

ㅎ 【히읗】ヒウッ、激音[h]
アルプスのブログ-喉_ヒウッ_


・〇に2画加えた形で、のどから強く息を出して発音します。
・「ハ」行の子音[h]の音です。
・語中では弱くなったり聞こえない場合があります。


パッチムとしての発音は[t]です。
「ハッタ」と発音したときの、息を止めた状態の[t]の音で、
しっかり歯ぐきの後ろで舌を止めます。
ㄷ【디귿】(ティグッ)と同じです。



前回も述べましたが、これら子音字の名称は
最初の文字(初声)と最後の文字のパッチム(終声)
が必ず同じ文字であることを憶えて下さい。


例えば、

アルプスのブログ-【シオッ】

ㅅ 【시옷】シオッ、平音[s/∫]
は、最初の文字(初声)が「人」でパッチム(終声)が「人」です。

他の子音字もすべてこれと同じになっています。



明日は残りの合成された子音字「濃音」の解説をします。