追記2017年
以前のブログを整理してだいぶ考えも変わってきました。
捏ねる捏ねないは「パン理論コース」の1回目でいろいろ考え方をお伝えしています。
詳しくはHPのコース説明をご覧ください。
おおむねの内容と考え方は同じですが、
少し言葉の違い等が古い記事はございます。それを考慮頂いて読んでください。
「東京の某Eという教室で『パンは捏ねると白いパンができてしまうから捏ねない』」という事を教わり捏ねない方法だったのですが・・・。
ハード系のパンを焼くレッスンだったそうです。
捏ねすぎについて考えてみることにします。
捏ねすぎ=よくない
どうしてでしょうか。よくコルドンブルーのステファンシェフが「こねると生地が酸化して白くなる」という事を言っていました。
考えてください。たとえばきめの細かい角食パンを作るときは白い粉をできるだけ使い(灰分の少ない
粉)、よくこねます。こねることで生地に空気を抱き込み白くきめの整ったパンを作りたいからです。
ハード系は、キメが荒い(ボコボコの気泡だったり不揃いの膜厚のクラムだったりを目標とします)。
捏ねすぎはNG・・・どこかで持っていた本で読んだ!!!
見つけました。この本です(^O^)
スティーブン・L・カブラン「パンの歴史ー世界最高のフランスパンを求めて」
パンの生地は捏ねている間に空気を抱き込み酸化していきます。長時間協力にこねると酸化が過度に進んでしまい、結果、真っ白なパンができる。その代り風味や香りは酸化することにより失われてしまう。
フランスの小麦はそもそも灰分が多く、すごく味わい深いパンができます。胚芽の多く含まれた、色の濃いパンをずっと食べ続けてきた庶民には、上流階級しか食べられなかった、精白された小麦粉で作る白いパンは憧れの対象だったのでしょう。そのニーズが味や香りを犠牲にした製法を産み出し、真っ白なパンはよく売れたそうです。でも時代は移り変わり、人はパンに白さよりも、味を求めるようになってきました。栄養学的な立場からいっても精白された小麦粉よりも、全粒粉への回帰が近年見受けられます。
家庭で手ごねする分には「酸化」についてはそこまで気にしなくて良いと考えています。
ただ、フープロやニーダーなどの機械を用いた場合は気を付けてください♪
私が一番引っかかっているポイントは「捏ねて作るグルテン」と「パンチで作るグルテン」の違いです。
私は、捏ねてしっかり作ったグルテンのパンは、しっかり仕上発酵を取って焼いても、あまり捏ねずに作った生地と比べて、窯に入れたときに上に達がる力が強いです。
ダレ~っとヤル気のない明らかにやってしまったパンになる確率が低いと感じ、私はできるだけ生地はつなげようと考えています。
でも生地を調えるようにパンチを繰り返して作る生地もあります。
私はこの調えるように作る生地が実は上手に作れていないのかもしれません。
ヘタだからダレているのか。今度堀田シェフの所で生地を調えるパンチを行い作るパンを教えてもらって、自分の作り方が間違え作っていたかを確認してきます。4月26日です♪
だから今日の生徒のみなさん。次回をお楽しみに(忘れていたら声かけてください♪)
堀田シェフに質問する前に、私が自分で少し考えてみたあっているかわからない理論を書いてみたいと思います。
①生地を捏ねすぎない。
②加水を多くする。
③イーストの量を減らす。
①ですが、
パンの生地の状態をきちんと見極めないとだめだと思います。100%捏ねてしまうとパンチをすることによって過度の力が加わり生地が切れて痛んだり、ボリューム出すぎたり。ボリュームが出すぎると、食パンは腰折れの原因になりますし、乾燥しやすいパンになってしまいます。
②ですが、
高加水のパンはしっとりモチモチになり、パンチをした時の生地のダメージを和らげてくれます。
③ですが、
イーストの量は減らしてください。
その代り発酵時間を+です。それは、レシピや捏ね上げ温度によって変わってくると思いますので、あくまでチャレンジしてみる事です。
高加水のパンは慣れです。慣れると手につかなくなります。
生地が非常に柔らかいパンは、あまり家庭では作らないと思います。
生地の扱いが大変ですし、ベトベトして上手く成形できないからだと思います。
そのような生地でも、パンチを2回もすると、生地は意外にもプリプリしてきて成形できるようになります。ですから、最低でも5%、できるなら10%程度水を増やす事をお勧めします。
発酵時間を長めにとることと、生地をたたんでいく事で、水分を多く含んだ、気泡の多い生地になります。
分かっているつもりですが、やはり生地をたたんでぷりぷり感が増しても、こねて作るグルテンと折りたたんで張らせたパン生地の状態の違いを感じたいです。そもそも、オーブンの威力が少ない場合は、しっかり捏ねたほうが、しっかりとダレずに縦に伸びて、変な硬さのないパンに仕上がるとかんじたのですが・・。
私が作る折りたたんで作るグルテンのやり方が間違っていたらいけないので、シェフに質問して解決してきます!!
パンをこねるという作業はなぜ必要なのでしょうか。
捏ねる=グルテンの強化。
私は高加水のカンパーニュをモチモチクラムで気泡はボコボコで作りたいという目標があります。
ある程度高さが出る迫力のあるあのカンパーニュ。
カンパーニュはあまり捏ねない(生地がつるっとしたら捏ねすぎです)と本に書いてあり、そうなんだと
マニュアル化して覚えていました。でも、シニフィアンでは本当に40分以上かけてつやつやになるまで生地をつないでいくのです。
仕上発酵以降でだれてしまうのは、生地に力が無いから。
とにかく生地も鍛える。鍛える。鍛える(筋トレです)。
でも、ほとんど捏ねずにパンチでつないでいく生地もあります。
加水の量によってちがうという事でした。
パンの生地が耐えることのできる力の方向は加水量によって違うという事を教えていただきました。
捏ねるときに加える力の方向なんて考えたことがありませんでした。
たたきつける力は上から下・・・。
でも、昨日カードでつなぐようにしながら作った生地は「なるほど納得」の製法でした。
このようにしてつないでいくと生地もある程度、力を持つのだと。
でも、加水が多いし、やはり膜が弱いので、気泡はつぶれやすく本当にデリケートな生地になります。
私はやはりもう少し男前な強いパンが焼きたい。
たとえて言うなら重量揚げの選手。パワーで生地を押し上げたい。
そのためには、やはり力の加減を考えてゆっくりじっくり捏ねるのだと。
でも、5のグルテンを作るのジワジワと5の強さにしたものと、10鍛えてグルテンを作り、あとバシナージュ(水を足していく)して生地が傷んだダメージが5.10マイナス5=5だから同じ!!
とした考えはNGです。
グルテンだけ見たら5と5で同じだと思います。
でも、私たちは小麦のグルテンを食べるわけではなく、炭水化物=澱粉を食べているのです。
その澱粉がこねることによってどのように変化するのかもまた考えなくてはならないこと。
重ねて伸ばしてハリを出して効率よく生地を傷めないように仕上げた生地を丁寧に成形して焼くことにより、最大限のポテンシャルを引き出したパンもまた美味しい。
でも、どうしても水水ムチムチの力のあるクラムを作りたい。
そして、家庭の窯でも上手に焼きたい。
現在の捏ね方はコルドンのステファンシェフにルヴァンの高加水の生地を作るときに手ごねの場合、
どのように捏ねたらよいのですか?と質問して「じゃあ捏ねてみる(^O^)」と教えていただいた方法です。
ダメージのすくない捏ね方をちょっとひらめいてみました。
堀田シェフにヒントを頂いた「力の方向を考えた捏ね方」です。
物になるか分かりませんが、新しい捏ね方を少し考えてみようかと思いました。もちろん手ごね(^O^)
あと、スカートをはいて捏ねてみる。女を意識して!!(冗談です)
色々な捏ね方も研究してみたいです。
オレンジとカレンツのリュスティックです。