皆さま、おばんです!

 

今晩は三陸鉄道リアス線からもういっちょ!

先月開通したばかりの旧JR山田線から移管した区間にある、

両石(りょういし)駅の訪問記です。

両石駅は昭和26年に開設された両石仮乗降場を

昭和29年に昇格させて誕生した駅。

山田線内では山岸駅とともに

2駅しか存在しない「仮乗降場」を前身とする稀な駅でした。

 

だから駅の造りはとても簡素。

階段上の丘陵に単式ホームがあるだけの停留所タイプの駅なのですよ。

 

…以上のことはネットで調べて知ってたのですが、

それ以外の知識を持たずに現地を訪れた自分は、

駅前の広い空き地に強烈な違和感を感じながら眺めてたのです。

 

だって見てくださいよ。

駅のそばに小さな神社の鳥居がある以外、

辺りには民家が一軒もないのですから。

こんな場所に駅がある理由って一体…?

 

帰宅してから両石駅で起きた出来事を知り驚いていたのですが、

8年前に東日本大震災が発生するまでは

駅の周囲に「街」が存在していたらしく。

押し寄せた津波に街はのまれ、

丘陵の上にある両石駅以外、流失してしまったそうなのです。

 

確かに眼下に海が見えますけどハッキリ言います。

ここってかなり高い位置にある場所なのですよね。

まさかこの高さまで津波が押し寄せたとは…震えが止まらん。

 

参考に、こちらは国土地理院のサイトから転載した

昭和52年に撮影された両石駅付近の航空写真でした。

自分も仙台在住で、直後に東日本大震災の津波の恐ろしさを

目の当たりにしましたけど、

ひょっとしたら、両石地区の被害はそれ以上だったのでは?

 

ここからはいつも通りに駅の様子をチェック。

両石駅自体は津波被害はなかったようで、

ホームや待合室は国鉄時代から引き継がれたモノのままです。

復旧し際し、ホームに誘導帯が設けられたようですね。

 

駅の北側は嵩上げされ、新しい住宅が建ち並び始めてました。

 

ホームに貼られていた横断幕です。

十分がんばってるのはわかりますけど…これからもがんばれ!

 

ホームの上からも海が見えました。

両石湾はアイナメ釣りのメッカだそうですが…

震災前の活気は戻ったのかな?

 

リアス線の駅名標は名所イラスト&駅愛称入りです。

「恋の峠(恋ノ峠)」は両石~鵜住居間に実際にある

峠の名称らしいですよ。

せっかく駅愛称が「恋の峠 愛の浜」なのなら、

リアス線・恋し浜駅のような

恋人の聖地のような駅に改装すればいいのにと思うのですけど…

こんな考えは不謹慎かな?

 

最後は麓の神社に合掌して両石駅を後にしました。

三陸鉄道で旅をすると

何気なく通り過ぎてしまいそうな両石駅ですけど、

下車する意味は十分あると思いますよ。

駅前に立つだけで津波の威力を思い知らされますから。

 

 

訪問駅リスト(第三セクター 私鉄線 ほか)

三陸鉄道リアス線(釜石駅-宮古駅)

 

↑(釜石駅方面)

両石駅(平成31年4月2日)

鵜住居駅

大槌駅

吉里吉里駅

浪板海岸駅

岩手船越駅

織笠駅

陸中山田駅

豊間根駅

払川駅

津軽石駅

八木沢・宮古短大駅

磯鶏駅

宮古駅(平成24年6月16日)

↓(山口団地駅・久慈駅方面)

 

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