皆さま、こんにちは。
来週、5月11日をもって最後の運行となる
江差線末端区間の駅探訪も今回がラストです。
江差線・湯ノ岱(ゆのたい)駅です!
湯ノ岱駅、読めませんでしたよ。
相変わらず学が無いな…自分。
駅の南側にある丘陵から冷鉱泉が湧き出たことから
この駅名が付けられたんだそうな。
湧水の水温が34度を超えると温泉で
25度未満だと冷鉱泉なんだそうです。
湯ノ岱駅と言えば、近くにある湯ノ岱温泉が有名ですけど、
湯ノ岱駅は江差線末端区間のちょうど中間地点にありまして、
同線内では唯一の列車交換可能駅でした。
職員さんが配置されているのも、
終着の江差駅とここ湯ノ岱駅だけ。
色んな意味で、湯ノ岱駅は江差線の中心駅なのですよ。
ぱっと見、職員さんは独りだけでしたけど、
降り続く雪の除雪作業で懸命に動かれてました。
本当は沿線に宿を取ってゆっくり温泉に浸かればいいのですが…
まるで素通りしている気分で本当に申し訳なく感じました。
かつては荷卸しホームが湯ノ岱駅にもあったようですけど、
貨物列車が運行を終えて既に34年が経過、
駅舎も新しくなって当時の様子を伺うことが出来ませんでしたの。
そうそう、江差線のこの区間の運転本数は1日わずか6往復ですけど、
朝に2回、湯ノ岱駅で列車交換のシーンがあるようですね。
6往復のうち4往復が函館駅への直通列車。
函館駅中心のダイヤは国鉄時代から変わっていないようです。
駅の構内をひと通り見て、
その後は駅舎内のストーブに当たってました。
外はめっちゃ寒かったんですもん。
駅舎内には大きなスポーツバッグを抱えた男の子が独りだけ。
地元の中学生だそうで、部活を終えて自宅に戻るそうです。
構内は、職員さんが外で雪を払う音と、
石油ストーブから鳴るキンキンという音だけが響いてました。
昭和35年に撮影された湯ノ岱駅ホームでの写真。
行き違うのは現在のような単行列車ではなく重連です。
本土仕様のバス窓車も運行されてたみたいで。
車窓には多くのお客さんの姿があって、
ホームには列車を待つおばあちゃんが写っていて…
奥に見えるのは鮮魚列車(冷蔵車)のレム5000、
漁港で採れたお魚の輸送が行われたようですね。
江差線が一番華やかだった時代の写真なのかな?
この頃は列車本数ももっと多くて、準急列車も運行されていたようです。
1日たった6往復の江差線末端区間でしたが、
その列車を安全に運行するために、
ものすごい労力が払われていることを今回の訪問で知りました。
ちょっとした天候不順でも
すぐに間引き運転される地元の鉄道に慣れているせいか、
江差線がとても力強く感じられました。
最後に、中学生が乗った列車を見送って湯ノ岱駅を後にしました。
来週、5月12日から、この区間はバス転換されます。
今はすっかり暖かくなったと思いますが、
半年後にはまたこの寒さが戻ってくるはず。
湯ノ岱駅は消えても、
ストーブに温まって列車を待ったあの時のことは
いつまでも忘れないでいて欲しいです。
訪問駅リスト(JR線)
↑(五稜郭駅方面)
湯ノ岱駅(平成26年3月8日)