皆さま、こんにちは。


来週、5月11日をもって最後の運行となる

江差線末端区間の駅探訪も今回がラストです。


e05031/江差線・湯ノ岱駅

江差線・湯ノ岱(ゆのたい)駅です!


湯ノ岱駅、読めませんでしたよ。

相変わらず学が無いな…自分。

駅の南側にある丘陵から冷鉱泉が湧き出たことから

この駅名が付けられたんだそうな。

湧水の水温が34度を超えると温泉で

25度未満だと冷鉱泉なんだそうです。

湯ノ岱駅と言えば、近くにある湯ノ岱温泉が有名ですけど、

この辺りは水資源が豊富な地域のようですね。
e05037/江差線・湯ノ岱駅


e05032/江差線・湯ノ岱駅

湯ノ岱駅は江差線末端区間のちょうど中間地点にありまして、

同線内では唯一の列車交換可能駅でした。

職員さんが配置されているのも、

終着の江差駅とここ湯ノ岱駅だけ。

色んな意味で、湯ノ岱駅は江差線の中心駅なのですよ。


だから駅舎の中もとても暖かかった。
e05033/江差線・湯ノ岱駅

ぱっと見、職員さんは独りだけでしたけど、

降り続く雪の除雪作業で懸命に動かれてました。

本当は沿線に宿を取ってゆっくり温泉に浸かればいいのですが…

まるで素通りしている気分で本当に申し訳なく感じました。


湯ノ岱駅は昭和10年に開業した駅です。
e05035/江差線・湯ノ岱駅


e05034/江差線・湯ノ岱駅

かつては荷卸しホームが湯ノ岱駅にもあったようですけど、

貨物列車が運行を終えて既に34年が経過、

駅舎も新しくなって当時の様子を伺うことが出来ませんでしたの。


そうそう、江差線のこの区間の運転本数は1日わずか6往復ですけど、

朝に2回、湯ノ岱駅で列車交換のシーンがあるようですね。

6往復のうち4往復が函館駅への直通列車。

函館駅中心のダイヤは国鉄時代から変わっていないようです。



駅の構内をひと通り見て、

その後は駅舎内のストーブに当たってました。

外はめっちゃ寒かったんですもん。

駅舎内には大きなスポーツバッグを抱えた男の子が独りだけ。

地元の中学生だそうで、部活を終えて自宅に戻るそうです。

構内は、職員さんが外で雪を払う音と、

石油ストーブから鳴るキンキンという音だけが響いてました。


駅舎内にはこんな写真が大切に飾られておりましたよ。
e05038/江差線・湯ノ岱駅

昭和35年に撮影された湯ノ岱駅ホームでの写真。

行き違うのは現在のような単行列車ではなく重連です。

本土仕様のバス窓車も運行されてたみたいで。


車窓には多くのお客さんの姿があって、

ホームには列車を待つおばあちゃんが写っていて…

奥に見えるのは鮮魚列車(冷蔵車)のレム5000、

漁港で採れたお魚の輸送が行われたようですね。

江差線が一番華やかだった時代の写真なのかな?

この頃は列車本数ももっと多くて、準急列車も運行されていたようです。



1日たった6往復の江差線末端区間でしたが、

その列車を安全に運行するために、

ものすごい労力が払われていることを今回の訪問で知りました。


降り続く雪を線路から取り除くために幾度も行き交う除雪車。
e03135/江差線の旅


e0330c/江差線・吉堀駅


駅員さんによってキレイに雪が払われたホーム。
e05036/江差線・湯ノ岱駅

ちょっとした天候不順でも

すぐに間引き運転される地元の鉄道に慣れているせいか、

江差線がとても力強く感じられました。



最後に、中学生が乗った列車を見送って湯ノ岱駅を後にしました。
e03136/江差線の旅


e0503a/江差線・湯ノ岱駅


来週、5月12日から、この区間はバス転換されます。

今はすっかり暖かくなったと思いますが、

半年後にはまたこの寒さが戻ってくるはず。

この辺りの冬は、川を凍らせるほどの寒さなのですよ。
e05039/江差線・湯ノ岱駅


湯ノ岱駅は消えても、

ストーブに温まって列車を待ったあの時のことは

いつまでも忘れないでいて欲しいです。

訪問駅リスト(JR線)

江差線(平成26年3月廃止区間)


↑(五稜郭駅方面)

木古内駅(平成26年3月8日)

渡島鶴岡駅(平成26年3月8日)

吉堀駅(平成26年3月8日)

神明駅(平成26年3月8日)

湯ノ岱駅(平成26年3月8日)

宮越駅(平成26年3月8日)

桂岡駅(平成26年3月8日)

中須田駅(平成26年3月8日)

上ノ国駅(平成26年3月8日)

江差駅(平成26年3月8日)



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