曽根裕展 Perfect Moment | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

先日、東京オペラシティ アートギャラリーで、

1月15日より始まった “曽根裕展 Perfect Moment” に行ってきました。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-曽根裕展 Perfect Moment


曽根裕さんは、水戸芸術館にて、

《19番目の彼女の足》 という作品に出会って以来、気になっていたアーティストの一人。


$アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-19番目の彼女の足



加えて、大東京お笑い建築ツアーでお世話になっている建築家・ペンさんの友人でもあるお方。

そんな曽根裕さんの日本ではほぼ10年ぶりとなる個展が、今美術展。

これは、行かないわけにはいきません!!




・・・・・と、かなり気合いと期待を込めて、会場に入ったのですが、


「ん??」


会場がいつもより狭い、作品も少ない、

そして、何より、全体的に、イマイチ何がしたい作品なのかよくわからない、、、


例えば、大理石で作られた観覧車の彫刻 《観覧車》 という作品に、

延々と夜行バスの車窓から見た風景が続く 《ナイト・バス》 という映像作品、

そして、ミュンスター市内と出会った人たちが曽根裕の誕生日を祝うだけの映像作品 《バースデイ・パーティ》


よくわからない、、、


しかも、 《バースデイ・パーティ》 という映像作品にいたっては、

第4回ミュンスター彫刻プロジェクトに出品された作品なのだとか。

誰がどう見ても、映像作品。

どうして、これが彫刻なのか??


ますますよくわからない、、、



久しぶりに、対処に困る美術展に出会ってしまって固まる僕。

もうこのまま、評価は、ほし (星なし) で帰ろうかと思った瞬間です。



美術展の会場入り口で、

只ならぬオーラを放つ女性…ん?、いや、よく見ると男性を発見?!

そして、その男性に向かって、周囲の人間が、

「曽根さん」 と呼びかけているではありませんか!


えーーーーーーーー!!!!!!



《バースデイ・パーティ》 という映像作品で祝われていた曽根さんは、

どう見ても、ヒゲにメガネの、どちらかと言えば、もっさい感じのおじさん…。

しかし、今目の前にいる曽根さんは、

サラサラのロングヘアで、ヒールを履き、胸にはパット。

ちょっとRikacoに似た感じの、どこからどう見ても女性のよう。

曽根裕というよりは、曽根裕子。


一体、この数年に、彼に何があったのでしょうか (笑)



と、曽根さんのとの衝撃の出会いを果たした後に、

(↑とに~氏は、この出会いを後に “ファースト・インパクト” と語るであろう)

再度、美術展を観てみると、あれほどわけがわからなかった展示が、急に楽しく思えてきました。

なぜなら、アーティスト本人が、わけわからなかったから (笑)

曽根さん本人が、よくわからない人だから、

作品もよくわからなくていいやという開き直りが出来ました。


よくわからないけど、何かキレイかも。

よくわからないけど、何か楽しいかも。

そんな現代アート展も、たまにはイイ気がします。

星


ちなみに、2月28日まで、銀座のメゾンエルメス8Fフォーラムにて、

同じく曽根さんによる “「雪」 曽根裕展” が開催中。

合わせて、チェックしてみてはいかがでしょうか?





よくわからないけど、下のボタンをクリックしてみて下さいませ。

Blogランキングへ にほんブログ村 美術ブログへ