野島康三―肖像の核心展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

今回ご紹介するのは、松濤美術館で開催中の “野島康三―肖像の核心展”

野島康三の生誕120年を記念して開催される美術展です。



…と、いきなり言われたところで、

『野島なにがし』 にピンと来ない方が大半でしょう。

ご安心ください。

僕もでした(笑)


何の前知識もなく、行ったわけでして、

会場にて、野島康三が日本の戦前期を代表する写真家の一人だと知りました。


“写真って、イマイチよくわからないんだよなぁ。。。”


と不安になりつつも、作品に向き合います。



砂時計1分後砂時計



“あー、全然よくわからない (笑) ”



野島康三について、

何の前知識もなかった僕にしてみれば…


《女の顔》 や、


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-女の顔



《題名不詳・F》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-題名不詳・F



といった野島康三の写真を、ただただ並べられても。。。


何を楽しんだらいいのやら。

どこに注目したらいいのやら。

作品にどう接していいのかが、わかりません。


今回の展示は、ほぼキャプションによる解説がなかったので、

手探り状態で作品と向き合わざるを得ませんでした。



そんなこんなで、しばらく彼の作品と向き合っていると、

彼の肖像写真には、独特の緊張感圧迫感が伝わってきました

特に、下の 《柳宗悦像》 には、それを感じました。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-柳宗悦像



   ざわ…ざわ…


        ざわ・・・ざわ・・・




“はっ、この感覚は?!”


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ざわ…ざわ…


“福本伸行漫画の世界だ!”

(↑分かる人にしか分からない例えで、恐縮です)


ただでさえ、監獄のような空気の松濤美術館の雰囲気の中で、

福本ワールド並の心理的圧迫感のある肖像写真に囲まれます。

完全に 「アウツ!」 です(笑)



それから、もう一つ。

野島康三の写真は、人物のポートレートだけではありません。

彼は、大正期に日本の本格的ヌード写真を創始した写真家でもあるそうで。

会場には、そんな野島康三による、歴史のあるヌード写真が展示されていました。


《髪梳く女》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-髪梳く女



…まぁ、しかし、何です。

全然、エロくはないです。

いや、健全かと言われれば、そうでもないわけで。。。

女性の裸を前にしているのに、

う~ん、ビックリするくらい、何とも思えません(笑)

“とりあえず、服着たら…?” ってな気にしかなりませんでした。




というわけで、評価としては…

ほし(星なし)


ただ、今までの “星なし” の美術展とは違って、

「来るんじゃなかった!」 という感じではありません。

野島康三の写真自体は、得体のしれないパワーを発しているだけに、

1つ星に満たないだけで、0.5~0.7つ星くらいはあるような気がします。

見せ方の+αがあれば、1つ星になったと思います。



では、最後に。
すっかり忘れていた企画 『今日のイケメンキラキラ を!


ちょっとナルシストが入っているイケメン。
《千田疋也氏》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-千田疋也氏



ポーズ。視線。髪型。

どこを見ても、ナルシシズムが。





ランキングに協力をして下さいっ・・・・

ざわ・・・ざわ・・・・

Blogランキングへ  にほんブログ村 美術ブログへ