よく、美術好きの方から、
「あそこは、好きな美術館の一つです」 とか、
「あそこの雰囲気は、いいんだよね」 とか、
聞かされていた美術館があります。
それは、根津美術館。
評判の良さゆえに、ずーっと行きたくは思っていたのですが。
その肝心の根津美術館は、2006年から改装されていまして…。
行きたくとも行けない。
お預けを食わされた犬のごとき状態だったわけです。
そんな状態に、ついにピリオドが!
先週の10月7日。
改装も終わり、根津美術館が、リニューアルオープンしたのです!
おめでとう。そして、ありがとう。
というわけで。
先日の日曜日に、念願の根津美術館に行ってまいりました!!
…オープン最初の日曜に行くんじゃなかったです。
人、多すぎ!
(僕もそのうちの一人ですが)
聞くところによると、その日の観客数は3000人だったとか。
落ち着いた空間が売りの美術館に、
よりによって、大混雑の日に行ってしまうとは。。。
つくづくな自分です。
と、とりあえず、気を取り直して (気合いを入れて?) 、観賞です、観賞。
今回行われているのは、 “新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形” という美術展。
もちろん、この展示の目玉は、
美術展のタイトルにも掲げられているこちら↓
国宝 《那智瀧図》 です。
誰が描いたかは不明…。
“ツーン” という音が聞こえてきそうなほど静けさ溢れる森の様子と、
“ドーン” という爆音を鳴り響かせるような迫力のある滝の様子の対比が絶妙な作品。
…だったのでしょう、かつては。
鎌倉時代に描かれた作品。
さすがに、700年以上の時の流れというものには逆らえず、
作品のあちらこちらが傷んでおりました。滝も、ところどころ剥げかかってますし。
しかし、かえって、それが味になっているような気がしました。
それは、おそらくこの絵本来の魅力ではないのでしょうが、
廃墟に感じる美に近いものが、現在の 《那智瀧図》 にはあります。
さて、この他にも、展示会場には、
野々村仁清の 《色絵山寺図茶壺》 や、
これまた誰が描いたか 《吉野龍田図》
…などなど、
ザ・日本美術な作品のオンパレード。
ともすれば、地味になりがちな作品ばかりなのですが、
新しくなった美術館の雰囲気のおかげで、スタイリッシュな感じに映ったのが印象的でした♪
ということで、
新しくなった根津美術館との雰囲気も合わせて、2つ星。
ちなみに。
この特別展は、展示室1で行われていたのですが。
展示室2~6+ホール、特別ケースを使って、常設展が行われています。
特別展も根津美術館のコレクションで行われているわけで…
特別展と常設展の区別が、ようわかりません (笑)
常設展も…いや、むしろ、僕にとっては常設展のが面白く、
特に 【展示室3】 での古代中国の青銅器の展示にハマりました。
僕の中での青銅器の概念が変わるほど、
ユニークな形をした青銅器がたくさんありまして。
一番気に行ったのは、こちら。
《双羊尊》
“これ、キャラクターグッズにしたら売れるんじゃない♪”
…なんて、思ってたら、
ミュージアムショップに、こいつのグッズが多々ありました。
考えることは、皆、同じのようです (笑)
さてさて、根津美術館のもう一つの売りは、お庭。
山と言えば、川。根津美術館と言えば、庭。
というくらいなものですが、
正直、今回行ってみるまで、そこまで期待はしていませんでした。
というのも、場所は南青山。
“いくらもともとが 「鉄道王」 と呼ばれた根津嘉一郎の自宅だからと言って、そこまで広くはないだろう”
と、高を括っておりました。
が。
世の中には、いるのですね。
『華麗なる一族』 のような一族が。
庭の中に池があるだけでなく、小舟まで浮かんでいました。
どんだけだ。
ちなみに、根津美術館の庭園の全体像は、こんな感じ↓
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/guide/garden.html
自分の家の庭に、マップがあるって、どんだけだ。
最後に。
庭園散策中 (もはや、探検中) に出合った謎の象の像の写真。
根津美術館に行って、庶民であることを痛感させれたとに~さんに、
ランキングのご協力を、お願いします (笑)