ハードウィック家から夫のマイルズが消えた。妻のカーリーが怪しいとの噂。
ハードウィック家の貸室の広告が出た。アメリカ大使館員のビル・グリッドリーがその部屋を借りた。
製作年:1962,監督:Richard Quine,脚本:Blake Edwards,Larry Gelbart,原作:The Notorious Tenant(1956,Margery Sharp)
■ はじめに
◆ 登場人物
カーリー・ハードウィック(キム・ノヴァク)
マイルズ・ハードウィック(マクスウェル・リード) カーリーの夫
ビル・グリッドリー(ジャック・レモン) 大使館員
フランクリン・アンブラスター大使(フレッド・アステア)
オリファント警部(ライオネル・ジェフリーズ)
オリファント夫人(メアリー・オワ・ブレイディ)
ダンヒル夫人(エステル・ウィンウッド)
ブラウン夫人(フィリッパ・ベヴァンス)
■ あらすじ
◆ 殺人事件?
ロンドン、グレイス・スクエア。ハードウィック家で突然の銃声。
以降、マイルズ・ハードウィックが姿を消し、貸し部屋の広告が新聞に掲載された。
近所では「カーリー・ハードウィックが夫を殺した」との噂が流れた。
◆ ビル・グリッドリーが部屋を借りた
ロンドンに着任したアメリカ大使館員ビル・グリッドリーが部屋を借りにきた。
グリッドリーはカーリーを見て気に入り、さっそく契約した。
カーリーはミセスと言う。夫らしき人物は見当たらないので「離婚したのか?別居しているのか?」と聞いたが、カーリーははっきりとは答えない。
上司のフランクリン・アンブラスター大使にアパートの契約を報告した。
大使はハードウィックについて噂を聞いていたので、オリファント警部に相談した。
◆ カーリーは怪しい
グリッドリーは用事があってカーリーの部屋に入った。ちょうどカーリーは不在。
カーリーの部屋からは、殺人事件の本や拳銃、そして怪しい薬品などが見つかった。
カーリーが戻ってきたので、クローゼットに隠れた。カーリーは意味不明の怪しい電話をかけた。
◆ また殺人事件
カーリーとグリッドリーは中庭でバーベキューをした。
周りの家からはいくつもの顔が見下ろして「今度はあの男が犠牲者だ」と噂した。
バーベキューの火が燃え上がり消防車が駆け付ける事態となった。新聞記者も駆けつけて、二人は何枚もの写真を撮られた。
ある夜、カーリーの部屋で突然の銃声。グリッドリーは慌てて部屋に駆け込んだ。
カーリーが拳銃を持って立っていた。マイルズの死体が転がっていた。
◆ カーリーは無罪に
法廷でカーリーは次のように主張した。
夫は50万ドル相当の宝石を盗んだ。取り返しにきた男を殺した。夫は高飛びをするために、家に隠していた宝石を取りに戻って来た。自分と争った時に拳銃が暴発した。
これはカーリーの主張であって証拠はなかった。
だが向かい側の窓から事件を目撃したという女性が現れ、正当防衛が認められて、カーリーは無罪となった。
◆ ブラウンは逃亡した
だが証言したのは向かい側の家の足が悪いダンヒル夫人を世話しているブラウン夫人だが、実際に目撃したのはダンヒル夫人。
ブラウンは裁判が終わるとカーリーを脅迫した。
ブラウンはカーリーから宝石の質札を奪い取り、質店の主人を殺して、宝石を奪った。
それを察知したグッドリーとカーリーはブラウンを追いかけた。
◆ ブラウンを捕らえた
ブラウンはダンヒル夫人の車イスを押して逃げる。グッドリーとカーリーが追いかける。
ブラウンは車イスを放棄して逃げた。ダンヒル夫人を乗せた車イスは海に向かって坂道を突っ走る。グッドリーが必死で追いかける。
カーリーはブラウンを追いかける。追いつくが殴り倒される。それでも追いかける。
グッドリーは絶壁の手前でやっと車イスを止めた。
ブラウンは木にぶつかって気絶した。
■ 出演作
◆ キム・ノヴァク
(1954)バッジをつけた殺人者:強盗と女と刑事/Pushover
(1955)黄金の腕/The Man with the Golden Arm
(1956)愛情物語:あるピアニストの生涯:エディ・デューチン伝記/The Eddy Duchin Story
(1957)伝記映画:女優ジーン・イーグルス(ジャンヌ・イーゲルス)/Jeanne Eagels
(1955)カジノ強盗計画/5 Against the House
(1973)魔のバミューダ海域/Satan's Triangle
(1955)ピックニック/Picnic
(1959)真夜中/Middle Of The Night