女優のマリー・ロジェが失踪した。女性の死体が発見された。だがマリーは何事もなかったように戻ってきた。
再度マリーが失踪し、また女性の死体が発見された。今度は本当にマリー。ゴブラン警部とポール・デュパン医師が捜査を行った。
製作年:1942,監督:Philip Rosen,脚本:Michel Jacoby,原作:The Mystery of Marie Roget(Edgar Allan Poe)
■ はじめに
設定は1889年、パリ。
本作はエドガー・アラン・ポーの原作で、ゴブラン警部の依頼を受けたポール・デュパン医師が殺人事件を解決する。
だが登場人物が少ないにも拘わらず分かりにくい。少なくとも私には分かりにくかった。
それで、他の映画を紹介している形式とは違えて紹介する。ストーリーの順番も無視している。でも整理したら簡単だった。原作がポーなので、本当はもっと込み入っているのだろう。
マリア・モンテスは、ご存じない方もいらっしゃるだろう。1912年生まれのドミニカ出身の女優。ジョン・ホールとの共演が六作。まだカラー映画が少ない時代に、カラーで撮影された外国が舞台のわりとステレオタイプなアクション&恋愛映画に出演している。注、ステレオタイプなのはストーリーであってマリアとは無関係。
■ 登場人物
ポール・デュパン医師(パトリック・ノウルズ)
ゴブラン警部(ロイド・コリガン)
マリー・ロジェ(マリア・モンテス) 女優
カミーユ・ロジェ(ネル・オデイ) マリーの妹
セシール・ロジェ(マリア・オースペンスカヤ) マリーとカミーユの祖母
アンリ・ボーヴェ(ジョン・ライテル) 海軍大臣
マルセル・ヴィニョーズ(エドワード・ノリス) カミーユの婚約者
■ 事件発生
マリー・ロジェが行方不明になった。
この時点でゴブラン警部が捜査を開始する。さらにポール・デュパン医師も捜査に加わる。
セーヌ川で女性の死体が発見された。捜査の二人はマリーであると判断する。
だがマリーは何事もなかったように戻ってきた。
再度マリーが行方不明となった。
またセーヌ川で死体が発見された。今度は本当にマリー。
■ 捜査と事件の展開
捜査陣の二人は、関係者の聴取、聞き込み、いろいろなところを検分。
ボーヴェがマリーにプロポーズしていたことが判明。
ヴィニョーズが実はマリーとも恋人同士だったことが判明。さらに彼に妻がいたことも判明。
最初の死体はヴィニョーズの妻だった。
■ 真相
ヴィニョーズとマリーが財産狙いの動機でカミーユ殺害を計画した。
マリーとのカミーユ殺害計画は実は偽装で、ヴィニョーズ本当はカミーユが好き。
ヴィニョーズはまず妻を殺害し、次にマリーを殺害した。
さらに驚いたことにカミーユも殺そうとした。だがそこにデュパンとゴブランが駆けつけた。
補足。最初のマリーの行方不明の原因は明らかにされない。
■ 出演作
◆ マリア・モンテス
(1944)コブラ島の女/Cobra Woman
(1945)スーダンの砦/Sudan
(1946)(モロッコ)タンジールの踊子/Tangier