死体が消失する映画は他にもかなりあると思うが、私が見たものを挙げておく。
■ ファウルプレイ
離婚したばかりの図書館司書のグロリア(ゴールディ・ホーン)は岬で開かれた野外バーティに出席。帰りに海岸沿いの道を走っていると故障している車がいた。スコット(ブルース・ソロモン)。スコットを乗せて走っていく。
スコットと夜に映画館デートの約束をする。そして煙草の箱に入ったフィルムを預かる。
映画を見ていると、スコットは「小人に注意しろ」と奇妙な言葉を残して死亡する。ナイフが刺さっている。慌てて知らせるが、館主と警察が駆けつけるとスコットの死体が消えている。グロリアは「精神状態がおかしい」みたいな言われ方をする。死体消失一回目。
図書館の閉館後、当番で残って点検していると怪しい男に襲われた。ホワイティ・ジャクソン(ウィリアム・フランクファーザー)。急いで逃げ出すがジャクソンが追いかけてくる。
クラブに逃げ込み、ある男性(これは頭はおかしいが、怪しい人物ではない)に助けを求めて男性の部屋にかくまわれる。その後に無事に帰宅する。
いや無事ではなかった。突然ある男に襲われる。名前不明。編み物針を指して倒して警察に電話しようとすると、起き上がって再度襲ってくる。しかしその男にナイフが飛んできて突き刺さる。男は倒れる。目の前にはジャクソン。グロリアは気を失って倒れる。
警察が駆けつけるが、しかし死体がなくなっている。死体消失二回目。
この映画は、グロリアに起こった個人的な事件が、ローマ教皇暗殺陰謀につながっていく。ゴールディ・ホーン出演なのでコメディ。
■ マンハッタン殺人ミステリー
こちらもコメディ。ラリー・リプトン(ウディ・アレン)とキャロル・リプトン(ダイアン・キートン)が住んでいるアパート(日本流にいえばマンション)の向かいの部屋にポール・ハウス(ジェリー・アドラー)とリリアン・ハウス(リン・コーエン)という老夫婦が引っ越してきた。
ハウス家に招かれて歓談をした数日後、二人は路上でボールと出会った。「奥さんはお元気?」と聞くと「死亡した」の予想外の返事。
キャロルは夫と話して「あんなにお元気だったのに」と言う。ここまでは普通の反応であるが、続けて「これはきっと殺人事件ね」と飛躍する。「そんなことを言うもんじゃない」「いや殺されたのよ。動機は財産目当てね」。
キャロルが暴走しラリーと友人二人を巻き込んでいく。しかししばらくしてキャロルがバスに乗っているリリアンを目撃。これは死体消失ではない。
途中省略で、二人はホテルに侵入する。その部屋でリリアンが死亡しているのを発見し、慌てて警察に知らせて、刑事と部屋に戻るとリリアンの死体が消えている。二人は刑事から説教された。
これはネタバレしておくと、最初に死んだのはリリアンの姉。病気。次にホテルで死んだのがリリアン。
リリアンの死体はエレヴェーターの天井から発見され、また警察に行くが、また死体が失踪。しかしホテルの駐車場から出ていく車を発見し、この車を追跡する。
■ ロストボディ
スペイン映画。もとは大学講師をしていたアレックス・ウジョア(ウーゴ・シルバ)は、縁があってマイカ・ビジャベルデ(ベレン・ルエダ)と結婚した。
マイカは親から受け継いだ複数の企業を経営し、またマイカ自身も有能で事業を拡大していた。アレックスは、マイカの会社に転職し、形式的ではあるが社長となった。
マイカはアレックスを好きなようではあるがマイカの性格が問題。ここの詳細は解説に譲るが、アレックスにはプレッシャーとなる。
またアレックスは講師時代に知り合ったカルラ・ミレル(アウラ・ガリード)という学生と、次第に講師と学生という関係から男女の関係に発展した。
ここでアレックスはマイカの殺害を計画する。アレックスの会社が製造するTH16という殺人には都合がよい薬品がある。これを飲むと八時間後に死亡するが、その痕跡が検出されない。
マイカが海外出張から帰った日の朝に、マイカにTH16入りのワインを渡し、そのまま出勤。帰宅した後に死体を確認して「マイカが死亡している」と警察に届け出た。遺体は森の中にある安置所に移送された。
しかし安置所で奇妙なあるいは恐ろしい事件が発生した。
・警備員が何かを恐れて逃げ出して、車に轢かれて意識不明となった。
・マイカの遺体がなくなった。
・管理室のパスワードがアレックスの研究室のパスワードに変えられていた。
アレックスは、どのようなメカニズムであるかはともかく、マイカが生きており、復讐をしているのではと疑心に駆られる。
ファウル・プレイ
ファウル・プレイ
マンハッタン殺人ミステリー
マンハッタン殺人ミステリー
ロストボディ
ロストボディ