重要文化財指定を受けている東京都庭園美術館。

特に意匠のすばらしさなどが評価を受けた由。

指定範囲は本館建築↓のみならず、土地と付属建造物も含みます。

ん?付属建築って、、なに?

 

 

例えば裏手にあるこちら。

朝香宮家鳩彦様が使用されていた車庫です。

 

朝香宮様は3台の車を所有。
用途次第で使い分けていたそうです。
1.お勤め先=陸軍士官学校通勤のための公務用、

2.プライベート用、

3.学習院に通学していた娘さんの送迎用


3台のうち2台はパリで買ったと聞きます。

(以前説明を受けたときに車種も聞けばよかった。)

これが重要文化財!

一番地味な重文かも、とは関係者の方の弁。

 

 

 

自動車庫の隣には、倉庫が並びます。

こちらも重要文化財。

宮家使用当時、ここには使用頻度の低いものを入れてました。
中に入ることは不可ですが、作り付けの棚がある模様。

残念ながら時代の変遷につれ中の品々の大半が様々な理由で失われました。

ただ、現存しているものの一部が戻ることもあるそう。

建物があるからには倉庫として利用したいところでしょうが、
なにしろ温度調整など近代設備なし。

重文なので手を加えることもできず、倉庫としてはもう使えません。

 



倉庫脇には消火用ホースを巻いてた機械が所在なげに(?)置かれています。

重文の一部となっているとしたら、やはり勝手に処分できないのかな?


 

 

先日書いたこの館の変遷は、一部いくつか抜けていたので、改めて。

 

(中世の豪族の屋敷~江戸時代高松藩の下屋敷~明治時代弾薬庫~白金御料地~)朝香宮邸~GHQ接収~吉田茂の外相・首相公邸~西武鉄道所有時に迎賓館~現東京都庭園美術館。

括弧部分はこの館が建つ前の事になりますが、それでも

これだけ人の手を経てもなお、修復作業はあったにせよ、館内の意匠を含め

よく当時の姿でこれだけ残ったものです。