○前回までのあらすじ●
→宝石店強盗が現れ、カンナはすぐ対応し2人を逮捕することに成功したが、1人は逃げられてしまう。
一方『アクアリウム』では、また新しい仲間を向かえていたのであった…!
名古屋港水族館には、新たなネクロハンターが到着していた
茶髪で後ろに1つに纏めている髪に、小麦色の褐色肌
眼は茶色と透き通るような水色のオッドアイ、服装は古代エジプト人を思わせるかの様な白いシルクを基調とし、青と金色の装飾がより目立つ
日本はもうすぐ冬だと言うのに、黒いサンダルを履いている
そして気になるのが、腰にくくりつけられている紐だ、紐の先はトールが持っている
ー『アクアリウム』所属 ネクロハンター
通称 “マンタ” ナイル・アメミット(20)ー
コバルト「ぅおっ、久し振りじゃんナイルくん!」
サミュエル「本当、ようやく登場って訳だね」
ナイルがようやく到着した事を聞きつけ、コバルトやサミュエル・キリマンジャロが到着した
ナイル「やぁ、“ドルフィン”と“オッタ”。久し振りだね」
サミュエル「やだなぁ、サムって呼んでよ。て言うか、今更よくここに来たね」
コバルト「まーまー、しょうがないでしょ。こいつ無自覚な方向音痴なんだからさ」
ナイル「思ったより愛知県が広かっただけだよ」
コバルト「広くねぇよ、沖縄まで行ってたくせに」
ナルミ「止めろ2人とも」
ナイル「“館長”、こちら遅れてしまったお詫びにお土産です」
そう言うとナイルは何か袋を取り出す
紐を引っ張り、袋の口を開くとドサァァー…!と音を立てて何かがこぼれ出た
それは、ネクロの灰が入ったカプセルだった
コバルト「わぉ」
ナルミ「…仕事はこなしてきたみたいだね」
ナイル「偶然出会った連中は、データに載っていた者ばかりでしたので。あとこちらも」
そう言うと別の袋から箱を取り出す
それは、愛知県のお土産の1つである『小倉トーストラングドシャ』だ
ナルミ「うん、嬉しいけど次からは名古屋以外でお土産買ってきてね?(・・;」
トール「あー、名古屋駅でお土産買ってたのはそれが理由か」
ナイル「遅れた分は働きます。またよろしくお願いいたします。」
膝をつき、改めて挨拶をする
それを見たナルミは、一旦考え込む
ナルミ「そうだなぁ…。まぁ遅れた事は仕方ないよ。まだエドワルドも向こうの仕事が終わらないみたいだからね。早速だが、仕事に取りかかってくれないか?」
ナイル「…はい」
サミュエル「おやおや、マジか。僕だってもう怪我治ったから戦えるんだけどなー」
コバルト「最近出番無かった俺も、久し振りの登場だから活躍見せられるのかと思ったけど」
ナルミ「サミュエルとコバルトにも、もちろん仕事は与えるよ。心配しないでくれ」
ナイル「では、行って参ります」
そう言うとナイルは、出入口へと動く
だが、向かった先は水族館の奥だ
トール「おーい、違うよ」
コバルト「早速か(・・;」
トールがナイルの腰に繋がれている紐を引っ張り、ナイルを止める
今の行動を見る限り、ナイルは本当に無自覚な方向音痴だ
ナルミ「…仕事をこなす姿勢は素晴らしいが、それはまた明日にしてくれないか?もうネクロの目星はついているんだ」
「やれやれ…」と言った表情で額に手を当てるが、ナイルに資料を渡す
ナイルは戻り、ナルミから資料を受けとる
ナイル「…彼を殺れと?」
ナルミ「あぁ、頼めるかな?」
ナイル「かしこまりました」
ナルミ「それじゃあ…“ショーの開演だよ、マンタ”」
ナイル「御意」
ナルミからのミッションが下され、ナイルはすぐ返事をする
だが今日はもう遅いため、明日になる
ナルミ「トール、悪いけど同じホテルでいいかな?手配はするから」
トール「はーい、ルーカスもお兄ちゃんいて嬉しいと思うので」
ルーカス「すかー…(。-ω-)zzz」
ナイル「お邪魔するよ」
トール「じゃあ行くよ、こっちだよ」
と、ナイルを紐で引っ張って宿泊しているホテルまで案内する
その姿はまるで、警察に連行されている犯人の様だ
コバルト「…プッ、炎くんや彩耶ちゃんに見せたい…w」
サミュエル「ニコールも仕事だしなぁ…そういや“シャーク”はいつになったら来るの?」
ナルミ「まぁ待て、“シャーク”には特別な任務を与えているんだ。その内ちゃんと、会わせるよ」
コバルト「え?ほんと?」
サミュエル「うーん、“館長”がそう言うなら」
コバルトとサミュエルは妙に納得したらしく、その場を去っていく
見届けたナルミは、ナイルの事を思う
ナイル(さて、ナイルにとってはこの愛知県での仕事は初めてだ。方向音痴だからトールとは一緒に行動することになるが、与えた仕事をどうこなすかな…)