創作小説「アゲハ」シリーズ公開中!

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「アゲハ族」それは現在の闇社会に存在する大きな殺し屋組織。しかし彼らが殺すのは「闇に支配された心」。いじめやパワハラ、悲しみ、怒り、絶望して命を絶ってしまう…そんな人々を助けるため、「闇に支配された心」を浄化する。
※趣味で書いてます。※誤字脱字多いです。



友隆の死体を発見し、すぐに警察に通報した
30分後、パトカーがサーカステントの前に現れる

ー北海道警察札幌署 警部
 鮭川 熊五郎(38)ー

鮭川「ありゃ酷いもんだな…」

輝人(……でっか、大槻って人と良い勝負だな)

隼人「うぅ…っ、じいちゃん…っ!」

大切な身内が殺されたと知って、隼人は泣き崩れた
慰めるために、敦賀や臼田が近くに駆け寄り、慰める

なんとか箱から友隆の死体を回収するが、全身骨が浮き出る程に痩せていて、生気を感じられない

鮭川「こんなにヨボヨボだったとは…」

夜神「いえ、こんなではなかったですよ…」

鉢呂「はい。しかしこんなに変わり果てた姿なんて…」

輝人「それに、この死体…」

友隆の死体を見ると、不自然な感じがした
箱に閉じ込められ、剣を10本刺されたと言うのに、血が結構出ているのが胸の当たりだ
丁度心臓のあたりなのか、出血が多い

輝人(だとしても、量が偏り過ぎている…。それに、箱に閉じ込められていたのに、血が垂れていなかったのも気になる…)

先程敦賀が見つけた、地面の血液の量を思い出す
あの量があそこで残っているとなると、現場はあそこになる
だとすると、友隆は1度刺されてから箱に詰められたと考える方が良い

輝人(だが何のために…?)

鮭川「えー、亡くなったのは駒場友隆さん。この“シルク・ドゥ・モンスル”の前の団長で、今は監督役だったと?」

夜神「はい。団長を辞めた後も、我々のことをよく見てくださってて…。まさか、あんなことになるなんて…」

鮭川「うん、確かに…。最初に発見したのは、大槻さんでしたっけ?」

大槻「あぁ、あのじじ…いや前団長が突然いなくなって、皆で探していたんだ。けど、あの箱があったから、変だと思って…」

鮭川「マジック用の箱だな。変とは?」

大槻「うち…マジックはやらないから、箱があるのはおかしいと思って」

鮭川「マジックをやらない?」

夜神「えぇ、以前はマジックをやっていたんです。でも、今はやらなくて…。それで倉庫の奥とかにしまっているんです」

輝人(今はやらない?)

隼人「…そうか、あんたが殺したんだな?」

大槻「あ?」

その時、突然隼人が大槻に掴みかかった
涙眼ではあるが、その顔は怒り狂っていた

隼人「あんたが…!昨日じいちゃんが、辞めさせる事が出来るって…!そう言われたから殺したんだろ!?じいちゃんを返せ!」 

大槻「はぁ!?変なこと言うなよ!」

鮭川「お、おい…落ち着けよ!」

隼人「じいちゃんを返せよ!」

昨日大槻と友隆が少し揉めた事があったのは、ここにいるメンバー全員が知っている
確かに殺す動機はある

鮭川「…なに?それは本当か?」

他の警察官が、鮭川に耳打ちをする
新情報をもらって、鮭川は大槻に話しかける

鮭川「…このサーカスは、大槻さんのご実家の援助もあって、助けられたとか?」

夜神「!…は、はい…」

大槻「あぁそうだよ!それで昨日前団長が、俺の親父にチクったんだよ!俺の態度が気にくわないって…!辞めさせる事は出来るって!」

隼人「だからじいちゃんを殺したのか!?」

大槻「違うっつってんだろ!俺はやってねぇよ!」

鮭川「やめんか!」

揉める大槻と隼人に向かって、ガオォッ!と鮭川は怒鳴る
その姿はまるで、吠える熊の様だ

輝人「おおお…」

警察「警部!監視カメラの映像を入手しました!」

鮭川「なに?本当か?」

すると他の警察官が、監視カメラの映像を見つけたと言ってきた
サーカステントから少し離れたところに、警備室があり、そこに監視カメラの映像があると言う
駆けつけると、そこに輪島の姿があった

桧森「輪島さん、いつの間に…?」

輪島「へへっ、監視カメラの存在があったのを思い出してさ。ほら、前にサーカスの風船がいくつか盗まれる事件があったろ?それを機に団長が監視カメラを設置したって」

敦賀「あぁ…そういえば」

夜神「すっかり忘れていたな…」

輪島「ここに犯人が映ってるんじゃねぇかなって。電源落ちていても、監視カメラの映像は残ってるんだぜ」

警察「警部、こちらを…」

警察官が、監視カメラの映像を流す
その映像は夜のせいで白黒だが、ハッキリと映っている
時間は夜の9時、そこに友隆の姿があった

隼人「じいちゃん?なんで…?」

何故夜遅くにサーカステントの前に現れたのか、不思議に思った
友隆は画面から見て、左側に消える
それからは映らなくなったが、5分後にあるものが映った

鮭川「なっ!?」

隼人「ひっ!?」

全員がカメラを見て悲鳴を上げる

そこに映ったのは、血まみれのピエロだった
しかもあろうことか、そのピエロはカメラ目線になり、近付く
ピエロの仮面はニッコリとした笑顔だが、その笑顔に不気味さを感じた

輪島「ヒィッ!」

姫愛「ぴ、ピエロ…!?」

桧森「こ、これって…!?」

大槻「お、おい…!嘘だろ…!?」

敦賀「なんで…!?」

夜神「ま…“マジック・ピエロ”…!?」

鉢呂「どうして…!?」

輝人「…?」