アメブロはたびたび「●年の今日のブログ」として過去ブログを推してきますよね。
3年前「ベルガモット精油が免疫力アップと肌のハリ低下を防ぐ」という情報に、情報の本題じゃないとこでモヤモヤした件をブログにした。
ひねくれてるよね~
アロマの記事なのだから、本題扱いなさいよ…ですよね💦
ということで、今回はその本題を見てみたいと思います。
この元記事、本当は新型コロナ真っ只中の時に扱うべき情報でした。
なぜなら、ウイルスが鼻、口から入ってきた場合、まず口腔粘膜で働いてくれる分泌型免疫グロブリンA(SIgA)が戦ってくれるわけですが、ベルガモット精油によってSIgAが増加するという研究結果を取り上げていたからです。
ちなみに、色んなとこで見かけましたが、西洋よりも日本で新型コロナが抑えられているのは、日本人はIgAが多いからという説がありました。
ワクチンで血中に取り込み抗体(IgG)を作るよりも、そもそもあるIgAを活性化させ、入口で阻止する方が効果的だろうという論もありました。
インフルエンザと同様に次々変異を繰り返し、ワクチンが効かない可能性もあること、そして、今までにない不確かな精度(過去データがしっかりとれていない)であることを鑑みれば、むしろIgA増やしといて悪いことはないだろう…ということに行きつくかと思うのですが。
さて、この研究結果ですが、
安易に「ベルガモット香らせておけばいいんだ~」ということではありません。
見誤ってはならないことがあるので少し解説します。
以下を参照しています。
元記事の研究を記事にしているとてもまとまったブログ↓
元の研究結果を示したAEAJのプレリリース(PDF)
https://www.aromakankyo.or.jp/pdf/news/1193/191025_Bergamot2.pdf
研究概要
【対象者】健康な成人男性16名
【精油】3種類<ベルガモット、ラベンダー、レモン>
【芳香方法】
・アロマディフューザーを使用し、精油を微粒子にして30分間拡散・吸入し、吸入の前後で唾液を採取
・ディフューザーの設定「強」(20秒稼働し40秒休止する)と「弱」(10秒稼働し50秒休止する)の2パターンに分けて検討を実施
※対象者全員、何の香りが香っているかはわからないという状況で実施
【評価項目】
唾液中の分泌型免疫グロブリンA(SIgA)の分泌速度、コルチゾール濃度他
【研究結果】
ベルガモット精油をディフューザーの設定「弱」(10秒稼働し50秒休止する)サイクルを繰り返す、ごく弱い濃度で精油を空気中に噴霧した場合、吸入後の唾液中の分泌型免疫グロブリンA(SIgA)の分泌速度増加と、ストレス時に増加する「コルチゾール」濃度の低下が確認された。
つまり、濃度と曝露量が重要ということなのです。
つい先日もアロマテラピーの授業でお話したのですが、リラックスすると言われるラベンダーをいっぱい香らせればリラックスできるかといえばそうではなく、高濃度で多量を体内に取り込めば逆のことが起こります。
つまり、リラックスせずに興奮するということです。
目が覚めるようなペパーミントも、少しの量だからリフレッシュするのであって、高濃度で多量になればリラックスします。というかこのリラックスの仕方を「鈍麻」と言います。鈍感になって麻酔をかけたような状態のことです。
精油に含まれる成分が、多い少ないで変化するのではなく、取り入れた生体の方がその成分の多い少ないで反応が変わるというわけです。
ですから、ベルガモット精油をいっぱいずーっと嗅いでおけば、免疫増加するよね~という話ではないのです。
適度な時間でうっすらした香りが効果を上げるわけですね。
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