「従順と貞節」この虚勢された徳を具現した婦人を貞女と呼ぶ | アロマ&心理カウンセリング 心とからだのセルフケア @東京 調布

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しびれる、なんという秀逸な皮肉だろう…

AEAJ認定教室 調布アロマシオンを主宰し、アロマテラピー研究室でも活動中の島田さつきです。

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アロマテラピー研究室は、翻訳本によって日本にアロマテラピー広めた故・髙山林太郎氏が創設しました。髙山氏から後継人指名をされた林さんとともに、髙山氏の思いを引き継ぎ、髙山氏のアロマ遺産管理とアロマテラピー啓蒙活動をしております。

 

ある記事で、二次大戦後、戦犯として絞首刑に処せられた山下奉文大将の口述遺言というのを知った。
処刑40分前の言葉を記録したものとされている。
氏の戦争責任については、色々と意見が交わされているようだが、このブログではそれがテーマではない。


私は、この遺言を読んで男尊女卑教育に洗脳されていたこの時代に、
こんなことを言う男性がいたのかと驚き、
こういった人物が戦後生きられなかったことをとても悔しく思った。

 

第三に申し上げたい事は・・・特に女子の教育であります・・・
(略)
日本婦人の自由は、自ら戦い取ったものではなく占領軍の厚意ある贈与でしかないという所に危惧の念を生ずるのであります。
贈与といふものは往々にして送り主の意を尊重するの余り直ちに実用化されないで観賞化され易いのであります。
従順と貞節、これは日本婦人の最高道徳であり、日本軍人のそれと何等変る所のものではありませんでした。
この虚勢された徳を具現して自己を主張しない人を貞女と呼び忠勇なる軍人と讃美してきました。
そこには何等行動の自由或は自律性を持ったものではありませんでした。

 

男尊女卑、男に都合の良い教育の始まりは明治だと言われている。
DV夫に詳しい弁護士の論から、その始まりを知ったが、掘ってみればみるほどマスコミを巧みに使ったその洗脳ぶりがよくわかる。
また、この山下氏の言葉に込められた、日本社会(教育)への皮肉が、その洗脳の深さを物語っている。

ここでいう従順とは、男にとって「従順」つまり、子であれば父に、妻であれば夫に「従え」なのである。

そして、貞節ともきている。簡単に言えば、夫が戦死しても再婚すんなってことだ。

それを「道徳」と皮肉り、さらに「虚勢された徳」と重ねがさね皮肉っている。

 

世間様が、上っ面でもそれを「徳」と言い讃美している間は、心の底から自由な発言や行動をすることはできなかった。それは軍人も同じだと。


この軍人も婦人も、お国の洗脳によって作られた、都合の良い「コマ」なのである。
そのことを身をもって体験した人物だからこそ、「コマ」から突然放り出され自由と言われた女性たちが、その洗脳ぶりに気づかないまま、元の木阿弥(男尊女卑のまま)になってしまうことを危惧していたのだと思う。ウーマンリブという運動が起き、それを勝ち取った人たちとはワケが違うということだ。

だから未だに私よりも若い人たちでも「俺についてこいみたいな人が好き」とか「束縛する人が好き」とか、
言ってしまう女子がいることに、洗脳の恐ろしさを感じる。

そういう下地には、何があるのかということに、蹂躙されているということにまるで気づいていないからだ。
山下氏の危惧は、悲しいかな的中してしまった。

もう20年くらい経つかもしれないが、李香蘭(山口淑子)の生涯を綴ったドラマか映画をTVで放映してた。

彼女は、満州映画協会に取り立てられ、看板女優として活躍することになる。
映画は当時の大きな娯楽なのだが、ドラマ中、映画撮影のエピソードにこんなシーンがある。

中国人女性が日本人男性のある行動をきっかけに恋に落ちるというワンシーンなのだが…
女性が自暴自棄になるのを、男性が女性の頬を打って叱咤するというシーン。
頬を叩かれた女性は我に返って、叱咤した男性に惚れるという設定なのだが…


昔の映画のシーンでは、あるあるなので、日本人の私からするとさして引っかからない。
しかし、この物語中では、中国人女優やスタッフから大ブーイングが起きるのだ。
女性は頬を叩くような男を好きになるはずない。中国人はそんな男を好きにならない。」と。

普通に考えればもっともな反論だが、なんたって男尊女卑の激しい大日本帝国だったわけですからね。
当時の背景としては、映画は中国(満州国)と日本が仲良く共に歩むためのプロパガンダなので、両国民の恋愛ものに仕立てたのだけれど。。。

つまり、人種や文化の違いと言い切れない、教育の違いがここで浮き彫りにされていた。


そして今でも、女性の人権についての教育(教育の歴史)などが教材の中で使われないのも、国を動かす男たちの都合通りになっていると言わざる得ない。

 

「男女共同参画」という取り組みがある。

もう、30年くらい前から行われているかと思うが、その中では話題にされることも、学校教育中には、全くおりていないと思われる。

 

どうやって男尊女卑という社会が作られてきたかという歴史について、学校などで取り上げられることがあるのか、

もし、あるのだったら教えてください。

 

平和の原動力は婦人の心の中にあります。
(略)
自由は誰からも犯され奪はれるものではありません。
皆さんがそれを捨てようとする時にのみ消滅するのであります。
皆さんは自由なる婦人として、世界の婦人と手を繋いで婦人独自の能力を発揮して下さい。
もしそうでないならば与えられたすべての特権は無意味なものと化するに違いありません。

そうだ、自由を希求する心は誰からも犯されず奪われない。

軍国主義が倒れて洗脳が解かれ、これから自由を手にできる世の中になる。

山下氏は、平和な世界を創造できるのは、自由を手にした女性の力にほかならないと言っているのだ。

それを「特権」と表現するほど、価値ある特別なものだと知らしめたかったのだろうか。

 

最後にもう一つ婦人に申し上げ度い事は、
皆さんは既に母であり又は母となるべき方々であります。
母としての責任の中に次代の人間教育という重大な本務の存することを切実に認識して頂き度いのであります。
私は常に現代教育が学校から始まっていたという事実に対して大きな不満を覚えていたのであります。

学校教育によって、従順な国民となるよう刷り込まれ、洗脳されていたことへの不満であろう。

 

幼児に於ける教育の最も適当なる場所は家庭であり、最も適当なる教師は母であります。
(略)可愛い赤ちゃんに新しい生命を与える哺乳開始の時を以て始められなければならないのであります。
愛児をしっかりと抱きしめ乳房を哺ませた時何者も味う事の出来ない感情は母親のみの味いうる特権であります。

この時代には解明されていないだろうが、オキシトシン分泌のことを述べているようにも聞こえる。

 

大人となった時自己の生命を保持しあらゆる環境に耐え忍び平和を好み協調を愛し人類に寄与する強い意志を持った人間に育成しなければならないのであります。

 

もうここが、まさにこの人物、山下氏の遺言だろう。

戦死を逃れながらも戦争に息絶える、死を目前に、平和な世界への渇望ではないかと。

 

この社会はいつも、いつの世も、多くの屍の上に成り立っている。

平気で食べ物を捨て、屁したことで死にたいと呟き、見てみぬふりをし、陥れられても平然としている。

人柱となった人たちを思う時、こんな世の中にするために、彼の人たちは命を費やしたのか?

と、いつも情けなく思ってしまうのだ。

 

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