ミュシャの絵が好きなのは、きっと24年組の漫画のせい
webも創るアロマ&カウンセリング講師、アロマシオンの島田さつきです。
はじめてミュシャを知ったのは、たぶん高校生くらいの時。
子供の頃は、活字嫌いで読書はもっぱら漫画。
外来語辞典を手に取るきっかけとなったり、語彙を増やせたのも漫画のおかげ。
特に24年組と言われる萩尾望都、竹宮惠子、山岸凉子など、
独特のストーリや美しいキャラ、構図、イラストの色使いに魅了されていた。
だからミュシャのポスターは、その色使いや構図、花のモチーフなどもう好物そのものだった。
30年ほど前、ミュシャ展に行った。
その時、ああ…このポスター欲しい…と思ったのが「イヴァンチッツェの思い出」
日本ではとても人気なのか、その頃、ミュシャのパズルが立て続けに販売され、
会社の休み時間を使って、同僚とジクソーパズルに興じていた。今でもロフトに5~6点ある。
ポスターも良かったが「スラヴ叙事詩」を知って、いつかは見たいと思ってたから、
30年ごしの想いが叶った。
スラヴ叙事詩を描いたミュシャ(1860-1939)は、チェコ(当時オーストリア帝国領モラヴィア )の人。
雑に説明してしまうと、鳴かず飛ばずの画家だったミュシャが一躍有名になったのは、
舞台女優サラ・ベルナールのポスターを手掛けたのがきっかけ。
商品ポスターやカレンダー、挿絵やハガキなどイラストレーターの仕事も多く手掛けている。
後年20年以上かけて描いた壁画サイズ(6m×8m)の20点に及ぶ大作が「スラヴ叙事詩」
チェコとスラブ民族の神話や伝説を背景に描いたスラヴの歴史の連作になっている。
ヒトの歴史で常に出てくるのは、領土の奪い合いや権力支配の戦争。
この連作の中でも、戦に怯える人々、青く黒ずんだ犠牲者の骸、泣き崩れる人なども描かれている。
「グルンヴァルトの戦いが終わって」では、戦闘の翌日、兵士たちの骸がゴロゴロと転がる惨状の中、
勝利をおさめたポーランド王が茫然と立ち尽くしている姿が描かれている。
「悪に悪をもって応えるな」という副題を持つ「ヴォドナャニのペトル・ヘルチッキー」では、
平和主義者であるヘルチッキが戦争の犠牲者(一般人)たちを慰め、
復讐心を抱かないよう諭している姿が描かれている。
全体の画像はうす曇りの大気が多く、そこに指す柔らかな光を感じさせる。
絵の空間には、人々の歴史と連動するように、天子(神々)がたくさん登場するのも興味深い。
神話と宗教とが入り混じった物語だから、たくさんいるのは当たり前なのかもしれないけれど…
さて、今回の展示で驚いたのが、一部は撮影OKだったこと。
前売りがすぐに完売し、混みこみだとは聞いていたが、撮影OK箇所はさらに混みこみ。
右の少女は、ミュシャの娘がモデル。
下の2点の男の子は息子がモデルだそう。
20点のスラブ叙事詩の紹介はできないので、こちらをご参考に。
「ミュシャ展」国立新美術館 (六本木/乃木坂) 2017年6月5日(月)まで
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