環境ワーキンググループ(EWG)は
2004年以来毎年
消費量の多い果物と野菜47品目の
残留農薬を調べ
ランキングをまとめています。
農薬の成分には
殺虫剤や除草剤、防かび剤
殺鼠(さっそ)剤といった
さまざまな化学物質が含まれています。
【残留農薬が多いワースト12品目】
2017年のランキングは
1位イチゴ
2位ホウレンソウ
3位ネクタリン
4位リンゴ
5位ブドウ
6位モモ
7位サクランボ
8位ナシ
9位トマト
10位セロリ
11位ジャガイモ
12位パプリカ・ピーマン
この12品目はいずれも
他の野菜や果物に比べて
高い値の残留農薬が検出されています。
アメリカの調査ですが
アメリカの数倍
農薬を使用している日本では
もっと高い値になると思います。
【主要国の年間農薬使用量の推移】
EWGによれば
残留農薬は
非オーガニックの農産物サンプルのうち
ほぼ70%から検出されるんだとか。
EWGの調査では
米農務省と食品医薬品局が実施した
非オーガニックの農産物
約3万8800点のサンプル検査をもとに
残留農薬が検出された平均数や
残留していた農薬の平均量を調べたようです。
農務省のサンプル検査は
消費する時と同じように
洗ったり皮をむいたりした状態で
実施しています。
イチゴの場合
1つのサンプルからなんと
20種類もの殺虫剤が検出されたそう!
イチゴ、ホウレンソウ、モモ
ネクタリン、サクランボ、リンゴは
サンプルの98%以上で
少なくとも1種類の農薬が
残留していたそうです。
平均すると
ホウレンソウの残留農薬は
他の農産物に比べて1.8倍に
上るという結果に。
ワースト13番目のトウガラシからは
人の神経系に対して有害性のある殺虫剤が
検出されたそうです。
EWGによれば
特に子どもは大人に比べて
農薬の影響を受けやすいので
注意を呼び掛けています。
2012年の
小児学会誌に発表された論文では
農薬が
神経発達問題や行動問題
先天性疾患、ぜんそく、がんといった
慢性疾患の原因になる可能性を
指摘しています。
別の研究では
母親を通じて農薬にさらされる胎児
への有害性も指摘されています。
残留農薬の多い果物や野菜は
オーガニック製品を選んだ方がいいと
EWGはアドバイスしています。
ただし
“無農薬野菜”と表記されたものは
実は
完全な無農薬野菜ではないそうです。
完全な無農薬野菜である
“無農薬有機野菜”
と表記されたものを
選んでくださいね。
【残留農薬が少ない15品目のランキング】
1位アボカド
2位トウモロコシ
3位パイナップル
4位キャベツ
5位タマネギ
6位冷凍グリーンピース
8位パパイヤ
9位アスパラガス
10位マンゴー
11位ナス
12位ハニーデューメロン
13位キウイ
14位マスクメロン
15位カリフラワー、ブロッコリー
アボカドとトウモロコシは
サンプル検査で
残留農薬が検出された割合が
1%に満たなかったそうです。
パイナップル、パパイヤ、アスパラガス
キャベツ、タマネギは
サンプルの80%以上で
残留農薬が検出されませんでした。
ただ
米国で市販されている
トウモロコシやパパイヤなどは
遺伝子組み換え種子を使ったものが
出回っていますから
遺伝子組み換え産品を避けたければ
やはりオーガニックを選んだ方が
いいと思います。
ヨーロッパでは
日本に渡航する際
このようなパンフレットを
渡されるそうです。
「日本へ旅行する皆さんへ。日本は農薬の使用量が極めて多いので、旅行した際にはできるだけ野菜を食べないようにしてください。あなたの健康を害するおそれがあります」