一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

『家业(家業)The Heir』

2026年 5月~ 中国 全42話予定

 

出演

李祯(李禎)→杨紫(楊紫)

骆文谦(駱文謙)・戚九→韩东君(韓東君)

李金水→田小洁(田小潔)

赵瑾(趙瑾)→徐百慧

李正良→付嘉

 

 

ネタバレ 第1話~第4話。

タイトル通り、徽州で墨作りを家業とする四大名家の一つである李家が舞台となる。

李家八房の李金水は制墨五傑の筆頭で、その腕には名高いものがある。李家が国へ献上する墨を選出する大会でその権利を手にして前途は明るく見えたが、献上する道程で火事を起こし、責務を違えてしまった。このせいで墨を届けに出向いた各房の三人は捕らえられ苦渋を強いられる。七房の李景祺はその過程で亡くなり、残った二人は傷を負いながらも一命は取り留めていた。

この火事の責任が本当に李景福にあるのか定かではないが、責め立てられることに言い訳もせず、八房の一家全員が族譜から除籍されるという惨事へ繋がっていく。李景福の生気のない姿と、息子の罪を殊更重く受け止める李金水の絶望が深く胸に刺さる。どうみても李景東があれだけ李景福を糾弾している方が怪しいのだが、実際の原因はお前で、それを隠すために必死になってんじゃないの。

 

追い出された一家は、影を落としたまま細々と生きることになるが、李景福は心も身体も回復することなく墨の如く(自分で言っていた)燃え尽きてしまった。

それから10年後、一家は変わらず懸命に生きていた。年頃になった李禎は、幼い頃から付き合いのあった田本昌と婚姻も決まり、一応は穏やかな生活を送っているかのようだが、全員が傷を負ってそれを見ないようにして生きる姿が哀しく、なんでもないところでも泣けてくる。

嫁ぐ予定の田家の家業は、かつての李家と同じ墨作りで、過去に献上する墨を競った駱家の使用人だった家系である。

駱家の跡継ぎである駱文松は、ここのところ墨作りに行き詰まり悩んでいたが、同じく悩んでいた田本昌の願いと引き換えに、李家の墨処方を手に入れるという条件を提示する。

墨の話題など出さぬよう生きてきた一家の事情を知る田本昌に、その気は毛頭なかったが、調合方法を手に入れねば破談となる妹を不憫に思った李正良が、祖父の墨処方をこっそり田家へ渡してしまう。

 

そんなことも知らず挙式の日を迎えた一家の前に、再び李景東が現れ、屈辱を強いられる李金水にはたまらない思いをさせられる。誇りを持って生業にしてきた墨作りを封印し、口にもせぬようにひっそり生きてきたというのに、またも公衆に立たされ責を問われることを甘んじて受け入れねばならない。祖父はそれを当然の罰だと受け入れ、再び先祖への誓いを立てるのだが、観ている方にとっては苦しさしかないよ。

結果、祖父の尊厳を守って破談にした李禎は、元の生活へと戻ることになる。田本昌は正直で気立ても良かったために、どちらも不憫でしかなかった。

 

ほどなく駱文松と出会う李禎は、墨を作るための木材を見分ける才能を買われ、駱家で働くことを打診されるが、まさかここで働くことはないよね。

追い出した時から、八房の周辺をどうやら監視していた李景東は、少しでも墨にまつわることを行えば過去を持ち出して責め立てている。頼んでもないのに墨が纏わりつく八房は、もはや普通に生活する権利も与えられず苦しみだけが重なっていく。

祖父の才能を恐れるがゆえ、どう償っても許しては貰えぬことに、長年の我慢が限界に達した李禎は、李本家の前で開き直って、思うように生きることを宣言する。包丁を振り回す母がカッコ良かったね笑

 

祖父と父の墨作りを見て育った李禎は、祖父と同じように禁忌となった墨への愛を失くしてはいない。ゆえにやっと生業に戻る時が来たようだ。

楊紫は逆境へ立ち向かうこのような役が似合う。なんだか小六とも被るものがあるよ。

 

家業に対する誇りと尊厳が存在する重厚味のあるドラマで、ほんと面白い。各々を粛々と演じる役者も軒並み光っているのだが、李金水(田小潔)が良すぎてドキドキする、、、恋かな。

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つづく

 

追記ネタバレ 第5話~第6話。

墨で失ったものは墨で全部取り戻す、という決意の元、祖父に教えを乞う李禎だが、この時はあっさりと拒否される。そこで、職人気質の祖父はひとまず置いて、独自で行動を始める。

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男装して墨坊の工員となった李禎は、すぐに八房の孫娘だと悟られてしまうが、墨業界での李金水の名声は未だ消えずに残っている。その孫娘となれば、業界の爺たちも制墨の才能をほんのり期待する様子が見えた。

李禎が制墨するに当たり、特にいい働きをするのは駱文松で、純粋に墨道を歩む彼には李禎の思いが自分と重なったのだと思われる。世間での評判は悪い駱文松だが、より良い制墨への道を真っ直ぐ進むあまり、周りのことはどうでもいい態度がそう誤解させている。個人的にも、過去に先進的な思想で弟を諭していた姿が印象深く、全く負のイメージはなかった。

初めて李禎が作った拙い墨とその思いを、頭ごなしに否定することなく別の視点から良点を見出そうとする駱文松がすごく好きだよ。

 

生業を手放し、二度と制墨はしないと誓った祖父は、「でも伝授しないとは誓ってないよね?」という周りからの説得で、ようやく李禎の覚悟を受け入れ、李家の七嫂の許しも得ることになる。七嫂の李金水への信頼はいつまでも変わらず、互いを敬う姿は泣けたわ。

こうして祖父の墨方を学ぶことになった李禎は、無意味だと思える修行にぶーぶー言いながらも、一家には光が差してきた。すぐにでも墨を練る段階へ進みたい李禎に、ひたすら紙を縒らせる修行は無意味ではなく、この先の制墨に生きてくるはず。

 

その間、やっと登場した駱文謙は、序盤での境遇の延長で望まぬ勉学を強いられていた。とはいえ、どうみても強いられている様子はなく、むしろ伸び伸びのわんぱく少年へと成長している。

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老師に叱られて隠れる悪ガキスタイルの駱文謙おもろい笑

 

父や兄から存分に愛を受け、元気一杯に走り回る駱文謙を微笑ましくみていた矢先、駱家には危機が訪れる。一人罪を問われれば、関連した下々の全員の首まで奪われる世界は実に危うく、駱家も例外ではなかった。

自分の首を以って息子を逃がした駱家主は、そのまま亡くなってしまうが、それを赤の他人から聞かされた駱文謙の衝撃は相当なものだっただろう。駱文松にもまた、その知らせは届くが、父の遺言通り財産を全て田家へ譲ることに特に未練も動揺もなく、自分は淡々と制墨へ身を置いている。この様子では、逃亡先の将軍の元へ向かうつもりもないのかもしれない。

財産を譲られた田本昌は表面上の駱文松しか知らず、ひたすら恨みを抱いてるんだが、通報されちゃったら死んじゃうよね、、、嫌だな。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第7話~第8話。

駱家の没落をこれ幸いとばかりに、田本昌はおそらく嬉々として通報に向かったんだろう。駱文松がいなければ李禎と一緒になれるという思いだけで、必死こいて捕えようとする姿がなんだか浅ましかったよ、、、ただし彼にとっては駱文松を消さねば好いた女を取り戻せないため、そこに人の持つ良心は1ミリもなかったようだ。閉じ込めて焼き討ちするという、極限で見せたこの本質は、李禎へ軽蔑心を抱かせることになり、二度と取り戻すことは出来なくなったね、、、(王梓豪の顔がいい。)

直前で墨方を極めた駱文松が、それを盗まれないよう燃やしたということは、あの火事で逝ってしまう筋書きなのかな。気に入っていただけに退場が早すぎて悲しい。

心配して駆け付けた駱文謙は一歩間に合わず、父と兄が自分へ残した命を無駄にせぬよう、ここは逃げるしかなかったことに悔いは残っただろうね、かわいそ。

 

駱文松の生き様を刻み、己と向き合って墨道を極める道へ邁進する李禎は、三年で煤作りの真髄をついて一人立ちを果たす。制墨過程の知識は皆無だが、重要なのは一つ目の段階の煤だということは理解した笑

先祖に手を合わせ、何度も繰り返す祖父の、後継有人に泣いた。

やっと公に出て、煤で小銭を稼ぐ段階へと進むが、一般人には三年で超品を作り出せる天賦の才を持つ人間がいることを想像出来ない。そのため散々コケにされた李禎は、街中へ出てそれを証明するための茶番を始めるが、コケにしてきた一般人の孫とかいう輩が父親の平手打ちを食らうシーンは気持ち良かったわ。

ここで、田家に奪われた全てを取り戻しに来た様子の駱文謙と再会するが、あの幼い頃に交差した相手だとは互いに気付いていない。

 

三年経った今、徽州で一番の墨坊となった田家には驚いたが、才能があるのかはさておき、確かに田本昌は墨作りを真面目にやっていた。今後は、これを取り戻しにきた駱文謙と、じわじわと追い付いてくる李禎へ対抗せねばならぬため、割と最後まで出番はあるのかもしれない。それとも田本昌が男主2なのか?

ともかく、李禎の捻出した煤が超品と認められたわけだが、それを墨業名家も黙ってはいない。総出で現れて何を言い出すかと思えば、李金水が作ったのではないかとそもそも疑っていたのである。

これを証明するには、爺どもの前でやって見せるしかないが、墨作りは、雑念を払い心を鎮めて、語りかける焔に耳を傾けるとかいう、まるで悟りを開くような精神で挑まねばならないというから難易度が高いわ笑

結果、一度達したその域に当然今回も達した李禎は、爺どもの前でそれを証明するのである。祖父と父の心を受け継いで李禎が存在するということは、李景福にも天賦の才があったんだろう。そこに李景東は嫉妬していたのかもしれない。八房を追い出し、李景東率いる現在の墨坊は、かつての栄光虚しく落ちぶれてしまった。ぽっと出の田家にも負けているとは、悲しいね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第9話~第10話。

無事業界の爺たちを納得させ、銭を稼いで家族を楽にさせられると喜ぶ李禎をじっとりとした目で見る祖父、かわいい笑

祖父にとっての墨道は、銭を稼ぐためのものではなく生き様そのもののようなより神聖な道で、銭の手段とするような言葉は少し軽薄に思えるのかもしれない。李禎もその心は持ちつつも、飯は食わねばならず、どちらも不可欠なものと考えている。李禎はぷんすこする祖父をなだめて気持ちを引き上げるのが上手い。

 

ほどなく献上する墨選出のため、新任の墨務官が徽州へとやってくるが、商人として墨界隈を盛り立てるという名目で、駱文謙もこの業界への参入を果たす。

開かれた墨業界の宴で、駱文謙に煽られた墨業名家は、今一度、徽墨の名を復活させるという提案に期待を膨らませ、そのための第一歩として、各々の墨坊で、今は幻となった漆烟古墨の完成を目指すこととなる。

ついに道が交差した二人だが、偽名で過ごす駱文謙に誰も気付くことはない。ゆえに駱文謙だけが李禎の存在も、この街の人々の関係も熟知しており、相当なアドバンテージがある。

新任の言じいにすら祖父の名は知られているが、李家代表の景東は全く相手にされていないのが悲しいね、、、ただし祖父が参加することは誓いを立てたことに筋が通らないため、代わりに李家からは李禎が参戦することになる。
 
無事墨界へ参入した駱文謙は、ニコニコしながら田家へ乗り込み、かつての生家に思いを馳せている。目的は、田家に渡った全てを取り戻し、駱家の汚名をそそぐことだが、ひとまずの様子見で交わす会話の中でも皮肉が冴えている笑
 
ここまで話が滞ることなく、少しづつ己の墨道へ向かって前進していく筋書きがすごく見やすい。李禎が試行錯誤しながら煤を完成させる過程をひたすら見せられているだけなのに、なんだか見ているだけでも楽しい。どうでもいいことだけど、書道は三段までとりました、、、
 
つづく
 

追記ネタバレ 第11話~第14話。

各墨坊で漆烟古墨復活の試みが行われ、新参者の李禎は、一時、李墨坊を借りることになるが、難癖大将の孫佰一がウザすぎる。なぜあの立派な父親からこんな息子が育つのかが本当に謎であり、環境より本質が上回る残念なパターン、、、

李墨坊の規律に従い、真摯に墨へ向き合う年配の数人(孫佰一の父親含む)以外は、孫佰一にそそのかされ嫌がらせは続いている。それでもその年配者や七祖母、孫婉儀(七房の主母)、駱文謙に支えられ、李禎は漆烟古墨の復元へと邁進する。

この過程で、かつて自分が兄へ贈った墨記を久々に目にした駱文謙には感慨深いものがあったようだが、この時は李禎の口から駱文松の名が出ることはなかった。

 

結果、漆烟古墨を復元した李禎を、支えてきた者達は喜ぶが、李家ならずも田家までを警戒させる羽目になり、その力を恐れるあまり潰すことに躍起になっていく。

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李景東も才能はないが、ないなりに家主として懸命に制墨に取り組んできたんだろう、などと顔面を真っ黒に汚して松葉杖を付く姿に切ない思いが湧いたんだが、、、危ない危ない、騙されちゃいけない笑

 

田本昌も顔は良いが、無事に強欲商人へ変貌を遂げ、こちらも李禎の行く手を阻んでくる。

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ただし、李景東も田本昌も制墨への思いは皆と同じようにおそらく持っているため、苛立ちの一方で、なんだか完全に憎めないのが困るわ。

それより、脇に控える李家の田絳月(李景祺の妻)、田家の親父や弟のような、墨道を歩まぬ恩恵にあずかるだけの奴らの方が鬱陶しいよ。

この田家が駱家の財産を譲渡された件について、あの時の駱文松を様子から、駱家の意向だと思っていたが、駱文謙の口ぶりだと現県令の趙深と田家が共謀してそう仕向けたんだろうか。ともかく正体を隠したままの期間はしばらく続きそう。

 

墨坊に属しながら、極めていみふで頭が悪いのは孫佰一で、田絳月にそそのかされ李禎を貶めるだめだけに、漆烟古墨の墨方を各坊へと漏らしてしまうんだが、何がすごいってコイツが李家の親族だということ。墨方を他者へ漏らすなど墨坊では一番の禁忌で、李家を貶めたと同じなのだが、それすらも判断出来ぬ愚かな人間である。そもそもお前がどんな被害を被ったというのか。

父親の立派な経歴のおかげで規律の上での極刑は免れたが、愚行が過ぎてイラつくわ、、、これが田絳月の指示で、自ら李家を没落させる手段を選択しているなら、総じて頭が悪い。

 

田絳月の気持ちは分からんでもない。個人的に、李景祺の死については不可抗力でも、李景東が誤って火事を起こし李景福を貶めた結果だと疑っているが、誰かを責めることでしか精神が保てない田絳月にとっては、真相が分らぬ限り八房の存在は永遠に恨みの対象である。

そこに天才が現れ、自分を苦しめる存在が大成していく姿など見たくはないだろう。よくよく考えれば事故なのだから、この恨みの深さも見当違いなんだが、遺族である以上、その遺族の主張を強くは否定出来ない部分がある。ただし序盤に、いずれ李家を担うのは自分の夫だと言っていたため、田絳月は恨みだけでなく強欲さも備えている。

 

このようにして恨まれ続ける八房の李禎は、李家で制墨を修練することを断り、独自で墨坊を開く決意をする。

気になったのは、李禎が復元した漆烟古墨で既に商売契約を結んでいることだが、李家へ墨方を提供してそのまま李家が利を得るだけになるんだろうか。七祖母が李禎へ提案していた契約は、締結されぬまま追い出されてしまったしね。

というより、アホな孫佰一が墨方を漏らしたために、他墨坊も作れるようになってるよね、、、李禎が制墨で生計を立てるには、新たな墨の発案が必要となりそう。

 

つづく

『良陈美锦(良陳美錦)A Splendid Match』

2026年 5月~ 中国 全40話

 

出演

顾锦朝(顧錦朝)→任敏

陈彦允(陳彦允)→此沙

 

 

登場人物が多いわ笑

 

ネタバレ 第1話~第10話。

顧家の嫡子として生まれた錦朝は、父親(顧德昭)の官吏への道を妨げる存在という理由で通州の紀家へ預けられる。紀家は母親の生家で、錦朝を15年間育てたのは祖母である。

顧德昭は娘を顧みず、幼くして顧家を訪れた錦朝を追い返すだけでなく、首を絞めて命まで獲ろうとする仰天の沙汰だが、それくらい娘の存在を煙たがっている。当然、年頃となった娘の笄礼に掛かる費用も出し渋り、紀家へ負担させようとする最低な父親だが、前途を案じて追い出した割にさほど出世はしていない。

そんな顧家をひたすら憎む錦朝だが、通州では祖母と従兄の紀堯に可愛がられ伸び伸びと聡明な娘に成長する。

 

この笄礼でざわついていた頃に陳家の三爺、陳彦允と出会うわけだが、この男は、近頃、税法改革を推進したことで、朝廷や皇宮周りの貴族に恨まれ命を狙われ始めたために紀家へと非難していた。陳彦允が紀老太太(祖母)と結託しているのは、汚職に染まった輩を炙り出すためなんだろうが、税法改革による己の損失と、その調査によって明るみとなる諸々が都合の悪い連中に追い回されているわけである。

その代表である睿昌王世子を陳彦允がサクッと殺めたことに驚いたんだが、これは何があろうとこの計画を成功させる意志を見せる一幕だったのかもしれない。そこにたまたま遭遇した錦朝は、驚いて水の底へと落ちてしまうが、一瞥して去って行く陳彦允に助ける意思はないのかと思っていた。

結果、川に飛び込んで助けたのだが、これを甥の陳玄青がやったことにして、自分の存在を目立たせないよう図ったため、この時の錦朝にとっての恩人は陳玄青となる。

てかさ、傳海廉がめちゃ怪しいんだけど、弟子を利用するだけ利用して最後は裏切りそう。改革を進めさせる意図で聂風鳴が言っていた、朝廷を牛耳りたい傳海廉、という部分はあながち間違いじゃないのでは、、、

 

笄礼を終えて、生家へ戻ることとなった錦朝だが、父親とは折り合いが悪く、実母へのわだかまりも消せない。顧家の宋姨娘と庶子の顧瀾は、親父の前ではしおらしくしているが腹には一物を抱えている。それに、姨娘(側室)の侍女が殊更、嫡子の錦朝を警戒して、悪智慧を吹き込んでいるのがウザイのなんのって。しかもこの侍女は、独断で実母へのヤクに副作用の強い大黄を加えてその命を危険に晒している。このせいで実母の命は長くはなさそうだが、それまでに捨てられたという誤解が解けてほしいところ。

 

顧家の中でも序盤はさほど悪い印象はなかった顧瀾だが、それも好いた男の存在によって段々と闇堕ちしていく。好いた男とは葉限(長興侯世子)のことだが、葉限は、錦朝の笄礼にたまたま居合わせた暇人で、初っ端から錦朝の物言いを気に入っていた。

この葉限は、心臓が悪く病弱なため、武家の跡取りであっても武術を習得出来ず、長興侯からも期待されぬ存在だった。そのため、恵まれた環境で遊んでばかりに見えるが、心中ではそんな自分が忌々しく苦しむがゆえの逃避なのだと思われる。他人にはその心が分かるはずもなく、好いた錦朝からも痛いところをグサグサ突かれ遂には手を上げてしまうのだが、それを後悔するあまり陳彦允に錦朝の幻を見て詫びる姿は不憫すぎたわ。

 

その錦朝は、葉限や陳彦允には目もくれず、恩人として出会った陳玄青へ心を寄せ始めていた。陳玄青は実に精神性が高く、真摯に学問に取り組んで解元を制した上に、穏やかで優しいその性質は、さぞおモテになるんでしょうね、を地でいくような男である。ここに恩人という部分が加われば、この展開は必然であり、心を寄せ合った二人がどう破局を迎えるのかと思っていた。

結果、陳玄青は父親の罪のツケを払わされ、不本意にも別の娘との関係を築かねばならず、互いの淡い想いは伝えられないまま終わりを迎える。

 

いずれ迎える終わりなら、始まらずに済んで幸いだったが、今のところ陳彦允に特別な気持ちはさほど芽生えてはいない。というより自分の気持ちに気付いていないのか。三度も命を救った錦朝への感情は無ではなく、通州へ戻れない寂しさを気遣い、彼女が望んでいた年越しのイベントを自ら老師へ打診して開催させるような思いやりがある。

救われた三度目で、あの時、水の中から救ってくれた男が陳彦允だと気付いた錦朝には、失恋で落胆していたことも既に過去となっている笑

 

錦朝は顧家の様々な問題と向き合い、陳彦允は変わらず目的を進めているが、この先、道が交差する過程を楽しみにしている。

此沙がカッコいいんだよねぇ、直近の視聴作がストーカーだっただけになおさらこの役柄が光って見えるよ笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第11話~第20話。

いやなんか、ポンコツ羅成章(錦繡安寧)の再来かと思わせる顧德昭のクズっぷりに仰天したわ。顧德昭の本家もハイエナの集まりだしね、、、

己の愚かさを棚に上げ、賭場へ出入りしていた息子と、かつて自分が追い出した娘が反抗的になって戻り、それを全て紀家の責任にしている。クズに嫁いだ母親は、長年の心労が祟って病を患っている上、追い打ちで盛られた大黄で吐血を繰り返している。

この原因を突き止め、宋姨娘の侍女が白状したことで、薬に混ぜられていた大黄は阻止されたが、宋姨娘を追い出すまでには至らなかった。その宋姨娘が禁足を食らっていたタイミングで、顧瀾への縁談を半ば強要する顧德昭のせいで、弱った身体に鞭を打って顧瀾の相手をせねばならない紀晗はたまらない。嫁ぐことを嫌がる顧瀾は、何も出来ぬ紀晗を逆恨みし、いきなり雲姨娘とかいう故人を持ち出して、その死への罪を紀晗へ着せて顧德昭の怒りを買わせようと画策する。

てかさ、宋姨娘の侍女が最後の最後まで掻き回してくるよね、死ぬ間際まで禍の元を吹き込むとかどうなってんの。しかもウソだし。

結果、雲姨娘を死へ追いやったのは、ぽっと現れて紀晗の罪だと証言した、かつての侍女だったんだが、この理由がすごい。

当時、宋姨娘に夢中になっていた顧德昭の寵愛を分散させるため、紀晗は侍女から選出した雲姨娘を夫へと献上した経緯があった。夫へ女を当てがうのもすごい話だが、それに自分が選出されなかったことを何十年も経った今も忘れず、ノコノコと現れたこの侍女も相当なものである。この侍女も、顧瀾に飴と鞭で利用されたわけだが、そもそも罪を犯した当人であり、それを世話になった主人へ被せるなどの狂った思考は一体どうなってんのさ、となる。

 

奔放な息子から始まった更なる心労は、宋母娘の存在とポンコツ家主の冷遇で悪途を極め、そのポンコツに離縁を拒まれた紀晗にもはや生きる力は残っていなかった。銭を目的に娶られ、生んだ子供は奇妙な理由で奪われて、冷遇されながら側室にも貶められた日々を思うと本当に不憫だった、、、その娘を守れずに先に逝かせた紀家の祖母の後悔は、あんな平手打ちだけでは解消されないだろう。

この結果に宋母娘は後悔している様子が見えたため、乳母を経て長年仕えてきたあの侍女が愚かでなければ、この母娘もこうはならなかったのではないの。ここまで来ても顧德昭は、自分が妻を死へ追いやったとはおそらく思っていない。長年の病で心も病んだとか寝ぼけてんじゃないよ。

母とは呼べなかった錦朝にも後悔は残るが、最後は母娘の情も戻っていたことを思うと、喧嘩別れではないことだけでも救いだったと納得させるしかない。

 

この顧家の惨事には精神を削られたが、次にやってきたのは睿昌王の謀反である。

陳彦允は反派の動きを逐一監視していたが、通州で陸路を経て京城へ武器を持ち込む睿昌王の配下を発見する。これに巻き込まれて拉致られた錦朝を救いに向かった陳彦允は、そのまま共に崖落ちして、ほぼ無傷で着地するという離れ業を披露する。

ここで、葉限の師父である蕭游が反派だと疑うような証拠を突如発見した錦朝は、何度も窮地を救ってくれた葉限の安否が気掛かりで、通州から馬に飛び乗って危機を知らせに向かう。

葉限はともかく、蕭游を長年側に置いていた長興侯が謀反一派ではないと言い切れない陳彦允は、それでも長興侯が裏切るはずがない方へ賭けて長興侯府を救う選択をする。

と心では決断していながら、老師の傳海廉には見捨てるよう指示された通りに動く素振りは見せていた。この傳海廉の存在は、陳彦允にとって意義を唱えることも出来ぬ強力な地位にあり、老師の指示にも従いつつ、それを悟られぬよう忠臣である長興侯もギリギリで救うための計画は一人緊張が張り詰める。

 

錦朝から伝えられた事実に葉限も混乱はするものの、幼少から慕っていた蕭游へ手を掛けねばならない決断は、断腸の思いだっただろう。そんな葉限へ自責を持たせぬよう残した蕭游の「棋子」という言葉は、利用しながらも築かれた情が存在していたんだろうと思うわ。

それでも皇帝崩御と同時に起こった謀反は、事前に準備していた陳彦允の計画に乗っかる形で、太子を救って英雄の座を手に入れたため、葉限の未来にとっては良かったんじゃないか。しかしこのせいで、武術のない自分が長興侯の名を背負わねばならない重圧は、葉限のお気楽だった性質まで変えてしまった。

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この10話の序盤は、錦朝に対する葉限の積極性が陳彦允より勝っていたが、謀反を阻止した後半は、陳彦允の覚醒が顕著となる。

なんだか急に物理的な距離も縮まり、ついには求婚までしてしまうが、錦朝は嫁ぐことを夢見る一般的な女ではない。実親の惨事の後なら尚更である。それでも陳彦允が別の女と会話する姿に嫉妬はするのだが、好きだけど嫁ぐってのは考えたことない、ということらしい。それもなんだか分かるけどね笑

陳彦允の方は断られたことに焦りもなく、老師に勧められた婚姻も躱しながら何度も何度も告白を繰り返している。これは錦朝が自分へ心を寄せている自信からくるものだが、一体何歳差くらいの設定なんだろう、陳彦允は二度目の結婚だというし、成熟しているんだよね最初から。

それでいて20話最後には、錦朝を妻にしようと狙うしょうもない男に、本気で腹を立てているギャップが面白いよ笑

 

この段階になると、ますます傳海廉が怪しく思えるのだが、そもそもあの仲間全員が陳彦允とは方向性が違うよね、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第22話。

陳彦允を焦らし、そのくせ王瓚とイチャつくところを見せる錦朝は、めんどくせー女の典型となっていないかこれは笑

顧本家に乗り込み、そのまま宿をとる陳彦允の求婚をやっと受けたかと思えば、まだ結婚するって決めたわけじゃないんだから!などと、ここまできてもツンデレを存分に発揮していることが若干面倒くさいわ笑

 

以前、錦朝が母親の遺物から見つけた借用書を頼りに、紀堯が20年前の借金を顧家へ清算させたことで、自分の婚礼資金を奪われた顧怜は、奪った父親ではなく謎に錦朝を恨んでいる。

そのため、流言を広めて貶めるわけだが、まず王瓚をボッコボコにして、流言を無にしたのは葉限の手腕である。思えば、弟にお灸を据えるためにも以前同じことをやっていた。

次に、なぜか王家へ嫁がされる話となった錦朝へ、逆に被せて求婚に現れて救ったのは紀堯である。そして、王瓚を謝罪へ向かわせたのは王家の弱みを握る陳彦允の手回しだった。

個人的に、錦朝の役柄に好感は持っていても、この3人+陳玄青+他のような数多の素敵男子が惚れる相手としては微妙に説得力に欠けていると思うんだが、、、

この男たちが惚れる共通点を敢えて挙げるとすれば、おもしれー女と言わせる一般的な女にはない言動のみだが、それも観ている方からは焦らし続ける描写で面倒な女と化してしまったしなぁ。

 

とか思っているうちに、発見した汚職を追及したことで、逆に私怨で貶められ敢えて牢へ入ることとなる陳彦允、、、顧家の男衆も軒並み捕らわれてしまうが、傳海廉が全てを把握して指示を行っているため、その力をどの方向へ使うのかは謎である。長興侯のように忠臣というわけでもない傳海廉は実に不気味で、陳彦允が自分に忠実なだけではないことにもおそらく気付いている。コイツの派閥の反派がどの爺なのかもイマイチ不明なのだが、陳彦允は無実の者を貶めるような手段は使わないし、捕らわれた奴らは確実に罪を犯している。そうなると老師である傳海廉は潔白なはずだが、なんだかずっと怪しいんだよ。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第23話~第29話。

捕らわれた顧家の男衆は、錦朝の頓智と話術、そして銭の力で解決するが、一番は、弟子に促されて了承した傳海廉の力なのだと思われる。

陳彦允が弟子に就いた当時の傳海廉には、百姓や国のために尽くす大義があった、らしい。少なくとも口ではそう言っていた。ただし権力を得るごとにそれは薄まり、今となっては力を保持してその座を守ることに必死になっている。逆に長興侯は大義を失うことなく力を尽くし、その名声も高いため、彼の持つ潜在的な力を恐れてどうしても排除したいんだろうと思う。いわゆる武官と文官の独りよがりの派閥抗争である。

傳海廉の計画では、少し前の睿昌王の謀反でまとめて排除しようと画策していたが、陳彦允の暗躍で失敗に終わってしまった。そこで、次は不敬を働いたという謎の理由で捕らわれる危機となるが、皇帝は未だ幼く、その発言も目を光らせる傳海廉の介入で自由にはならない。

幼いながらも朝廷で蠢く陰謀を理解する皇帝は、傳海廉に悟られぬよう長興侯を救うことを陳彦允へ打診する。表面では傳海廉側の陳彦允が、自分と同じ側だという事に気付くような賢い子で助かる。

 

その間、錦朝と陳彦允の間では婚姻の意志が固まり、やっと公に求婚を行うことになる。顧家の顧怜は意地が悪く、特に顧瀾を標的にして我儘を通していたが、それも三爺の地位から得られる恩恵を期待して、四房への冷遇は出来なくなってしまった。どこまでも浅ましい顧家の面々、、、その中でも、顧瀾の改心には目を見張るものがある。後戻り出来る素直な本質を失くさず、錦朝という見本を受け入れて自立心を持ち始めたことが本当に良かったと思う。当時は嫌がっていた穆知翟が娶ってくんないかな、今ならきっと以前みたいにはならないはず。

 

この求婚の噂はあっという間に広がり、葉限の耳にも入ることになるが、その噂で受けた衝撃は実に激しいものだった。狂ったように動揺し、そのまま錦朝の元へ向かった葉限の怒りは剣を突き付けるほどだったのだが、、、

 

えっと、付き合ってたっけ笑

葉限はその想いすら伝えていなかったはずだが、まるで婚姻の約束を違えられたかの如く怒る葉限に困惑したんだけど、、、その怒りを受け、錦朝もまた、心苦しさを感じて涙まで流していた意味も分からなかった。こうなると、友人としての交わりの中で、錦朝は葉限の想いに気付いていたことになるが、告白もされていない相手から激しい怒りを向けられることに理不尽さは感じなかったのか、あの錦朝が。それとも、誰にも嫁がないと宣言した言葉が嘘になったことに気まずさでもあるのか、、、このシーンは、葉限の心が幼すぎて怒りを抑えられなかったんだとしても、錦朝があんなに心苦しさを抱く理由が謎でしかなかった。

 

傷心のまま、次に陳彦允にまで殴りかかる葉限だが、今は長興侯府の存続が危うい時期で、正直、客観的に見ても色恋沙汰で乱心している場合ではない。それを耳打ちされた葉限が、憎い相手の助言でも聞き逃すことなく実行する素直な部分は、この先の成長に望みがある。

この後、どのように不敬を働いたのかも謎のまま、刑道司の葉限自ら父親を捕らえ、自分も一緒に牢へ入ることで父親を守るという助言の実行は、陳彦允による長興侯を救う計画を滞りなく遂行させることが出来て安堵する。

傳海廉に悟られぬよう、彼の意向を推測して緻密に会話を重ねる陳彦允は、常に緊張感を持たねばならず、心労は相当なもんだろうと思う。それを癒すかのように錦朝との挙式に胸を躍らせる姿はなんだか嬉しかった。
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傷心ながら改めて錦朝の心中を聞かされた葉限も、いつか立ち直る日が来るだろう。私たちは似ているから好きになっちゃいけない、という言葉が、相思相剋より安寧を求めた結果だと思えば、一番好きな人は葉限なのかもしれないね。そう考えると、あの時心苦しい思いを抱えていた錦朝の心中も理解できる。

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命が短いと言われていた長興侯も、ほどなく逝ってしまい、傷心を重ねる葉限は不憫でしかない。挙式で沸き立つ錦朝の輿を前に、葬儀で父親の棺を抱えた葉限の気持ちを想像すると、つらくてたまらなかった。

だけど、自ら道を開けた葉限は、ここでその想いを吹っ切ったということなんだろう。幸せになってほしい、薛清嵐には諦めずに寄り添ってくれることを期待している。

こうして傳海廉の意向に背かぬよう、結局、爵位は取り上げられたが、不安定な皇宮の防衛のために玄烽衛を設置し、その責任者の地位を得ることになった。伴讀で築いた絆は途切れることなく、どこまでも皇帝に寄り添うその地位は、葉限にとってこの先の希望になったと思うよ。

 

挙式を終えた錦朝と陳彦允はイチャイチャターンへと突入し、和むひとときとなっていたが、葉限が拷問して張陵から聞き出した王玄范とかいう輩が、以前、追及した食糧のすり替え汚職に関連しており、おそらくこの王玄范の指示で錦朝が拉致られたんだろうと思う。

ていうか、結局、一番上にいるのは傳海廉なんだよねきっと。ただそれだと税収の改案を進めたのは傳海廉が筆頭なのだから、この改案に不満を持つ連中を傳海廉が引っ張っているという線は辻褄が合わないね、、、かといって、志が一致せぬ二人が手を組んで、未だ現れてもいない敵を倒すという話にはなりそうもないし、この師弟が敵同士となるのは必至なんだが。陳家の四男もこれに絡んでいるんだろうし、まだまだ不穏な空気は消えない。

以前話に出ていた、刑道司の地下に眠る官職連中の記録から傳海廉の文書が消されているということは、余程隠したい秘密があるらしい。

 

他にも、久々に登場した陳玄青の淡い想いが持続していたことに驚いたが、この男の精神性の高さなら、嫉妬に狂うことなく万が一にも道は外さないはずだけど。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第30話~第31話。

ちょい、言ったそばから道外してんじゃん笑

このシナリオ何気に鬼進行だね、、、陳玄青はあのまま退場で良かったのに、闇堕ちするこのキャラに意味はあるのかな。

 

そしてどこまでも葉限を苦しめる筋書きに気が滅入る。

三年の命か。そもそも今の年齢まで生きていられないと言われていたため、長く生きている方なんだろうが、この病を治癒する秘薬とか出したらいいじゃない笑 過去の想いに囚われず、最後は明るい未来を生きる葉限が見たいだけなんだけど。

 

因みに拉致った犯人は陳家の四男で、幼少時に五男を殺めていた話で、そういえばそんな話が以前出ていたことを思い出した。このせいで出世の道を断った陳彦允を恨んで拉致を強行したため、王玄范とはまた別物だったようだ。

しかもここにきて、王玄范=元翁だったことに気付いた笑

ならば最後の敵はやはり傳海廉ということか。そのことを陳彦允も確信しているため、まずは妻の失態から悪事が暴かれる予定の王玄范の排除が始まりそう。

望んだ長興侯の排除はその死によって達成されたため、傳海廉の次の刃は当然、陳彦允、或いは葉限へ向けられるよね。じゃあ傳海廉にとって税法改案って一体どんな利点があるんだろう。私腹を肥やしているなら当人にも影響が出そうだけど。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第32話~第34話。

序盤の陳玄青は、拾って育ててもらった陳彦允を敬愛しているのかと思っていたが、腹の底では支配されている思いの方が強かったのか。陳玄青が俞晚雪との婚姻を辞退する旨を伝えたあの時、父親の罪を知らせた陳彦允は、そもそも陳玄青と錦朝が想い合っていることも知らない時期だった。ゆえに横からかっ攫われたという主張は陳玄青の被害妄想でしかない。思い詰めるとあらぬ方へ思考が向かうのは分からんでもないけどね、、、

だいぶ気持ち悪い段階まで達していた陳玄青の粘着は、ほどなく陳彦允へも知られて蹴り飛ばされる羽目になり、そのまま畳み掛けてくる妄想で一人闇へと沈んでいく。

その陳玄青へ怒りを感じるだけでなく、錦朝が別の男を好いていた事実を受け止められぬ陳彦允は、ここから妻をも避け始める。

うーん、ひたすらイチャイチャだった二人にも一度くらいは仲違いをさせるような一幕が必要だったのか。そのために陳玄青を気持ち悪いくらいに闇堕ちさせ、コイツはもう消えてもいいという心境へ持っていって最後は仕方ないね、と思われて散っていく当て馬の虚しさ、、、おそらく葉限も逝ってしまうんだろうから、視聴者に惜しまれて散って行く人物は二人もいらないということなのかも。

他にも、王玄范が陳彦允の弱みを握る理由として、陳玄青の父親の罪が必要だったため、陳玄青を再登場させた意味は一応あった。地方へ左遷されることとなった陳玄青の最後は、好いた女を救って散るか、好いた女へ粘着したまま散るか、少し楽しみではある。

 

過去に謀反を起こした成慶王一派だった王玄范を追い詰め、自作自演の刺客まで用意して茶番を練った陳彦允は、いよいよ表立って傳海廉へも宣戦を布告した格好となる。これから弟子の目的を知ることになる傳海廉はどんな手段を使ってくるかな。

この3話で、全く登場していない葉限がどうなっていくのかだけが猛烈に気になる。

 

言い訳も出来ぬまま避けられ始めた錦朝は、戻って来ない夫の気持ちを取り戻せずしばし悩んではいた。ただし持ち前の潔さが、事前に準備されていた和離書に印を押すところまでに達し、それが夫の手へ渡ってしまった。

愛するがゆえに嫉妬が膨らみ、迷走していた陳彦允にとっては、突如送られてきた和離書に打ちのめされたようだが、自分でそうさせたんじゃん、としか言えないわ笑

それでも拗ねらせる時間はさほど長く続かず、茶番で傷を負ったことによって二人は無事和解となって安堵した。

 

本日(5月21日)より、観刷礼が解禁だけど、カレンダー通りの視聴予定です。葉限を見届けなきゃ、、、

 

つづく

『佳偶天成 Fate Chooses You』

2026年 4月~ 中国 全40話予定

 

出演

陆槐(陸槐)・陆千乔(陸千喬)→任嘉伦(任嘉倫)

辛湄→王鹤润(王鶴潤)

 

 

ネタバレ 第1話~第6話。

戦鬼人という名をどこかで観た気がしていたが、「念無雙」で源仲と敵対していたアレかー。このドラマは、源仲によって殲滅された戦鬼人の唯一の生き残りが主軸に描かれる。

 

初っ端から、既に陵遅刑が下されて死にゆく陸槐へ、仙門に属する辛湄が嫁ぐというあらぬ状態から物語は始まる。

元々、渭県県令だった陸槐は、百姓を虐げたことなどなかったのだが、周辺地域の悪徳爺らに貶められ、あっという間に陵遅刑という究極の刑に処せられる。

夫となった者へ不運を招く克夫の相を持つ辛湄がその陸槐へ嫁ぐことを決めたのは、既に命の期限が決まっていたからである。克夫の相は、三度婚姻すれば悪運を回避出来るというから、そのためだけの婚姻に初対面だという事実は大きな問題ではない。

戦鬼人と凡人の間に生まれた陸槐の婚姻もまた、神族から受けた呪いを解いて凡人になるための試練の一つであり、互いの利害は一致していた。

出会って間もない陸槐を悪人とは思えず、ほどなく誰かに嵌められたのではないかと思い始めた辛湄は、よくよく周りに話を聞くうちにそれが確信へと変わる。

既に挙式を終えて渭県を離れていた身を翻して救いに向かったこの時点では、恋心というより正義を貫きたい気持ちだったんだと思う。それも間に合わず、亡骸だけを奪って埋葬したのは、少なからず縁のあった陸槐への憐憫からの行動だったんだろう。

その陸槐は、元神族である戦鬼族なだけにそう簡単に命は途絶えない。予め計画していた妖仲間の楮英(宋文作)との連携で、復活を遂げフツーに歩いていたことにへ?っとなるが、一体どんな妙術を使ったのかも教えてくれなかった笑

ともかく陸槐は復活し、これまでなかった色識別が可能となるような妙術だったらしい。神族から受けた五不全詛咒とはその名の通り五感を失う呪いなんだろうから、味覚のない食事は意味もなく、色も識別出来ぬ灰色の世界で生きていたのか。五感といえば白日提灯、、、

 

そうとは知らぬ辛湄は、冤罪で命を奪われた陸槐への良心が許さず、貶めた奴ら全員へ制裁を食らわすことを決意する。

仙門では凡界への介入が許されていないため、辛湄を罰するべく次々と現れる霊寂山メンバーと、凡界の悪徳じじい、衛兵などが押し寄せるなどで人数が多すぎて訳が分からない。

こうして辛湄の周囲は敵だらけとなるが、全員への制裁が終わらぬうちは決して歩みを止めない姿に、辛湄の意志の強さが見える。辛湄の仙力は、修仙の過程で金丹期にまでに達していたが、敢えて煉気期に留まっていたのは、修仙者は凡界の出来事に介入出来ぬ掟に従えない信念を持っているためなんだろう。虐げられる者を救えないなら、修仙に何の意味があるのかを問い続ける辛湄は、凡人へ戻る方がその生き方に合っている気もするが、今後どちらへ進むのかは謎である。

敵だらけのなかでも、陸槐が拾って育てていた小刀と酒酒だけは側を離れず、幼いながらも懸命に辛湄を支える姿が視聴者にとっても癒しの存在である。小刀は逐玉での記憶が新しい。

 

一方の陸槐は、数回会っただけの娘が、命を懸けて自分のための仇討ちを遂げる姿が猛烈に響いており、生きていることは明かさず見守る側と化している。誰かが救ってくれている、という推測の確信を得るための行動とは知らず、辛湄を救う陸槐はそれだけで安心感を与えている。ここで全ての色が認識出来るようになったことに、心の動きは関係しているんだろうか。

ともかくめちゃくちゃ強くて頼りになる今回の役柄も、任嘉倫の芝居が光っている。台詞もないのにその表情だけで魅せるとか何かの魔法ですか。

 

他に、かつて陸槐の弟子だった皇帝が、なぜ彼を死へ追いやったのかがイマイチ謎だった。過去を回顧して温もりを感じたのか切なげだったが、皇位に執着するあまり、その存在のせいで地位が揺らぐことを恐れた結果なのか。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第7話~第8話。

京城に集まって来た修仙者の面々は全員が霊寂山ではなく、それぞれ別の仙門から派遣されていたのか。この全てを指一本でなぎ倒した陸槐は、そのまま辛湄を抱えて去って行くが、その後を誰も追わないのな笑

この騒動は、陸槐の冤罪が認められたため、修仙者へも辛湄へは手出しするなとの朝廷によるお達しで事なきを得る。おそらくこれは皇帝の手回しした結果なんだろう。

このおかげで追われる心配はなくなったが、辛湄は気を失う前に陸槐の生きている姿を確認している。そのため、目が覚めれば反発を食らうことは見えているが、陸槐は治癒効果のある自分の血を飲ませて辛湄の傷を癒しその時を静かに待ち続ける。

案の定、この事実に激おこの辛湄が襲い掛かってくるが、なだめるように躱しながらその怒りを甘んじて受ける覚悟はあったようだ。というより、自分のためにこれだけ傷付いた辛湄を既に愛しいとすら感じているのかもしれない。それでも婚姻を交わした理由は明かせず、ここで一旦の別れとなる。

辛湄は実に真っ直ぐな娘で、冷静になれば自分が仙門の掟を破ったことに非があったと考え直し、己に是非を問い続ける葛藤によって陸槐を責めることは筋違いだという結論に至る。問題を内に向けるこの性質は、自分を追い込みすぎやしないかと心配になるが、陸槐にとっても自分の存在が悩ませる原因になることを恐れ、出会ってからの一連の記憶を辛湄から消してしまった。

見送る辛湄から色が消え、再び灰色の世界となったことにやはり何か心の繋がりなどが関係しているんだろうか。

この後、予定通りに各々の目的のために別々で足を進めることになるが、同じ崇霊谷が目的地の二人はすぐに再会することになりそう。

 

長寿を得られるという不朽丹を求め、崇霊谷へ向かった辛湄は、その過程で眉山君とも再会するが、記憶を消されて何も覚えていない。

この眉山君って、念無雙では、雷刑だけを受け続け凡界でのらりくらりしていた風に見えて、絶好のタイミングで神界へ飛升して源仲と姫譚音を救った素敵な男だよね、確か。最後は視聴者全員が悲しみに暮れるような実に愛すべき人物だった記憶がある。

ともかく、眉山君の知見の広さと己の持論に度々助けられる辛湄は、道中で出会った呂芸素を連れて崇霊谷へと辿り着く。

 

他に、梁文景を抹殺する過程で鬼先生とかいう輩を殺めた辛湄は、闇の勢力に追われていたが、刺客によって水を飲ませぬ呪いをかけられたため、水分を一切受け付けない身体になっている。今のところは本人も重要視していないが、今後あらぬ問題へ発展しそうな予感はしている。鬼先生を操っていた蔽日幡が何なのかは謎だが、あの存在がどうやら取り合いになるくらい重要なものらしい。

それでも、人になるための条件の一つである骨の交換で崇霊谷へ留まっている陸槐が何とかしてくれそうではある。長い生で各地に弟子を持つ陸槐が、見た目ではどうみても爺さんの弟子達に師父と呼ばれる絵面がなんだか笑える。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第9話~第12話。

不朽丹(不老不死のヤク)を精錬し、宮山玉牌と交換で配っているのは崇霊谷の蘇太乙で、かつての陸千喬(ここで本名を名乗ったので以下、陸槐=陸千喬で表記します。)の弟子である。

凡人の可能性を潰しかねない修仙者の出現に嘆きながら、それでもなお、争いの種となるような不朽丹を精錬する蘇太乙の矛盾した行動は、この先に何か目的があるんだろうか。この蘇太乙の話を聞いていると、現代におけるAIの躍進に被るものがある。

ともかく不朽丹を求めて崇霊谷へ集まる仙門の間では、既にバチバチな空気が生まれている。

 

早々に陸千喬と再会した辛湄は、もちろん記憶を消されているため覚えてはいない。ただし陸千喬の方は、辛湄が気掛かりでたまらず、全力で言随術を解く方法を探し始める。この術を解くには呪者本人の命を獲ることのみが解決策らしいが、水が飲めないなら皮膚から吸収出来るような術で、取り敢えずの策を伝授する。正義感と己の信念を持ちつつ、打てば響くように吸収していく辛湄のような素直な弟子は、教えがいがあるんだろうということが、陸千喬の満足気な表情から見える。

その傍らで、腹を空かせる辛湄へ自作の餅子を食わせる温かさは、後ろめたさだけから沸くものではなく、いちいち目線が優しいんだよね。

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そんな陸千喬を今は親切な先輩くらいにしか思っていない辛湄は、前々から、ほんのり恋心を抱く白宗英との再会でときめいている最中である。序盤に焦点が当てられていた香牌を巡って、すぐに白宗英の存在にもどかしさを感じる時期が訪れそうだ。

てかさ、肖順堯の睫毛バッサバサキラキラアイズどうなってんの笑

 

結局、取り敢えずの術が利かぬことで、直接、呪者の命を奪いに出向くことになる陸千喬は、青虹教の鳳凰の使者とかいう壇主を速攻で見つけ出す。このふてぶてしく割と力のありそうな男を拳でボッコボコにし、金丹から元嬰へと昇格した相手をもろともせず倒し切る陸千喬に敵はいるんだろうかという強さ。

この世界は、天梯が破壊されたために稀な場合を除いては神への飛升が出来なくなっている。そのため修仙者の中では元嬰が今のところ最高位のような扱いだが、戦鬼人の陸千喬は限りなく神に近い力を持っている。その彼が、凡人を切望しているのがなぜなのか今は謎である。

 

一方、殺意漲る阿笙は、辛湄を捜しながら彼女に害を及ぼす仙門メンバーを軒並み捕えて尋問している。

その中でも天音山の金輪は、かつての縁を劫(運命)だと信じ、敵意剥き出しの阿笙へ動揺することなく告白までしてしまう。この温度差には笑ってしまうが、強く拒絶されてもその想いは捨てられないようだ。その後も、正論(不是道是虚偽のくだり)をぶつけられて傷付いた様子は見えたが、これをバネに、より一層運命へ向かって邁進しそうな気はしている。

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その間、崇霊谷でも呂芸素に随行していた李肆の打算が明かされることとなり、呂芸素は利用されていただけの存在だったことが分かる。悪事を目論み、最後は命を落としてしまうが、頼る者がいなかった呂芸素にとっては唯一の光だったんだろう。おそらく李肆も自身の欲に相反する思いも抱えていたんだろうと思う。利用しながらも寄り添ってきた時間で情が生まれるのは、感情のある人間ならば自然で、全てが嘘だったとは言い切れない最後はなんだか哀しいものがあった。

 

他に、記憶を消されているために辛湄の周りでも混乱が生じ始めている。京城で復讐騒ぎを起こした女修仙の特徴が一致する辛湄へ、白宗英にも疑いが生じるが、正直者の辛湄も記憶がないのだから自分だとは知るはずもない。事実上嘘だが、辛湄が嘘を吐いているわけではないし、なんだかもどかしいわ。

宮山玉牌を巡っては各地で争いが絶えず、仙門の弟子たちが百姓を犠牲にしていることを容認する蘇太乙へ、陸千喬の怒りの鉄拳が下る。やっぱり不朽丹は争いしか生まない気がするんだが、あれだけ修仙者を憎む蘇太乙が敢えてこれを創り出しているのは欲による潰し合いが目的なんだろうか。潰し合わせても仙門が無くなるわけでもなさそうだけど。

陸千喬が自分ではなく皇帝を弟子に取り、そのことを今でも未練がましく言っていた蘇太乙は、何が真意なのかがイマイチ見えない。

 

これらがどう終着するのかは謎でも、周りを振り回さず自身で完結させる力と他者への思いやりを持つ辛湄がすごく気に入っている。陸千喬は自分の意思で介入しているため、振り回されているわけではないよね?辛湄が筑基期となった原因の蔵心蘭も自ら渡したんだもんね?

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つづく

 

追記ネタバレ 第13話~第14話。

前話で金輪が阿笙へ、百姓が子供に毒を盛って物乞いする理由を納税のせいだと言っていた。ゆえに百姓の嘘は黙認してやれという旨をいかにも慈悲深い様子で諭していた。

ここで阿笙が、変えられる力があるのに高台から見物するだけのお前は慈悲深く見せて結局百姓を救おうともしない。お前には情がないのに己の道を模索するための劫の試練などと寝ぼけたこと言うな。(意訳)というようなことを言っていた。

この時は、話していた不朽税がどんなものかイマイチ分かっていなかったが、銭を持つ者、力を持つ者のみが得られる不朽丹製作のために、百姓から銭を巻き上げて苦しめる税だったようだ。

なるほど、辛湄の師父はこれを知っていたため、百姓の血で染まった不朽丹で長寿を得るなどの道理に反することは望んでいなかったのか。陸千喬があれだけ怒っていたのも、伝授したものが真逆に転じて、百姓の犠牲を黙認する有様となった蘇太乙を知ったからだった。

この件に関しては、呂芸素の暗殺未遂で明白に分かるが、どう考えても不朽丹の存在は禍しか生まない。それを蘇太乙が頑なに止めないことがずっと謎だよ、、、救いなのか恨みなのかちょっと分からないな。

こうなってくると、半分戦鬼人の陸千喬が凡人の生を欲しているのは、一族が生あるものを苦しめた歴史への贖罪なのかもしれない。

 

結局、敬愛していた白宗英も不朽丹への欲で自分の想いを裏切り、改めて陸千喬や師父の言葉を巡らした辛湄は、不朽丹を得るべきではないという結論に達する。

ただし他者の選択までは口出すべきではないと考え、このまま崇霊谷を去るつもりだった道中で、再び犠牲を目にすることになる。ここで持ち前の正義感が抑えられず、身を翻して戻ることになるが、変わらず不朽丹の取り合いをする面々の前で持論を展開した辛湄は仙門の中でも器が違っている。さすが皆が宮山玉牌を彼女に託しただけはある。仙門じじいの1380年とかいう寝言で凡人の事など何も考えていないのが分かるが、それを感じた辛湄が玉牌を叩き割ったのは気持ち良かった。

辛邪庄は師父を始め、辛湄も阿笙もカッコ良いんだよね。

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この間、陸千喬には凡人の生を得るための換骨が行われるが、蘇太乙が自分の番だとばかり横たわっていたのは何だろう、、、もしや陸千喬へ何かを与えるために、その身を犠牲にして息絶えるつもりなんだろうか、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第15話~第16話。

かつて楽師として皇宮へ売られ、虐げられていたところを救われた蘇太乙は、師父の教えに背く形となってもその恩を忘れたことはなかった。救う目的で進み始めた道が思わぬ代償を伴うこととなり、それでも後戻り出来ずにここまで来てしまったが、師父への恩に報いる意志だけはずっと持ち続けていたんだね。その時を待っていたかのように「滴水恩情碎骨以報之」を言葉通りに実行した蘇太乙は、禍となる不朽丹を完成させることなく逝ってしまった。与えられた温もりを片時も忘れず、初心のまま散って行った義理堅い思いは、死しても捧げた骨が陸千喬の生きる限り共にあると思えば本望だったのかもしれない。

 

辛湄の信頼を裏切った格好となった白宗英は、彼自身というより天元派の教えが害になっているようだよ、、、辛湄と同じく天驕と呼ばれた幼少から、その名に驕ることなく修練を重ねてきた真っ直ぐな性質はそう易々とは変わらない。

今の白宗英は、辛湄の言葉に共感を覚え、李莫負の元へ戻った後も自分の道が正しいのかどうかで揺らいでいる最中である。その迷える子羊に、いかにも天元派が正道のように諭す李莫負の言っていることは戯言以外の何ものでもない。

いかにも百姓を救っているかのような言い分でも、正直、仙門は何もやっていない。力のある我らが犠牲を払ってこの世を守るのだから、百姓が犠牲になることは当然ばかりという態度でいるが、その時はいつ来るのさ。凡界に介入してはならぬと言いながら、仙門や皇宮のエゴのために重税を科して、百姓を死に至らしめることは介入ではないのか。例えばこの先、危機が訪れても、仙門は高見から見物するだけで都合の良い時だけ介入してはならぬ規則が発動するんだろう?守るべき百姓が生きられず命を落としていく現状を傍観するだけなら、何の特権があってお前らだけが甘い汁を吸えるのか。とか考えていたら、最もらしい戯言を吐く李莫負にイライラしたわ笑

この先は、九月九日に生まれたものが吉となるか凶となるかだが、辛湄は真の天驕だとしても、天元派に属する白宗英は望まずとも逆になりそう、だって黒いもんね、、、

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その辛湄は、記憶を消されていることを示唆され、過去を探っている最中だが、その中心に陸千喬がいることを察する。このまま阿笙と北襄へ向かう予定の辛湄は、そこで陸千喬と再会することになりそう。

一旦、辛湄と別れた陸千喬が北襄へ向かうのは、次の試練である換血に必要な蔽日幡を手に入れるためだが、あんな禍々しいものが必要だとは不吉な予感しかない。道中で眉山君とも再会し、共に北襄へと足を進めることになるため、全員が北襄へ集結し、蔽日幡を巡って争いが起きることは必至である。紫もやもやを纏う青虹教の左盈盈が見た目からしてヴィランだしね笑

 

今回、ちょっと和んだのは呂芸素と李肆が生きていたこと。李肆が呂芸素を利用して、長寿を得ようとしていた一連の告白は茶番であり、蘇太乙を滅して不朽丹精製を阻止することだけが二人の目的だった。その恨みを自身の罪として受け入れ、命を救った蘇太乙の思いを想像すると、本質は変わらぬ彼が残した命が実に尊いものに思えた。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第17話~第20話。

北襄で過去を探り、自分なりに陸千喬との経緯を推測したボジティブな内容が概ね当たっていてさすが辛湄、となる。

この過程で詐欺師三人組と出会うが、彼らがくっ付いて来ているのかどこか縁があるのか、道中を共にする機会が幾度も訪れる。天元派に追われる三人組は、以前、霊寂山から書物を盗んで逃亡している最中だが、たまたま出くわした舟を前に語られた1000年前の楼舟の話でアッ!となる。

ここで語られていた匠の女神は姫譚音のことだよね。思えば、仙門の力が増した世界で、人間の尊厳を賭けて楼舟を作り上げ、散って行った描写が念無雙でもあった。そうか、蘇太乙の話していた、人が生み出す可能性を潰しているという思想は、念無雙で見せた工匠たちの思いと同じなのだね。この三人組は仙門に反発するそちら派ということか。

この辺りで阿笙の過去もうっすらと見えてくるが、過去に追ってきた悪どそうな奴らはあの夏玄子の使いなんだろうか、それとも青虹教?

 

ほどなく、陸千喬が青虹教へ乗り込んで壇主を倒して自分を救った経緯を知った辛湄は、どうしても陸千喬に会わねばならないと思い立ち、太史銭の持つ洞庭山の秘儀で識海を通して陸千喬を捜すことにする。互いに繋がりがなければ捜すことは難しいと言われていたが、二人は血契で繋がっているためそう難しくはなかったようだ。識海で再会した陸千喬へ、早速、疑問をぶつけた辛湄は、この時も自分と婚姻を交わした事情を聞けず仕舞いとなる。

一度繋がった識海は、夏玄子に狙われた辛湄の命も遠隔で救えるような謎の仕様で、青虹教と戦いながら辛湄へも憑依する陸千喬にはどうみても敵はいないだろ笑

この戦いで夏玄子を倒したようにも見えたが、なんだか師弟が逆転している陸千喬と被るものがあり、コイツも戦鬼人のようにも思えるため、そう簡単には消滅しない気もする。

 

青虹教は陸千喬を狙ってやってきたわけだが、居合わせた林慕寒は、陸千喬と共に行動していた無双会が目的だったようだ。無双会とは魔に堕ちた奴らだと散々言われていたが、無双会って、匠の女神をただ信仰していた人々だった気がするし、魔に堕ちたなんて話あったっけなぁ、、、

ともかく左盈盈が林慕寒を巻き込んでしまったため、全く悪気のないこの男も青虹教の標的となりそうだ。

 

一旦、戦いは終わり、陸千喬が辛湄を見付け出して実質これが本体同士の再会となるが、ここで戦鬼人という事実を辛湄へ知られてしまった。

過去に犯した戦鬼人の罪は、辛湄にとっては許すことの出来ない大きな傷を残している。それが陸千喬が犯した罪ではなく、幾度も救ってくれた存在だと分かっていても、知らされたばかりで動揺する今の辛湄には同胞というだけで殺意しかなかったようだ。

これは現在を生きる私たちとも被るところがあり、陸千喬が言うことに同意しかなかった。だって存在すらしなかった時間の話だもんね。実際、好いた人に見たこともない過去を責められ泣いてばかりいた人を何人も見たよ、、、同じように、罪を背負って償うように人族へ力を注いできた陸千喬でも、辛湄の責め立てる言葉を受け入れることしか出来なかったようだ。

辛湄の性質なら、いずれ自己で解決へ至らせる力はありそうだが、今のところはどちらも傷付き心は沈んだままである。

 

再び辛湄と道の分かれた陸千喬だが、目的は進めなければならない。人の血を屠って生きる戦鬼人の性は陸千喬の身体にも引き継がれ、これまで血の欲求に抗ってきたことが今回分かるが、この性のせいで凡人になろうとしているのか。長い間、望まずとも身体に刻まれる性に支配される日々を送ってきたことが分かり、更に不憫に思えてきた。楮英はほんと頼りになる。

ひとまず不気味な夏玄子の出所を探るため妓楼へと出向いた陸千喬は、早速、辛湄の姿を捉えるが、妓女と酒を交わす陸千喬を目撃した辛湄の睨みは完全に嫉妬ではないの。

 

一方、カラスが自分への追っ手だと勘違いした阿笙は、辛湄を巻き込まないために一旦、離れることにするが、道中で遭遇した霊寂山の修仙者に傷を負わされる。寄ってたかってなんだよという感じだが、金輪に拾われてひとまず安堵する。

金輪は情がなく冷たいヤツだと言われていたが、徒歩で阿笙を捜し回る姿はとてもそうは見えなかったよ。もう見付けてくれてありがとうという思いしかない笑

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つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第28話。

GWで遠出してたら8話も溜まってた、、、

8話を一気に観たら目まぐるしく話は動いていたけど、結局、一周して戻るみたいな展開だったわ笑

 

妓楼で無事辛湄を手に入れた陸千喬が、仲違いも長引くことなくすぐに和解出来たのが良かった。戦鬼人と知られた今、隠すことは何もなくなり、凡人になろうとしている陸千喬の目的も明かすことになった。

人を守る力が失われることを危惧する陸千喬へ、自分も修仙を止めて共に穏やかな日々を送る提案をする辛湄に迷いなどはなく、固執するものが力ではないことがこの役柄の尊い部分である。

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一方、金輪に助けられた阿笙は、辛湄に及ぶ被害を阻止するため、夏玄子の息の根を止めることを決意する。この夏玄子によって誕生した阿笙は、その地から逃亡して彷徨っていたところを辛湄へ拾われたわけだが、この過去回想と今の阿笙を見ていたらなんだか切なくなった。

ほどなく協力を申し出た金輪と共に夏玄子退治へと向かうが、コイツが誕生させた子供はべらぼうな数で、どうやらあの蟲と子供たちの命を繋いで支配していたようだ。ただし阿笙以外の子は親父を崇拝しているろくでもない連中だったし、一掃されてもどうということはなかった。

夏玄子を誘き出し、狙い通りに谷底へ突き落して封印出来たかと思いきや、バルログがガンダルフを道連れにしたあのシーンのように、捉えられた金輪も引きずり込まれてしまった。ここで手を放した阿笙は、夏玄子を封印するために金輪を諦めたのか、金輪なら生き延びれるはずだと分かっていたのか、その心の動きはイマイチ分からなかった。

案の定、谷底からどちらも生還し、夏玄子は陸千喬によってトドメを刺されたが、再会した金輪を冷たく突き放した阿笙の、これ以上の危機に金輪を巻き込まぬための冷遇だということは分かった。

陸千喬が指摘していた、かつて意図的に弱い姿を見せた阿笙が、どこまでを知っていて何をしようとしているのかは謎だが、夏玄子以外にも自分を追う人物がいることを分かっていたのかな。なんだか阿笙を見ていると、何かを背負って命を諦めているように感じて、言動何もかもが哀しいんだが、、、そう見えてるだけならいいんだけど。

 

その間、天元派は無双会を執拗に追っており、遂には殺戮までも始めてしまった。太史銭を筆頭とする無双会は、人族の文明を絶やさぬよう尽力していただけの集まりだが、それを仙門は入魔だとひたすら口にしている。過去には百姓を守るために命を落とした仙門があったのは事実だが、天元派の李莫負は完全に邪道へ足を踏み入れてるんだと思うわ。

結局、無双会を追い回してほぼ全員の命を奪ったわけだが、皆が命を削って守った無双秘録の一部は、おそらく無事に中原へ渡ったのだと思われる。詐欺師まがいで登場した太史銭や施温の、命を賭しても凡人の未来への可能性を捨てぬ信念が熱かったよ、、、

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それに比べて仙門はその力にあぐらをかいて事実を見ようともしない。話も聞かず見ようともしない連中が、好き勝手な妄想で力を誇示して殺戮を行うその自分を振り返ることはないんだろうが。

姜霽とは違い、盲目なだけではない白宗英と林慕寒が気付きかけていることは救いだが、それでも無双会を殺戮するなどという愚行の苛立ちは消えない。

 

この争いが終わった後、のこのこと青虹教の教主が善人を装って登場するが、以前、面具での言動とは全く違っていたため、ずっと疑っていた。

結果、全てはコイツの盤の上で踊らされていたという事実は想定内だったが、どうみても敵だと思わされていた左盈盈が、実は思惑があって青虹教に属しているらしいことは予想外だった。

ここは月が明るくないから、などと教主の本性を暗に知らせ、偽の姿だという証拠を陸千喬へ探らせて危機を伝える辺り教主に忠心はないようだ。思えば、以前もろくでもない同仙門の輩を殺めて、陸千喬ではなく林慕寒の行いだと報告していた。ということは左盈盈が守るべき人は陸千喬で、ここから連れ出すよう楮英へ便りを出したのもおそらく彼女なんだろう。

教主が言っていた陸千喬と関係のありそうな過去の友人の話も気になるし、あの劇が左盈盈と陸千喬の話のようにも思えてくる。確実に知り合いなんだが、記憶を失くしているのは陸千喬の方、、、?

陸千喬を手に入れたい様子の教主は、その彼が戦鬼人を捨てようとしていることは知らないよね、だとすればその血脈を何かに利用しようとしているのかな。

 

なんだか阿笙がずっと切ない。

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つづく

 

追記ネタバレ 第29話~第31話。

教主は元々霊根もない凡人で、修仙者の霊根を奪い、師父の秘術を使ってその霊力を自身のものにしていた。青虹教の弟子達は同じように元は霊根のない凡人で、力を得て修仙者の如く振舞っているが、人から盗んだものをただ乱用しているだけである。

それだけに留まらず、無双会を誘き出すために書館を建立し、それを追って現れる仙門の弟子から霊根を奪い、その霊根で精錬した養元丹を仙門へ売りつけてボロ儲けまでしていた。何も知らずに搾取されていた仙門が馬鹿を見ているようにも思えるが、これももしかしたら仙門との取引だったのかもしれない。仮に取引ならば、仙門の目的は階級を上げるための養元丹ということになるが、表立って弟子達を犠牲に出来ぬため、青虹教にやらせていたという理由しかないけど、そんな単純な話なわけないよね笑 黒幕が誰で何が目的なのかも分かっていないし。

幼い頃から青虹教で育った左盈盈に教主への忠心がないのは、あんな風体でも邪道を許すことはその良心が許さなかったんだろう。

ともかく、仙門の主要メンバーを軒並み捕えた青虹教は、まずは白宗英の霊根を奪って凡人へと落とす。次に狙われたのは辛湄の霊根だが、陸千喬と血契で繋がった身体からそれを奪うことは出来なかった。

 

この辺りで教主が、元々、同じ師父へ拾われて育った小凡だということが分かるが、以前、コイツが過去の友人に思いを馳せていた様子の相手はやはり陸千喬だったようだ。かつての師父も、同じように他人から霊根を奪って霊力を得るろくでもない者だったが、同じ邪道へと進んだ小凡をこのまま生かしておくことは出来ない。

共に育った割に感傷的になることなく、蔽日幡の力で身体を変える前の大成期へと戻された陸千喬は、簡単に青虹教を滅し、同時にこの地での目的だった換血まで成功させる。蔽日幡は血を糧に精錬された法器で、以前、換血に必要だと言われていたよね。そのために左盈盈から奪う必要があったんだが、彼女が思いのほか清らかな心の持ち主だったことで、蔽日幡を巡っての争いは回避出来た。

 

この過程で、囚われた辛湄、阿笙、眉山君、林慕寒は、脱出するために皆が一体となり、師父の教えの通りに穢れた気を光に転化させ、弱った肉体を癒す術を成功させる。

元々反発しているように見えた各々だが、幾度の困難を共に乗り越えながら仲間となっていくのだと思われる。驕らず真摯に修仙していた白宗英は、不本意にも凡人となり下がったわけだが、この先、重要なのは力ではなくその心だということを受け入れる日は来るのか、それとも清い心を失ってしまうのか今はまだ分からない。なんとなく闇堕ちしやしないかと思わせるのは、全体が黒いからだと思う、、、笑

既にその部分が達観の域にある陸千喬は、力を失うことに躊躇いもなく、逆に五感を体感することに喜びを見出している。無機質だった陸千喬が味覚を得てはしゃぐ姿は、息をするだけのこれまでの日々を思うとじんわりくるものがある。

 

こうして青虹教という邪道を排除し、一旦、穏やかな時間が流れるが、やっぱり阿笙には師姐への敬愛以外にまだ何かありそうなんだよね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第32話~第33話。

霊根を奪われた白宗英への冷遇がほんときつい。image

天元派は貪欲な李莫負が率いているだけあって、司馬燃灯を始め、思いやりのない弟子が多すぎる。

司馬燃灯などは、初めっから他人に対する情に欠け、幾度も白宗英を貶めようとしていたが、力の勝る白宗英には相手にもされていなかった。それが凡人となった途端にイキり始めて小者感を発揮している。

白宗英がコツコツと修練した時間の足元にも及ばぬ弟子達は、凡人と変わらぬ状態のかつての大師兄に水汲みなどを平気でさせているが、これは人望がないのではなく、天元派の弟子達の人としての本質が低いんだと思うわ。その中でも、姜霽だけは心を寄せる気持ちが後押ししていたが、これもあっさりと振られてしまった。この恋心に見返りを求めるタイプなら、そのまま見捨ててしまうんだろうが、簡単に諦めるんじゃないよ。

だけど、こんなに虐げられていても、白宗英の精神性は揺らぐことなく闇堕ちにはならなそうで安心した。それよりも青虹教の弟子が天元派にも属していることをすぐに突き止めることになりそう。ということはやはり李莫負がラスボスなんだろうか。霊力を失った途端に見向きもしなくなった師父やイキり司馬燃灯へ、額を地に付けて師弟への救いを乞う白宗英の姿を見るのはつらいな、、、今はこの道が正しいのかどうか自問している最中の白宗英だが、目醒める日は近い。

 

一方、陸千喬率いる四人は、無事に人族の元へ無双秘録を届けることが出来た。その無双会の代表が、かつて不朽丹を手に入れようと皇宮から遣わされた知伯成だったことに驚いた。なるほど崇霊谷で皆が争っている中、彼一人が誇り高く見えたのはそういうわけか。ただし呂芸素や李肆を崇霊谷へ送って、蘇太乙を死に至らしめたのも知伯成だったため、陸千喬や辛湄の心中にわだかまりは残る。

これは互いの立場を考えると仕方がないのかもしれない。人族にとって、百姓の命を代償に、霊力のある仙門だけが命を延ばす不朽丹という邪な存在を失くすには、その精錬者である蘇太乙の命を奪うしかないという結論に遅かれ早かれ至っていただろう。その過ちに蘇太乙が気付いていたとしても、その手を止められなかった点で人族には伝わっていない。それに、蘇太乙が骨を捧げて命を落としたのは彼の決断で、人族が蘇太乙を死へ追いやったわけでもないと思うんだが、その決断をさせたのが人族だということなのか。暗殺未遂のずっと前から骨を捧げることは決めていたんじゃないの。

陸千喬にとっては皇帝崩御の知らせも重なって、弟子を失くした哀しみに沈んでいる。この先、換心を終えれば完全に凡人の身体となる陸千喬だが、天元派という力に対し、人族の知恵で対抗する結末となるんだろうか。なにしろ人族の誇り高き精神には目を見張るものがあるから。

 

それより気になるのは阿笙の左目の異変だが、以前、カラスに追われて左目に血が入り込んでたよね。あれは夏玄子のカラスだったと思うが、もしやあの蟲が一緒に侵入して身体を侵しているのか、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第34話~40話(最終話)。

阿笙の識海に潜んでいた夏玄子、、、しつこい。

コイツが阿笙の身体を乗っ取って、辛湄を瀕死にさせるわけだが、阿笙はこれを一番恐れていたのにね、、、思えば、初めからこうして夏玄子と対決せねばならないことを阿笙自身は分かっていたのかもしれない。

傷付いた辛湄を救うため、やむを得ず金輪を利用する阿笙の優先順位は、少し情が湧いたとはいえ辛湄への情を超えることはなかった。騙されたように見えた金輪も、これは想定内だったのかもしれないな。ひたすら振り回されて不憫でも、それを乗り越えて無情道を悟ったのだから、序盤から言っていたようにやはり阿笙が金輪の劫だったんだと思うわ。

 

天元派では、正義を貫く白宗英が煩わしくも大切な弟子だった李莫負は、一旦、監禁するだけに留まるが、傍らで、これまで準備してきた目的を着々と進めていた。

元々は、李莫負にもこの世を救って百姓の生活を守るという大義があった。そのための力を得るために神へ飛升することを願っていたわけだが、戦鬼人との大戦の挙句、天梯が断たれて神へ飛升する機会を失い、そこに固執するあまり力を持つことの意義も歪んでしまった。辛雄も元々は李莫負と同志だったが、信念が歪んだ天元派とは大昔に縁を切っていた。それでも李莫負の暴走を止めるため、今一度、阻止するべく立ち向かうが、李莫負の神への執着が強すぎて止めることは出来なかった。

阿笙の身体を乗っ取った夏玄子は、同じく神へ飛升するために李莫負の目的に協力することになり、面倒くさいヤツだけが残る。

天まで届く木を育てるには、この世の命の半数を犠牲にせねばならず、天元派の弟子達も例外ではない。囚われていた白宗英は、姜霽が諦めずに捜索を続けたことで救い出され(姜霽えらい)、自身の天驕としての役割を命を賭してやってのける。吐血を繰り返しながら外界との繋がりを断つべく鐘を鳴らす白宗英は、相変わらず睫毛バッサバサのキラキラで、正道を歩み天驕という名に驕らず努力した過去を思うと泣けたわ。姜霽もその白宗英を追うように戦い散っていった。

 

仙門の中でも、邪道を進んでいたのは代表である天元派のみで、その他の仙門は協力して対抗することになるが、この過程で父親を失くした林慕寒は、この後大きく成長することになる。元々、修仙に対しても然程真摯に取り組んではいなかったが、後々、霊寂山を背負って仙門を率いていた姿を見ると、道を誤らぬ大義を持ち、責任を果たす素質は備えていたんだろう、作中でも情が深く正義感の強い部分は見えていたけど。

 

その間、辛湄は化神の李莫負へ戦いを挑みながら、夏玄子に乗っ取られた阿笙の相手も引き受けねばならない。結果的に、自身で決着を付けた阿笙もここで命を落とすが、やっぱり阿笙は最後まで哀しかった、、、最後に、阿笙は神となってこの世の全てのものに宿ると言われていたことを考えると、辛雄や白宗英、姜霽がこの世を救うために落とした命は、天の慈悲によって神となり、あらゆる場所に存在しているということなのかもしれない。それはなんだか神道にも通じるものがある。

 

換心に挑んだ陸千喬は、李莫負の暴走からこの世を救うため、凡人ではなく完全なる戦鬼人となって、この世に安寧を与えるが、その代償に記憶を失い全てを忘れてどこかへ消えてしまった。

これって、五感を取り戻して凡人の日々は十分に味わったから、後は、この世の生を救うために完全に戦鬼人になったってこと?禍々しい呪いは、辛湄が神界へ上ってあっさりと帳消しさせたことで、五感のある唯一の戦鬼人となりこの世を見守る孤高の存在になったということでいいのか?

ともかく最後の2話は、記憶を失くして消えた陸千喬を辛湄が捜し続ける日々が延々描かれるため、最後の最後で見つけた時の達成感が半端なかった。激しい戦いの後の穏やかな時間で終焉を迎える構成がほんと良かったと思う。楮英とキッズ二人も忘れないでいてくれてありがとうと言いたい。
源仲(劉学義)と傅九云(鄭業成)の尺も割とあったし、これからひたすらに起こる眉山君の雷刑予告もされていたね笑
 

かつて瘋道人のもたらした二つの予言が仙門では重視され、それに沿って様々な規律も生まれたようだが、最後の様子を見ると、なんだか適当なことを言っていた節がある。

要するに、いつ生まれようがどんな力を持っていようが、この世は皆が平等で、全てはその心の持ちようだということか。

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『白日提灯 LoveBeyondTheGrave』

2026年 3月〜 中国 全40話予定

 

 

出演

贺思慕(賀思慕)→迪丽热巴(迪麗熱巴)

段胥→陈飞宇(陳飛宇)

 

 

ネタバレ 第1話~第4話。

この世界には、凡人の命が尽きた後の執念が集まる歸墟霊界が存在し、現在の霊主は代々で過去最強といわれる賀思慕である。迪麗熱巴の美しさが役柄にハマりすぎて、二次元かよ?ってなる笑

 

何百年にも渡る時間で、暇つぶしに凡界へ足を運んでは儚い人間の生を見物して楽しむ思慕は、ある時、椋州の戦で瀕死となった薛沉英(傅鉑涵)を救う。救うといってもそこに何の感情もないが、思慕には五感すらないため、無感情に灰色の世界を生きているだけである。とはいえ、無意識でも戲法といいながら墓場で使用した霊力(紙銭を蝶に変えた術)は、結果的に家族の死を悲しむ百姓たちにどこか希望を与えている。

一方の踏白軍率いる段胥は、北祟に攻め込まれた椋州を救いに現れた一介の将軍で、気まぐれに凡界を訪れた思慕にとっては無意味な存在だった。ただしこの男の持つ破妄剣への好奇心でしばし椋州に滞在して探ることにする。

破妄剣とは、三百年前に姨母が鍛えた霊剣で、おそらくこれまで行方が分からなくなっていた代物のようだが、話しぶりから推測すると、破妄剣が認めた者だけが剣主になれるため、段胥は凡人でありながら剣に認められた特別な存在なんだろう。

今のところの段胥は、一度、北祟に侵略された椋州を取り戻した後に起きたこの殺戮を嘆きながらも、この地を復興させて百姓を守り抜くという大義を堅持している。名家に生まれながら内敵に弾劾され、軍人としてこの辺境へ留まっているが、純粋に国のために力を尽くしている人物のように見える。

 

凡界を日常的に俯瞰する思慕は、凡人の性質を理解し、ぶりっ子芝居で段胥へ近付くことにするが、拾った沉英もこれ幸いと利用しているのが笑える。沉英も余計なことは口にせず、直ぐに状況を察する賢い子で、思慕が墓場で段胥を引き留めるために掴んだ腰帯を同じようにして掴み、ドラクエ状態になってた絵面がほんと和んだ笑

一旦、天気が読める才能が戦に役立つという理由で段胥へ引き取られるが、ぶりっ子が功を奏したわけではないらしい笑

思慕を側に置くことにはしたものの、この存在を祟人のスパイではないかと疑い、あらゆる手で探っている段胥は、凡人とは思えぬ謎の鋭さで見えぬはずの姿を感覚で察知している。五感を試すような探り方は、既に思慕の正体に薄っすら感付いているんだろうか。

 

この先の段胥の計画は、祟軍に奪われた北境や宇州を取り戻すことだと口では言っていたが、宇州ではなくひとまず関河を超えて同じく奪われていた蒴州へと奇襲をかける。兵力差を見ても、一見、勝てなそうな戦だったが、段胥は祟人内での伝承を利用し、事前に禍となる紅鳥を仕込んで勝利を収める。なんといっても段胥の気迫がすげぇのよ笑

この戦を面白半分で見物して、段胥が命を落せば破妄剣が手に入ると考えていた思慕にとって、生きて蒴州を奪い返したのは予想外だったんだと思う。それでも特にこれといった感情はなく、むしろ段胥を観察することに面白さを見出している。

 

ほどなく蒴州から呼び出された思慕は、韓令秋(趙弈欽)に連れられ段胥の元へ向かうが、道中で刺客が現れるのは段胥も読んでいたために、孟郎将を待機させていたんだろうと思う。と同時に、韓令秋や思慕がスパイかどうかを確かめる意図があったのかもしれない。それとも思慕が霊力を使うことも予想していたのかな、、、いやこの段階ではまだ分かっていないか。

 

この段胥の存在も謎である。あちこちで過ごした幼少時から名声は得ていたようだが、19歳で一人生き残った惨事までの間に出会った人物は全員亡くなり、それ以前の段胥を知る者はこの世には存在しない。これが意図的に行われ、19歳で中身が入れ替わっていると思慕や風夷(丁嘉文)は推測しているが、もしや同じ頃の記憶を失くしている韓令秋が本物の段胥とかって話ではないよね、、、どちらも祟語を話すことから、何か関係はありそうだから、段胥だけでなく韓令秋の存在も謎である。

 

五感のない女と段胥に成りすました男という真偽の謎を残したまましばらく進むようだが、スパイではないことが分かっただけで正体が何なのかは今のところ重要ではないんだろう。

そのまま思慕の戦略の通り、次の戦いへと進んだ段胥は、突撃の号令は思慕が現れたタイミングだと感覚で掴み、この戦略も成功へと導くのだが、カラスと思慕を結び付けてるわけではなさそうに思える。おそらく運命だからね、、、

ここで思慕の五感を取り戻す鍵となる結咒人が段胥だと、明珠によって知らされたんだが、過去の何らかの出来事で呪いを受けて五感を奪われたとかそういう類の話なんだろうか。段胥が何者なのかが分からない今は話の先が全く見えないが、そこが見えないなりにも面白い。

段胥の存在によって灰色の世界がいつか色付いていくんだろうか、陳飛宇が期待通りの芝居を見せてくれそう。

 

思慕が気まぐれに凡界で遊んでいる間、霊界を任されている晏柯(魏哲鳴)は、代理で霊主の役目を担っているが、方昌と茵茵のくだりは今後に何か関係していくんだろうか。晏柯の仕事っぷりを見せるだけのエピソードだとしたら、演者が豪華すぎないかな笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第5話~第6話。

明珠の声を聞くと白鹿が脳内を過ぎるんだけど、長月燼明で配音担当だった段芸璇かなぁ。

 

これまでは段胥の命など気に留めていなかった思慕も、五感を得る機会を逃すことなく今後は命を守る方へと舵を切ることになる。ということは思慕が背面に控えるこの先の段胥は、何が起きても無敵ではないか。

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蒴州を取り戻したまでは良かったが、反撃の機会を狙って北祟呼蘭軍が10倍の兵力で城の周りを包囲していた。朝廷からの支援は派閥争いの影響もあって、まともな食糧が届かず、蒴州では狂人に残り少ない食糧を燃やされるやらで窮地に陥る。

 

その間、段胥を調査していた風夷の報告で、本物の段胥は、現段胥を朝廷から辺境へと追いやった方先野(高寒)だという事実が判明する。このことを方先野自身が承知しているなら、俺の息子を辺境に追いやった上に命も奪うつもりか、と罵ってきた実父をどんな思いで見ているんだろう。韓令秋のように記憶喪失でもない限り、合意の上で身分を捨てたことになるけど。

因みに、高寒は、芸名が高鶴元に変わっているみたい。

ともかく段胥は、目下の目的である食糧を北祟から奪うことにして奇襲作戦を仕掛けるが、先を読まれて逆に敵の罠に嵌ってしまった。ただし思慕がいる限り、段胥の危機はある意味、危機ではない。

 

神々しい光とともに空に浮かび上がった霊尊は、画面越しでも目がやられるほどべらぼうに眩しかった。

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ここで早くも正体を明かした思慕は、段胥へ五感を得るための取引をもちかける。といっても、少し興味があるだけで然程欲しているようにも見えないが、これまでになかった五感を得ることでどんな変化を遂げるのか楽しみではある。てかさ、万霊の主と告げられても至って平常心の段胥て何者なんだよ?

 

最後に、敵が生け捕りにするつもりだった韓令秋を、間者として捕えた段胥だが、見返してみても北祟の連中にそんな様子があったかどうか、私には分からなかったわ笑

 

方昌は反派か。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第7話~第8話。

願いを一つ叶えるごとに五感を10日間借りる、という条件の了承を得るまでひたすら段胥の側を付いて回る思慕の身分は、万霊の主、、、それを茶化しながら振り回して一枚上手をいく段胥の肝の据わり方はもはや人ではない。

 

取り急ぎの食糧問題が落ち着いた次は、保留にしていた北祟の間者の調査を始めるが、これも相手を油断させるためのもので、誰が間者なのかをとっくに二人は見破っていたらしい。それでも互いにそのことは口にせず、思慕などは相変わらず俯瞰して段胥の奇抜な行動を楽しんでいる。

前話で韓令秋を捕えたのも、間者を炙り出す茶番の一環であり、彼を疑っていたわけではなかったようだ。こうして林鈞に扮した祟人を特定した段胥は、そのまま間者に捕らわれて祟軍営内部まで連れ去られることになるが、これも計算のうちである。

ここでも相変わらず取引をもちかける思慕だが、段胥は願いなど一つもない、自分の道は自分で切り開くと拒否を続ける。

その確固たる自信からくる言葉通り、たった一人で北祟軍営を火祭りにし、軍帥の首を獲るまでやってのけたスピーディーな戦闘っぷりはもはや狂気の沙汰である。相変わらず表情が良いな、、、

 

林鈞に扮していた十五と呼ばれる男は天知曉とかいう北祟に属する謎の暗殺組織の一人であり、今回、明らかになった段胥の身分は、同じく天知曉に属していた十七だったということ。

前話で、方先野が本物の段胥だという話が出ていたが、これは事実ではなく、今の段胥がやはり段胥本人だったようだ。幼少時に人質として北祟に囚われた段胥は、親父にも救ってもらえず自力でそこを脱出したようだが、逃げ惑う最中で天知曉へ拾われた経緯があった。

岱州の祖母の元へ身を寄せていた段胥の方が偽物だったということは、あの19歳での惨事で偽物が亡くなったことを機に入れ替わったんだろうか。それなら方先野は何者なんだろうね、、、一瞬、正体不明だった韓令秋の身分も天知曉のメンバーだと示唆されたが、言われていた十七ではないし、イマイチ段胥の言葉が嘘か誠か定かではないため、この先も二転三転あるのかもしれない。

 

ともかく師兄の十五と激しくやり合った後、瀕死となった段胥は、ようやく思慕との取引を受ける決断をする。イマイチ分からなかったのは、その申し出をまず断った思慕の心中と、段胥の願いが何だったのかだが、思慕は今の段胥が正常な意識を保っていないことを案じて断り、段胥は命を救ってもらうこと望んだということ、、、?

なんだかんだで結局、血の契りを交わした二人は取引成立となったのだろうが、思慕が既に五感を得たのかどうか、8話では確認出来なかった。

気配だけで思慕の存在を察知し、その思慕が五感を一度も感じることがなかったこと、300年間、破妄剣の剣主が現れなかったことを推測だけで言い当てるような人間の五感を拝借するなど、初めて五感を体験するには上質すぎるのでは笑

 

どう話が展開していくのか全く見えず、それが視聴意欲をそそる。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第9話~第10話。

前話で願いごとが何だったのか分からずだったのは、そもそも取引はまだ始まってもいなかったからか、、、早とちり笑

 

血みどろの戦いから呼蘭軍軍帥の首を叩き切って凱旋した段胥は、今のところの危機をひとまず回避して英雄の如く迎えられる。食糧も届かず、その確保のために自身で解決へ導き、命を削りながら窮地を乗り越えた頃、それを見計らったように朝廷からの食糧が届く。派遣されてきたのは何やら腹に一物を抱えた方先野と秦帥だが、蒴州を取り返した踏白軍を追い出し、涼しい顔で蒴州の政務権を奪ってしまった、、、ただ乗りじゃねーか笑

それでも反発することなく手柄の横取りを受け入れた段胥は、それが真意なのか否かがイマイチ見えない。

幼少時から暗殺組織で過ごし、いみふな戦いを強いられてきた段胥だが、そんな環境でも他者への愛を失わず、踏み外しかけた道を戻って今に至るのは並ではない精神の持ち主である。その背景を思うと、いつも楽しそうにしている姿が沁みる。曲がらずによく育ったと頬を撫でる思慕の、無感情でもそうではない部分がチラチラ見えるところも良い。

 

ほどなく取引をすることになる二人だが、五感のうちのまず触覚と引き換えに望んだ段胥の願いは、思慕と呼ぶ権利だった。徳が高い割に願いごとは質素で温かいんだね、、、

一方、触覚を手に入れた思慕は、初めて味わう感覚に戸惑うよりも喜びの方が大きく、触覚に連動して感情も手に入れたかのように表情も豊かになっている。くすぐられる感覚にびっくりする思慕がめちゃくちゃ可愛いかったわ。

なるほど、五感を一度にではなく一つ一つ体験していくのか、段胥は五感を超える六感すら持っていそうだけど。

ともかく、触ることが止められずキャッキャとはしゃぐ思慕が可愛すぎて見てるだけで楽しい、、、その姿に段胥も心地良くなっているこの関係性が既に微笑ましいのだ。

 

朝廷からの男どもの思惑には全く興味はないが、手柄を横取りした上に利用しようとする薄汚い心が、この先の二人を穢していきそうで今から鬱陶しい。天気を予知できる能力を早速手に入れようとして、思慕にサクッと断られたことは活該の極みだったね。

ひっくり返った芝居で秦帥を躱した思惑が、その延長で段胥の首に顔を埋めたとこが最高にエロかった。

 

方先野と秦帥の会話から出てくる州名が多すぎて何がなにやらだよ笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第11話~第14話。

引き続き触覚を楽しんでキャッキャする思慕と、それを満足そうに眺める段胥の穏やかな触れ合いをニンマリと見ていたが、今にも捨てられそうな不安で潰れそうな沉英が、そこに付け込まれ霊界の悪巧みに利用される。

凡人と手を組んでやってきたのは、恨みを抱いていた方昌だが、そう力もない割にどこかで傀儡の術を学んで、凡人の身体を操っていた。
今のところの思慕は、触覚を得る代わりに霊力を失っているため、弱々の方昌の技にも対抗出来ない。おまけにこれまでなかった刺される痛みを存分に味わうことになる。それでも思慕には全てを見透かして流れに委ねる余裕があり、そう深刻にならずに観ていられる。痛覚は五感とは別な気もするけども、、、
 
結果、雲州への偵察に出向いていた段胥が戻って来るまでに、方昌の策はあっさりとねじ伏せられる。霊界の主なのに光の力を借りることが出来るのか。
利用された沉英も信じるものを見極め、この先の道を決意したようだが、段胥と一緒になって思慕が去ることのないよう頑張るつもりらしい、かわいい笑
 
霊力がないことをなぜ方昌が知っていたのかを、お前の密告かと茶化す思慕に対し、殊更強く否定する段胥は疑われたことが心外だったんだろうか。個人的には、段胥の完璧なまでの他者への愛と、この世のために命までも捧げるような生き方が彼の全てなのか、他に何か思うところがあるのか未だ真意が掴めない。だって破妄剣に主と認められるような男だよ?本当に思慕が言ってたような救いだけとは思えず、何か役目があるんだよねきっと。
 
ほどなく秦帥の意向を汲んで、北祟に奪われた州をいくらか取り戻して、両国は一旦、停戦となる。
 
先の方昌の傀儡の術で、宋興雨の気配を察知した思慕は、次に彼を求めて攸州へ向かうことにするが、霊力のない自分の護衛兼段胥の命を守るため、段胥自身に万霊灯を預けることにする。これで互いが互いの感覚を体験することになり、共有するものが増えてきた。相変わらず思慕の感情が動くことはなく、段胥の想いが一方的に募っている状態だが、この辺りで二つ目の嗅覚を得ることになる。
宋興雨とは、霊界から法器を盗んで凡界へ逃亡している游霊で、どうやら万霊灯を奪って霊主の座を得ることが目的のようだ。そのために凡人と契約を交わし、思慕の命を狙ってノコノコやってくるが、霊主の座を得てこの世の宝を手に入れるとかいう展望も何もないしょぼい思想しか持っていない。思慕が訊ねていたように、で、その先はどうすんの、だが、特にこれといってないらしい笑
なんというか、子役が有名なだけに、宋興雨もそう悪く見えずかわいいしかないな、、、
 
今のところはこの物語の着地点がどこへ向かっているのか全く見えないために、ラスボスなどの存在があるのかも不明だが、宋興雨ではなさそう。
 

となると、嫉妬に胸を焦がす晏柯が闇堕ちする可能性もある。

四百年生きる間に、思慕が好いた男は山程いるらしいがそれも思慕にとっては暇つぶしだったんだろうと思う。このことを再三に渡って指摘され、怒り心頭の晏柯が、私情を挟まず最後まで忠心を捨てずにいられるかどうかは分からない。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第15話~第18話。

二つ目の嗅覚を経験する最中に帰還を求める声が上がった思慕は、段胥との取引が終わったところで、一旦、霊界へ戻ることになる。

霊界では游霊の数が増えすぎて、その地を支える扶桑木への負担は深刻化している。この扶桑木の修復のために戻らねばならないわけだが、段胥は黙ってそのまま見送るわけにはいかない。

ここで離れてしまえば、次の気まぐれ余暇で思慕が戻って来た頃には、自分の命は尽きて二度と会うことは出来ない不安を募らせていたからである。

 

そこで考え付いたのは歸墟へ付いて行くことだが、誰も出来ないようなことをやり遂げられるのが段胥の魅力である。凡人が霊界へ入るなど前代未聞だが、段胥ならばいけそうな気がする説得力はある。

 

五感を返した思慕は前にも増して黒化が濃くなり、それがとんでもなく美しいんだが、これは、、、
 
渦をすり抜けニッコニコで霊界へと辿り着いた段胥の強靭な肉体は、さすがの思慕も早歩きで近付くくらいには驚いたらしい笑
ただし晏柯の心中は段胥の存在によって掻き乱される。力のある割に、思慕の手前、堂々とは痛めつけられずセコい手段で命を狙って己の器の小ささを存分に披露している。
その傷の上塗りをする役目は霊界の銭勘定を任される姜艾で、特に野望が大きいわけでもなく、ただ揶揄って面白がっているだけに見える。姜艾にはこの面白い凡人へ、思慕の元に置くための地位を与えることに異論はないようだし、ひょっとしたら孤独な思慕を少し不憫に思っているのかもしれない。

 

帰そうとしても帰らず、引き続き自身の想いを隠さず無邪気に纏わりつく段胥に、思慕は無感情な目を向けているが、凡界で築いた情はおそらく残っているんだろう。
傷付いた身体を癒し、霊界の気候に耐えられず寒毒を引き起こした段胥へ秘伝の薬を与えるなど、表情では分かりづらい情は底なしに存在している。

 

序盤の説明で、歸墟に集まった魂は100年修練すれば游霊になれると言っていた。今やこの地は游霊で埋め尽くされているが、執念を手放して自ら羽化池へ飛び込めば解脱が出来るという。ただし游霊となった者たちが簡単に執念を手放せるわけもなく、羽化池へ飛び込む者もほとんどいない。

これは思慕の力ではどうにもならず、ただ増え続けていく游霊が負担で、仮に追い出したとしてもその先に行き場はなく、その游霊が凡界へ侵入するなどで安寧を乱すような事態は避けねばならない。そのために凡界で禁忌を犯す游霊を罰する規則が存在するわけだが、強大な力を持ち、好き勝手に振舞っているようでも背負った責務は重い。

扶桑木の修復にも手こずり、力を消耗する思慕は、その隙を闇堕ち寸前の晏柯に突かれやしないかとなんとなくの不安はある。

 

この羽化池を巡って遭遇した阿四のエピソードは、なんだか胸が抉られたよ、、、手放せない執念が宋興雨のようなみみっちいものではなかったことが結果として解脱し救われた要因だったよね。各々に手放せない執念はあるんだろうが、今となっては全て無意味だと早く気付いて欲しい。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第19話~第20話。

類まれな才能を持つ凡人が、霊主を歸墟まで追いかけ、突き放されても逆に翻弄していることに気付かず突進する真っ直ぐな想いを引き続き見せられているが、なかなか物語の着地点が見えずにいる中、遂に刺客が現れる。これまでも霊主の命を狙う者は多く、その度に軽く躱していた思慕だが、今回の刺客は手強く、とりわけ段胥が側にいることで緊張感が増している。

特にこれといった執着がないように見えていた姜艾も、途端に怪しい行動を見せ始め、嫉妬に狂う晏柯はほぼ時限爆弾である。この二人が背面で何か画策しているのかは不明だが、どうやら今回の刺客は、九宮迷獄に囚われていた前霊主の白散行が絡んでいることを突き止める。ただしこの男は既に塵になったと思われていた。

この件でどうにか力になりたい段胥は、思慕へと協力を申し出るが、凡人が生意気なことを言うな、凡界の出来事に囚われて手放せないのなら、私が終わらせてやる。(意訳)などと叱られて、別れのキスを食らう。散々突き放されて傷付く陳飛宇の顔がエロいな、、、

それでもめげることなく、姜艾の元へ出向き九宮迷獄への案内をさせる辺り、相変わらずハートが強すぎる笑 どう考えても凡人なら九宮迷獄などを心燭なしで彷徨えるはずがないんだが、段胥ならばイケるという説得力がやっぱりある。門番が呟いていた、前霊主夫人が凡人というくだりは何か後々関係してくるんだろうか。

 

これが白散行を欲するあまりの姜艾の策なのか、また別の敵が潜んでいるのか謎だが、ともかく心燭を失くした段胥が戻って来られる可能性は低い。

この段胥の命の危機はすぐに思慕へ伝わるが、冷たく突き放すばかりを見せられ、無表情がゆえに伝わりづらかった心がはっきりと見えた思慕の焦りようには安堵した。霊主ですら九宮迷獄は危険な場所だというが、反対を押し切り迷いもなくそこへ飛び込んだ姿は、やっと望んだ思慕を見せられた気がした。

 

強すぎる執念で生き延びていた白散行は、背面で操るには狂人すぎるため、そのさらに後ろに黒幕は潜んでいそうだが、よもや晏柯ではないよね。元々、恋心とは別に野望があったのなら分かるが、嫉妬に狂って行動するには準備に費やす期間が短すぎて合わないと思うんだよね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第22話。

九宮迷獄の幻想に惑わされた段胥を目の前にして、思慕もまた幻想に囚われる。

幻想で見せられた情景は、生きる時間の異なる現実を忘れるくらい温かく睦まじい様子で描かれるが、結局、凡人の段胥だけが老いてゆき、最後は死にゆく彼を見送るしかない思慕の哀しい姿を見せられる。

この幻想はキツい、、、桁外れの精神力を持ち、苦境に立たされても常にニッコニコで躱していた段胥の弱っていく姿と、普段では見られない思慕の感情の曲線が一気に胸を掴んできたよ。

これまで二人の戯れる姿を生温い目で見ていたが、これが与えられた時間の異なる二人の現実であり、片方が凡人である限り、どうやってもこの終焉は変えられないのである。ともかく21話の幻想は、主演二人が煌めきがここ一番の美しさだった。

 

幻想を経て、正気を取り戻した段胥はそのまま意識を失ってしまうが、目覚めるまでの思慕の焦燥が見ていてつらくなった。目覚めたら目覚めたで、幸せな日々と最も辛い現実をなぞった幻想の記憶を消さねばならぬと苦しむ姿は、感情がないのではなく必死に言い聞かせてきた結果なんだろうと思う。そう思うと更につらくなった。

 

しかし歸墟の責務を忘れたかのように段胥の生死の挟間に時を費やす思慕を、游霊たちは黙ってはいない。既に晏柯は嫉妬が爆発寸前で、独り善がりの幻想を見ては一喜一憂する日々である。勝手に思慕の優し気な幻想を見ては、現実の雑なあしらいに腹を立てる姿が痛々しいを通り越してちょっと面白い笑 完全にコメディ枠。

しかも顔璋との怪しげな計画も控えているため、ほどなくコイツらに足を掬われそうな気がしている。この顔璋の執念深さは凄まじく、こんな游霊と晏柯が敵に回ればさすがの思慕も躱すことは容易ではない。

 

今回は、思慕と両親の過去が語られるが、星卿宮って風夷のいるとこだよね。凡界と霊界の均衡を保つための場所だというから、母親は凡人なんだろうか。九宮迷獄の門番が前霊主夫人は凡人だと言っていたし、母親が早くに昇天したことも凡人だから?

まずは母親が、続けて父親も逝き一人残される虚しさを抱えながら、今度は愛した男まで見送らねばならない運命は辛すぎないか。

 

とにかく晏柯が不穏だわ、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第23話~第30話。

段胥の傷が治れば思慕の態度は再び突き放す方向へと戻る。かつて22人もの愛した男を見送ったように、今回ばかりは出来ないのは、あの幻想での未来を見たからなのかもしれない。あれは観ているだけの自分も苦しかった。

この辺りで、思慕の過去も姜艾の口から語られるが、その口ぶりから思慕を不憫に思う気持ちは嘘ではないように思えた。白散行が登場し、途端に不審な行動を見せていたが、根深い悪縁がゆえの焦りがあっただけで、おそらく思慕を裏切る意図は全くないのだと思われる。

 

結局、白散行を操っていたのは顔璋であり、その顔璋を動かしていたのは晏柯だったが、暴走した顔璋が口を滑らすことを恐れ、利用価値がなくなった途端に口封じの如くサクッと殺めてしまった。晏柯は思慕を欲しながら霊主の座も狙っているのか。欲深執念の塊が全く隠せておらず、もはや思慕も疑い始めているが、表面では信頼を置く素振りだけは見せている。

段胥の想いも受け入れず、さっさと凡界へと戻した思慕の行動に謎の勘違いをして、ロマンティック告白までやってしまうが、華麗に拒否され苦虫を噛んだ状態の晏柯がなぜか笑えるんだよね笑 演者が愛らしいからか、すまんな、、、

 

何度もぶつかっては拒否され、未練を残しながら一旦は凡界へ戻った段胥だが、傷付きながらもひたすら前向きな姿勢が本当に良い。段胥には、朝廷の腐敗を暴いて百姓の生活に安寧を与えるという以前からの目的があり、いずれは凡界へ戻らねばならなかった。

この目的へ、かつてから共に向かっていたのは敵だと思わされていた方先野だったことには驚きだった。回想から推測すると、おそらく方先野が岱州の祖母の元へ身を寄せていた偽物だったんだと思う。表面では敵同士と見せかけ、背面で朝廷じじい共の汚職を暴くために暗躍していた二人の確固たる絆には安心感がある。

妹の静元も実に愛らしく、度々、方先野が見せる三哥の面影に困惑しているが、静元の敬愛し続けていた三哥は、偽物の日々を送っていた方先野だったんだね。

 

歸墟で白散行の暴走を鎮めたあと、再び凡界へ戻った思慕は、ちょうど南都へ戻っていた段胥を偶然見掛けて思いを馳せる時を過ごす。偶然というより風夷が気を利かせたこの再会は、感覚の鋭い段胥へも何となく伝わっていた。

いるはずがないと言い聞かせながら、顔面を変えて街中を行き来する思慕を確実に捉える段胥の目に、一点の迷いもなかったことに胸がきゅっとなった。

 

思慕が宋興雨の痕跡を追っている間、段胥は自分の計画を着々と進めていたが、ほどなく尚書の娘との婚姻話が浮上する。案外乗り気に見せていた段胥に本気度は全く見られなかったが、これも何か打算があるんだろうと思っていた。その噂を聞いた思慕は動揺はするものの、風夷の前では淡々と凡人と自分の時間の違いを説き、そんな様子は全く見せない。

それでも風夷は思慕の心中を理解している。これまでも思慕の孤独な日々を不憫に思い、止まった時間を何とか動かしてあげたいと方法を探っていた節もあった。姜艾を上回るほど風夷が抱く情は深く、安心感がある。

 

その風夷の協力で朝廷内の汚職を暴きつつ、挙式の日に花嫁を敵に攫われた夫を演じ、再び閑職から軍人へと戻る機会を掴んで、一生妻は娶らないことを宣言した上、花嫁が想い人と添い遂げる機会も与えた茶番がお見事という他ない。

挙式の日に、風夷の与えたちょっとした法力で、視覚交換のタイミングを意図的に計ったあの演出は実に美しく、思慕の喜びようが沁みたな、、、こうして互いに高まった気持ちのまま、真摯にその想いを告白した段胥をやっと受け入れた瞬間は安堵した。

キスの前に触感の交換をするとは、何て出来る男なんだ。触感を得たことで、これまでの男では経験出来なかった胸の高まりを初めて感じた思慕に、段胥の名前を忘れることなど出来なくなったね。
受け入れたからには、絶対にお前を守るという思慕の心意気にゾクゾクしながら、この穏やかな時間からすぐに虐へ突入することは予想出来るが、それでもやっと思慕が心中を晒せたことがすごく良かったと思う。
 
晏柯が本当に面倒くさいんだけど、なんといってもコメディ枠だからなぁ。

 

つづく
 

追記ネタバレ 第31話~第32話。

前話で、思慕に昇天させられた宋興雨を唆していたのは晏柯だったことが分かったが、コイツが次にロックオンしたのは、北祟の次期大祭司になる予定だった路達である。

将来有望だった路達は、以前、親父が宋興雨と取引をして私腹を肥やしていたせいで、血みどろの争いに発展し、大祭司の座はおろか非難を浴びて行き場さえなくなってしまった。そこに付け込んだ晏柯は取引を持ち掛けるが、この時点ではまだ祭司としての誇りは失っていなかった。

ほどなく犬死しかけた路達は、不本意でも晏柯との取引に応じるしかなく、次に登場した頃には完全に闇堕ちしていた。以前、段胥が、次に会う時は敵かもな、と言っていたが、早速この言葉が現実となったようだ。

 

朝廷の汚職を暴いたその後、段胥の向かう先は序盤から豪語していた北祟から領土を取り戻すことだが、大梁には既に北祟側へ染まった人間も少なくはない。そのため、ここでも嵌められてしまうのだが、囚われた韓令秋を救い出すために潜入した敵地で、かつて属していた天知曉へ復讐の機会を与えてしまった。

韓令秋は記憶を取り戻して錯乱し、周りは敵だらけ、その上、五感を交換した代償で、段胥の視覚や嗅覚は衰え始めて以前と同じようには戦えなくなっている。

一旦、歸墟へ戻っていた思慕は、暗躍する晏柯を察知し、事前に護心札を段胥に与えていた。そのおかげで命までは獲られなかったが、思慕の怒りは頂点に達し、初めて凡人を殺めるという禁忌を犯す。

いやなんかね、見たこともない形相で咆哮する思慕が美しすぎるんだけど笑

 

霊主とはいえ、この禁忌を犯した罰は甘んじて受ける思慕を姜艾は案じていたが、晏柯のニヤついた面にはなんかイラついたわ、、、元々、器の小さいそのちっぽけな自尊心に愛は上回らないのだね。ところで罰として自分が食らった鞭打ちは罰になるんだろうか、痛覚ないよね確か。

 

歸墟の世界では、凡人の段胥が駆け付けたとて思慕を救うことは出来ない。ゆえに思慕は頼る者もなく立ち向かわねばならない。ここは姜艾が白散行を操って何とか守ってくれることを期待している。凡界の段胥も晏柯の暗躍でますます危機に陥りそうだが、罰を受けた思慕の傷が癒えぬうちにそれもやってきそう。

 

凡界の脇CP二組は、暴れ馬から庇ったり試合中に告ったりなど、ほのぼのの極みだが、主CPは生きる時間が違うからなんだかずっと切ないんだよね。

考えようによっては、いつか段胥の命が尽きたとして、思慕への執念が強ければ歸墟に向かうはずだし、100年修練すれば游霊となって再会出来るよね。それなら永遠に一緒にいられるんじゃない。段胥のような清い魂は歸墟を介さず直接天へ向かうのかもしれないけど。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第33話~第35話。

歸墟で起こった晏柯の謀反で閉じ込められた思慕は、しばらくの間、凡界にも行けずひたすらじっと機会を狙う日々が続く。

その間、凡界では段胥率いる軍が精力的に北祟の土地を奪い返していた。この辺りが詳しく描かれないのは、主軸が時の流れの違う二人のラブストーリーで、各々の場所で話が進んでいるため、むしろ描かれると返って煩わしいことが分かっていただけている。

 

分かりやすい悪者でイラつくなぁ、、、この顔マジで笑

 

歸墟では霊主の座を狙い、凡界では北祟の大祭司を操る晏柯は、段胥の死と思慕の存在どちらも手に入れようとしているが、思慕は熟した機会を逃さず、姜艾や白散行の助けを借りて歸墟から晏柯を追い出すことに成功する。追い出される前に法器は奪っていく晏柯の悪智慧だけは冴えているところがまた憎たらしいわ笑

 

そうしているうちに、凡界では沉英の子役が変わるくらいには時が経っていた。五感を交換した代償は段胥の身体を蝕み続けるが、それが思慕にとっての自分の存在意義だと信じ、身体の不調は一言も口にしない。段胥を託された風夷は、その身体を案じて常に寄り添っているが、口止めされて思慕へは何も伝えられていなかった。

 

歸墟から晏柯が去ったことで、姜艾や白散行と共に一時の安寧を得た思慕は、ほどなく感じた胸騒ぎで凡界へ向かうことになるが、目にしたのは瀕死となった段胥の姿だった。

路達と晏柯の策略で、痛覚を無くす毒を塗られた北祟兵士の勢いは凄まじく、代償によって自由の利かぬ身体で相手にするには相当な力を要する。これまで精神の強さが飛びぬけて優れていた段胥も、身体を蝕まれていてはその力も充分に発揮できないところを毒矢に討たれたわけである。

ここで初めて五感の交換による代償を知った思慕は、これ以上彼を苦しめないために別れを告げて去って行く。愛がゆえのこの選択は互いに苦しい思いしか残らず、弱々しく追う段胥の絶望した顔面がやはりエロかった、、、相変わらず表情がいいなぁ。

つづく
 

追記ネタバレ 第36話~第37話。

ええ、、、

晏柯が人質のようにして段胥を捕えている間、敵に攻め込まれた踏白軍は統領もおらぬまま戦いに挑むが、段胥の信念を受け継ぎ成長した沉英がここで命を落とす。

なんで、、、やっと肩を並べて戦場へ就き、領土を奪い返したこれからが本当の意味での沉英の人生だったのに。
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命を救われたあの時から、捨てられぬよう必死で追いかけて居場所を見つけた沉英は、一番近くで段胥へ寄り添い励ましてきた存在である。ほんの子供の頃から共に過ごしてきた思慕や段胥にとって、この喪失は耐え難くもちろん視聴者にとっても、これはないわ、、、となる。まだ幼さの残る沉英が、百戦錬磨の将軍の如く旗を握り締めて命を落とした最後は、誇り高い大義が見えたよ。

400年生きて何度もこの思いを味わってきた思慕だが、こんな風に段胥を失うことは耐えられないところまで想いは達している。その心中をついに明かした思慕は、自分ばかりが心を寄せていると感じていた段胥にとっては少し自信を取り戻せたのかもしれない。

彼自身の命より自分を優先して憔悴していく段胥を、受け入れられずともやはり救いたい思慕は、一旦歸墟へと戻るが、付いてきた游霊は沉英なんだろうか、、

 

一方の方千野は、死にゆく皇帝が残した勅旨に苦しむことになる。

落ち込んでいても領土を次々と取り返していく段胥は、大梁のために力を尽くしているが、それがなんだか皇帝へは伝わっていない。方先野は忠心を認められ着実に出世していくが、その自分は段胥の命を獲って兵権を取り上げる命を下され悩んでいた。

大義のために双方で力を尽くす約束を交わした、たった一人の友人を死なせるわけにはいかぬ方先野の決意は、静元に会った時には既に決まっていたんだろう。完全にフラグは立っていたが、この勅旨をじじい共に利用されるからには、この身を以って握りつぶすしかなかった。

なんで、、、(2回目)親父に利用され尽くし、それでも大義のために道を外さずここまで登ってきたのに、その結果も見ることが出来ないまま逝ってしまった。しかも静元に自分の正体を明かすこともなく気付かれぬままだったのか、、、これはつらい。

それでも一番つらいのは、自分の存在のせいで心を通わせた同志を立て続けに失くし、あんな手紙を残され置いてかれた段胥だよ。その気持ちを思うとたまらないな。何があってもニコニコだった段胥が段々憔悴していくのがほんときつい。

なんか、、、この2話は皆が絶望して哀しむ姿ばかりでつらいしかなかった。

 

風夷の側にいて、ずっと見守っている紫姫は何者なんだろう。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第38話~第40話(最終話)。

哀しみを背負いながらも、引き続き奪われた土地を取り返すまでは段胥の歩みも止まらない。記憶が戻り混乱する韓令秋を一度は送り出したが、その彼も戻って来て、むしろ皆の士気は上がっている。

そしてついに最後の戦いとなるが、晏柯はしぶとく霊兵まで創り出して人間界を襲う。路達などは、以前、万霊灯を飲み込んだおかげでべらぼうに力は増しており、序盤のような百姓を守るという大義は欠片も残っていない邪悪な存在と化していた。

最終的に、思慕への愛が見えた晏柯とは違って、何も遂げられず醜い姿を晒しただけの男だったな、、、

結局、晏柯も霊主の地位にはそれほど拘っていなかったんだろうと思う。思慕が自分を受け入れてさえいれば、右丞でも何でも良かったのだろうが、心を得られないなら霊主の座を乱用して、どうしても側に置いておきたかっただけなんだと思うわ。あんなに憎らしいほど数々の罪を犯しても、そこにあった愛をどれも超えられず思慕を救って塵となるが、それを思慕が分かっていたことだけがせめてもの救いだった。若干イラついていた晏柯でも、最後はなんだか切なかったよ。

 

一瞬、自身の力を使い果たした風夷も逝ってしまうのかと苦しくなったが、生きててよかった、、、

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紫姫の正体は神明だったらしいが、唐突に神明とか言われても困惑しかないんだけど笑

 

この辺りで、思慕へくっ付いてきた游霊が沉英だったことが判明するが、路達が壊した万霊灯の欠片を吸い込み有り得ないスピードで現身となる。百年の修練も万霊灯の力をもってすればチート級の速さだな笑 だけど、沉英の復活はほんと嬉しかった。

このドラマの子役は、華ドラ中でも三人全員が馴染み深く、成長していく姿を見ていけるのがいいね。

 

というふうに、沉英が戻ってきたことを喜んでいたが、段胥の命は既に消えかけていた。それを覆したくても、これまで戦いに愛に熱く生きて散って行くことを本人は悔やんでいない。互いに残り少ない時間だと分かりながらも、あの幻想の日々のように睦まじく過ごす姿は、幸せそうでもなんだか哀しかった。

人生の最後に挙式を上げ、五感の全てを思慕へ与える段胥は、それこそが自分の存在価値の如く最後まで命を削り、遂には逝ってしまった。

あまりに大きい喪失で取り乱す思慕の姿は視聴者にも耐え難く、一緒になって泣いていたんだが、戻ってはこない段胥の心臓を掴むかのように叫んだ「抓住我」でさらに胸を貫かれる、、、ここは一瞬で感情を一体化させられる謎の感覚があったよ。

思えば少し前に、段胥が游霊になって戻ってくれば霊界で永遠に一緒にいられるんじゃないかと思ったことがあった。ただし段胥の魂は清すぎて寄り道などしないだろうと考えていたが、執念と解脱の分かれ道でこちら側へ戻ってきたことには希望があった。

通常なら解脱こそが救いなんだろうが、沉英を含むこの三人に関しては、この先の日々が霊界という暗い場所ではあっても光が差したような気持ちになった。

 

このドラマは、最初から最後まで一途に二人の軌道を追うことが軸となっていて、ファンタジーでもこじんまりしていたが、それが逆に分かりやすくて良かったと思う。

主演二人はひたすら魅力的だったし、これまでに見たこともないような迪麗熱巴の、くるくる変わる表情の可愛さも新鮮で良かった。

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って、番外編は同時に解放ではないんですか、、、というよりそのままのVIPでは観られない仕様ですか。


番外

良かった、ちゃんと観られるようになってる。

本編も希望の持てる最後だったけど、個人的には、人間がゆえの儚く泡のように過ぎ去る同じ瞬間を、共に生きるこっちの方が好きかも。自分が人間だからなのかもしれないけど。

『月鳞绮纪(月鱗綺紀)Veil of Shadows』

2026年 4月〜 中国 全29話

 

監督 陆觉(陸覚)(郭敬明の別名)

 

出演

露芜衣(露蕪衣)→鞠婧祎(鞠婧禕)

武拾光→曾舜晞

雾妄言(霧妄言)→陈都灵(陳都靈)

寄灵(寄霊)→田嘉瑞

厉劫(厲劫)→闫桉(閆桉)

 

 

ネタバレ 第1話~第5話。

心臓を喰らう大妖を成敗する目的で、四方の法師が洛安城の韋府へ集まったところから物語は進むが、相変わらず画面が煌びやか。

 

武拾光は流しの法師で、各地で妖を成敗して周っているが、最終的な目的は侍鱗宗の法師となり、その先に存在する龍神を倒すことだという。この理由はまだ公言されていないが、あの言い方から察するに過去の恨みが関係しているように思える。

寄霊や厲劫はその侍鱗宗に属する正当な法師だが、厲劫の回想から考えると、寄霊がその龍神なんだろう。となると武拾光とはゆくゆくは敵対する立場にある。

狐妖姉妹の露蕪衣と霧妄言は、無相月に住まう狐妖で、逃亡中の小唯を捜して韋府へ潜入していたが、この6人の中で生真面目に大妖を追っているのは武拾光一人で、この構図には既視感(前作)がある笑

 

他に、韋府の韋卿とその妻、玉笙惟や、その妻の知己の羅帷、韋卿の従弟の柳為雪と、登場人物が多く、目的の心臓を喰らうと言われる大妖が、一体誰なのかが二転三転しながら謎解きのように話が展開していく。

すぐにこの大妖が、無相月から逃亡中の小唯だということが判明したため、6人の目的はほどなく一致することとなる。

無相月とは、女媧の創造した聖泉を護る不死の狐妖が住まう場所で、誰もそこに辿り着けるものはいない。その地を護る何妖かのうちの露蕪衣や霧妄言は、責務を放棄して逃亡すれば小唯と同じく、妖力を使用するたび絶え間ない呪いが追ってくる。他にその身体は印記に縛られているが、その中でも印記のない蕪衣はおそらく特別な存在なんだろう。

侍鱗宗の寄霊と蕪衣は、今回初対面のようにしているが、過去回想や運命の相手と言われていたことを考えると、何かの縁で繋がっているようだね。ただし寄霊はその過去を覚えていない。

 

韋府では、姻縁符を巡って得られる愛やその代償の法則などに翻弄されながら視聴者にも混乱が生じるが、結局のところは、恩人を何百年にも渡り捜し続け、恩が愛へそして執着と変わっていった小唯(柳為雪)の独りよがりの軌道の結果だった。恩人の玉笙惟は、おそらく何度も転生しもはや当時の恩人ではない。それでも柳為雪はかつての恩に報いるため、怪し気な源無獲の手を借りながら自分の付けた印記を手掛かりにして、ついに捜し当てたのである。

恩人を見守り手作りの菓子で慰めた日々を後々見せられると、その健気な姿は胸にくるものがある。哀しいのは玉笙惟には全く伝わっていなかったことだが、その玉笙惟も、恩に報いることを知らぬ人間の愚かさで命を奪われてしまった。妖が切望している人の存在とは、、、

ただ人を喰らう妖の仕業だと思っていたこの事件は、背面で源無獲なるものが操っていたことが分かり、次の段階へ進むようだが、マスク姿だったものの、顔面は厲劫だったよね、、、他に、龍神だと思っていた寄霊は龍神ではなく、別に龍神もいるのか?これが一人二役なのか、或いは同じ人物なのかがイマイチ不明であり、相変わらずシナリオの癖が強すぎて謎だらけだよ笑

ここでは唯一一般人のような風体の武拾光だが、あの十二念で作られた血佛珠の由来も事情があるんだろうから、この男も普通ではない。

 

汪鐸はいつ登場ですか。

 

いきなりNetflix日本でも配信が始まったらしく、ここのところ華ドラの風がほんのり吹いているね笑

優酷のSVIPペースで配信されるようだけど、これって収官礼もいつかの五福臨門と同じように全出しになるのかな。自分も優酷の年間SVIPだけど収官礼には追加課金が必要だから、Netflixの最安月890円で観られるお得さがなんだか複雑な気持ちになるよ笑

そうなったら最後だけNetflix視聴しちゃおうか。

 

つづく
 

追記ネタバレ 第6話~第9話。

かつて、禍を起こす妖族の主、九嬰と対峙した龍神の子九体は、八体がそれを封印するための山脈となり、残った一体が人間界を守る役目を担っているという。それが螭吻であり、侍鱗宗に住まう龍神である。現在の龍神の力は方々に散らばり、螭吻自身に龍力はないようだが、その龍神の力の一部で命を救われたのが小唯で、交換で妖力を捧げて永遠に龍神を守るという誓いを行っていた。ゆえに小唯の体内には龍神の力が宿っている。

その龍神の力で命を奪われた寄霊は、なんと螭吻の龍骨(的な何か)で生命を与えられた木偶であり、そもそも寄霊という人物は存在していなかった。

侍鱗宗の螭吻の部屋に並んだ木偶と、水の底に沈んだ無数の木偶は、寄霊の命が尽きる度に龍骨を入れ換えて新たに生命を与える作業を延々とやってきたことが分かる。ただし純粋爛漫の寄霊も螭吻の一部であり、たった一人でこの世界を守る孤独な日々の中でも、かつての自分の姿、或いはそうありたい願望が寄霊を創り出しているのかと思ったら猛烈に切なくなった。

自身の存在意義を切望する奇霊の姿は、螭吻自身がその意義を見失いかけているのかもしれないね。そう思うと、天外天の行止(与鳳行)と少し被るものがある。

小唯が龍神の力を使って玉笙惟を蘇らせる禁忌を犯し、その代償で塵となった最後は、これまで恩人を見守ってきた小唯の日々に虚しさしかないが、たとえ望まれていなかったとしてもそれは深い深い愛だった。
 
ほどなく龍神の力は小唯の身体を離れ、螭吻に戻るのかとおそらく螭吻自身も思っていたが、迷いもなく武拾光の佛珠へと吸い込まれてしまった。武拾光は民間の法師で人間だと思っていたが、実は彼も、殺戮されてたった一人生き残った蛟族の妖だったようだ。武拾光の目的が仇討ちなら、殺戮を行ったのは螭吻ということになる。
他にも、狐王が言っていたことが本当なら、かつては生あるものを守ってきた螭吻が九嬰の邪気に侵され始め、今では人々を糧にしている。そのため無相月に属する姉妹への次の任務は、新たな世界を築くために螭吻を消滅させることだった。
 
露蕪衣には、かつて龍神と同じ顔面の奇霊と築いた縁があり、それが螭吻の一部だと分かっているため、表面には出さずとも心中は複雑なんだろうと思う。それを察して、一人旅立っていった霧妄言は、一人で螭吻と対峙するのかと思っていた。
ところが既に所持していた侍鱗宗の令牌で、すんなり神殿へ出向いた霧妄言は、螭吻との取引で、武拾光を油断させて佛珠を奪うことを成立させていた。代わりに霧妄言が得るものは、無相月からの解放なんだろう。というより龍神と同等の力を持つ無相月の消滅である。思えば、これまで印記に縛られ数々の命を奪ってきた霧妄言は、この血みどろの日々に疲弊している様子が見えていた。
最後一次、と言っていた辺り、これまでも霧妄言は螭吻と何らかの取引をしていた間柄だったんだと思う。
螭吻は、今にも復活しそうな九嬰の存在を危惧し、散らばった龍神の力を回収せねばならない。一つは武拾光が所持しているため、霧妄言が武拾光の欲する残りの龍神の力の在処へ案内し、協力するという名目で共に行動する権利を得るが、そこで信用を得て佛珠を奪う計画なんだろう。
 
一方の露蕪衣は、狐王の命で霧妄言を探らねばならないが、露蕪衣は姉を信じたい思いがあり、霧妄言もまた、妹への愛は本物のように見える。
侍鱗宗へ乗り込んだ露蕪衣の様子から、かつて心を寄せた奇霊への想いは嘘ではなく、螭吻への怒りは抑えられなくなっているが、一方で、奇霊はこの螭吻の一部だと分かってはいるんだろう。螭吻にとっても奇霊の記憶や感情は自身の一部であり、露蕪衣を傷付ける意図は全くないが、自分の計画を邪魔されかねないこの存在を、一旦、侍鱗宗へ隔離することになる。
厳しい態度で接しながらも、そんな好待遇ある?というくらい甘やかしてる螭吻、、、気を引くための露蕪衣の悪戯は、螭吻への忖度で強く出れぬ侍鱗宗の手下だけが翻弄されることになり、表情とは真逆の螭吻の行動が逆に尊い気持ちになる。

 

ややこしいのは厲劫の存在だが、当時、ボロ切れ状態の厲劫が侍鱗宗へ引き取られた時、覚えていたのは弟がいたような気がする、ということだけだった。もしかしたら螭吻も、その気持ちを汲んで奇霊を創り出し、弟のようにして共に行動させていた側面もあったのかもしれない。木偶だと分かっていても命を落とした奇霊に見せた厲劫の情は確かに存在していた。

その厲劫が源無獲(蝶妖)と同じ顔面を持ち、かつて侍鱗宗の統領で今は亡き源無禍ともどこか絡まっている節がある。3役なのか、実は全部同一なのか今は謎である。

ぶっ飛んだ脚本だけどほんと面白いよ。常に物語の根幹に見える愛がこの監督の魅力だと思うわ。(脚本も郭敬明)

 

つづく

 

追記ネタバレ 第10話~第11話。

残りの龍神の力を追って、武拾光と霧妄言は殤墟沙淵へと辿り着く。この地で起きた災難で、失った一族を手放せずにいる青猿族の無支祁が、その龍神の力を得た5人の中の一人で、武拾光の佛珠が星石を復活させる鍵だと源無獲に唆されていた。

星石とは神宝と同時に、青猿族が封印されている石であり、無支祁はその中に封印されている一族を取り戻すことが100年もの悲願だった。

このタイミングで螭吻が厲劫と露蕪衣を連れて現れ、佛珠と無事接触した星石も起動に成功するが、無支祁と鼬尺以外は5人全員が星石に吸い込まれてしまう。このことを螭吻だけは知っていたように思えたんだけど。

 

この地で起こった歴史の、時間軸が別々の過去を追体験することとなる5人は、1000年前の敖登へ螭吻と露蕪衣、150年前の青猿族集落へ厲劫、100年前の蛟族集落へ武拾光と霧妄言がそれぞれ飛ばされることになる。

この地に伝わる伝承では、1000年前の敖登で族長の娘だった地珠と、どこからともなく現れた蛮満が恋に落ち、婚姻を交わしたことから起こった惨事が語り継がれている。地珠は純粋に蛮満を愛していたが、蛮満は青猿族の少年で、星石を奪おうとやってきたただの盗っ人だった。地珠を裏切り一族を殺戮して青猿族が奪った星石は、そのまま行方が分からなくなったというが、それが無支祁の手に渡り今まさに目の前にあった星石なんだろう。

この地珠と蛮満を追体験するのは露蕪衣と螭吻で、幸い現在の記憶は持ったまま飛ばされたため、白月梵星であった容先の怨境と同じ状態なのだと思われる。中身が螭吻がゆえに過去を変えずにそのまま終えられるのかどうか謎だが、既に変化は現れている。

一人で青猿族に飛ばされた厲劫は、以前名前が出ていた源無禍(侍鱗宗の統領だった男)の弟、源息災を追体験することとなる。

厲劫が言っていた、弟がいた気がするというくだりから妄想すると、ひょっとして、かつての侍鱗宗の統領、源無禍が妙術で蘇ったのが厲劫、、、?源無禍って回想で涙を流してた老体の方だよね。となると、源無獲は源息災、、、?

その50年後の蛟族集落へ飛ばされた武拾光と霧妄言は、族長夫婦である蒼淏、清漪を追体験することとなるが、飛ばされてすぐに武拾光が拾った赤子は、なんと武拾光本人だった笑

ということは、武拾光は蛟族ではないんだろうか、それとも蛟族が捨てた子供だったのか、この辺りはまだはっきりとは分からない。

このようにして3つの時間軸で各々進んでいるが、自分の幸せだった幼少を懐かしみながら、子供の世話に明け暮れ、それでも穏やかで平和に過ごす姿に和む、この100年前の蛟族の追体験が一番楽しい。

しかもだ、星石の中の時の流れは外界では一瞬だと言われており、後々、子供がかなり大きくなっていたことを考えると、あの二人は夫婦として相当な時間を星石の中で費やしたことになる。そんな状態で佛珠を盗むことなんて出来るのかな。

ともかく星石の中の幻境にある星石を手に入れなければ、皆が生きては戻れないというから、3つの時間軸の各々が星石を探すことになるようだね。外界からは武拾光の血が必要だと言われていたため、やはりこの星石に関しては武拾光が鍵なんだろうが、今後、厲劫はともかく、皆がこの地で繋がっていたという話に展開するのかな。

つづく
 

追記ネタバレ 第12話~第13話。

引き続き3つの時間軸で話は進む。

1000年前からの星石を巡る惨事には全て無支祁が絡んでいたんだが、どれだけ長生きなのだ笑

ただし無支祁は悪い妖ではない。いつの時も、自族のために尽くしていただけの男である。
この2話の無支祁視点でざっと時間軸を並べると、まず、1000年前、自族で蔓延した疫病根絶のための星石を盗む役目を蛮満(自分の弟)へ託す。→敖登で星石の在処を突き止めるも、禍々しい気に支配された地珠によって自分と追体験中の螭吻を敵対させられ、そのまま星石を奪って逃走する。→その後、この地で起きた暴風の災で星石は突如人化する。その星石を天地と名付け、脅威の存在に成り得るという理由で天地を納得させて洞窟へ閉じ込める。→そこに儚い絆が生まれ、自分を友だと認めた天地から、やむを得ぬ時のためにと石化の術を賜る。→おそらくここ辺りで、源無禍が泥人形をすり替えて源息災と共に洞窟へ出向き、天地との絆を揺るがして星石を奪おうと画策する。→しばらく後に起きた光の災で一族が病に侵され、その苦しみを取り除くため天地に賜った石化の術で一族を石化させる。→よく分からん六目蝶とかいう双子により、自分が一族を石化で縛って苦しめていることを知らされ絶望する。→天地もまた、その光の災で爆発消滅し、石化の術の解除方法は分らぬままとなる。→自責に苛まれ黒水河で罪を洗い流せることを願いつつ命を絶つことを決意する。→それを察した螭吻がやってきて、星石はまだこの世に存在している、星石を探し出せば石化を解除出来る希望はある、と諭される。→50年前に蛟族の元に星石があることを突き止め、蒼淏、清漪と対峙する。→華麗に登場した邪霊覡に勝てず一旦逃走する。→度々遭遇する邪霊覡にどこかシンパシーを感じ、あの洞窟で石化した一族の元へ連れて行く。→なんと友であり星石でもあった天地が邪霊覡だった。
このような流れだと思うけど、よくよく見返して確認していないから間違ってるかも、、、
 

武拾光の持つ十二念の佛珠は、以前、師父から譲られたという話が出ていたが、期せずして、蒼淏の追体験で自身の師父と再会した武拾光が子供に戻った瞬間はちょっと感動するところ。この時既に、邪霊覡の菌子好きの話が出ていたため、無支祁の回想で、人化した天地が初めて食べた菌子を喜ぶ様子で、( ゚д゚)ハッ!となった。初めて口にした菌子が友人との繋がりの如くその後も忘れず、利用され傷付け合っても友人だと言う儚いはずの絆が未だ存在していたことはなんだかぐっときた。

 

しかしこれは50年前の話である。現在は星石に戻っていることを考えると、邪霊覡は消滅してしまったのだろうか。師父がどうなったのかの話は以前出ていたのかもしれないが、覚えてないな。

当時、蛟族集落で起きた殺戮はおそらく霧妄言も絡んでいるし、あの杖の紋は侍鱗宗のものに見えたんだが、そうなるとやはりあの殺戮は螭吻が仕掛けたことになる。或いは、無相月がそう思わせるためにやったのかもしれない。

他にも、1000年前の敖登で、度々、地珠の身体を乗っ取っていた禍々しい気は何なのか謎なんだけど、あれは九嬰の一部?

厲劫の時間軸の話も謎だらけだが、源無禍が体の弱い弟へ龍血髄を飲ませて病を治し、侍鱗宗へ送ったようだから、侍鱗宗にいた統帥は源息災ということになる。だけど厲劫はおそらく源無禍の記憶を引き継いでいるよね。回想で奇霊のぬいを持っていたのも、あれが奇霊なのか源息災なのかかもイマイチ分からなかった。ともかく妖族を倒し、争いを終わらせるために星石を欲しているのは、そもそもこの二人は青猿族ではなく人なのかな。因みに武拾光も蛟族ではないらしい。

 
追体験で築かれるそれぞれの絆が、戻ってから吉となるか凶となるか、いずれにしても、霧妄言が最も苦しい立場に立たされるんじゃないか。幻境で過ごした長い日々で、盲目となっても寄り添い慰め続けてくれた存在を、過去でも未来でも裏切る形になるのだろうか、、、その気持ちを想像すると、まだ来てもいない未来に苦しい思いをしている。
 
つづく
 

追記ネタバレ 第14話。

あーーーーー、そういう、、、

14話までに螭吻が救って力を与えた人物は、白澤、小唯、無支祁、そして天地の四人で、後にまだ続くもう一人が存在している。その全員が螭吻の前に揃って、永遠に龍神を守ると誓いを立てた当時の回想で、目の前にいた螭吻は今の螭吻(田嘉瑞)ではなく別の螭吻(汪鐸)だったことを思い出した。この時は、おかしいと思いつつスルーしたが、その後、無支祁を救った時点でも気付いていなかった。そして今回、天地を救ったところではっきりと見えたわ笑

 

今の1000年前を追体験している螭吻は、螭吻じゃないんだ。本物は汪鐸演じる螭吻だったんだ。と気付いて、この記事に貼ったポスターを見てみたら、汪鐸→螭吻、田嘉瑞→龍神ってなってる!!その名称、今日まで気付いてなかった笑

分かっている方には今更となるかもだが、自分にとっては新発見で余計に謎が増えたよ、、、螭吻は龍の子九人のうちの一人だよね、元々、この作品における龍神の概念もイマイチ見えていないが、九体合わせて龍神なのか九体とは別に龍神もいるのか?

というわけで、追体験中の龍神(田嘉瑞)が何なのかもよく分からなくなってきた。それに1000年前の露蕪衣もどこか九嬰と繋がっている節がある。

 

この幻境は一度起こった過去の記録であり、その軌道を変えれば自動的に起こった通りの筋道へと修復される。そのため追体験している者が誰であろうと過去の出来事は変えられず、望まぬ結果だったとしても見送るしかない。

当時、自分が気を失っている間に起きた蛟族の惨事を、今回はこの目で見届けるつもりの武拾光は、そのことを既に霧妄言へと告げていた。

しかしその殺戮にどうやら絡んでいた霧妄言は、その事実を愛した男にだけは知られたくなかったんだろう。過去の記憶も朧げな状態で苦しみ続け、選んだ道は、星石である邪霊覡を殺めて幻境を終わらせることだった。

これは辛い、、、毎度望まぬ思いを飲み込んで、繰り返しその手を血で染めてきた霧妄言が、再びやむを得ぬ決断で鎖に縛られる姿が辛くてたまらない。その心を理解し「孩子」という言葉で切り出した邪霊覡が、それを許し、苦しみから救う選択をしたこのシーンはおいおい泣いてしまった。陳都靈の芝居が良かったわ。

結局、逸れた軌道は戻されるわけだが、当時、攫われた武拾光を救うために力を尽くし、消滅した邪霊覡が星石に戻ったのが実際の出来事だったようである。螭吻が与えた選択で守護を選んだ邪霊覡の、替他守護一個人とは武拾光のことだったんだろうか。武拾光が螭吻にとって守るべき存在ということなの?思えば、武拾光の出自は未だ分かっていない。

歴史に沿って修正されたとはいえ、霧妄言の憂いは全く解決していないため、引き続き苦しい立場であり、武拾光の恨みが自分へ向かう日はもう目の前。

 

外界では、この幻境が誰のものなのかの議論が交わされていたが、全く分からんな、、、それぞれの幻境が誰かの視点で創られているため、無支祁の口ぶりから推測すると、厲劫の幻境は源無獲のものだよね。少し前に白澤が、源無禍ではなく源無獲か!って言ってたもんね。まず源無獲が何者なのかが分かってないけど笑

 

面白いー、妄想ばかり膨らんで、てんで当たりはしないのだが、考えるだけでも楽しいな笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第15話。

全て、封印されているはずの九嬰の仕業だった。

現体はなく、自身の欠片をあちこちに巡らせ操って龍神の力を手に入れるためにひたすら暗躍していたようだ。

今回も謎の多い回だったが、分かったのは武拾光が龍神の後裔だということ。前話で邪霊覡が、螭吻の代わりに武拾光を守ると言っていたのはそういうわけか。

蝶妖の源無獲はおそらく源無禍が九嬰と何かの取引をして闇堕ちした結果か。法力を失くした弟の源息災を救って欲しいと縋っていたことと関係あるのかもしれないが、爆発直前に源息災の振り返った姿がどうみても奇霊だったわ。では厲劫は誰?ということになるが、源無獲はもったいぶって教えてくれなかった。

これって演者と登場人物は対になっていないんだろうか、そうなると現在と過去では別の演者でも同じ人物ということも有り得るのか、、、さらにややこしくなるから演者は一致でお願いしたいんだけど笑

 

今のところ一番不憫なのは、一族を救うために散々振り回され、やっと救えるという希望で自身を犠牲に龍神の力を振り絞った結果、それを予想していた九嬰に一縷の望みまでも奪われる羽目になりそうな無支祁くんだよ、、、

天地役の劉宇の手足のピンと伸びる姿が美しすぎたんだが、この体幹が鍛えられている様子は何かやってらっしゃる方なんだろうか。

 

九嬰の欠片に操られて、蛟族を血の海にした霧妄言の今後が心配だ。背負った枷を降ろせる日は消滅することでしか来ないのかも。

つづく

 

追記ネタバレ 第16話。

菌子を味わった時から始まった天地(邪霊覡)の究極なる愛よ、、、

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生死を繰り返し何百年にも渡る恩怨をやっと終わらせ無支祁と共に塵となった最後まで、守るべき子に退路は残していく。これが無支祁に授けた石化の術の時と被ったんだが、使うべきではないところで星石を使ってしまわないだろうかの不安はある。

ともかく武拾光は龍の子十人目で、後々を託されて誕生したために、ひょっとして螭吻は既にこの世から消滅しているのかもしれない。

 

一方の龍神は、ここから出られなければ結婚だと口走っていたが、外界へ出られれば話は違ってくる。露蕪衣に言霊術を使った後の回想は何の意図があったんだろう、単に警戒することを止めた露蕪衣の心を見せるためだけかな。

龍神が狐妖の言霊術を使い、源無獲を追った先でも狐妖紋付きで青猿族の技を使えるのは、以前、龍神の力と交換で得た小唯や無支祁の妖力が馭霊戒に収められていると思えばおかしくはないが、度々カットインされる回想が謎を生むんだよね。

九嬰に忠心がある風におそらく装っている源無獲は、何のために龍神の力を欲するのかと再三問われているが、何のためって、当然、源息災(弟)のためなんだろう。源無獲が持っていた蝶の法器を握りつぶした先の龍神の力で何か起きそうだが、あのモヤモヤは封印されていた龍神の記憶とか、、、?龍神が源息災で、回想で纏わりついていた子狐が露蕪衣とかって話ではないよね、だってたった150年前の回想だしまさかね、、、それともあの子狐が奇霊?じゃ厲劫は何?

 

そして毎度泣かされる霧妄言のターン、今回もめちゃ切なかった。そもそも幻境へ入る前の霧妄言の目的は武拾光の佛珠を奪うことだった。ゆえにあの時点ではおそらく佛珠を頂戴することが協力する対価だったんだろうと思う。今となっては、そんなことなど忘れて、望んだことはたった一つ、恨まないでという思いだけだった。幻境に封印され、命が尽きることを覚悟した上での最後の言葉が、この先、自分が犯す罪への予めの言葉とは思えないため、過去に犯した罪に対して恨まないで欲しいというそのままの意味だったんだと思うわ。

 

今日から始まった冰湖重生はジオブロのため見送ります、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第17話。

モヤモヤが脳天を突き抜け、その龍神九子の記憶から自身の誕生までを知らされた武拾光は、やっと出生の事実を知ることになる。

過去の九子の会話では、九嬰を封印するためにその力を持つ九子目の螭吻(汪鐸)が、この身体が使えなくなっても代わりの器を捜すと言っていた。しかし結局、見付からずに九つの逆鱗を合体させて武拾光を誕生させたという話だった。ということは、龍の八子は山脈になったのち、既にこの世から消滅してしまったんだろうか。

 

源無獲は凡人だった源無禍の命が尽きた後に、九嬰と何か取引をして闇堕ちし、蝶妖として蘇ったということか。

前話で、爆発の後に源息災の倒れた姿と、どこからともなく現れた子狐が源無禍を見て涙を流した描写があった。その背面に白澤の語る、希望があれば枯れ木は再び枝を伸ばして~(有希望枯木才能重新のくだり)長い歳月で滋養し寒い冬を経て再会を迎える、という長文が被せてあった。

個人的には、源息災の欠片から生まれた狐が人化して奇霊となり、その奇霊を器にした螭吻(汪鐸)が龍神(田嘉瑞)なのかなという妄想をしてるんだけど、、、螭吻のようで奇霊のようでもある今の龍神(田嘉瑞)を、霧妄言は螭吻と呼び、露蕪衣は奇霊だと思い、侍鱗宗の者は龍神と呼んでいる。加えて、弟のように常に側で見守っていたのは源無禍だった。となると今の龍神の身体には3つの存在がある、、、?(妄想です。)

だとしたら、結局、厲劫は何なの?というところに戻る。厲劫がボロ切れ状態で侍鱗宗へ辿り着いた当時、言っていたのは、この場所に呼ばれている気がした、弟がいたような気がする、の2点だったが、これが源無禍のような気もするんだよね。闇堕ちして蝶妖となった源無獲と源無禍の意識が分裂したとか?

妄想しか出来ず、ひたすら混乱しかないが、よう毎度毎度こんな話思い付くよね笑

飄々とする露蕪衣の心中はイマイチ掴めないが、馭霊戒を奪うことのなかった奇霊への愛は、無相月を上回る想いだと信じたいところ。九嬰の欠片の3つのうちの一つは露蕪衣の中にあるよねおそらく。
 
霧妄言に関しては、以前から龍神と何か取引していた様子が見えていた。それも今回、無相月に巣食う九嬰の存在を螭吻と共に探っていたことが分かるが、露蕪衣はともかく、九嬰に乗っ取られた無相月から逃れようとしていた霧妄言に、螭吻を騙そうという打算はない。

それでも満月になれば、強制的に無相月へ戻され、記憶の共有を経て生まれ変わるサイクルには抗えない。記憶の共有を行えば、螭吻との情報交換や武拾光との繋がりも九嬰へ伝わってしまうことを考えると、霧妄言の選択は小唯と同じ、尻尾を斬って叛徒となる道しかなかったようだ。

やべぇ、、、ほんと切ねぇ、、、一緒に立ち向かおうという武拾光の肩で涙を流す霧妄言の背面で流れてた曲なによぉおおお、描写と合いすぎなんだよぉおおお!(この曲を調べたけど分からなかった。まだ発売されていないのかも。)←後々発売開始された「借一场浮光掠影(借一場浮光掠影)」

武拾光頼むよ。
 
つづく
 

追記ネタバレ 第18話~第19話。

螭吻は消滅したわけではなく、九嬰の現身をその身体と魂で封印しているのか。ゆえに現龍神(奇霊)は器にされているわけでなく、龍十子(武拾光)が真龍へと覚醒するまで螭吻を演じていただけの存在だった。元々は、九尾でもなく平凡な子狐だったのに、重すぎる荷を背負わされ今のようにならざるを得ず、役目を終えたその先はどうなってしまうのかの不安はある。郭敬明の作風からいけば、この献身は報われるはずだけどね、、、なるほど、序盤に龍神の力を失くしていると言われていたのも、演じているだけなんだから当然の結果だった。

 

前々から、九嬰の欠片は残り3つと言われていたが、一つは武拾光、一つは無相月、残りはやはり露蕪衣の中に潜んでいた。露蕪衣が特別に感じていたのも、九嬰が創ったという点でその名の通り特別だったからである。龍十子の武拾光とは違って、この存在を消滅させねば完全に九嬰を倒すことは不可能だというから、いずれ奇霊がその役目を果たさねばならないんだろう。背負った枷が重すぎる、、、この先は死しかない露蕪衣へ、せめて望むことは全て叶えてあげたい奇霊の想いを想像するとしんどいわ。

 

こうして九嬰へ龍神の地位に固執していると思わせ、取引を持ち掛けた奇霊だが、視聴者へすら騙せないその真意を、九嬰が気付いていないなんてことあるかな。だとすれば、矛先は常に自分へ向いていることに気付かぬ九嬰がおまぬけすぎると思うんだが。露蕪衣の存在も駒として信じているようだが、個人的にも露蕪衣の奇霊に対する言動が真心なのかどうかイマイチまだ見えない。ただし姉に対する想いは本物のようだから、それが忠心を上回るかどうかで進む道は変わってきそう。

 

そして、常に謎だった厲劫の存在は、やはり源無禍ってことでいいんだよね。

六目蝶が源無禍の記憶を奪った結果が今の源無獲だというが、六目蝶が双子という点は概念でしかなく、おそらく2体分が必要だったという話ではないんだろう。源無獲が言うには、成り代わる過程で、不要な部分を排除した残りカスが厲劫だというから、不要な部分=源無禍の記憶や精神だと解釈したんだけど。

途中、六目蝶が双子だったことで「弟」が双子の記憶なのか源無禍の記憶なのかに若干惑わされたが、「俺様の偉大な力で残りカスに若い身体を与えただけ。」で誕生した厲劫の、弟がいた気がするという記憶の弟とは、やっぱり源息災のことに思えた。

源無禍が、子狐の奇霊へ強いていた弟を生かすための妖力がどうなったかの結末はこれから。

 

源無獲が厲劫を創った理由が、予め交換する身体を用意していたようにも思えるが、厲劫は逆にその強靭な肉体と精神で源無獲を殴り倒してしまった。肉弾戦で何とかなるような相手なのかは謎でも、敵が一人減ったからいいか笑

客観的にはどちらか分からぬ存在を、自分も奇霊のように案じていたが、厲劫にしか手に出来ぬ剣を掴んで地面に突き立てた姿は後ろ姿でもイケていた。

 

今後は、残りの龍神の力を持つ旱魃(常華森)を求めて洛安へ向かうことになるが、かつて霧妄言が一人で出向いた秘密の任務という点で若干不穏ではある。

つづく
 

追記ネタバレ 第20話~第21話。

洛安へ着いたら金靖姐さん登場してなんだか和んだわ笑

ただしこの地で静かに築かれた愛は、誰にも知られることなく仕舞われていた記憶だった。

口を開けば禍を招く旱魃と蘇箋の短く儚い恋は、九嬰の目的のために利用されたわけだが、当時、それを代わりに実行したのは霧妄言である。その後、記憶を消されていたため何も覚えていなかったようだ。

巻物に入り、過去を辿る霧妄言はその記憶を段々と思い出していくが、蘇箋と同じ状況で交わした言葉が露蕪衣との記憶と重なり、何かおかしいことに気付く。

 

旱魃の背負った運命は不憫としか言いようがないが、愛するがゆえに騙され、結果的に蘇箋を絶望へと追いやった状態から彼女を生かすには、自分の存在を記憶から抹消させるしかなかった。哀しい、、、亡くなった大姥姥が蘇箋で、旱魃はその後も償いの如く子孫の牧瀧を見守っていたのか。結局、蘇箋(金靖)は崔俊(孫晨竣)へ嫁ぐのだが、このCPは雲之羽から変わらず引き継いでいるのな笑

てかさ、以前、九嬰の陰謀を探るために霧妄言へ記憶を収める首飾りを渡していた女性法師が双花法師って言われてたけど、墨雲嘆(陳若軒)の他に何人もいるのかな、、、ポンコツ師弟がかつての墨雲嘆だと思っていたが、あの師弟の現在は、龍神の周りにいる法器持ちの彼(名前分からん)か、分かりづらいわ笑

 

ともかく、過去を辿ったおかげで自分と露蕪衣の記憶は九嬰に作られたものだと気付く。露蕪衣もまた、九嬰によって自分の存在や記憶が寄せ集めた破片で創られたことを知る。それでも姐とのこれまでの繋がりを手放すことは出来ず、姐に知られる前に隠してしまいたかった事実だった。ただし霧妄言は既に知ってしまったため、奇霊へ協力を仰いで記憶の収められた首飾りを盗むという計画は意味がなさそうだけど。

他に、九嬰には時を遡る能力もあり、これが今後どう絡むのかは分からない。遡って過去を変えることが出来れば、ほとんどが九嬰の思いのままではないの。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第22話。

22話の開幕は、旱魃が抜き取った蘇箋の過去が実は本人に知られていて、遂にその身が尽きるとき、君を捜しに行くよ、と呟きながら塵となった旱魃の想いなどに胸を馳せていたんだが、ごめん、最後5分に混乱しすぎてそれどころではなくなった。

 

前話からの流れで、何度も時間を遡ってきた露蕪衣が、霧妄言を死なせないために奇霊を騙していたことは分かった。あそこで奇霊を残して去って行ったことも霧妄言へ手を出させぬためなんだろうと思う。しかしその後、序盤に舞台となった韋府(聖地)へ出向き、旱魃の隠した龍神の力を手に入れる試みを始めた露蕪衣は、言っていることとやっていることがちぐはぐで、何を一番欲しているのかが不明瞭だった。

この意味不明な露蕪衣の行動は、結局、九嬰の意のままに動いているとも思えるが、個人的な妄想では、何度も遡ったことにより、この更に先の未来までを知った露蕪衣が、最悪の事態から奇霊を救うために懸命に筋書きを描いている最中なのでは、、、?奇霊を敵と認定したような態度も、全ては彼を守るためなのかも。

 

龍神の力を担えるのは儲霊玉という神石で、現在は馭霊戒と儲霊蝶で二つに分かれているという話は以前から出ていたが、それで何か思いついた様子の露蕪衣は馭霊戒を奪って聖地へと向かっていった。儲霊蝶の方は六目蝶が持っていたらしいが、六目蝶は源無獲へと変貌を遂げ、その源無獲は少し前に塵となって今は厲劫しか残っていない。ということは、これは厲劫ではなく源無獲なのだろうか、、、儲霊蝶は厲劫と思わされているかもしれぬ源無獲が持っているのか?


一番分からなかったのは奇霊の、現実のような夢のような回想で言っていた「我明明做了這一切却還是改変不了這個結局」の「這個結局(この結末)」の部分だが、その前文だけなら、龍神として力を尽くして来た自分が結局、偽物だという事実は変えられず嘆き苦しんでいる心情だとも考えられる。ただし、この結末を変えられない、となると奇霊ももしや過去を遡って何かを変えようとしていたんだろうか。這個結局が、全てが終わった結末のことを指しているのなら、変えようとしている現在が変わらず、馭霊戒を奪われ、露蕪衣も去って行く筋書きを既に一度経験しているのかもしれない。さらに、胸から飛び出したもう一人の自分の幻想は、その過去を経た未来の自分が、過去の自分を俯瞰している姿、、、?となると、奇霊はただ真龍が現れるまでの繋ぎではなく、他にもっと大きな役割がありそうに思えるけど。

とか妄想が膨らみすぎて脳内が混乱中、、、白澤が何か数えながら( ゚д゚)ハッ!となって駆けて来たのも訳がありそうだし、謎しかないんだけど。

 

ともかく、為什麼!!の田嘉瑞の熱演に度肝を抜かれ、イリュージョン田嘉瑞の足の長さにひっくり返りそうになって、駆けて来た白澤の後ろ姿に胸きゅんが止まらない22話最後、混乱だけしか残らなかった笑

このシーンの背面で流れていた「荒泽绮梦(荒澤綺夢)」がめちゃカッコいい。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第23話。

あの幻想は、奇霊の孤独や悔恨を糧に龍鱗から生まれた寂飡という、もう一つの奇霊だったようだ。

かつて螭吻から託された龍神としての役目は、真龍となった武拾光が九嬰を倒すまでの繋ぎであり、元々から変わらず九嬰を消滅させることが本来の目的である。

一度目に起こった出来事が、霧妄言が見た夢(遡った記憶)であり、そもそもこれが奇霊と白澤が九嬰を倒すために計画した筋書きだったようだ。

思えば、木偶だった奇霊が自身の存在意義を必死に探していたことがあった。どれだけ尽くしても龍神の責務の果たせない無力な自分を、寂飡が生まれる程にどれだけ追い詰めてきたんだろうか、木偶にもその意思が宿る程、大きな枷を抱えて何百年も生きねばならなかったその苦しみは想像を絶するものがある。

だからこそ、真龍でしか倒せぬ螭吻の身体(九嬰が封印されている)を武拾光へと託し、自分は馭霊戒に収められる妖力で、その身を以って干ばつを解消する役目を担って、一度くらいは言葉通りの存在意義を確認したかったんだろうと思う。

他に、九嬰を完全に倒すには、露蕪衣も消滅せねばならないことは以前から言われていた。ゆえに大義を果たすには、露蕪衣の命が消えることも受け入れるしかなく、その代償は自身の身で払うという意図もあったのかもしれない。

 

この結末までを既に経験した露蕪衣は、突然現れた寂飡の力で回遡する機会を与えられ、何度も同じ過去を繰り返していたのである。なるほど、これは九嬰の力ではなく寂飡の力だったのか、、、回遡のたびに露蕪衣の身体は消耗されていくわけだが、奇霊を死なせないために、迷いもせず何度も何度も渦に飛び込んで行く姿を見ていたら涙止まんなくなったよほんと。その姿に仏のような視線を送る寂飡のカットインと背面の「不苦」がさらに煽ってくるしよ、、、

こうして、26回目にやっと糸口を得た露蕪衣は、奇霊の運命を自分が担い、犠牲となって龍神の力で干ばつを解消するという結論に至る。ただし奇霊が自身を献上して干ばつを解消することは決まった運命であり、天に逆らい龍神の力で彼を救えば、その力は消散してしまうという。かつて小唯が下した決断で消散しなかったのは、龍神の力を使うまでに至らなかったということか。

龍神の力が塵となれば、そもそもの目的である九嬰討伐も無に帰することになるが、今の露蕪衣にはもはや奇霊を生かすこと以外見えていない。まさか九嬰にそうさせられているのかとも思ったが、この回遡は九嬰には知られぬ次元で行われている。ゆえにこの想いは露蕪衣の真実なんだろうと思う。これを実行すれば自分は塵となり、小唯と同じ道を辿ることになるが、そうなれば残された奇霊にはあまりにも救いがないではないか。だけど、これが愚かな行為だと分かっていても、露蕪衣を責める気持ちには全くなれなかった。大義など一切掠ることなく、守りたい人を守る一途な想いが刺さりすぎてめちゃ切ない、、、

 

23話最後で、厲劫が源無獲だったらしいことが分かるが、それでもまだ厲劫が源無禍という思いは拭えない。かつての源無禍のように寂飡の匂いを厲劫は知っている。

 

Netflixでは優酷とはまた違う配信予定になっているけど、17日の収官礼分は適用されていないみたいですね。

週末だから優酷で追加課金すると思う、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第24話。

安定の毎日泣かされるターンに突入。

 

殴り倒されて塵となったあの時、間一髪で厲劫の身体と自分の意識を融合させた源無獲は、潜ませていた正体を現す。欲しているのは龍神の力だが、露蕪衣も最後の機会をみすみす逃すわけにはいかない。

ここで敢えて剣を受けた露蕪衣は、おそらく源無獲の持つ儲霊蝶の力を借りるため、、、だよね?

ともかく、干ばつを解消した代償で露蕪衣は命を落とすはずだった。それが説明し難い未知の力によって守られ、奇霊は露蕪衣を失くした(と思い込んだ)絶望が決定打となり、深く遠い記憶の中へと沈んでしまった。

以前、孤独と悔恨で生まれた寂飡は、いつか奇霊を飲み込んでしまうと言われていたが、その結果が現在の状況であり、白澤と露蕪衣は寂飡にそう仕向けられたと思い込んでいる。果たしてそうなんだろうか。寂飡には過去も未来も見えていた上で、回遡するか否かの選択を露蕪衣へ与えたわけだが、奇霊を飲み込むためにやったとは思えないんだよね。

ここで再度、奇霊の始まりとなる過去へ回遡する機会を与える寂飡だが、露蕪衣が必ず受けると分かって敢えて選択させたことにも何か意味があり、未来が見えているとすればこれも必然なんだろう。

今回の回遡は、これまでのように過去に介入出来るわけでなく、露蕪衣はただ見ているだけしか出来ないようだが、今回も迷いなくその機会を掴んで過去を遡る決断を下す。少し前に、これが最後と言われていたが、この回遡はカウントされないようだね。

 

ここから子狐だった奇霊が人化して源無禍の弟となり、龍神を演じるまでになる過程が語られる、はず。

蓋を開けてみれば、源無禍も奇霊と同じくらい孤独だった、、、孤独を知るものだけに寂飡の匂いが分かる、と言われていたが、過去を辿れば一人残された源無禍の孤独が波のように押し寄せ、群れから放られて一人ぼっちの奇霊と源無禍が寄り添い合うのは必然だと思えた。あのぬいは息災(のもの)だったんだ、、、

 

弟と奇霊を重ねながら孤独に苦しむ源無禍は、肉体ではなく、空っぽとなった心の痛みにもがいて、絞り出した言葉が「帯我走」とか、ほんとやめてください、そうやって胸を抉ってくるのは、、、家族を守るためのこの生は、その全てを失い意味もなくなってしまうが、その隙間にスルッと入って来た奇霊の存在は、ひと時でも孤独ではないと思えたはずだ。その奇霊は限りなく純粋キラキラで見てるだけでも泣けてくるんだけど。

 

その間、螭吻の計画は進行し、龍十子を誕生させるところにまで達していたんだろう。そのために源無禍へは命を伴う任務を打診して龍燐を渡すことになるが、それを奇霊が横から掻っ攫って飲み込んでしまった。

ということは、元々、龍十子が真龍へ覚醒するまでの龍神の役目は、源無禍が担うはずだったのか。奇霊は救われた命を返そうとして自分がその任務を負ったわけだが、それがこんなに長く続くとは思っていなかったよね。

現時点では過去の出来事が全て明かされていないため、イマイチ繋がっていないが、源無禍の記憶と厲劫の記憶には共通するものが山ほどある。

 

これはどうでもいい妄想だけど、寂飡の匂いが判別出来るほど源無禍が孤独だったということは、今の奇霊の立場が源無禍だったとしても寂飡は生まれていたはずである。これが露蕪衣だったとしても同じ。例えば、その孤独から寂飡が生まれることを螭吻が知っていて、敢えて繋ぎを選んでいたんだとしたら、寂飡の存在意義やこの3人との繋がりが俄然重要となるよね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第25話~第26話。

やられたぁ、、、

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ぬいは息災でもなんでもなくて、絶えず黙って寄り添っていたのは啊鳴に見えていた阿蕪だったんだ、、、

 

元々の螭吻の計画は、源無禍を神識の器にして自分の身体ごと九嬰を滅するつもりだったが、奇霊が源無禍を庇って龍鱗を飲んでしまった。こうなると奇霊を器にするしかなくなるわけだが、何も知らぬ奇霊の身体を乗っ取るようなことは避けたかったんだろう。そこで計画を変更し、龍神を演じるだけに留めて今に至っている。結果的に、螭吻が自分を犠牲にすることには変わりないのだが、怨念だけが蔓延る世界にさせぬための死に一片の迷いもない。慈しみがすぎる。

 

これが奇霊にとって幸か不幸か、救いたい人を救えず見送るだけの日々で遂には寂飡までを生み出してしまった。

寂飡は孤独を糧に龍燐から生まれるのだから、一応は螭吻の一部なんだろうと思う。これまで露蕪衣を通して奇霊を救おうとしていたことでも螭吻と共通した慈悲を持っている。過去へ戻った露蕪衣が啊鳴へ意識を宿らせることまで予測していたのかは謎だが、ともかく奇霊が孤独から解放されれば、自分が奇霊を飲み込むことなく消えて、その運命が変わることを望んでいた。

 

ここまでに、龍神を演じながらもそれを口には出来ず、源無禍を見送り、葉道玄の最後の願いも叶えられぬことに絶望する奇霊を見せられて、胸が千切れそうになっていた。そこに、いつも抱き締めて離さなかった啊鳴が、実は露蕪衣だったという回想が始まり、脳内の血管が破れるんじゃないかってくらい泣かされる。これがターミネーター現象(閉じられた時間を循環する)だと分かっていても、ほんとなんなの、、、どうしていつも人間の奥底にある柔らかい部分に触れてくるのだ天才かよ笑 しかも毎度毎度、回想カットインを入れて状況を分かりやすくしてくれているよね。やさしい、、、

こうして、奇霊が孤独ではないことを穏やかに諭した寂飡は、露蕪衣が天に背いて龍神の力を使い消滅したその分を、自分の存在と交換で残して塵となっていった。なるほど、欠けた龍神の力が寂飡で補填されたことを考えると、この存在が生まれることも運命だったのか、ともかくすごい働きだった。

 

その最後の龍神の力を手に入れた武拾光は、遂に役割を果たす時が来るが、待ち受ける九嬰も計画を知らなかったとはいえ手強い。九嬰の意識に翻弄され行ったり来たりの武拾光を、最後に引き戻したのは霧妄言の存在のようで、実際は鼬尺の平手打ちだったのかも笑 急にコメディをぶっ込んで来るから情緒も行ったり来たりなんだけど。

 

この過程で、長い間側で見守ってくれた白澤も奇霊を守って塵となり、師姐も弟子を守りぬいて力尽き、真龍となった武拾光へ役割を遂行させる螭吻の計画もここで終焉となる。ただし九嬰の根絶は終わってはいない。

源無獲の意識がその後どうなっているのか謎だが、あの時、奇霊の背負った重荷を取り除こうとする言葉は源無禍のものだったよね。

 

残り3話、収官礼420円。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第27話~第29話(最終話)。

どちらか一人だけ、寂飡がそう言ったとき、奇霊の決意は既に決まっていたように見えた。欠片を保つ器として創られた露蕪衣は、どうやっても九嬰とは切り離せない。さらに、奇霊の命を守るために繰り返した回遡で身体は朽ちはじめ、露蕪衣としての生命は終わろうとしていた。

龍燐には、邪を取り除き魂魄を守って立て直す力があるというが、それを自分から剥がして露蕪衣へ捧げる奇霊は、死してもこの命は守りたかったのだと思われる。この段階で、救われた命を返すように塵となる急な展開には正直驚いたんだが、露蕪衣にとっても実に耐え難いその現実は、九嬰の起死回生のタイミングと合致し、そのまま乗っ取られる格好となる。それでも露蕪衣の意識が勝利しているはずだと信じ、ぬいの啊鳴を注意深く見ていたが、無相月を掌握したあと、千切って投げ捨てた時点で負けてしまったのだと悟る。

 

一方、白澤との戦いのその後が不明だった厲劫は、源無禍や六目蝶との決別を果たす。元々、六目蝶が源無禍の記憶や執念を盗んで生まれた二つの存在は、どちらも源無禍であり六目蝶でもあった。白澤が滅したのは六目蝶だったのか源無禍の強い執念だったのか、或いは両方だったのか、、、その厲劫ではない方の意識は執念から解脱し、やっと愛すべき人たちの元へと昇天していく。実に穏やかで優しい顔をしていたな、、、

それを見送った厲劫は、源無禍のおぼろげな感覚は残っていても、絶えず龍神を見守り寄り添ってきた厲劫の日々は厲劫のものであり、奇霊への思いは執念というにはあまりにも清い。

自分の存在意義を確認しようともがく時期は、生きているからには通る道であり、特に物語の中ではそこが重要となる。それを厲劫のように命が尽きるまで求め続ける人は現実にどれくらいいるのかな。人は生まれて死ぬだけでそこに存在意義などおそらくないのだが、それだと人生に覇気がなくなるよね笑

 

九嬰に乗っ取られた露蕪衣から間一髪で逃れた霧妄言は、侍鱗宗へと辿り着き、九嬰を迎え討つことになるが、各地に配置された四柱のエネルギーを奪いべらぼうに強くなっている。

この少し前に、螭吻の残した一筋の龍神の力で奇霊の神識を養生すれば何千年後かには現身となる日が来るかも、と言われていたが、ここで邪霊覡の残した星石を回収するのかー。武拾光がどのタイミングで使うのかと思っていたが、この力を奇霊を取り戻すために使うとはさすが六花を持つ龍神様なだけある。

ただし四柱の中の一つだけは、鼬尺が力を尽くして守った甲斐なく蝕まれ続けていた。扉の向こうへ消える霧妄言の表情で、彼女もまた、三柱を己の身で封印した無相月メンバーのように自らを犠牲にする未来は見えていた。

 

星石の力で蘇った奇霊と同時に、星石自身の邪霊覡が蘇ったことに何か意味を持たせるのかと思っていたのも、彼自身が問い続けてきた自身の存在意義を遂にここで理解したようだ。

この物語は最初から最後まで、九嬰の討伐が目的の最終地となっていた。ゆえに天地が遥か遠くの次元から創り出されたのは、武拾光を守って死することではなく、そもそもの始まりを断つために力を尽くすことだった。

残った侍鱗宗のメンバー全てで各々の役目を果たし、星石の力によって過去に戻された奇霊は、未だ無垢な露蕪衣を守って九嬰を滅することに成功する。

この過程で、螭吻が救った命が奇霊へと継がれ、偽物だったはずの奇霊は六花を咲かせる本物へと変わる。螭吻の残した意志を真摯に受け継ぎ、偽物がゆえに苦しみながら救ってきたこの世界は、確かに奇霊が築き上げたものだったよね。

 

現時間軸では、同時に露蕪衣も倒され塵となってゆくが、丸めた指の間から覗く瞳の先に見たのは願望か。その美しくも儚く散った姿に哀しさはあったが、それでも始まりが断たれたことで希望は失くしていなかった。なるほど、ここで武拾光に倒されて、塵となった露蕪衣の神識が50年前の身体に戻っていったのか。

 

どうなることかと思っていた霧妄言も、過去が変えられたことにより、未だ武拾光とも出会っていない新たな時間軸で生きていたことに歓喜する。鼬尺などは侍鱗宗の統帥という立派な法師になっており、それまで嘆き悲しんでいた武拾光にとって、この急な時間軸の変更は情緒の行き場がなかったと思う笑 ただし霧妄言が生きてさえいてくれればその混乱も些事なんだと思うわ。

 

過去を変えた奇霊は、露蕪衣の手をしっかりと握り、星石からの出口を捜していたが、そのまま皆のいる時間軸には戻れなかったようだ。

その全てを忘れていたとしても、言い続けていた「我會一直陪着你」、この意思だけは消せないものとして残る二人の最後は、かつて夢に描いた未来の日々が現実となって続く希望が見えた。だからファンタジーって好きよ。

正直、終盤前までは、小悪魔系露蕪衣の一体何が真意なのかが分かりづらく、この二人の関係をただ淡々と見ていただけだった。その間、幻想で築いた情が揺らいでいく霧妄言の苦しみの方に意識は釘付けだったんだが、終盤から畳み掛けるようにそこを超えてきた奇霊の歴史と露蕪衣の献身での吸引力は尋常ではなく、最後まで感情を攫っていった、、、偽物だった二人でも、道を外さず最終的に本物と違わぬ形でこの世を救い、重荷を降ろしたその先は、全てを忘れて自由に生きられるよう、最後まで螭吻の残した慈悲のように思えた。

『執念就是在無邊黑暗裡尋找一個夜晚在無涯的苦海裡尋找一滴不苦的水』 

序盤から語られている「執念」が一つのテーマだったが、それぞれが執念を追い求めた先に、光を見るのか闇へと呑まれるのかは本人でも知り得ないだろう。それでも儚い希望を抱き続けるその想いは、どちらへ向かおうとも情を持つ生ゆえの深い愛だった。この一つ一つの愛で視聴者の心を掴むように描く筋書きが常に巧妙で感心する。

 

すごい面白かった。

序盤は混乱させられ、尻上がりでべらぼうに面白くなるのがこの監督のドラマへの心感だけど、なんだか郭敬明のドラマらしからぬエンディングを見た気がするわ笑

普段の混乱と推測だけを残して視聴者に委ねるスタイルではなく、今回はほぼ伏線を回収して分かりやすく纏めてきた感がある。またそれがすごく良かった。

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