一言難盡

一言難盡

Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

『逍遥 The Unclouded Soul』

2025年 12月~ 中国 全40話

 

出演

肖瑶(肖瑤)・宁安(寧安)→谭松韵(譚松韻)

红烨(紅燁)侯明昊

秉烛(秉燭)→汪铎(汪鐸)

 

 

男主1かのような存在感ある笑

 

ネタバレ 第1話~第8話。

長い間、人族の皇帝は不老不死の身体を欲して伝説の玉醴泉を手に入れることに必死になっているが、妖王が先にそれを手に入れれば大きな禍が起きるという助言を受ける。助言をしたのは、夢の中に登場した碎夢仙君(趙麗穎)とかいう謎の上仙だが、開幕から趙麗穎の登場に不意を突かれる笑 しかも人族を利用して何かを企んでいる雰囲気が既に見えている。

妖王とは百年前に滅ぼされた紅燁のことだが、消滅したと思われていたこの存在は実際には封印されていただけである。上仙というだけあって、後々目醒める妖王のことは予測していたらしい。

 

人族ははるか昔から妖族を恨んで、捉妖師の役割を担う飛羽衛を結成しており、いきなり斬妖使に抜擢された秉燭は妖根絶の命を受ける。相変わらずの美しい出で立ちで、誠実に任務を遂行する初っ端からの活躍は、こちらが男主1でも全く違和感はないわ笑

 

妖王を目醒めさせる役目の肖瑶は、捉妖師という名を騙って民衆を騙し、今のところは家族ぐるみで銭を稼ぐことで生計を立てている。その行為を秉燭に見破られた肖瑶は、囚われた家族を救うため飛羽衛へ協力することになる。人族でも妖を引き寄せる謎の体質を持つ肖瑶を妖討伐に利用出来ると思われたためである。

この過程で、偶然、元神の修復途中だった紅燁を目醒めさせることになるが、目醒めたと同時に崖落ちした肖瑶を、紅燁はそのまま万妖谷へと連れ去ってしまった。

百年前に人族の寧安公主によって滅ぼされた紅燁だが、当時の二人は心を寄せ合っていたため、紅燁を滅し、自身も自害を選択した寧安には何か事情があったんだろう。この寧安と同じ顔面を持つ肖瑶を手放せずに万妖谷へ連れ帰った紅燁が、肖瑶を見る目に愛哀が混じって実に切ない。

肖瑶が半妖だということも、その血で目醒めたことも、前世からの運命が絡まっているんだろうが、今のところは別人という方向で話は進んでいる。最近のファンタジーでは、生まれ変わってかつてを思い出すという仕様ではなく、別々の人間として描かれるものが多いため、これもその類かもしれない。

 

万妖谷へ足止めされた肖瑶は、渋々、妖力の修行に勤しむことになるが、妖王を始め、他者に害など与えない心優しい妖々と過ごす日々で、人族も妖族も変わりはない、むしろ人族の方が無害な妖族へ害を与えているとさえ思い始める。

どちらにも腹黒い者たちが存在し、己の欲望のために周りを利用しているが、妖王の座を欲していた黒無によって飛羽衛を引き入れた濡れ衣を着せられた肖瑶は、無実の証明のために凡界へ戻ることになる。

この証明のための条件にされたのは、秉燭の剣を手に入れることだったが、それを察した秉燭が即座に現れ、この剣を巡る哀しい過去を聞かされる。

先祖代々、軍人で国に尽くしていた秉燭の家系は、父の代で悪人に貶められ、庶民へと落とされてしまった。亡くなった父親の、軍人の地位へ戻るという願いを叶え、兄を軍人への道へ進ませるため、秉燭の妹は自身の身を売ってしまうが、嫁いだ先は生贄への道であり、生き延びることは出来なかった。それでも死にゆく妹の魂がその剣に宿り、死しても秉燭の側で共に悪妖を成敗している。成敗の対象である悪妖かそうでないかは妹の意思に委ねられ、肖瑶に対して剣が反応しないことが秉燭の肖瑶への信用へと繋がっている。初っ端は紅燁に反応していたこの剣がいつからか反応しなくなったのは、おそらく悪妖ではないことを妹が感じているからなんだろう。そのことにそろそろ秉燭も気付きそうではある。

 

傍らでは、瓊華掌門の娘が行方不明となる事件や、若い娘たちの遺体が海底で見つかるという事件が同時に起こっていたが、この結末もしんどい。

瓊華掌門は、かつて病を患っていた妻を救うため闇落ちして人の血を吸う魔物と化してしまった。ほどなく自分のために闇落ちした夫の罪を知ることとなったが、見捨てることが出来ずにその罪を容認して娘たちの命を犠牲にしていた。その罪への懺悔のために菩薩に祈りを捧げていた妻は、同時に山の怪物と化した阿離(陳鑫海)を意図的に救っていた。

この阿離は、かつての玉醴泉の取り合いで、瓊華門と激しい戦闘を行った山の民の生き残りであり、復讐を誓って玉醴泉混じりの土を食ったために不老不死の怪物となっていた。これまで一人ぼっちで復讐という名の殺戮を行い、そのことに苦しんでもいたんだろうと思う。それでも死ぬことも出来ずにいた阿離の目の前に現れた瓊華掌門の妻は、自分にとっての菩薩に見えたのである。妻にとっても阿離へ残した言葉は自分への言葉であり、同じ罪を背負った阿離へシンパシーを感じたんだろう。それから人の命を奪うことを止め、奪ってきた命への贖罪を始めるが、その一環で、瓊華掌門の娘の目を治癒するために尽力していたのである。思いがけず繋がっていたこの縁だが、紅燁が疑われていた瓊華掌門の罪も暴かれ、その夫の罪を共に背負って地獄へ落ちる覚悟をした妻も命を落とすが、自分を救った彼女に寄り添って阿離もまた塵となってしまった。

これにめちゃくちゃ泣かされたんだが、阿離が本当はどうしたかったのかが分からず、この結果をどう解釈すればいいのか分からなかった。生き続ければ己の業から解放されるという言葉で善行を重ねながら生き続け、その彼女が地獄へ落ちると言うなら自分も共に着いていくというその心は、菩薩への誓いを果たすためだけに生き続けたこの生が、その死によって意義もなくなったということか。妻が夫にしたように自分の命で彼女の罪を拭いたかったのかもしれないね。

この哀しい最後をみても、飛羽衛も瓊華門も手柄だけに沸いていたが、秉燭だけはその尊い心に何か響くものがあったのか一礼してその場を去っていく。男主2がそんなに素敵だと男主1が霞むではないか。

 

八つに割れた崑崙鏡を元に戻せば、玉醴泉への道が記されるというが、その一部である「怨長久」は、阿離の持ち続けた心の恨みが形になって残ったということなのか。それだと残り七つも死によって形になるということになるけど、、、

 

つづく
 

追記ネタバレ 第9話~第11話。

割と早い段階から愛が深まっていた二人は、すれ違いやギスギス期間からの仲直りなどを経験し、なんだか既に極まっている。

肖瑶の望む通りに、何かときっかけを作って凡界へ戻そうとする紅燁は、心優しく穏やかで妖王たる余裕もある。それでも肖瑶が凡界へは戻らず万妖谷での生活を続けているのは、少し前に、凡界で経験した人族の妖族へ向ける憎しみが、肖瑶へも少なからず傷を付けたからである。あの時、率先して囉囉を痛め付けていたのは父親だったよね、確か。

お付きの小沐は、凡界からやってきた肖瑶の存在が、主人へ禍を招きかねないと警戒しているが、そんなことはお構いなしの二人は、度々凡界へ下りて思い出の麺などをすすっている。

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肖瑶のために健気に下準備をして、現れた父親の元へも送り出す妖王が優しすぎんだが、その穏やかな雰囲気がとんでもなく良くてどうなってんのってなる笑

 

ほどなく二人の睦まじい時間は碎夢仙君の登場によって暗転する。人族の皇帝と同じく玉醴泉を探し求める碎夢仙君は、私欲に溺れて仙界を追放され、魔物となって烟虚境へ閉じ込もっていた。どこまでも美を求め人族の娘の命で若さを保つ碎夢仙君は、どうしても玉醴泉を手に入れたいらしい。これに皇帝も利用されているのだが、本人は自分が捨て駒だとは思っておらず、上仙への生贄として多くの娘の命を犠牲にしようとしている。これを任されたのは秉燭だが、任務は引き受けたものの娘たちの命を献上するつもりは毛頭ない、実に信頼のおける男である。

 

碎夢仙君が万妖谷に現れたのは、目的を達成するために邪魔な紅燁を排除するためだが、紅燁への殺意は序盤から見えていた。かつて崑崙鏡を完成させたのは紅燁だが、同じことを碎夢仙君が出来るのかどうかは分からない。出来なければ紅燁に崑崙鏡を完成させ、奪われる前に手に入れて命を獲るつもりなんだろう。

ともかく今は、自分の陣地へ紅燁を引き入れねばならないため、肖瑶を人質に取り、紅燁へ噬心毒を飲むよう強要する。復活したばかりの身体では、心が闇に呑まれる前に解毒出来るかは分からず、最悪命を落とす代物だというから、ここを離れて烟虚境へ向かう前に紅燁は死を覚悟しているように見える。戻れるかも分らぬ未来のために、万妖谷で禍となりえる黒無を追放し、結界を強固にしてからこの地を去った紅燁の命を案じ、結局、後を追う肖瑶だが、小沐を誤魔化すために肖瑶へ変身した囉囉を演じる譚松韻が上手すぎてわらう。

 

皇帝の命で生贄輸送を強いられた秉燭と、肖瑶や大麗の目的地は同じ烟虚境で、人族で頼りに出来る人間は秉燭のみの肖瑶は、彼の助けを借りることにする。捜し回った秉燭が現れて、絡んでくるクズへの連続平手打ちに萌えを感じました、、、

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しかしあらかじめ不穏な状況だと分かってそこに飛び込むことは、自分以外の人間にはさせない素敵すぎる秉燭は、たった一人で娘たちを引率し烟虚境へ乗り込むことを決断する。

強い信念を持ち、命を顧みぬ行動力は若干危ういところだが、いざとなれば妹(剣)が守ってくれそうな気はしている。

秉燭の決断で締め出された肖瑶、大麗は、ちゃっかり船には乗り込んでいたけどね笑 大麗が美に惑わされて裏切りなんてことにならないかの不安は少々ある。

他に気になったのは、碎夢の手下の陸翩翩なる頬傷のある娘だが、秉燭はこの娘を知っているのかな。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第12話~第14話。

陸翩翩は、飛羽衛で秉燭の先輩だった陸通の妹だったらしい。陸通とは、幼い頃に妖に攫われた翩翩を捜して飛羽衛へ入隊し、見付けられぬまま儚く散って行った男である。この意思を受け継いだ秉燭が本人を見付けたからには、陸通の願い通りここから解放させねばならない責任がある。しかしこの地へ多くの人族を引き入れ、人間の醜い姿を目にしてきた翩翩には、外界へ戻ろうがこの地へ留まろうが同じことだと感じている節がある。留まって碎夢の歓心を得れば、少なくとも顔面の傷が修復出来るという理由もあるんだろう。ゆえに自分より多く人間の堕落を見てきた秉燭の、人々のために悪妖を成敗するという大義が理解出来ない。

人の心は醜くともそれと同じくらいの美しさがある、あなたもこの地へ留まっていないで世界を見ればそれに気付くだろう、という言葉は、近頃、抖音で日本人の親切に触れた動画に付いていた「出来后才能看真实的世界」というコメントを思い出したよ笑

ともかくこの対話のすぐ後に、秉燭の言葉通り、肖瑶の優しさに触れた翩翩は目覚めかけている。

 

今回は碎夢の過去の哀しい過去も語られる。

かつて凡界に憧れて下界へ降りた碎夢は人族の男を愛してしまった。このまま生を全うする覚悟でその男と一緒になったが、男は身体が弱く奇妙な病に侵されてしまう。愛した男を救うため、玉醴泉があれば生きられるという大夫の言葉を信じ、崑崙鏡を必死で完成させて玉醴泉を探し当てた碎夢に待っていたのは男の裏切りだった。その憎しみから男一家を絶滅させた碎夢は、魔物へと変貌してしまった。仙界を追放され、このままではいずれ消滅する道しか残っていないため、不老不死の上仙に戻るにはどうしても玉醴泉が必要なのである。

愛を選んだがゆえに悲惨な最後となり、この虚しさしか残らぬ結果は、運命を受け入れて消滅するという気持ちにはとてもなれないだろうね。だからといって自分の選択の結果を人の命で補おうとしているのはどうやっても碎夢が悪になってしまうよ。

 

一方、囚われた紅燁は、噬心毒によって闇に呑まれる寸前をギリギリで耐えている。万妖谷を去る前に肖瑶に渡した元神の一部で今のところ視聴者も肖瑶も救われているが、紅燁を解放してもらうには碎夢の出す難題を乗り越えねばならない。これが終わっても解放されるのかは謎だが、そのために肖瑶は一人せっせと花の世話係をしている。

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万妖谷で友情を築いた大麗は、烟虚境へ着いた途端に態度が急変して不安が現実になったんだが、妖王からの寵愛を受け、賢いがゆえに秉燭やその妹の信頼も得る特別枠の肖瑶へ、その劣等感から嫉妬が湧くのは分からんでもない。それでもあの頃の純粋で優しい大麗が彼女の本質だと思いたいが、肖瑶は態度が急変した大麗へ変わらず愛を注ぐ健気な娘である。

この頓智のような試練の最中でも、生ある者たちの醜い部分が露わとなって嫌になるが、自分がその境遇に遭えば同じようになる自信はそこそこあるわ笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第15話~第17話。

人の醜い部分を表面化させるような試練しかないのは、何か碎夢に意図したものがあるのかな。それでも選出に人の善悪は関係ないようで、悪のみを選ぶのかと思えば、究極の中でも彷徨う魂を救った肖瑶も碎夢によって選ばれていた。

大麗はそんなブレない肖瑶をこうありたいと羨みつつ、己の醜い心を恥じてはいるようだが、あふれ出した自尊心を手放すことは出来ない。外界では何の役割もない存在でも、ここで碎夢に重用されることが自身の存在価値を確認出来る唯一の手段であり、それにしがみ付く姿が少し哀しくもある。

側女に選出された肖瑶は、これを辞退して紅燁の解放を望むが、そう簡単にはいかないのが定期である。秉燭もまた、陸翩翩の解放を望んでいたが、碎夢を裏切った代償はおそらく死しかない。

そこで肖瑶は、秉燭と共に崑崙鏡の欠片を捜し出すことと交換で、二人+妹の解放を約束させる。この先、イイ男すぎる秉燭と二人で旅に出るということは、、、ますます男主1が霞むではないか笑

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早速、提示された千歳山へ向かった二人は、饕煞という怪物をまず捜すことになるが、それとは別の怪物もそこには存在していた。しかも前々から怪しかった飛羽衛の手下が、万妖谷から追放された黒無と手を組んで悪巧みを画策していたために、それが合わさって混乱が生じる。

饕煞とは、姿から察するにおそらく饕餮のことであり、山で父母を亡くして彷徨っていた子修が、捜していたその饕煞なんだろう。遊ぶことが好きなだけの善良な子修は、黒無の悪どさに遭遇し、勢い余って真の姿を見せてしまうが、村長に拾われてこの地で過ごす子修は人の優しさを知っている。

一方で、悪巧みにしか能のない黒無は、阿力という村人の妻に奇妙なヤクを飲ませ怪物に変貌させていた。この夫婦の経緯も切ないものがあるが、やっと紅燁の元神の力で元に戻したと思えば、クズどもの矢に射られて逝ってしまう、、、

黒無による千歳山のゾンビ大作戦は、子修が饕煞の姿を露わにしたことによって終焉したのだろうが、今度は崑崙鏡の鍵である子修を狙って来ると思うとほんとダルい。

 

今のところ、秉燭が男主1かというくらい紅燁の出番がないね笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第18話~第20話。

天からの使命で崑崙鏡の欠片を守っていた子修は、千年前に出会った余命の短い錦歌のために欠片を手放していた。この使命を違えれば罰が下ることは分かっていたが、それでも戻って来るといった錦歌を千年間、姿を変えることなく待ち続けていた。欠片を手放した罰は、千年きっかりで下る仕様なのだと思われるが、待ち続けた錦歌に再会することなく子修は塵となってしまう。残ったのは千年間手放すことのなかった想い、「放不下」の欠片である。

この錦歌とは、かつて愛する男を救うために崑崙鏡を完成させた碎夢であり、男に騙されて千年前に子修から欠片を盗んだ経緯があった。

後々騙されていたことを知り、この頃までの自身の心を封印して魔物となった碎夢だが、生ある者の情を試すような試練の数々は、裏切られてもなお、この世に本物の善や愛があることを何度も何度も確認したかったんだろうと思う。玉醴泉を欲していたのではない、求めても届かなかったものが既にそこにあったことを信じられず、千年間それを誤魔化していたのである。この千年もの間、自分を恨むことなく待ち続けた子修の情で、やっと欲するものを手にした碎夢は、「求不得」の欠片を残して塵となっていく。このシーンなんだけど、、、趙麗穎の玲瓏心が欠けているゆえの絶妙な表情と、背面で流れる「人间辞(人間辞)」のせいでめちゃくちゃ泣いちゃったわ。(この曲の歌詞は別の意味で切ない。)

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この過程で大麗も命を落とすが、仲違いとなった関係をどう修復するのかと思っていたのも、裏切ったとき既にこの結果は決まっていたのか。大麗の抱えていた思いは、以前、肖瑶に直接告げた言葉通りだったようだ。

 

碎夢が消滅し、幻影も解けたために烟虚境のターンも終わるが、戻り際の秉燭と翩翩がいい感じになっている。秉燭はこのまま妹と共に悪妖退治だけを実直にやるだけの役割だと思っていたが、翩翩とは別の関係が生まれるのかもしれない。烟虚境では、命を懸けて皆を逃がそうと試み、その後、乱心して悪妖でもない紅燁の命を獲ろうとしていた秉燭は、その自分を顧みて反省出来るような何の欠点も見られない男である。おまけに顔面もいい。いやすぐ好きになっちゃうでしょこれは。

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同じように、焚心訣で自身もろとも碎夢を滅すると選択した紅燁も、最後まで貫徹出来ずともその後に妖力を無くすという弊害が起きている。ただしこちらは既に絆が固く、揺らがぬ安心感がある。

飛羽衛に囚われた囉囉と肖瑶を救うため、妖力に見せかける技を手動で行う紅燁が、飛び去ることもなく徒歩で逃げていることが新鮮でいい笑

しかもこの忙しいときに、千歳山にのこのこやって来ていた黒無が次に何処を目指したのかと思えば、紅燁不在をいいことに調子こいて万妖谷で猛威を奮っていた。同族を傷付け、力で支配する黒無から囉囉だけは逃れて凡界へ辿り着いたが、今のところの紅燁には妖力がなく、黒無を倒して万妖谷を取り戻すことはどう考えても無理がある。加えて焚心訣の影響がこれからどう響いてくるのかの不安もある。

 

一方、凡界へ戻った秉燭は、腹黒皇帝や黒無と手を組む手下に嵌められ、死罪の宣告を受けるなど散々なのだが、これは翩翩が何とかしてくれるはずだ。翩翩が思いのほかカッコ良いし、どの場面でも汪鐸がひたすら美しくて困る。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第23話。

碎夢の玲瓏心は、魅に変貌する前に手放してあの花壇に埋めていたものだと思っていたが、秉燭を救うためにそれを使用して翩翩が魅へ化したということは、体外へ出したとて、玲瓏心はその所有者と同じ変化を辿っていく仕様なんだろうか。

ともかく碎夢の玲瓏心を体内へ受け入れた翩翩は、感情も持たない無慈悲な魅への道へ向かっている。このまま完全体となって悪事を働き始めれば、斬妖使である秉燭はいずれ翩翩を絶たねばならない。

儚げな二人のこれから先の関係を割と楽しみにしていたのに、一転して厳しい状況に陥ったことが悶絶ものなんだが、こうなると翩翩が秉燭を守って消滅するような妄想しか出来なくなった、、、少しずつ変わっていく翩翩をふんわり抱き締める秉燭がなんだか切ない。

この二人の様子を監視していた飛羽衛の手下だが、コイツは何者なんだろう。目的はおそらく玉醴泉なんだろうが、黒無と手を組んで悪巧みしていた割に、今回は黒無を騙して捕えていた。となると、皇帝に忠心などなさそうな男が、よもや主導だとも思えないため、他に忠誠を果たす何者かがいるのかな。

 

一方の万妖谷では、黒無を追い出すための作戦が着々と進む。

肖瑶を危険に巻き込まないため、紅燁は囉囉だけを連れて万妖谷へ戻ることにしたが、相変わらず徒歩移動の紅燁は、同じ徒歩移動の肖瑶に追いつかれてしまう笑

速攻追いつかれてちょっと笑っちゃったんだが、紅燁にとっては、肖瑶が苦難を共有しない自分にぷんすこしていることで悩み、妖力を失くし大事な者たちを守れないことの苦しみに陥るなど散々である。それでも万妖谷に残る仲間と団結して黒無を脅かし、そそくさと退散させることに成功するが、その方法も手動でやり遂げるほのぼの感が半端ない。

 

黒無という妖は、たった一人の忠臣にですら情の欠片もない自己愛の塊で、良いように使われていた鳥恒は、散々尽くしたあげく目もくれられずに置いて行かれてしまった。この仕打ちを受けても反発する鳥恒が、クズへの忠心をいつまでも手放さぬターンが若干長くてもどかしい。それでも最終的に惑わされていたことを認め、紅燁への誤解が解かれたのはめでたい。(黒無が飛羽衛へ捕らわれたのはこの退散後です。)

次なる目的は妖力を取り戻すことだが、以前、話に出ていた天穹石を求めて二人は西海之濱へ向かうことにする。この海域は呑宝獣という古代の妖が宝を死守しているため、簡単には辿り着けない場所らしい。そこで鳥恒の出番となるが、現身がハヤブサだったことも、タイミング良く改心したことも、根気強く説得した甲斐があったね笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第24話~第26話。

なるほど、、、これはいわゆる「千朵桃花一世開」の謝雪臣と同じパターンか。

呑宝獣との若干長い戯れを経て天穹石を手に入れた二人は、まず紅燁の元神を取り戻すために過去へ戻ることになる。戻るのは肖瑶一人だが、その途中で天母娘娘に言われた「始終是你」が何を意図しているのかこの時は分からなかった。

百年前に戻った肖瑶が、おそらく寧安や紅燁にとって初見だった時の肖瑶の対応は、人族に忌まれる妖にとっては俄然好意が湧いただろう。ゆえに紅燁が百年前に愛した寧安は、実際のところこの肖瑶だったんだと思う。開幕の騙された局面も、元神を取り戻す条件である一滴の涙を得るための肖瑶の芝居だったのかもしれないね。それまでの過程はまだ分からないけど。

ということで結局紅燁は、寧安などではなく過去も現在もずっと肖瑶を愛していたというわけである。

前にも増して「愛別離」は、紅燁の残していく欠片なんじゃないかと思えてしまうが、そうなると崑崙鏡を完成させた後は誰の手に渡るんだろう。

 

一方で現在の三界は、黒無の悪巧みで禍が起き始めている。

あんな下級の一妖族に、妖尊がコロッと騙されるのが謎でしかないが、醒ますべきではない者たちの目を醒まし、万妖谷への影響は免れない事態となってきた。

それでも封印の解かれた3妖がお馴染みのメンツで、どうみても敵とは思えないんだけど、、、紅燁の焦りようからそんなはずないんだけどおかしいな笑 因みに黒無もポンコツすぎて憎らしさはさほど感じていない。

 

碎夢の玲瓏心に支配された翩翩の存在で、秉燭だけは不憫な状況が続いているが、情と大義の挟間で苦しむ姿が不憫枠代表の汪鐸に合っている。他にも、黒無を捕えて、またも逃がしたのが意図的なのかどうか、あの飛羽衛手下の存在がやっぱり謎だな。こちらが予期せぬところ(秉燭の命が助かったくだりなど)のしたり顔も敵なのか味方なのか分からないんだよね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第27話~第29話。

引き続き百年前で交流を深める二人は、中身が肖瑶なだけあって心を寄せ合うまでが早い。公主が妖族を擁護する態度は、以前も皇帝によって罰されており、そもそもの寧安自身の思想も肖瑶や紅燁の求める共存だったのだと思われる。

ただし世間的な妖族の存在は相変わらず滅せねばならぬ敵であり、人間の犯した罪も妖族へ押し付ける風潮のせいで、妖への責任転嫁があちらこちらで行われている。

たまたま起こった二つの事件の一つは、邪魔になった妻を夫が殺めて妖族へ押し付けた事件だが、この罪は肖瑶の追及によってすぐに暴かれた。

二つ目は、娘が嫁ぐ日に妖族に攫われたという事件だったが、実際は、好いた男と駆け落ちさせるために娶るフリをして逃がしたという家族ぐるみの計画だった。

娶るフリをして相手の娘を逃がした家族は金花鼠の妖であり、人族によって山を追われたと同時に行方不明となった息子(小金)を捜して凡界へ降りてきていた。その小金は金花鼠の姿で裕福な徐家の阿泰(少爺)に飼われる日々で、友人もない彼との深い繋がりが生まれていた。

ほどなく徐家が家を移ったため、小金はそのまま旧家に残され、やっと父母の元へと戻ることが出来たのだが、離ればなれとなった阿泰への友愛を手放せず凡界に未練を残して山へ帰ることが出来ない。3年捜し続けて見付けた時には、自分の存在を忘れていた阿泰に、かつての言葉はまやかしだったと絶望した小金はそのまま凡界を後にする。

ここまでを観ると、人間はどれだけ愚かで薄情なのかを問う、ファンタジーでは定番の流れなのだが、当時の阿泰は金花鼠としての小金しか知らず、いきなり現れた見知らぬ人間が自分の大切にしていた小金だとは正直分かんないでしょ笑

それでも阿泰はすごいよ、昔と変わらず汚れぬ心を持って大人になり、忘れていたわけではない存在を脳内で一致させて追いかけてくるんだから。現実的に考えればどう考えてもおかしいのだが、結局、胸が一杯になって泣かされる情緒への揺さぶりが脅威だ、、、このドラマの主軸はともかく、サイドストーリーには泣かされてばっかりだよほんと。

 

万妖谷では、今と変わらぬ野心を持つポンコツ黒無が紅燁を貶めることに躍起になっている。妖王だからといっても独裁なわけでなく、一定の規則に沿って意に反することもおそらく受け入れねばならないことが妖王にもあるらしい。

その中に人族を生贄にすることも含まれているんだろうが、肖瑶は共存への道へ進むために捕らえられた飛羽衛の首領と子供たちを解放することにする。人族が妖族の領地に来てそんな勝手が許されるのかは謎だが、紅燁は自身が犠牲になれば良いとどこまでも肖瑶を守る覚悟である。

結局、逃がした飛羽衛の首領へ託した約束は果たされず、その身の処遇は皇帝へと委ねられるが、予想に反して友好的な姿を見せた皇帝は、公主と妖王へ婚姻を結ばせ共存の道を託すなどと言い始める。母親が妖だったなど尤もらしいことを言っているが、おそらくこれは妖王を倒すための罠であり、どうみても怪しさしかない。しかも娶る条件に目的の崑崙鏡の完成を提示している。

そうか、崑崙鏡を完成させて人族に捧げたのは、婚姻の条件にされていたからか。この後、回想にあった挙式の日での経緯が分かるのだろうが、この様子だと肖瑶は操られていたのかもしれない。

回想では、紅燁の涙をどうにかしたような描写はなかったと思うが、目的の涙は手に入れられるんだろうか。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第30話~第32話。

案の定、崑崙鏡だけを奪って紅燁を滅するつもりだった皇帝は、肖瑶を操って回想通りの展開となる。あそこで崑崙鏡が再び散り散りになったのは、紅燁がなにか保険をかけていたんだろうか。

紅燁が消えたと同時に宙に浮かび上がった元神(涙)を手に入れた肖瑶は、そのまま現世へと戻される。

あの時点で既に崑崙鏡を手に入れることに執念を燃やしていた皇帝の意思は、現在でも引き継がれているのか、面倒くさいなぁもう。

 

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現世に戻った肖瑶に待ち受けていたのは封印を解かれた古代の3妖との対面だったが、ひとまずそこは眼中に入れず紅燁との二人の世界に浸る姿を面前で見せられる、ポカン顔の3妖+ポンコツ黒無がほんと笑えるんだけど。王森(窮麒役)が相変わらずいいなぁ。

 

過去を辿って百年前の寧安が肖瑶だったと分かり、その母親が妖族だったために肖瑶が半妖だという説明もついた。しかしそれだけではなく、肖瑶はそもそも一万年前に事情があって記憶を失くした妖族の何者かであり、この3妖と紅燁とは当時から深い繋がりがあったようだ。失くした記憶の詳細は未だ謎だが、その頃から3妖は紅燁を憎んでいる。この辺りに紅燁が妖王へ選ばれた事情もありそうだが、以前、小沐小明が言っていた紅燁の現身が不明な件もこの事情が分かれば判明するんだろう。

 

という感じの3妖を交えたわちゃわちゃが落ち着かぬ間に、秉燭率いる飛羽衛が乗り込んでくる。今や碎夢の玲瓏心と融合した翩翩は、秉燭の剣(妹)に意識を宿らせ、離れていても会話が出来るという妙技を編み出している。そんな翩翩が心配でたまらない秉燭だが、翩翩自身も必死で碎夢の玲瓏心の意識に抗っている。

それでも完全に支配される時が近いことを感じる翩翩は、兄に代わって自分を守るといった秉燭の約束を、3つの願い事を叶えることで十分だと言いながら、初めて会った時の自分の木彫り作成を一つ目に上げるなど、おそらくこのシーンは別れの近付く二人の哀愁を感じてしんみりするところなんだよ、、、それなのに、大妖の弱点である肖瑶をどうにかさせようと秉燭をそそのかし、雲夢澤(3妖が封印されていた場所)へ連れて来たポンコツ黒無が、背面でポカン顔して突っ立ってる姿が面白すぎて集中出来なかったじゃないの笑

 

一方で万妖谷の小妖たちに懐かれ、まんざらでもない3妖も、紅燁を滅する目的など忘れて懸命に指導をしている。誰更強!誰有理!んとこめっちゃ笑うんだけどどうなってんの笑

というわけで、そもそもが妖族である彼らの同族への愛は紅燁以外には生じている。この3妖+黒無は完全にコメディ担当だが、黒無はともかく、大妖3体は小妖たちの羨望する思いをきっと裏切らないはず。

傍らで肖瑶の取り合いも始まるが、その争いを収めるために一万年前に起こった出来事を聞くこともなく紅燁を選んだ肖瑶は、再度挙式を執り行うことにする。ここで出現したのが、紅燁の想いが形となった「愛別離」だが、死を経て形となってきた欠片が、これまでと違って法則外だったことに何の意味もないんだろうか。過去に一度塵となった分が現在に出現したのかな。

気になるのは、コメディ枠の3妖でも、一万年前の紅燁の仕打ちは殊更厳粛に捉えていることだが、このまま愉快な雰囲気でやってくれてもいいんだよ?

 

毎日3話更新であっという間に終わりそうだけど、正月休みが終わった平日の3話更新きついわ笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第33話~第38話。

過去の記憶を失くしている肖瑶へ、どれだけ紅燁が非道だったかをどうしても知って欲しい3妖は、ひとまず一致団結して肖瑶を過去へ送ることにする。

コメディ枠の3妖があれだけムキになり、道中の天母娘娘もまた、過去を知れば絶対に後悔するよ、と言ってたのもあって、どれだけの事情が知らされるのかと思っていたんだけど、、、

力のない人族が長年妖族に虐げられ、同族を殺戮された人族皇子の紅燁が、3妖を騙して扉を開き玉醴泉を得たという、ただやられたからやり返しただけの話だった。

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力のある妖族には、同等の力もなくむしろ欠けているという理由で、その命の価値など無とされ虐げられる人族の気持ちは分からないだろう。ゆえに3妖が「コイツが何したか分かってんのか!」とムキになっていたことが、どうみてもオマエもな、と言わざるを得ない。

同族を無残に殺戮され、守るべき者を守れぬ弱い自分を直視させられた紅燁はさぞ惨めな思いだっただろうね、、、玉醴泉へ一歩一歩足を踏み出す紅燁の、やっと守れる力を手に入れられるというちょっとした高揚感のある表情が、逆にたまらなく不憫だった。

 

龍王という立場の肖瑶は、気持ちは変わらずとも妖族を殺めた紅燁をやはりやらねばならなかった。それでも命は獲らずに封印し、自身の命を以って世界へ安寧を与える選択をする。

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肖瑶に守られた命は五千年後に目覚め、妖族の長を引き継いだ龍煜によって妖王へ任命されたのだと思われる。現身が不明だと言われていたのも、そもそも人族だったからなんだね。

 

現世へ戻った肖瑶は、過去を経験したことで3妖へも紅燁へも築いた互いの情が更に強まることになり、争いを生み続ける元凶の玉醴泉を破壊する方向へ皆で進み始めたため、結果的に良かったと思えた。

ただし秉燭の雲行きが怪しい、、、ポンコツ黒無はともかく、翩翩の意識に引っ張られて、剣(妹)もおかしな方向へ向かっている。

残り2話も既に解禁されているけど、本日はここまで、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第39話~第40話(最終話)。

一万年もの眠りから醒めたばかりの3妖は、小妖達とひと時の時間を過ごしたのちに、手分けして欠片を探しに出掛けた先で、魅へ変わり果てた翩翩とそれに引っ張られて闇落ち寸前の秉燭によって成敗される。これが斬妖使である秉燭の実際の役割なんだが、愛らしい3妖の姿を散々見せられた後ではなんだか複雑だった、、、

この戦いで、秉燭を庇った翩翩は命を落とすが、死にゆく前に妹に身体を残して散っていったあの姿は元の翩翩だった。かなしいね、、、秉燭を救うために魅へ堕ちることを甘んじて受け入れ、意識が支配されたあとも抗い続けて最後まで自分自身の一片だけは堅持していた。それが最後に秉燭を庇った意識であり、自分が消滅した後は彼のために妹を返すところまでやってのけたのである。

元々、妹を奪われた恨みで捉妖師への道を選んだ秉燭だが、その妹は、永遠に守ると約束した翩翩の身体で戻ってきた。この事実を知ったあの時の涙はおそらく嬉しさもあっただろう。それでもそれを超える自責と後悔による虚しさは、戦意も失わせてしまったんだろうと思う。直前まで紅燁と激しく戦い、玉醴泉の力で翩翩を蘇らせようとしていたことも無意味となった秉燭は、妹と共に静かに凡界へ戻って行く。

今回の汪鐸は特に美しかった。汪鐸のああいう類の泣きじゃくる姿は初だったが、それも全て美しかったわ。

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それに比べて、黒無と飛羽衛の手下のへっぽこさたるや、、、

最後までこの手下の企みはパッとせずほとんど謎だったんだが、そのくせ小沐を塵とする要因にはなって、ほんと意味が分からないよ。

 

一方、秉燭から託された欠片で崑崙鏡を完成させた紅燁は、肖瑶と共に扉を開き玉醴泉へと足を踏み入れる。しかしこの玉醴泉は、人々の欲望がある限り消滅などさせられない代物であり、だからといってその欲望をこの世から失くすことも出来ない。

ゆっくり肖瑶の方へ顔を向ける紅燁の表情でこの先は見えていたが、自身の中に玉醴泉を封印し、その身体ごと自分も封印することでこの世の安寧を築く選択をした紅燁は、そのまま別の時空へと消えてしまった。

妖王が消えたあと、人族の皇帝も偽玉醴泉を口にしてご臨終となり、利用されていた飛羽衛も解体となる。悪巧みをする全ての人妖が消滅したために争いの意味もなくなった両族は、ひたすら紅燁が望んできた共存への道を歩み始める。

 

それを見届けた肖瑶は、ひっそり修練していた妙術を錬成させ、自身の記憶の中の最も戻りたい場所へと戻って行く。戻ったのは、紅燁と出会ったばかりで万妖谷へと連れ去られた時期であり、ここから二人の時間はもう一度始まる、という最後となる。

いつ戻って来るの、と問う小明に何も答えず旅立った肖瑶の、これが記憶の中だということに若干切ないものはあるが、紅燁のいない世界では生きる意味のない肖瑶にとって、記憶の中でこの世の動向に邪魔されることなく共に過ごせると思えば、一応、ハッピーエンドなんじゃないかと思うわ笑

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『长安二十四计(長安二十四計)The Vendetta of An』

2025年 12月~ 中国 全28話

 

出演

谢淮安(謝淮安)→成毅

萧武阳(蕭武陽)→刘奕君(劉奕君) 

萧文敬(蕭文敬)・阿默→周奇

叶峥(葉崢)→佟梦实(佟夢實)

白莞→徐璐

高洐→宋佳伦(宋佳倫)

 

バリバリの復讐劇なんだけどほんと面白い。

 

ネタバレ 第1話~第10話。

かつて急逝した先帝の跡継ぎに、幼子だった蕭文敬(次子)を即位させた虎賁の言鳳山は、そのまま朝廷を掌握し、皇宮を始めこの国は彼に支配されていた。長子の蕭武陽は帝位にさほど興味もなかったが、自身の生まれ育った皇宮をこの男によって食い物にされることには我慢できず、ほどなく弟に取って代わって自身が玉座を手に入れた背景がある。

この争いで蕭文敬は亡くなったかに思われたが、遺体は見付からず、これから起こす謀反の口実に蕭文敬を利用しようと考えた言鳳山に連れ去られたという話になっていた。

 

一方、田園風景の広がる淮南で帳簿係を担っていた謝淮安は、突然、皇帝からの呼び出しを受ける。

このすぐ後に、県令の周墨や県衛と共に和やかに国事に取り組んでいるように見えた謝淮安が、別れを惜しんで涙ぐんでいた周墨を躊躇いもせず刺したことに仰天する。一見、穏やかに見えた謝淮安の心は仇討ちのみに占められ、虎賁の支配下にいた周墨もまた、劉家の生き残りである謝淮安を殺めねばならなかった。

元々虎賁は、父親の劉子温が創立した組織であり、言鳳山はその指揮下にいたわけだが、野心は留まらずに反旗を翻し劉家を破滅させたという経緯がある。謝淮安はその劉家の生き残りであり、幼い頃からこの仇討ちのためだけに生きている。

ただし、周墨を本当に殺めたわけではなく、自分を逃したことで虎賁から消される周墨を、世間的に抹殺して命を守ったことが後に分かる。心は仇討ちに占められて冷酷に見えても、立場を理解し、培った情を易々と断てるような人間ではないらしい。

敵に対してはほぼ無感情で、張り巡らせた罠を駆使して静かに成敗していく謝淮安だが、情が深く周りの人間を大事にしている。

標的は明らかでそれに向かっていく復讐劇だが、そのためだけに生きる謝淮安の哀しさと儚さを見せる成毅の芝居が極まって、もうずっと哀しい、、、ドラマ全体に納得のいく描写と深みのある筋道があり、脇を支える演者それぞれにも強い印象を与えられる。

 

長安へ入り、皇帝との目的が一致した淮安はこれまで計画した通りにじわじわと敵を追い詰めていくが、言鳳山に連れ去られたと思われた蕭文敬は、実は淮安の手にあったことが分かる。この男を囮にして言鳳山を誘き出す作戦のようだが、これを皇帝が把握しているのかは分からない。

そのままの顔面では四方からの追っ手で奪われる可能性を考え、蕭文敬の顔面を阿默の顔面へ換えることになり、幼い頃から淮安に仕えていた阿默は、役目を終えて妻子の元へ戻るはずだった。

それをとち狂った蕭文敬が殺めてしまったことで、本物の阿默の存在は消えてしまう、、、言鳳山の傀儡の如く何も考えずに生きてきた蕭文敬は、高貴な地位にいても怯えるだけの幼子のままである。

ただし至10話では、薪も割れずに飯のことしか頭になかった蕭文敬の急速な成長に驚いている。阿默を殺めたことを心底悔やみ、その罪をどうにかして償おうとする誠実さが見えている。こうなると、傀儡にされていただけで性根が腐っていたわけでもない蕭文敬が、あの時、阿默を殺めるまでしたことには若干不自然さはあるが、来たる劉子言や虎賁から謝淮安を守るために「経験」が必要だったとか、故郷へ戻った阿默を探られるとまずいという話の流れ上の都合や蕭文敬のクズからの回生を際立たせるなどの事情があるのかもしれない。

 

一方で、以前救った白莞が実妹だったことも分かるが、白莞には自分が実兄だということを知らせてはいない。劉家の生き残りだと知られれば、どんな災難に遭遇するか分からないため、これまで会うことも憚り見守るだけの日々だった。

年頃になり長安で師父の教示を受けていた白莞は、その師父も虎賁の支配下にあったことで、亡き師父の遺言に巻き込まれそうになるが、不安の中でも流されなかった白莞にはちょっと驚いた。出自を知らずとも無意識に自分にとっての善と悪の区別はついている。

虎賁の青衣に付き纏われる白莞は、それを躱して、ほどなく淮安も救いに現れるが、劉子言に刺されて生死を彷徨った兄とは知らぬ恩人が目を醒ますまで側で励まし、その後、故郷へ戻ることなった。別れ際でも兄だという事実は告げず送り出す淮安が哀しすぎて胸が痛い。

 

騒動を起こした叔父である劉子言は、そもそもクズで、コイツが父親へトドメを刺した張本人である。ほどなく淮安を甥だと気付いた劉子言は、早速、命を奪いにやってくるが、壮絶な戦いの中でも命は落とさず割と図太い。虎賁の大義に反し、私情で殺戮を始めた劉子言にはその後ろ盾もなくなってしまったが、それでも城外へ逃げ出せる寸前となっていた。それでも絶対に機会を逃さない淮安は、自身の手で劉子言の息の根を止め、まずは目的の一つを果たすことに成功する。ここでも罪を償う形となった手下の命は獲らない慈悲が淮安にはある。

劉子言への復讐を終えて、一時、安堵の時間が訪れるが、お馴染みの大黄に導かれて、行方知れずだった父親の墓石を見付けることになる。当時、兄にトドメを刺した劉子言は、おそらくあの馬車から道端に遺体を投げ捨てでもしたんだろう。それを近くの百姓が発見して埋葬していたのである。長安城の百姓たちが劉子温への恩を忘れず墓石に記した文字が一気に切なさを誘い、その前で悲しみに暮れる淮安が不憫でしかなかった。

この過程で、かつて父親を裏切った葬儀屋も命を落とすことになるが、仇だと分かっていても最後は同じ目的へ向かった葬儀屋との儚い時間は終わり、一瞬映った幼い頃の回想で、その頃の穏やかな関係を勝手に妄想していたらたまらない気持ちになった。

 

いよいよ虎賁が動き出し、顧玉率いる白吻虎が殺戮されるという惨事が行われる。

車椅子に頼る日々でも情勢を敏感に察知し、度々皇帝へ進言していた顧玉は、今回も、言鳳山が各地の兵権を利用して謀反の盾にする動きを予測し、自分が先んじて兵権を返上して諸侯へもその動きを促すという話をしたばかりである。その矢先に部下たちの命が奪われ、顧玉は虎賁の王朴によって連れ去られてしまう。

皇帝との対話で言鳳山の退路(兵権獲得)を断つといっていた顧玉は、これが皇帝と高相の策ということに気付いていての話だったんだろうか。この皇帝と高相の策が、白吻虎の殺戮まで予測して泳がせていたのかどうかはイマイチ見えず、どこまで練られているのかは不明である。このドラマは、緻密に練られた計画が後々見えてくる仕様で全く予想がつかない。

 
幼き頃の友人である顧玉を救うため、虎賁のアジトへ乗り込むことにした淮安は、亡くなったと思われていた韓子凌に遭遇する。そもそも先の刺客として皇帝が殺めたと思われたのは偽の韓子凌で、本物はここに潜入するという話が二人の間で決まっていた。
皇帝はおそらくこの事を知らず、顔面を変えて淮安の側にいる蕭文敬の存在にも気付いていない。
 
一方、顧玉を捕えて何かに利用しようとしているのは分かるが、王朴が寄こしたハニトラ戦法がなんだか安っぽいんだよね笑
顧玉の人格を見れば、捕らえて燃やした部下を餌にする方が余程、顧玉の心を動かせると思うのだが、、、
 
というわけで登場している皆が、互いのことを少しずつ疑い自身の手の内を全ては明かさないことが、後々、点と線で繋がるんだろうが、全く予想ができず先が猛烈に気になる。
 
つづく
 

追記ネタバレ 第11話~第15話。

藏兵巷で顧玉を捜索する間も、外界との連絡は怠らぬ淮安は、虎賁と手を組む節度使四人が長安へ上るタイミングで、高相の命を奪う策を察知し警告へ向かう。向かわされたのは蕭文敬だが、皇帝と高相はとっくに敵の策を見破り、敢えて囮になっていた。相手が襲ってくれば、反撃という名目で堂々と節度使を消すことが出来るからである。裏から出て来た皇帝の姿で腰を抜かした蕭文敬のへっぽこっぷりに正体がバレやしないかとヒヤヒヤしたが、あの様子では勘の鋭い二人にはバレていたのかもしれない。

事前に準備していた高相は事なきを得て、蕭文敬の咆哮が役に立ったかどうかは謎だが、一応、敵は躱すことが出来たらしい笑

蕭文敬はひたむきに淮安の役に立とうと突進しているが、その勢いで身分を借りるために捕らえていた王興を殺め、彼の残された妻子を案じて、危機を救うためにまたも得意の斧で輩を叩き切るなど、刑部のような機関が正常に機能していればおそらく何度も捕まっている笑 それでも溢れ出る愛らしさで個人的には和んでいる。欲もなく兄と同じ、玉座にも執着のない蕭文敬は、今の書童の地位に落とされても目の前のことを必死にこなし、そもそもの原因である兄のことも恨むどころか、むしろ現状に満足しているところは皇族とは思えない親近感がある。

 

一方の藏兵巷では、淮安が白吻虎や韓子凌と協力して顧玉を助け出すが、苦楽を共にした部下の遺体を山積みにされた恨みは同じ手段で王朴へと返す強い意思が顧玉の哀しみを語っている。王朴にとっては言鳳山の心証のみが重要なため、山積みには気にも留めないのだろうが、逆に命を狙われ逃げ惑ったあげく、顧玉も淮安も逃したことでこれ以上にない失態を犯す。

この過程で、淮安へ仇討ちを託して逝ってしまった韓子凌、、、これらの犠牲を、仇討ちを終えるまでは見送らねばならぬ淮安の気持ちは想像を絶するほどの苦しみだろう。ちょっと流水迢迢で蕭無瑕に感じた苦しさと重なる。

 

してやられた格好となった言鳳山は、この仕返しとばかりに安全圏へいたはずの白莞へ手を掛ける。直接手を汚さず、そう仕向けた言鳳山の手段は実に卑しく、この世は思いのほか虎賁に侵されていることを知った一幕だった。

ていうかさ、門内で待ち構えていた奴らもまずは顔面を確認せんのかい、どう見ても体つきがおっさんじゃないやろ。よもや故郷へ戻った白莞が、再び長安に現れると思ってもいなかった(視聴者含め)淮安には絶望しか残らない。これで敗北を認めさせることが言鳳山の狙いだったのだが、むしろ業火を点けたよね、、、

 

それでもこの勢いで長安へ乗り込んで来た虎賁に、皇帝もろとも撃退され、再び言鳳山が長安の実権を握る結果となる。

ここで少しだけ和んだのは、藏兵巷の門番だったおばちゃんと、囚われていた養子の青衣が再会して、しがらみから解放されたこと。以前と変わらぬ標的以外の者の命はむやみに奪わない淮安の優しさを再び見せられ、それを取りこぼさないシナリオにもありがとうと言いたい。

 

この辺りでやっと言鳳山本人が登場するが、落ち着いた風貌で、自身が死へ追いやった白莞の埋葬された場所にも尊厳を与える姿は、一方から見れば人格者なんだろう。かつて人間の本質を悟った言鳳山は、食うためには殺戮せねばならぬという一種の病に侵されていた。囚われていた鉄秣人から逃げ出し、初めて受けた恩人の温かさも疑って殺めてしまったが、その夫婦の残した幼子が現在の王朴である。

今では実息のように情を抱く言鳳山へ同じ思いを味わわせるため、王朴を利用することにした淮安は、この事実を本人に明かして仇討ちという名目で言鳳山を殺めることを暗に促していた。

ただし淮安には結果が分かっていたために、予想通り肉親を失った言鳳山に同じ思いを味わわせることとなる。分からないのは王朴が己で毒を服したことだが、一瞬でも迷いが生じたゆえの罪悪なのか、或いは、毒を盛ったであろう自分を信じる姿を見て安心したかったのか、イマイチ自害となった心の動きが分からなかったな、、、

 

長安から逃れ、藏水川に潜伏する蕭文敬、葉崢は、昏睡する皇帝の面倒をみながらちまちまと労働をして銭を稼いでいる。外界で仇討ちのために動くのは淮安のみで、皇宮に一人残され、足が不自由となった様子の高相の経緯や顧玉の行方も今は分からない。

甲斐甲斐しく兄の面倒を見る蕭文敬は、時おり目を醒ます兄の状況に気付いてはいないが、察しのいい淮安には即座に気付かれる。

「自分(皇帝)が死んだら、お前も父親のように皇族(弟)を支える気はあるのか。」と言っていたことから察すると、阿默が弟だということにおそらく気付いている。あの様子を見ると皇族という重荷に泣き言を言っているんだろうから、目の醒めた瞬間に聞こえていた可能性はある。

仇討ちのためだけに生きる淮安が、それを終えた後も生き続ける可能性は低いが、生きることに意味を見出せぬ姿を複数に渡って見せられているのは、逆に生き続けることになるんじゃないかという希望がある。

 

この地で、思いがけず尹鑄勝が登場して喜びすぎている自分に驚く、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第16話~第20話。

行方知れずだった顧玉が地下で生きていたことに震えた16話の開幕。高相が蓋の隙間から落とす食糧の欠片で食いつなぎ、このままでは死ねぬという強い意思が未だ宿っていたことに歓喜する。

このことは外界の淮安へ伝わり、自分を囮に言鳳山を引き付けている間に顧玉を救い出す策を立てるが、この一環で言鳳山との商談で長安を訪れた鉄秣人へは蕭文敬を向かわせる。皇帝である蕭文敬が生きていれば、言鳳山と手を組むことが得にはならないことを分からせるためである。へっぽこっぷりに愛らしさを感じる蕭文敬が、思いのほか堂々としてたのが実に頼もしい存在になっている。

この少し前に、藏水川から離れる蕭文敬が、阿默の父である塩商人(尹鑄勝)に詫びるシーンは胸にくるものがある。仇と分かっていながら湧いた情が憎しみを超えることはなかったこの父親の役目は、蕭文敬が国を正しく導くための許しを与えることだったのか。どうも尹鑄勝を見ると胸が熱くなるんだが、恋かな、、、

他に、倪大紅のこの先の役目も気になるところ。

 

淮安がこの策に協力を仰いだのは、かつて父親の友人だった楊じいだが、現在は言鳳山のご機嫌を取りながらの日々で富豪となっていた。このシーンは協力することをほとんど脅しで承諾させる淮安の笑みに若干狂気を感じたが、それでも裏切りの代償に命までは獲るつもりはなかったようだ。

ただし言鳳山は裏切りを許さず、ニコニコで無害に見えたサイコ味を纏う意外な人物に命を奪わせることになる。しかもコイツは葉崢と対等な力で斬り合い、より人間性の高い葉崢の隙を付いて瀕死へと追い込む。至20話でも葉崢の安否は不明なんだが、、、少し前に、顧玉を救い出して死を受け入れた高相も逝ったばかりで、淮安と共に発起した仲間の命がどんどん尽きているのに葉崢まで連れて行かないで。

 

言鳳山に囚われていた淮安が、この知らせを耳にしてほとんど狂人と化したのが、どうなることやらとハラハラしていたが、言鳳山の唯一の弱点だった王朴を使って命を獲ることは、あらかじめ計画のうちだったようだ。ここで言鳳山が命を落とすとは全く予想していなかったんだけど。

なんだかあっさりと最後の一人への仇討ちを果たしたことで衝撃を受けていたところに、あの謎の男が満を持して現れる。山に籠ってひたすら何かを占っていた、劉子言や王朴がぺこぺこしていた謎の男は、どうやら鉄秣王だったようだよ。

この王と言鳳山は確実に繋がっていたが、かつて戦で負けた鉄秣人に言鳳山が囚われていた頃から何かが共同で動いていたのか、または鉄秣人を牽制していたのかは分からない。国土を侵略されれば俄然守りたくなるものだが、言鳳山は自己のルーツを重んじるような感傷的な人物ではなかったし、その考えすらが虚しいと思っていた節がある。そう思うと、鉄秣王を長安へ受け入れて融合する気持ちはあったのかもしれない、それとも国土を守るために一旦、死んだことにして鉄秣人を油断させているという可能性もあるにはあるが、、、そうなると淮安との協力は必須である。ただ言鳳山が生きていれば、鉄秣人を蹴散らしてもその先の行き場は死しかない。仮に一旦協力体制となっているなら、あの葬儀屋のような最後にしかならないよね。

という感じで妄想ばかりが捗って相変わらず先は全然見えない。

 

20話の最後で、痛め付けられてもなお目の輝きは失っていなかった顧玉が淮安へ目配せしたのちに首を斬られたんだが、ほんとやめてくれんかな、、、この人は本当に生きていて欲しかった。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第22話。

生きることもままならない極寒の地で肉親を亡くした哀しみを抱えて長安に下ってきた鉄秣人は、龍叔だけではない。

気付けば、虎賁よりも遥か多くの鉄秣人が長安の地盤を支えていた。長安人として穏やかに過ごす歳月は、故郷での月日より長く、楊じいの頭を石で叩き割った若い蘇長林などは故郷の記憶など既に朧げなんだろうと思う。この地で受けた恩は恨みより遥かに大きく勝っているはずだが、明確な標的もいない中で、なぜその恨みを手放せないのだろうな。力で勝る男の蘇長林が小青を後ろから刺したことがマジでイラついたわ、、、

龍叔が抱える遺恨も分からんでもないが、失くした子は侵略した先の人々を殺戮しても戻ってはこない。孤児二人を拾って、実子のように育てた日々の方が遥かに長い龍叔は、この日々を捨ててまでも手放せぬ亡くした子への義理が勝っているようだが、どうみても弟子や淮安への情が捨て切れずジレンマに陥っているのが見える。

鉄秣人には鉄秣人の言い分があり、立場を変えればそれなりに納得する理由は見付かるんだろうが、とにかく長安の国土全てを奪わねば気の済まない様子の鉄秣王は、まずは先陣を切った世家の顧玉を捕えて命を奪う。

軍人として国に尽くし、不自由な身体でもなお白吻虎を率いて国を守ってきた顧玉は、命が尽きたあとも軍令の伝達を最後まで忘れず信念を通した生き様が深く印象に残る。

 

新たな敵が現れて絶望し、また一人大事な人が去ってしまったことはひたすら苦しいだけだが、葉崢が生きていたことだけは幸いだった。医館の前まで運んできたのは蕭武陽かな、、、

この先は、蕭武陽を筆頭に鉄秣人との戦に突入することは必至だが、蕭文敬以外の主要人物は、生きていた葉崢ですら全て命を落としそうな空気を纏っている。なんかずっと哀しいんだよね、淮安は特に。

鉄秣王の旧友だという岑偉宗(倪大紅)は、どの辺りで動き出すのかな、といっても残り6話なんだけど。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第23話~第24話。

23話冒頭で話していた虎賁のスパイの女とは、ひょっとして淮安の母親なんだろうか、、、この経緯は淮安が切り出していたため、既に知っていた吳仲衡の過去なんだろう。

そのすぐ後に、(宙づりから)降ろしたのにその女は一言も残さなかった。もし何か言葉を残していれば家族も慰められたかもしれないのに。(意訳)というようなこと吳仲衡が言っていたんだが、この家族が淮安だと知っての挑発のように聞こえたんだけど、、、

ということは、劉子温と謝淮安の最大の敵は始めから吳仲衡だったということか。時間軸でいえば、この宙づりの後に言鳳山が鉄秣人へ囚われ、殺戮を行いながら長安へ戻って劉子温を殺めた後に主権を握ったということだから、長安へ潜入して仲間のように過ごしていた吳仲衡の正体にはいつ気付いたんだろう。

前話で、父親の幻に鉄秣王が現れたと伝えた後に、「それじゃあ紅綢を降ろせ。」と言っていたあの紅色の布帯は、宙づりになった母親の象徴みたいなものだったのか、、、?

楊じいと親しくしていた老沙も、目の前に出現した布帯を時が来たと言わんばかりに抱えて、皇宮から街に出てきた岑偉宗の元へ駆け付けていた。

 

という感じで妄想だけが脳内をぐるぐるしている中、遂に蕭武陽も動き出すが、少し前に吳仲衡との取引を承諾した淮安は、葉崢と小青を解放する代わりに蕭武陽を差し出すという話になっていた。ただし、蕭武陽はあらかじめ淮安の密信を得ていたため、簡単にはやられない。「先為寒蝉再殺黄雀」とは、先に蘇長林(寒蝉)をヤってから吳仲衡(黄雀)をヤれ、という伝言だったのだと思われる。

間一髪で逃れた吳仲衡を追って、淮安はトドメを刺す寸前だったが、龍叔からの邪魔が入って未だ逃がしたままである。

一方、鉄秣人の侵略で北部が滅茶苦茶にされていることを知らされた蕭文敬は、兄を廃人へ追いやることを条件に長安を守り、自身が再び傀儡皇帝の座に就くことを承諾していた。この軍報は事実ではないのかもしれないが、蕭文敬に知る手立てはなく、選択を迫られた末の決断だった。

命までは獲らないことが蕭文敬の条件だったようだが、兄を刺してあらゆる人間を絶望させたこの行いは償えるんだろうか。何か策があってそうしているのか、この行為をそのまま受け止めていいのか分からず混乱している。

 

葉崢もまた、親のような存在だった龍叔への気持ちの区切りを付けるため藏水川へ現れ、この地は一気に戦いの場となるが、いい風に終わりそうな未来は全く見えないね、、、

 

気になっているのは、託された軍令を白吻虎へ伝えに出向いた芝瑛がどうなっているのかだが、吳仲衡が蕭文敬へ見せていた軍報が事実ならこちらも悲惨だよね。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第25話~第26話。

龍叔がこうなることは分かっていた。

亡くした子への誓いを違えることは出来ず、かといって弟子の命を奪うこともその子を殺めることと同じだから。これだから感情のある人間にとって潜入という任務は重い。

この選択しかなかった龍叔が、野ざらしのままでなく埋葬されていた子の最後を知れて幾らか救われたのが幸いだった。鉄秣人としての大義を持ち、いずれ裏切ることになる一方で、弟子や淮安へ生き続けて欲しいという思いもまた本物だったんだろうと思うよ。

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ずっと切ないわほんと。

 

藏水川で吳仲衡を逃し、蕭武陽も蕭文敬も奪われた長安陣営は、表面的には手立てがないように思えるが、淮安には想定内の流れでその準備もどうやら整っている雰囲気がある。

鉄秣王へ投降した格好となった絶望中の蕭文敬へも、何を堅持しろという伝言なのかは謎だが、蕭文敬にはその意図が伝わっていた。岑偉宗の役割はイマイチ分からないが、当時は彼も劉党に属しており、殺戮に巻き込まれるはずだった。しかし危機を知らせる紅綢のおかげで難を逃れて生き延びることが出来て今に至る。

あの紅綢はどうやら危機を知らせる印だったようだよ。そして葉崢を医館の前まで運んだのもこの岑偉宗だったために敵ではなさそうである。

今や鉄秣人の支配下におかれた長安は、淮安も自由に歩き回ることすら難しいが、ぷらぷらと立ち寄った先でおそらく反撃の号令を出している。無事、白吻虎の元へ辿り着いた芝瑛も軍令を伝えることが出来て、こちらも既に長安へと入城を果たしている。

謎なのは、女医の元にいた後ろ姿のみで登場したあの男だが、もしかして言鳳山なのか、どう聞いても声があの人なんだけど。

最後は皆の思惑がどう一つに繋がるのか全く予想できず、特に言鳳山が生きているとすればここが一番分からないところだが、反撃の時は近付いている。淮安はもう死ぬ気だな、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第27話。

冒頭で、吳仲衡と岑偉宗が長安へ南下して鉄秣人の未来を語る描写が登場し、ひぇっ!となる。

岑偉宗も実は鉄秣人であり、あんなに幼い頃からの仲間ならば完全に敵ではないかと思わされる。それでもこれまでがそうだったように、表面では判断出来ぬ岑偉宗の存在は、演者の力もあって常に不気味で、その役割がどちら側なのかが謎ではあった。

蕭文敬に別れを告げ、託した未来を確認した淮安はそのまま鉄秣人に捕らえられるが、今となっては、これまでの蕭文敬の行動全ては淮安の策だったんだろうと思う。望んだ未来を達成した時、今度は自分が君の書童になるよ。こう言っていた淮安は、もはや今世のことではないのかもしれない。

 

静かに吳仲衡の元へ向かった淮安と、岑偉宗を加えた3人の穏やかでも辛辣な会話は、目の前に迫る死を感じさせる実に不気味なシーンである。ここでいきなり岑偉宗が淮安の胸を刺したことにひっくり返りそうになったが、それでもまだ岑偉宗の心中は見えなかった。

この後の吳仲衡との会話の、かつての仲間2人の名を出した岑偉宗と吳仲衡の反応で、この2人の仲間は既に亡くなっていることが伝わるが、「你的大業」で妄想したのは、吳仲衡がこの仲間を殺めたのではないかという思いだった。

この妄想のせいで、岑偉宗は吳仲衡を仲間だとは思っていないのではないかと思い始める。以前、今でも仲間なのか、との淮安の問いに、今は違うと言っていた岑偉宗が本当の姿だという思いに完全に囚われ、どのタイミングで吳仲衡を刺すのかとじりじりしていた。

結果、これも吳仲衡の長年の友という弱点で隙をつく淮安の策だったようだ。長年会わずにいた岑偉宗が疑い深い吳仲衡の信用を得るには、自分の命を懸けるしかなく、敢えて刺されるという策を立てたわけである。いつでも他人に活路を与えて自分を犠牲にする選択をしてきた淮安は、命が尽きるまで同じ道を選んでいる、、、これで命を落としたのかはまだ分からないけど。

 

吳仲衡へ斬りかかったのは、女医の元へ隠されていた言鳳山らしき謎の男だが、顔面はギリギリで見えなかった。

淮安はこの長く壮大な策を成功させて、残った者に未来を託して逝ってしまうのか、又は生き続けられるのか、残り1話。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第28話(最終話)+番外。

かつて陳家谷口と呼ばれる穴倉で、周り全てを殺戮せねば生き残れぬ思いに囚われていた言鳳山のように、十五年間、劉家を破滅させられた場所から抜け出せずにいた自分は同じだと気付いたあの夜、各々の場所から抜け出せぬその元凶は、共通して吳仲衡だということを知る。

あの暗く薄汚い納屋に囚われ続け、生き残るために劉子温を殺めた言鳳山は、少しずつ正気を取り戻していたんだろう。それでも犯した罪からは逃れられず、殺意を持って向かってくる淮安を、やはり生き延びるためにはやらねばならなかった。

淮安もまた、あの場所から逃れるためにはその元凶を断つしかなかったわけだが、先に言鳳山へ呪縛を断つ機会を与えたのである。最後の「不欠你了、也不欠長安了」は、少なからず過去を後悔していたように思えた。

吳仲衡も、極寒の地で死にゆく同族を見送りながら、長い時間を掛けて長安を手にすることに邁進してきたのは、全て生き延びるためである。最後まで自分が生き延びるという自信を見せていた吳仲衡は、自身の教えを弟子に返されて命は尽きる。

 

結果、顧玉以降の救いたかった命全てに活路を与え、自分が消えた後も国へ安寧をもたらしてこの復讐は終了する。淮安の謀った策はタイトル通り二十四計だったのだと思うが、数えてなかったから全然分かんないわ笑

 

番外では、序盤は反発し合っていた葉崢と蕭文敬が、今や離れることも躊躇うくらい深い絆が生まれているのが微笑ましい。それでも葉崢は、かつての想い人を訪ねるのんびり旅に出るようだよ。

困難を乗り越え、精神性が段違いに上がった蕭文敬は、盲目となった兄を支えることに全てを捧げているが、その顔面はもう外さないのな、、、それも阿默への悔恨を忘れぬためだと妄想していたら胸にくるものがあった。

 

元凶である吳仲衡とは、刺し違えねば終わらぬと初めから分かっていた淮安は、そのまま共に逝ってしまったんだろう、と思っていたが、御龍岭に閉じ籠っていたのは確実に淮安で、白髪も黒髪に戻っていた。時羅曼山の那個人との和解も、岑偉宗から受け取った液体も何なのかは謎だが、今は死期ではないらしい。

 

面白かった。オジ達の貫禄も目を見張るものがあったが、錚々たるオジ達に呑まれることなく、主演を演じた成毅が一番光っていた。この役柄は成毅で正解だったと思うわ。

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『憎らしい恋』

2025年 11月〜 韓国 全16話

Amazon prime配信中

 

出演

イム・ヒョンジュン→ イ・ジョンジェ

ウィ・ジョンシン→イム・ジヨン

 

ネタバレあり〜12話まで。

大筋は、おじさんと若い娘のラブコメだが、中盤まではラブ要素はほとんどなく、どちらかというと、おじさんになって芸能界へ返り咲いたヒョンジュンの愛らしさとへっぽこっぷりを生温い目で見守るコメディ要素の方が強い。そこに若干空気の読めない仕事一筋のウィ・ジョンシンが絡まってドタバタが展開していくのだが、全く疲れないし思いのほか楽しい。

 

中盤を超えると、ヤンパというフリマサービスのサイト(メルカリみたいな空間)で、互いの存在を知らぬままチャットの交流のみで心を寄せていく方へ展開していくが、おじさんはともかく、普段では見られぬウィ・ジョンシンの愛らしさが炸裂してより楽しくなる。

先に相手の正体に気付いたのはおじさんの方で、この辺りからラブ要素が少しずつ差し込まれていく。これの何がいいって、おじさん役のイ・ジョンジェにいやらしさがまったくないこと。劇中の年齢設定は謎(調べていない)だが、この年齢差を含むおじさんの存在に、全く生々しさを感じさせないのはなんかの魔法ですか、、、

 

そして、11話が一週休みだったことで気が付いた、割とこのドラマを心待ちにしていたらしい自分に笑

正体を隠している時間がどれだけ続くのかと思っていたのも、え?そこでいきなり全部言っちゃう?というタイミングでちょっと笑ってしまった。このタイミングで正体を明かして告白までに至ることは誰も予想してなかったと思うんだけど。

 

という感じで、何も考えることなく見た通りのまま進むラブコメ中のラブコメなんだが、瞬間的に現れる品格で、へっぽこのはずのおじさんがなんだかカッコ良く見えてくる謎仕様だよ笑

これもスタジオドラゴンさん。

 

つづく

 

追加ネタバレあり 第13話~第16話。

終盤は、緩やかながらも二人の距離は近付いていくが、一方で、かねてから調査していた悪巧み連中を成敗する方へ比重は置かれる。

悪人は、これでもかというくらい悪人に描かれる韓ドラでは、すぐ命を狙ってくる敵にその背景を妄想させる余地はなく、ただクズが成敗されることだけを願いながら観ていた。

イ・ジョンジェのやさ男顔と役柄の相性が抜群だったし、おじさんは相変わらず愛らしいだけの男で、いやらしさは最後まで感じさせることなく終わる。然程ストレスもなく、サスペンスと並行して進むゆるい恋愛描写のバランスが良く、最後まで面白かった。

しかしイム・ジヨンは、グローリーというドラマで途轍もない悪の極みを演じていたが、その印象など全く影響することなく次々と良作に出演しているね。オク氏夫人伝も良かったし。

『狙击蝴蝶(狙擊蝴蝶)Sniper Butterfly』

2025年 12月〜 中国 全30話

 

出演

岑矜→陈妍希(陳研希)

李雾(李霧)→周柯宇

 

陳研希に懐かしさを感じて都市劇に手を出してみたけど、吸引力が尋常ではない。週末は最新話(第23話)まで一気見するだけで終わってしまった 、、、

 

ネタバレあり~23話まで。

年下男子との恋愛を描いたよくあるテーマだが、まず、陳研希が愛らしすぎてとても実年齢19歳差(ドラマ上では10歳差設定)とは思えない笑

 

この作品のように現在と過去が交差しながら進む構成は割とあるものの、初っ端から差し込まれる過去の李霧が純朴すぎて、何があって現在の冷めた態度に変わってしまったのかが猛烈に気になる設定となっている。

この二人の関係は、地方の優秀な学生を支援する社会人の岑矜と、支援される学生の李霧という立場で始まるが、遠慮がちな性格でも横暴な叔父から自然に叔母を守るという何気ない行動から、都会のお姉さんの車の前で靴の泥を落とす礼儀正しさ、お世話になる家での家主の規則を即座に察する聡明さで、田舎の純朴な青年さながらの李霧が実に魅力的に描かれる。個人的には、この役柄に引っ張られて最新話まできている。

 

両親も祖父も亡くした李霧が、小さな村で横暴な叔父に苦渋を強いられる日々を過ごし、そこから救ってくれた岑矜へ恋心を抱くのは必然だが、結婚や流産それに伴う家庭の不和による離婚を経てきた岑矜とは人生での経験値が違うため、この設定での岑矜が李霧へ恋愛感情を抱くことが能動的に発生することはそうそうない。

それでも10歳年下の、それもまだ学生の李霧から得る日々の安心感は否定出来ず、真っ直ぐな告白を受けて段々と気持ちも変化していくが、年齢差を考えるとその気持ちも振り払わねばならない。

10歳という年齢差は、初老くらいになれば然程気にするところではないが、若いほど気持ちの上での障害は大きい。自分の存在が未来ある若者の障害になることを恐れる岑矜の気持ちも、岑矜と対等になるため早く大人になりたいと願う李霧の気持ちも分かり味深いところがある。人によっては、かつて同じ道を通って来た当時を思い出す(又は進行中の)視聴者もいそうではある。

 

そこを乗り越えて付き合い始めた二人だが、岑矜だけが全ての李霧と、その未来の可能性を邪魔することを躊躇う岑矜には亀裂が生じる。別れると言っているわけではなく、留学する間離れるだけの提案だったこのくだりは、完全に李霧が子供すぎたが、ここで一旦別れを経験して壁にぶち当たったことで、李霧の人生にも深みが増したというものである。

 

この過程を経て現在で再会するわけだが、田舎から都会へ移り、外国での生活も経験した李霧は、かつての遠慮がちな姿は薄まり、一つ一つ自身で達成したものが自信に繋がっていることがその堂々とした姿で分かる。

戻ってきたばかりのぷんすこ李霧へ、この時点では復縁するつもりはなくとも和解をしようと切り出した岑矜の気持ちは実に分かり味深い。この歳になってわだかまりを抱えながら気まずく過ごす生活はダルすぎる。毎度ながら、冷静に状況を改善しようと試みる年上たる大人の余裕には安心感がある。

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23話で、やっと岑矜自身が制してきた心を解放して最も難しかった障害は突破した。残りは両親のみだと思うんだけど、、、

 

春暢(陳小紜)と沈屹陽(劉芮麟)の役柄も良く、こちらも全く邪魔にならない脇CP。

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ストレスなく観続けられるのは、腹の立つキャラが一人もいないところ。一応、ライバル枠に陸微言(李東恒)の存在はあるが、おそらく岑矜の気持ちを尊重して潔く身を引く立ち位置なんだと思う。これが取り乱してあらぬ方向へ行くとすれば驚きだが。

 

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陳小紜は相変わらず声がいい。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第24話~第30話(最終話)。

再び李霧の気持ちを受け入れて共に歩むことになった岑矜、二人の終盤は、危うさも全くなく和むエピソードばかりで心地よかった。

ライバル会社の横槍もさほど影響もなく颯爽と躱し、二人の恋愛に対する両親の杞憂も、李霧の目を見張る成長っぷりに納得させられる時間はそう長くはかからなかった。

あの純朴で心中も明かせなかった年下の李霧が、終盤では岑矜と変わらぬくらい成熟していたために、その落ち着きは歳の差など全く感じさせなくなっている。

 

最終話にプロポーズと勘違いした岑矜が、心情をぺらぺら訴えたのちに、沈屹陽が登場したのには笑ったが、幼い頃からの春暢の傷が沈屹陽の包容力で癒されていくんだろうと思うと、実に和んだ最後だった。

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『ザ・ロイヤルファミリー』

2025年 10月〜 日本 全10話


原作「ザ・ロイヤルファミリー」早見和真



毎週楽しみに観ていたドラマが終わってしまった。

歳のせいか、第1話から第10話までなんだかずっと泣いていた。

日本のドラマは話数が少なく、駆け足すぎるものも割とあるが、このドラマの、20年に渡る歳月を要所だけに絞って進む構成は、無駄がなく毎度熱い思いで観ていた。

大筋となるのは、ロイヤルの馬で有馬記念を制するという夢を一途に追う物語だが、人生の交差した一人一人がファミリーとなり、死してもなお継承されるたった一つの夢が最終的には意外な形で叶えられて終幕を迎える。

ファミリーにおける途中退場の者も含め、長い歳月をかけて共に夢を追った誰一人も溢すことなく達成させた筋書と、競走馬としての生を終えた歴代の馬たちのその後までが描かれる最終話は、とにかく充実感だけが残る。

「俺は馬主としては凡庸だったが、お前をこの道へ引きずり込んだことは手柄だったな。」

この言葉が来須の全てを表していて印象深い。


というわけで、すぐに競馬動画などを漁ってしまうちょろい自分がいます、、、馬ってなんであんな美しいんだろうね笑