『长相思(長相思)第ニ季 Lost You Forever』
2024年 7月~ 中国 全23話予定
原作 「长相思(長相思)」桐华(桐華)
出演
小夭→杨紫(楊紫)
玱玹(瑲玹)・西炎王→张晚意(張晚意)
叶十七(葉十七)・涂山璟→邓为(鄧為)
相柳→檀健次
ちゃんとWeTVで配信されて嬉しい、、、
ネタバレ 第1話~第5話。
西炎王から戴冠され、新たな王となった瑲玹の姿で終了した第一季。守るべき人を守るため、自分の想いは封じ込めて権力を手にしたわけだが、やはり小夭への強い想いは抑えられていない。
西炎王となり国の情勢も安定させたために、次は王后を娶らねばならない瑲玹は、また一人妻が増えることになるが、小夭以外の女は見えていない。そのため、王后となった馨悦への対応は、挙式の日ですらおざなりである。分かるけど態度に出すぎなんだよな笑
喜び勇んで嫁いできた馨悦は、瑲玹の小夭への気持ちが未だ兄弟愛だと思っているようだが、事実に気付いたとき、小夭へ害をもたらさないかが不安なところ。
この後、おそらく阿念のことも娶るのだろうから、瑲玹大好き娘たちに囲まれた小夭の身は大丈夫なんだろうか。今のところの阿念との関係は以前にも増して姉妹感があり、懐いている阿念も愛らしいが。
権力を持たねば守ることは出来ない小夭のため、興味もない立場を維持しなければならない瑲玹は、酒の力を借りることでしか気持ちを口にすることが出来ない。それも、じいちゃんに諫められるのだが。
じいちゃん(大尊)だけは、その気持ちを見抜いているが、王という立場の瑲玹に自制を強いねばならないのは実に難儀な立場である。
小夭はその気持ちにもしかしたら気付いているのかもしれない。しかし、何年経っても未だ、璟を失った喪失感を抱えて悶々と過ごす姿は、正面から自分の気持ちをぶつけて安心感を与えてくれた璟が余程恋しいのだと思われる。小夭を見ていると、家族の元へ戻ったものの、かつての孤独から抜け出せていないように見えるが、それでなければ全ては璟への恋しさからなのだろうか。
璟との関係も終わり、瑲玹が王となった今、小夭は目標を失ってしまった。じいちゃんがそう言っていたが、元々、国家間の争いを避けて清水鎮で過ごしていたのだから、どこか自分の居場所ではない思いが小夭にはあるのかもしれない。
その璟には、一季からの個人的な印象は変わらず、何を今更という気持ちで観ている、、、(十七推しの方々ごめんなさい)
散々、小夭を傷付けておいて、未だ小夭は私の命とか言ってることに苛立ちが募る。
子を孕ませたという日の記憶を(命を懸けて)辿るとか、子との血縁関係を調べるとか、それ今なの?何年も経った今やるの?ほんといみふなんだけど、、、
どうやら、あの日に意映が妙薬で小夭に化けていた、又は幻覚を見せられていたという記憶は取り戻したようだが、その後は何も覚えていないという。そうなると、兄(涂山篌)の子だと思っていたのも、もしかしたら本当に璟の子なのかもしれない。血液鑑定でも、一族の血が流れていれば誰が父親なのかは特定出来ないようだから、それが篌であっても血縁という判断になる。しかしそれが分かったところで、小夭は赤水に嫁ぐのだから、やることが遅いんだよという気持ちである。結局は、自己の欲するものを都合良くその都度選択してるだけのエゴにしか見えない璟を、どうしたら私の中で払拭出来るのか、、、出来るものならしたいんだけど笑
ただ、結果的に璟と最後は一緒になりそうな気はしているため、そうなって小夭が生気を取り戻せればいい。
璟の記憶を取り戻すために協力してくれたじいさんは、以前、相柳に蟲の話を聞かせてくれたじいさんだが、割と高貴な人だったのに驚いた。
いきなり大将軍(赤宸)の歌を歌い始めたりしてどうしちゃったのかと思わされたが、赤宸を敬愛している様子を見ると、かつて赤宸に仕えていたのだろうか。
小夭が赤宸の子だという雰囲気も漂わせていたし、相柳に早く蟲の解除をしろと迫っていたのも、姿を見間違えていたのも、赤宸と相柳の間には何か関係があるのかな。
未だ、相柳はかつての恩義を忘れることなく辰栄残党の身で過ごしているが、きっと心の隅では、早くこの重荷を下して自由気ままに好いた女と帰る家を拵えたいという思いはあるんだろう。その気持ちが、窓の外の老夫婦と孫を見つめる姿でなんとなく見えたところだが、相変わらずの憂いのある芝居に不憫さが否めない。
血まみれになって命を落とす運命だと、なんとなく予想は付くために、相柳には一層悩ましい気持ちにさせられる。(あの歌は声が軽やかすぎて笑ったけど。)
蟲を解除しよう、と小夭に言われたときの哀し気な顔、、、交わした約束は守ると言われていた相柳は、小夭に何を要求するのだろうか、一つしかないけど、、、
今のところ、誰もが闇を抱えて生きているためオープニングのあの曲がものすごく刺さるな。
瑲玹に関しては、皓翎に出兵するという赤水の言葉が気掛かり。
つづく
追記ネタバレ 第6話~第7話。
相柳の不憫さが益々増している、、、
赤水に嫁ぐ小夭に、約束を覚えているか、と言って華麗に連れ去った防風邶(の姿をした相柳)は、その足で清水鎮に向かう。
高貴な身分同士の挙式に横やりを入れた格好となった身分の低い防風邶は、この事態の収拾がつけられないために、その存在を消さざるを得なくなってしまった。そのことを淡々と語る相柳は、小夭の怒りをまともにくらう。散々なことを言われて、相柳も傷付いていたはずだが、これまでの様にそんな姿は一切見せない。
短い間でも友人であった防風邶を小夭から奪った格好となった相柳は、これからの人生で長く側に居てくれる人を代わりに与えることにする。
代わりの人とは璟のことだが、挙式の邪魔をしたのは葉十七に頼まれた経緯があったことを語って、小夭を彼の元へ送りだす相柳は、もはや想いを打ち明けるつもりもないのだろう。自分の心を殺し、小夭が寂しい思いをしないよう、好きだ好きだと言ってくれる璟と対面する機会を、このようにして与えるのである。
馬車を見送りながら佇む相柳の哀しい微笑みやめてくれんか(´;ω;`)ウッ…
これが実に不憫だっただけに、何だかいい雰囲気になった二人が馬鹿馬鹿しく思えて白けてしまった、、、
何があったか思い出せないのに、何もなかった、相手が愛するあなたではなかったから、とかいう璟の言い分も、え?だし、私があなたを信じていなかったから、今こんな風になっている、という小夭の言葉も、どれだけ自分を卑下しているのか。明らかに璟の優柔不断のせいだが、、、生きているうちの罪悪感には耐えられず、命を落とせばそれが無くなるのだから、好いた女のために命を軽んじて、一族の後のことはしーらない的な態度が端々から見えるため、やはり全然好きになれない。(再度、十七推しの方々すみません)
だから、清水鎮で暮らしていた頃に、医院を任せて別れた甜兒と再会して十七の話が出た時も、甜兒が手を付いて「六哥」というシーン以外には心は全く動かないのである。この璟の役柄には山ほど言いたいことはあるが、もう言うまい、、、ド、ドラマだからね笑
つづく
追記ネタバレ 第8話~第9話。
一季から一年経って、拗ねらせ兄貴のクズっぷりの記憶が蘇ってきた今回。
相変わらず、幼少時の恨みを手放せずに、意映を利用して璟に毒を盛っていたようである。それを見越して毒は回避していた璟だが、調べ始めた子の父親が篌だという事実の証拠を突き止めねばならない。
この件で小夭も独自に策を巡らせる。
璟を池に飛び込ませて篌を誘き寄せてから、意映の嫉妬心を煽って不和を招く、という方向へ仕向けられた二人は、その計画通りに動き、ようやく事実が明らかとなる。
やっとのことで、拗ねらせ兄貴と愛人意映を青丘から追い出すことが出来たが、意映の情を利用して散々暴挙を振るっていた篌への罰が軽すぎないか?自分が利用していたにも拘らず、意映が誘惑してそそのかしてきた、などと真正のクズっぷりを発揮した篌には、もっと厳罰を科さないとだめだろ。
利用されていた意映は死にたくても死ねずに、山でなぶられ続ける生を送ることになるのに。長年、偽の情で騙されて、拗ねらせ兄貴の恨みを果たすために利用され、家族からは涂山との関係を経つもんなら拷問が科された意映は、一季では憤りもあったものの実に気の毒に思えた。全て篌の存在ゆえだが。
かつて意映は、相柳と一緒になって瑲玹を狙っていたが、弓の名手がいなくなったのは幸いなところ。
晴れて小夭への想いに全力を注ぐことが可能となった璟は、改めてその想いを伝えて、今のところは丸く収まったようである。
相柳は、そう願って小夭を送り出したのだから、彼女のためだと自分に言い聞かせて定番のヤケ酒を煽る。
瑲玹の方は、小夭への甘えが過剰になっている気がして、毎度ハラハラさせられる。いつも見守って、時には諫めてくれるじいちゃんの存在が、なんとか瑲玹を暴走させずに済んでいるが。じいちゃんほんと素敵だよ、、、
つづく
追記ネタバレ 第10話~第11話。
ほどなく、小夭が皓翎王の子ではなく赤宸の子だという噂が広まる。幼少時から聞かされてきたこの噂を、考えぬようにしてきた小夭だが、常にこのことは頭の隅にあったのだと思われる。
そこで、聞けずにいた母親と赤宸の事情を知るために、蟲のじいさん(相柳と懇意にしていた食堂のじいさん)の元へ出向くことにする。
このじいさんが亡くなっていたことには驚いたが、璟の記憶を取り戻すあの妙術で寿命を費やしたのだろうか、、、あの時、璟も寿命を削ったはずだが、術を施したじいさんも無理が祟ったのか。
恐れていた出自がいよいよ現実のものとなり、世界中の敵である卑劣で名高い赤宸の、少しでもいい話を聞いて現実を飲み込もうとした小夭は、聞かせてくれる相手が皆無なことに絶望してしまう。
これを慰めるのは、腹が減ったら頭の一つを食うなどと冗談を交えながら、その傷付いた心の捌け口になるよう現れた相柳である。結局、相柳の言っていたように、母の選んだ人だから間違いはないと思うしかないのである。ここでの会話を聞いてると、相柳は戦場で命を落とすことになるのは間違いなさそうだ、、、
その後に璟が手にしていた提灯を見ると、赤宸も国のため民のために、かつて大将軍として戦に出向いた母と同じ志を持っていたように思えるが、そのことを知っている者はおそらく残ってはいないのかもしれない。
この噂を流したのは嫉妬に狂った馨悦だと思っていたのに、実は瑲玹の仕業だったようである。この時は、小夭の帰る場所を無くして永遠に側に置いておくための私情だと思っていたが、11話まで観ると事情が分かってくる。
皓翎王は、元々、小夭が自分の子ではないのが分かっていた。それでも妻も娘も愛していた彼は、小夭に対して自分の子のように接してきたわけだが、この噂を決定付けるため、皓翎王姫ではないことを公言して小夭を皓翎から除籍することにする。
こうなってみると、以前、赤水が言っていた、皓翎に出兵するという話は、どうやら間違いではないのが分かってくる。戦になることが確定しているため、瑲玹が噂を流して小夭が皓翎から追放されるという流れを、赤水はそもそも予測していた上での馨悦へのあの対応だったのか。
皓翎王も、この瑲玹の思惑が分かっていて、小夭を皓翎から追い出す格好となったわけだが、瑲玹も皓翎王も、全ては小夭を守るためである。
赤水は、小夭の相手としては皆無な存在でも、賢く忠実で心も広い、一番出来た人間だと思う。馨悦にも、瑲玹を煩わせるようなことはするなとしっかり釘を刺している。
瑲玹は、幼い頃に人質として皓翎で過ごしていたのだから、二国間の関係は不安定だったのだろう。皓翎王が賢王だったために、瑲玹も虐げられず大事に育てられたわけだが、その私情と国家間の問題は別だといって割り切れる瑲玹は大したもんである。
私情で揺らぐのは小夭に関してのみのようだな笑
目的は神族の統一なのだろうが、終盤にかけて血まみれになりそうだね、、、皓翎王の苦しむ姿は見たくないけど。
小夭としては璟に嫁いで族長夫人になる準備は出来ているが、これを阻止したい瑲玹は、なんだかんだと道理に合う言い草で小夭の気持ちを自分の望む方へ向かわせる。
この瑲玹の刷り込みで、璟も同じ気持ちだと思い込んだ小夭は、医師としての修練のため婚期を遅らせることにする。娶る覚悟で出向いて来た璟は、一瞬戸惑うものの、すぐに切り替えて小夭の意向に沿うことになるが、相変わらずそこは以前と全く変わっていない。
戸惑った表情からすぐにいつもの微笑みに代わる芝居から、小夭が幸せならそれでいいか、という心の動きが分かりやすい。
素敵すぎる西炎のじいちゃんは、もはや草鞋を編む劉備みたいになっている笑
これまでの3人のそれぞれの愛し方に関する個人的な印象は、
瑲玹→想い人の気持ちは構わず自分が幸せになるためだけの独占欲。おかしいね、一季の終盤はそうではなかったはずだけど。
璟→残された者の気持ちは考えず、想い人のためにといって命を軽んじるただの自己満。
相柳→信念を通すため、そもそも想い人に気持ちを悟らせず、相手にとっての一番の幸せを考える利他愛。
相柳を贔屓しているわけではなく、見たそのままの印象です、、、
つづく
追記ネタバレ 第12話~第13話。
赤水を筆頭にして皓翎への攻撃は既に始まっていた、、、
周りの人間の様子がおかしいことに気付いた小夭には、瑲玹もいつまでもは隠してはいられない。
案の定、小夭の怒りを買うことになるが、攻め入った理由を切々と聞かせる涙目の瑲玹は、一国の王として戦を決断した凛々しさは無くなっている笑
うーん、過去に皓翎王が援軍を出さずに、結果的に瑲玹の父を見殺しにした経緯は分かった、しかもそれが私情に関わらず皓翎王としての決断だったことも瑲玹は分かっている。それでも父親や母親、叔母を死に追いやり、そのせいで小夭が玉山に送られ離れ離れにさせられたことを恨んでの侵攻ということなのか、、、?仇討ち的な、、、?
皓翎に攻め入っても、無垢な民衆には危害を加えないやり方は、元々の瑲玹らしい素晴らしい心構えだが、皓翎王が民衆に暴挙を振るって苦渋を強いていたわけでもないのに、攻め入って統一する意義はあるのだろうか。統一すると何かいいことあるの?
これまでも師父師父と言って、皓翎王に大きな愛で包んでもらい、国の治め方に問題を提議していたわけでもない。むしろ側にいて皓翎王の人となりを少なからず分かっているはずである。そのため、この侵攻の理由は、話を聞いた限り過去の恨みのみとしか思えないのだが、何か見逃しているのか、、、
国家間の話に、私の気持ちは考えないのか、といってぷんすこしている小夭の狭い了見もどうかと思うが。
このせいで、皓翎を倒した後の次の標的は、辰栄残党の相柳側となる。
恩人の洪江がまだ生きていたことには驚きだが、次は自分達の番だと覚悟している彼は、相柳に言う。
「助けた恩は既に返してもらった。お前がここで自分達と共に命を落とすことはないのだから、もうここを離れたらどうだ。」
さすがは相柳が恩人として義理を通すだけあって、実にたいじんの風格がある。
拾われた時から義理を果たすことだけを胸に刻んで生きてきた相柳は、戦を前にしてまず逃げ出すことは選択しないと思う。
赤水は、戦の前線でめちゃくちゃ頑張っているが、一つ負けを負いながらも、瑲玹の心配していた士気が下がることもなく、大義(西炎王)のために力を尽くしている。兵の士気を上げ、引っ張らねばならない責任はさぞ重いだろう。それでも腐ることなく前向きに笑顔さえみせる姿は清々しいってもんじゃない。
璟も璟で、冷静に状況を見据えて力を尽くしているのは分かる。全て小夭のためだが。今のところ、璟が戦に手を出す立場ではないのも分かっているが、前線で命を張っている赤水に向かってその恋愛脳をさらけ出すのはどうなんだろうか笑 それでも赤水はにこやかに対応して、より器の大きさを見せてくれたが。
なんというか、山で薬草を取ってキャッキャしているお花畑の二人があまりにも対照的で困惑する、、、
あの阿念ですら、自分の価値を長老じいさん二人に見せつけるために西炎側の軍営へ乗り込んで行ったというのに、、、阿念は誰の命を獲りにいったのかな。
つづく
追記ネタバレ 第14話~第17話。
西炎陣営で、阿念が罵っていた西炎側のモブが、誰だかは全く覚えていないが、皓翎への恩を仇で返していることだけは理解した笑
これまで阿念は、国を治める父を見て育ちながらも、その国政についてはほとんど気に留めることなく、我儘を聞いてくれる人々の周りで無邪気に生きてきた。しかし自身を含む、国家や父親に禍が降り掛かった今、守らねばならぬ国や民への責任を背負う王姫に生まれながら、今の様に無知なままではいられないと思い立つ。さすがは皓翎王の血を引いているだけあって、その立場の認知も、自分に何が必要なのかも、直ぐに掴んだ阿念は、元々、素質は備わっていたのだと思われる。
序盤はただの我儘娘だった阿念が大人の階段を登り、王姫としての責任感を奮い立たせる姿には胸が熱くなった。
結局、皓翎王は、その座を瑲玹に継承するのを皓翎大老衆に認めさせるため、敢えて皓翎に侵攻させたようだね。
皓翎王の英明さで、ほとんど血を流すことなく二国は統一を果たすが、ここで瑲玹は阿念との婚姻を提案される。
小夭は未だ幼少時からの、愛されずに捨てられた、という思いから逃れられず、どこか孤独から抜け出せていない。璟のように好きだ好きだと言ってその気持ちを常に示して貰わねば、愛されない(と思っている)自分に全く自信が持てないのである。
皓翎王は、その小夭の不安を拭うため、かつての妻(小夭の母)と赤宸の暮らしていた家へ向かわせる。小夭の父母は、愛し合って睦まじく暮らしていたものの、国家間の戦で敵対せねばならず、大義のためにお互い大将軍として散っていった歴史がある。どちらも互いの国では英雄として名を馳せているが、それでも捨てられた小夭の傷はなかなか癒やせないのである。
そのことを見越してなのか、小夭が訪れるのをひたすら待ち続けていた母の一筋の思念と再会する。もちろん肉体は滅びてはいるが、娘の成長を見届けられず、結果的に捨てた格好となった本意ではない思いを、本人には伝えておきたかったのだと思われる。
このおかげで、愛されない自分という自信の無さがいくらか解消されてればいいのだが。
阿念との婚姻に話は戻るが、少し前、瑲玹の気持ちに小夭は少し気付いているのかもしれないと思っていたのに、全く気付いていなかった笑
瑲玹が必死で言葉なき愛を伝えているのに、分かってる、何よりも天下が大事なことは。とか言っちゃう小夭の空気の読めなさは、いやいやお前は何も分かっちゃいない、天下取ったの誰のためだと思ってるの?状態で、もはや救いようがない、、、
そう言われて乾いた笑いしか出てこない瑲玹は不憫でしかないが、もういいじゃん、小夭は妹ってことで。今の阿念と一緒になれば、共に人生を歩んでいるうちにその想いが愛に変わるときが必ずやってくる。そもそも今の瑲玹の小夭への想いは、長年、迎えに行けなかった後悔に苦しみ、存在を考えすぎていたことによる罪悪から、それを愛だと勘違いしているのかもしれないし。(妄想が暴走中。)
しかしこのせいで、馨悦の病みっぷりは頂点へと達する。これは瑲玹による責任も大きい。皇后として迎えたのだから、建前でも夫としての義務は果たさねばならない。
瑲玹は、小夭への心配と自分の欲求を満たすためだけに悉く馨悦をスルーして、足繁く小夭の元へ通っているが、建前すらも出来ていないのが良くない。そのせいで馨悦が暴走を始めてしまうと、それを後で気付いても遅いのである。序盤の自分自身をまた繰り返す羽目になりかねないんだけど。
あっさり統一した二国は、洪江が予想していた通り、辰栄残党に狙いを定めるが、その前になんとか懐柔できぬかと赤水の父親が、相柳の軍営へ出向くこととなる。
国を失くした哀しみは、いつまでもその傷が刻まれて癒えぬため、戦場で国の誇りを守って命を落とすことが、おそらく今までの生きる糧となっていたのかもしれない。というわけで、やはり戦に突入するのだろう。
相柳は、好いた女よりも優先せねばならぬ義理のため、相変わらず冷たい態度で小夭を突き放す手法だが、かつて小夭が残した涙(が真珠に変わった)を捨ててはいなかったのだね。想いを伝えることも出来ず、まして成就することも出来ず、気持ちに蓋をして残した涙を捨てられないまま、最後には散っていくことを考えると、これは酸味しかないのである。
ほどなく、意映の子の病を理由に清水鎮へ呼び出された璟と小夭は、篌の策略に引っかかり命を狙われる。ほらぁ、だからもっと厳罰を科さねばならなかったんだよ、この執念深い拗ねらせ兄貴には。
この二人の戦いでの璟の弱さには仰天するものがあるが、手加減しているのか、それとも先の記憶を辿る妙術で負った傷が影響しているのか、実は本当に弱いのか分からないな笑
結局、篌へのトドメは意映が刺すこととなるが、共に命を捨てた意映は、あんなにクズでしょうもない男を、裏切られても最後まで愛していたようである。哀しい。篌に関しては、この璟への執着を他方面で発揮していれば、族長にもなれたかもしれないね。
璟は今のところ行方不明となっているが、死にかけて生還したことが2度あるために、今回も生還するのではないかと思っている。
つづく
追記ネタバレ 第18話~第20話。
18話、19話を観終えて、仕事中も悶々と考えていたこれから起こり得る妄想の数々、、、悶々時間返してくれ!!笑
いや、結果的に20話を観て、ひとまず安堵出来たから良かったんだけども。
じいちゃんは凄いな、、、このまま瑲玹が暴走してしまえば、小夭はおろか、自分の心も失ってしまうこの先を危ぶんで、幻影を見せてとどまらせる手腕よ。隠居してからというもの、この様にして何事も出しゃばらず静かに諭すだけのじいちゃんの姿は実に尊いのである。
度々の説得にも応じてもらうことが出来ず、遂に攻めねばならない相柳についても、小夭への気遣いを忘れない。
一季では、このような姿はさほど見られなかったために、少し誤解していた部分もあったが、皓翎王もしかり、国を治める立場にいる人間は、往々にして人の心を敏感に察知して都度対処出来る技を持っているようである。
結果的に、篌に加勢して璟の命を獲ったのは(おそらく生きているはずだけど)、馨悦の仕業だったが、あの病みっぷりでは何か事を起こす予感はしていた。じいちゃんの幻影の技がなければ、いずれは瑲玹だった可能性もある。
妹が璟に手を掛けた責任を、自分の罪の如く重く受け止めた赤水は、元々は同士だった洪江軍との戦に自ら志願するが、この戦で命を落としたとしても、瑲玹や璟への償いだと腹を決めているようである。赤水自身は、忠誠心、責任感、向上心、恋愛観、義理堅さ、など、どこにも欠点が見付からないために、人間的には一番優れている。ただし、璟のような恋愛脳でなければ小夭にとっては物足りないのだろうが。
終盤に向けて、最後の別れの如く思い出の地、清水鎮を訪れる相柳の、その佇まいだけで悲壮感を煽ってくるのやめてくれんか、、、
残り3話。
つづく