颜心记(顔心記)Follow Your Heart 全40話 | 一言難盡

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Ture courage is about knowing not when to take a life,but when to spare one.

『颜心记(顔心記)Follow Your Heart』

2024年 6月〜 中国 全40話

 

出演

江心白→ 罗云熙(羅雲熙)

颜南星(顔南星)→宋轶(宋軼)

 

羅雲熙のヒロイン味がそこはかとなく漂う、どこかで味わった感覚がある笑

 

ネタバレ 第1話~第10話。

総捕衙司の頭捕の江心白は、京にはびこる癸草の調査で河蛮を訪れていた。目的は、それに関連している疑いのある南霽風に会うためである。しかし南霽風との面会は断られ、別の方法で乗り込むことになった江心白は、その過程で流れ医師の顔南星と出会う。

顔南星もまた、将軍(南霽風)夫人が作れるという神薬を求めて将軍家へ入り込む計画を立てていたため、互いの目的は一致していた。

 

顔南星は、過去に妙な薬を飲まされ、生理の度に風貌が変化する奇病に悩まされている。そのため将軍夫人の神薬を欲しているわけである。この設定もすごいが、偶然、江心白も人の顔を識別出来ないという病に侵されていた。

これはおそらく、幼い頃に後頭部を打ったことと関係しているようだが、原因は、かつての顔南星を助けたためである。

 

運命の再会(当人はどちらも気付いていない)で、たまたま癸草の生産地を見付けた二人は、そのせいで苦渋を強いられている近隣村人のため、協力してこの背面の人物を追うこととなる。

 

幼い頃から自立した生活を送って来た顔南星は、潔い行動力があり、一見、江心白に守られている風でも、肝心のところは顔南星が全て持っていく。躊躇していた癸草の殲滅も、早く燃やさんかい!とばかりに背中を押して即行動するあたり、やはり江心白のヒロイン味が否めないのである。

なんといっても、将軍宅での↑このシーンで、酔った江心白が凄まじい色気を発し、「花火がみたい。」と涙を流して顔南星の肩に寄りかかる姿は、まるでヒロインの極みではないか。羅雲熙の儚げな存在感のせいもあるね笑
このシーンは、江心白の優しい性根が滲み出ていた素敵な一幕だった。

 

江心白は、人の顔を識別出来ない分、聴覚や嗅覚に優れており、頭捕としては判断力もある優秀な男である。

癸草の流れを追って、南霽風に疑いがあったものの、暗躍していたのは妻の迦耶だというのに気付いた江心白は、迦耶の言う通りに顔南星との挙式を行うことにする。

迦耶とその背面の悪党を捕えるため、顔南星を利用する格好となった江心白は、後ろめたさを感じながらもそれを実行する。

 

そうとも知らない顔南星は、君と私の性格は違っても根本は同じ、君は私を奮起させてくれる人、という彼の言葉に言いくるめられ、友人として協力することになる。これまで、姿が変貌する自分には一人も友人がおらず、初めて味わった友情を噛みしめていたからである。

結果、将軍は妻の暗躍も全く知らずに黒幕を追っていたようだが、妻の迦耶も夫を守るために自害してしまった。(将軍、ほんと素敵だった)

 

このことにより、利用されていただけだったことを知った傷心の顔南星は、そのまま彼の元を去ることとなる。

江心白の侍衛はいつも良い働きをしているが、この時も、追いかけないと後悔しますよ、と言葉を掛ける。あの時、顔南星に言った言葉が嘘ではなかったその心中を侍衛は良く分かっている。しかし、追いかけたところで、顔が認識出来ないのだから、すれ違った顔南星にも気付くことなく一旦別れとなる。

 

気を取り直して、ひとまず幼い頃に救ってくれた小哥哥(江心白だとはまだ気付いていない)を捜して、京に向かうことにした顔南星は、将軍の調査を終えて京に戻った江心白と再会する。

京では、似通った職種もあってか、総捕衙司と金吾衛は対立していて、商統領は義兄弟の妻(迦耶)の死の原因が江心白にあるのではないかと敵意を向ける。

今は敵対していても、いずれこの男も協力して癸草に関する黒幕を追うことになるのだろうから、この先の煩わしさはあまり感じていない。郡主との会話で、感情的に声を荒げる商統領には、えっ?急になに?ってなったけど笑

 

癸草を追って闇市に足を踏み入れた江心白と、小哥哥捜索のために訪れた顔南星は闇市で再会するが、相変わらず、すれ違ってもその存在に気付かない江心白に、顔南星はぷんすこである。

なんだかんだありながら結局、彼の目の前でやむを得ず変身してしまったため、既にこの早い段階で、お互いがお互いの奇病に気付いたようである。

江心白は、かつて利用した格好となって傷付けた顔南星に償いをしたいと申し出るが、自分が(罪悪感を拭うために)気持ち良くなりたいだけでしょ!と言われて傷心気味。それでも、全然めげてはいないし、ほんと優しい男なんだよなぁ。

 

総捕衙司の頭捕である江心白は、実は越江王府の郡王であり、妹の郡主もいるが、跡継ぎは郡主にする方針だという。罪人の父親に似すぎて跡は継がせられないと祖父が言っていたのを考えると、やはり父親の汚名返上をする目的も持っているのかもしれない。以前、花火を見て流した涙は、何かの思い出が蘇ったのだろうか。

 

顔南星の過去は、幼い身で嫁がされ、妙な薬を飲まされる描写はあったものの、まだよく分からないな。

 

迦耶に、三回婚姻の機会があると言われ、闇市の占い師にも婚姻を勧められていたため、最後は本物の婚姻だとしても、もう一度、偽婚姻の機会があるのかも。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第11話~第20話。

癸草の件は、父親が元々追っていた案件だったのだな。

悪巧み連中に嵌められ、それを上手く立証出来なかった責任を全て一人で背負って、郗昭明は罪臣とされたようである。

未だ癸草の元締めを捕えられないとは、相当長い期間、野放しにされていたことになる。黒幕は陸じいさんのようだし、父親への判決を言い渡していたのもこのじいさんだったのを考えると、余程、権力を持っているのだろう。悪巧み仲間の娘婿、李って役名は悪巧み用の定番なのか笑

 

郗昭明は郡主の婿であり、江心白の父親だったが、後ろ盾となる権力を持つ家との婚姻を自分に望んでいる母親に向かって、越江王府でも守れなかった父親の末路を口にする江心白の言い分は説得力がある。母親にとっては、一番悔やんでいると思われる図星を突かれて、そりゃほっぺをパチンとしたくなるのも分かる、、、

 

顔南星は、引き続き小哥哥の消息を追いながら、生活のために花想容を営むことにする。たまたま出会った、野生児のような佟賽兒と、求人を見て飛び込んで来た柳若騫を雇い、店は割と繁盛している。

 

序盤に、この柳若騫は、悪巧み連中の闇市担当であった曹文全の元で手伝いをしていたため、この笑顔の裏に何かあるのかと思っていたが、おそらく悪巧みの件には一切関わっていない。この男の優しさは、性根からくる純粋なものなのだろう。

三代に渡って奴籍の彼は、そのことを卑下することもなく、人を思いやり、前向きに生きる清々しい男である。

 

孤児である佟賽兒も、生きるために様々な仕事をしていたが、京に来た本当の目的は、幼い頃に決められた許婚を捜すためである。

この許婚を商別離と勘違いして、初見で突進してきた賽兒に対し、若干引き気味だった商別離は、その人物ではないことを証明するために、初めて人前で仮面を外すこととなる。

そこで分かったのは、かつての戦で鼻を失くしたということであり、その鼻を隠すためのお面を付けてくれたのが、義兄弟の妻、迦耶だったようである。そこからひたすら迦耶を想っていたため、江心白への恨みが大きいのである。

 

鼻が無いとなると、これから先、丞磊の顔面は拝めないのかと思っていたが、至20話で、顔南星に鼻整形手術を施されることとなるので、仮面は外れるのだと思われる。

 

なんだかんだと江心白の行く手を邪魔する妹の桫欏は、初めっから構って貰いたいだけ、という空気があからさまに出ていた。

母親が兄ばかりを気に掛けていることもしかり、自分が実は兄を慕っているのも、自尊心が邪魔して素直に表現することが出来ないのである。そのため、家族の中に入れて貰えていないという気持ちが、あの態度に偏向しているのだろう。

考えてみると、河蛮で挙式をあげた相手を暴露させたことも、嘘を吐き続けるわだかまりを解消してくれたし、顔南星の店を買い取ったのも、結果的には江心白と顔南星の関係を、より強固なものにしたのだから、桫欏のやっていることは割と無駄にはなってはいない。

母親も妹も人間くさい良いキャラ作りがされていると思う。

 

河蛮での挙式の件を暴露したのは、ひそかに京に潜り込んでいた南霽風である。迦耶を死に追いやった連中を調査するため、陸家の孫が管理する賭場に潜り込んでいた南霽風は、対面した江心白には気付かれず拍子抜け。

河蛮で行方をくらました南霽風は追われているため、ひとまず越江王府で匿まってもらったところで、桫欏の誘導に引っかかったというわけである。

 

義兄弟の商別離とも再会し、江心白との3人は、命を獲られる猶予を皇帝に与えられ、癸草に関する悪巧みを調査することとなる。この件で江心白に命を救われた商別離は、南霽風の説得もあって、これまでの彼に対する不信感はなくなったようである。恩を仇では返さない真っ直ぐな男か。

 

江心白は穏やかで優しく、顔南星へ対する気持ちも素直に口にするところが抜群に良い。

今では、お互いの奇病をお互いが認識しているため、そのせいで起こる急場も助け合っている。誰にも言えずに抱えて来たものを共有する相手が居ることで、より絆は深まるのである。

20話では、顔南星を庇って江心白が腹を刺されるという衝撃の展開があったものの、あっという間に回復してしまう笑

ゆえに、禍々しい出来事があってもドラマ全体に悲壮感は全く漂わず、観ている方も心を痛めることなく楽しく視聴できるのが良い。

 

この10話で笑えたのは、顔南星への衣装を拵えるために出向いた店で、体格のことを尋ねてきた店員に、キラキラな目をして顔南星の人となりを伝える江心白の愛らしさ。

もう一つは、河蛮での挙式の相手を酔って暴露してしまった南霽風が、江心白の母親の前で、しどろもどろに二人の言い分に同意して「閉嘴」って言われてる姿。

 

偶然が重なり、親交を深める桫欏と柳若騫。

郡主が奴籍の家で過ごすという出来事があったが、ここで、桫欏には立場がゆえの尊大さも、偏見もない公平な人間だというのが分かる。

 

賽兒の勢いに若干引き気味だった商別離は、共に過ごすようになったドジっ子で憎めない彼女に心を許しつつある。商別離は、すんごい気持ちに真っ直ぐな男で、感情的に怒りを露わにするのも、もはやそういうキャラ。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第21話~第24話。

商別離の鼻は、ものすごく綺麗に整形されてしまったようだ。顔面が拝めて良かった笑

屋敷に転がり込んできた賽兒が、甲斐甲斐しくお世話をする姿が微笑ましい限り。

 

柳若騫の方は、桫欏が祭酒を務める翰林司に学問を学びに行くことになるが、奴籍の者はその門をくぐれないという規則がある。

そのため、いきなり登場した厳碧清に散々な暴言を吐かれる。この男は前々から桫欏を好いており、家柄も良いために態度も尊大なのである。

暴言を吐かれても、慣れてるから気にしていないという柳若騫には泣けるが、これを庇う桫欏は、不愛想だが性根は公平で優しくてもっと泣ける。そういえば、この前に観ていたドラマでも同じような役柄だった。

 

顔南星と江心白は、順調に関係を強固なものにしていくが、やはり江心白のヒロイン味は相変わらずである。腹を刺された傷の薬を飲ませた後に、飴を口に入れてあげるのは顔南星だからね笑

 

変身するのを見届けるために、一夜を共にすることにした二人は、顔南星との関係に反対する母親に見付かってしまうが、その瞬間に変身してしまったため、あらぬ勘違いをされてしまう。

同性が息子の相手なのかと勘違いした母親は、泣いたり叫んだりで忙しいものの、そこが逆に愛らしくキャラが立っている。

同性よりも顔南星の方がマシだと思った母親は、態度を急変させて二人の関係を認めることとなり、結果的には良かったみたい笑

反面で、商別離に頼んでいた小哥哥の捜索は失敗に終わり、記録も15年前から途絶えて、生死も分からぬ状態だという。

初めから江心白に頼んでいれば、あ、それ俺だわ、となっているはずだから、ここは若干もどかしいところ。

 

花想容を江心白の母親に奪われた期間、賽兒は商別離の屋敷にお世話になっていたが、花想容が再び開業したために、そちらに戻ることにする。

賽兒を手放すことが名残惜しい様子の商別離は、捜している許婚のことは忘れて俺の元に来ればいいのに、という気持ちが隠せていない笑 不器用ながらも精一杯気持ちを表現する商別離はけなげだが、天然の賽兒にはそのような気持ちがまだ分からない段階である。

 

ほのぼのしていたのも一転、いやいや、南霽風なんで、、、姚乾書とどこへ行ってたんだっけ、、、

癸草を巡る悪巧みは、陸定昭と李俊が首謀者だと分かっているものの、証拠を掴めないために未だ言及出来ていない。この調査を察知されたために、南霽風は消されてしまったわけだが、江心白の時のようにあっさり回復させてもらいたかったな、、、あんな素敵な人、なにも死なせなくてもいいじゃん。

 

商別離は直情型のため、イノシシの如く突っ走るが、江心白の方は順序立てて周到に証拠を掴む方向で調査を進めようとしているため、二人の方向性が違ってしまい、再度仲違いとなってしまった。

犯人は分かっているのに、簡単に捕らえられないのがもどかしい。

 

つづく

 

追記ネタバレ 第25話~第36話。

引き続きの陸定昭と李俊の策略に嵌り、私的に花火を上げたという疑いで江心白は捕らえられてしまうが、このおかげで、江家の絆は深まり、商別離とも和解したことを考えると無駄ではなかった気はする。

義父も実に心優しい人であり、桫欏なんて本来の気質を隠すこともなくなり、親身になって兄に協力する。良い子だ、、、

 

上げてもいないこの花火の言い分を皇帝に通すため、二度目の婚姻をすることになった江心白と顔南星は、その晩いい雰囲気となったところで、愛らしいおっさんに変身する。

地団太踏んで悔しがる江心白、、、

 

そのすぐ後に、陸定昭と李俊の信頼を揺るがすための偽の刺客を送った江心白は、変身した顔南星や義父とも協力して、見事李俊を捕えて自白させることに成功する。

てっきり黒幕はこの二人だったと思っていたため、皇帝の前で自白した李俊は陸定昭に刺されて亡くなり、刺した陸定昭も自害したのには驚いた。黒幕は別にいたようだね。

 

真の黒幕を追って、今度は庭州へ向かうこととなった江心白は、そこで自分の身に起こる災難に顔南星を巻き込まないため、一旦離縁を提案する。これで二度離縁することになったため、三度目こそは本当の婚姻を結べるのだと思う。

 

江心白が庭州に出向いている間、京では花想容に対抗する店が現れ、商売は芳しくなくなる。この商売敵の女は、かつて顔南星に妙な薬を無理矢理飲ませた癸草を巡る組織の一員だった。その背面にいるのは、中盤から前のめりで登場していた、厳碧清とその父親である。

 

これで、自分の仇と江心白の仇が同じ組織だと気付いた顔南星は、変身を遂げながら庭州に辿り着く。

江心白の方は、相変わらず癸草の件の調査をしていたが、この地でそれに関連する馬賊の白魭が登場する。すんごいカッコ良い男が出て来たと思ったら洪堯だったわ笑

目を治すことと交換で生かしていた顔南星と過ごすうちに、惚れてしまった様子の白魭は、馬賊の頭だけあって必ず自分のモノにするという気持ちが強い。夫の存在などほとんど気にする様子もなく、庭州での調査を終えて(対象が亡くなった)京に戻った顔南星を、馬賊を解散してまで追ってくる。

この存在にやきもきする江心白だが、お互いを幼い頃に出会った存在だと知った後では、二人の絆は揺るがない。個人的には、洪堯がカッコ良すぎて、この存在に煩わしさもないけど笑

 

桫欏と柳若騫の恋路は、身分違いがゆえに困難を極めているが、傷心で京を去るという柳若騫を、馬に跨った郡主が颯爽と連れ戻しに来たため、群主が奴籍の婿を取るという初めてのケースとなるのだと思う。皇后から賜婚されている厳碧清にイラつきは半端ないが、最終的には捕らえられるのだろうからあまり深刻さはない。

 

商別離にも県令の娘との婚姻の話が持ち上がるが、ここでやっと人を愛するという気持ちを学んだ賽兒は、不器用な二人ながらも想いは通い合う。

 

花想容で働き始めた白魭は、顔南星を手に入れるため厳碧清と癸草の取引をしていたが、それが上手くいかずに厳碧清に追われる身となる。彼の顔南星への想いは嘘ではないが、貶めて居場所を無くすやり方は間違っていたよね。めちゃくちゃ不自然な演出であっさり逝ってしまったが。

この争いのどさくさに紛れ、顔南星の手を取って走り出した江心白は、自分の立場など構っていないようだね。

 

てか、悪巧みの手下である厳碧清の父親は刑部侍郎だったのか、悪事を隠すのも冤罪を与えるのも便利な地位を利用している。

そのため、白魭と手を組んで癸草を運んでいた嫌疑を掛けられた花想容は、賽兒も柳若騫も囚われてしまった。

 

悪巧みのボスは丞相のようだが、江心白の秘密を握って命を獲ることに躍起になっている。彼が顔面を認識出来ないことを知ったとして、それが黒幕にとって有利に働くのかは疑問だけど。

既に変身のことも割と多くの人が知ってしまったし、すんなり受け入れられる辺りはスムーズだが、南霽風といい白魭といい、これから亡くなると思われる顔南星の母親といい、割とほのぼのしているドラマなのに、求めていない死が多い、、、

 

つづく

 

追記ネタバレ 第37話~第38話。

求めていない死が多いと思ったばかりなのに、姚乾書まで逝ってしもーたやん、、、一番長く江心白の側にいて一番彼のことを理解していたのに。

 

時を同じくして鬼医娘も逝ってしまったが、死にゆく前に秘密を打ち明ける。

元々、本当の母親だとは思っていなかったものの、以前、江心白の話に出ていた、癸草に関する証人の顔至忠が父親で、実母は鬼医娘の師父だったという。

かつて父親の郗昭明が、証人として確保していた顔至忠を夫婦もろとも守ることが出来ず、残された幼い顔南星の人生も壊してしまった。その上、南霽風や姚乾書も癸草を巡って命を獲られたとなれば、仇討ちのために必ず黒幕を捕えなければならない使命で江心白の心は支配されている。そのため、自分の側にいれば皆命を獲られてしまうと心底落ち込んだ江心白は、顔南星との別れを選択する。病が悪化している江心白には一刻の猶予もない。

 

大事な人を失くすとき、一方は本来の姿では見送れず、一方は顔を認識することが出来ぬまま見送るという哀しみしかない最期、、、人と人とは心で繋がっていると思えば少しは慰めになるけど。

 

江心白と出会ってこれまで、幸せな日々を貰ったという顔南星は、彼とその家族を巻き込まないために、命を以って恩返しをする決心をし、やってもいない癸草の罪を自ら認めることとなる。

 

その間、黒幕の丞相は、皇帝を癸草漬けにして思考を狂わせ、権力を奪ってしまっていた。悪巧みのボスが国家全ての決定権を手に入れたため、これは面倒なことになったよ。

この手下であった厳親子は、白魭が生きている間に仕込んでいた癸草がその屋敷から発見されたことで捕らえられるが、利用価値のなくなった親子の行く末は想像に難くない。

白魭のこの行動は、幫主として仲間を守るためにしっかり保険を掛けていた結果だったが、さすがただカッコ良いだけの男ではなかった。

囚われた厳親子は、醜い押し付け合いの末、どちらも命を獲られるという哀れな結果となるが、丞相、ほんまこいつ、、、

 

自首してきた顔南星を、モルモットの如く扱う丞相側に付いていた白玉塵は、彼をここまでクズだとは思っていなかったのだろう。越江王府に害を与え、皇帝に取って代わってしまった丞相をこれ以上は支持できず、敵意を持っていた顔南星を牢から解放して皇帝を正気に戻すことを託す。代わりに牢に繋がれた白玉塵も命を落としそうだな、、、

 

この2話は目まぐるしい展開で、一気に深刻さを増す結果となったが、親の代から何十年もに渡った悪巧みの黒幕を捕える寸前という雰囲気は出ている。

残り2話。8日から長相思が始まってしまうからね笑

 

つづく

 

追記ネタバレ 第39話~第40話(最終話)。

いやなんか良かった、、、

癸草との科学反応で変身する身体となった顔南星は、元に戻らない薬を飲まされ、あのおばあちゃんの身体のまま、何か月も過ごしていたわけだが、江心白の心は変わらずにいたためなのか、この世のものでない力によって元に戻る。

 

江心白が顔南星を見付けたシーンは、この都合のいい展開はどうでも良くなるくらい、ちょっと予想を超える感動を味わった。あの可愛らしいおばあちゃんが対象だったから余計胸にくるものがあったのかも。

 

元々、江心白は顔面が見えてなかったために、その時点で見た目は関係なかったのだろうが、その分、心で受け取る感覚の比重が人より大きかったのかもしれない。

見た目が全てではない、という理想的な概念は、見た目を重要視する現実世界でのルッキズムを提唱する作品だったのだと思われるが、それが分かってはいても、実際彼のように行動出来る人はそうはいない。だからこそ、ドラマでくらいそんなファンタジーを観たいと思うのである笑


宋軼は相変わらず声が良い。そして、羅雲熙の殺陣シーンはなぜあんなにカッコ良いのだ?体幹なのか?