③-3 古代マヤ人が封印した「地下世界への入り口」 | misaのブログ

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マヤスピリチュアルツアー報告の続きです。

チチェンイッツア遺跡は、100年以上にわたって探検家や考古学者に調査されていますが、その謎はいまだ解き明かされていません。



この都市に住んでいたマヤの人々にとって、洞窟や地下通路、そしてセノーテと呼ばれる天然の泉は、神々の世界との境界として神聖視されていました。


古代マヤ人は、実りから雨や雷まで、あらゆることが地下世界に由来すると考えていたのです。


1000年ほど前に建てられたチチェンイッツアのククルカン神殿の周りには、これまでに4つのセノーテが発見されていますが、メキシコの科学者が2015年にククルカンのピラミッドの地下に隠されたセノーテがあることを突き止めました。




さらに考古学者達は、遺跡の敷地の地下に閉ざされた通路の入り口を発見し、この通路は神殿地下に存在するセノーテに繋がっているのではないかと推測しました。


この通路を封印したのは、古代マヤのシャーマンたちだと思われます。侵略してきたスペイン人から、その聖地を守るため。


古代マヤの宇宙観は、地底の3つの層で構成されており、特に地底は非常に重要だったのです。


そこは生命の起源と考えられており、この宇宙を構成する層の間の均衡が乱れることにより、干ばつや飢饉や疫病がやって来ると考えていました。


ひゃあ、まさに今ですね!


そこで、マヤの人々は地底の神々との平和を保つ為に、セノーテに供物や生贄を捧げ、神聖なる儀式を執り行なっていたのでした。


ククルカン神殿生命の樹を象徴している事から、おそらくピラミッドの下には、非常に神聖なセノーテが存在し、そこで重要な儀式を行っていたのではないかと想像します。


◆ チチェンイッツアのピラミッドは「生命の樹」だった!


私たち7名は、その場所がどれほど神聖な儀式を執り行なう場所だったかが分かる体験をしてしまうのでした。


午前中、チチェンイッツア遺跡を堪能した後、午後に主催のトビーさんご夫妻が連れて行ってくれた場所に、そのヒントがあったのです。


そこは、チチェンイッツア遺跡から南東に6キロほど離れた所にありました。

『バランカンチェ』洞窟


地上の遺跡ではなく、地下洞窟遺跡のようです。

洞窟は、マヤの人々にとって「地下世界への入り口」として、神々が住まう神聖な場所でした。

また、地下を流れるセノーテは、大切な水源であり、雨の神の棲家として重要な場所とされていました。

私たちが到着した時は、まだ案内時間では全然なかったけれど、特別にガイドさんが同行下さることになりました。(ラッキー!でもチップって事ね。。)


日本の洞窟って中は冷んやりしてるのに、マヤの洞窟は高温多湿で暑いのなんの!


一体この先には何があるんだろう。。奥までは600〜700mの道のり、高低差は30mくらいのようです。


とにかく暑い。暑いなんてもんじゃないほど暑い。


この鍾乳洞は、60年ほど前に、「さらに奥がある」ことが発見されたそうです。

そこにはひとつの物語がありました。

フンベルト・ゴメスという男性が、20代前半に考古学の学生をしていた頃、彼は自宅近くに泥に覆われた小さな洞窟を見つけました。

この洞窟のことは、誰にも話さず内緒にしておき、この場所は彼だけの秘密の隠れ家にしていたのでした。

彼は何年にもわたってこの場所を訪れ続け、ひとり静かに瞑想をしたりするのに使っていました。

ところが1959年のある日、彼はこの洞窟の一角にある壁面を叩いてみたい衝動にかられたのです。

そして、その壁を叩いてみると、そこだけ周りと違う音、そう、向こう側が空洞になっているような音がしたのでした。

そして、フンベルトがその壁を掘ってみると、何と壁の向こう側には、突如として未知なる広大な地下空洞が現れたのです!

壁の向こう側に足を踏み入れ、延々と続く通路を、未知の領域をひとりで辿って行く時のフンベルトの胸の鼓動が手に取るように分かります。

そして、通路の奥に彼は古代マヤ族の遺跡が手つかずで隠されているのを発見したのでした。

そう、私たちは60年前にフンベルトが偶然に見つけたその秘密の場所に向かっているのでした。





長い年月の間、誰の目にも触れなかった場所。。そんな事を思っていたら、なんか、異次元へワープしてるみたいな不思議な写真が撮れました⬇︎


そして、秘密の場所は突如として私たちの目の前に現れたのです!!


息を呑みました。

本当に、その時代にワープしたかのようでした。


そこには、圧倒されるほどの巨大な石柱があったのです。

これを発見した時のフンベルトの興奮はいかばかりだったでしょう。

古代マヤ人たちは、この石柱を「生命の樹」に見立て、世界に宇宙エネルギーを循環させる世界樹として崇めてここで神聖な儀式を行なっていたのだと思います。



自然の鍾乳石(上から滴れる「つらら石」)が1センチ伸びるのに約70〜100年、天井に向かって伸びる石筍(せきじゅん)が1センチ成長するのに約130〜200年以上かかるそうです。


それを考えると、この巨大な「生命の樹」が出来るまでには、どれほどの年月を要しているのか、想像するだけで氣が遠くなりそうです。



洞窟の内部からは祭壇が6ヶ所発見されていて、ここは最も重要な祭壇で「ジャガーの玉座」と呼ばれているようです。(図①)



石柱の違う角度より⬇︎


この石柱の周囲を祭壇として使っていたようで、祭壇の周りには、おそらく何千何百年も前に捧げられたとおぼしき供物が、手つかずの状態で残されており、バケツ型の香炉などが沢山置かれていました。


このユニークな顔の主は、雨の神・トラロックだそうです。

元々、マヤの雨の神は「チャック」でしたが、中央高原のトルテカの影響を受けた頃から、この洞窟の主は「トラロック」に変わったようです。

内部にあった奉納物の調査をしたところ、洞窟の使用は古くは紀元前300年前に遡り、最も活発に使われたのが西暦900〜1200年頃だと判明したそうです。

マヤ文明が1500年代にスペイン人に征服されるまでその洞窟は使われていましたが、その後古代マヤの聖職者たちの手によって封印されたみたいです。

その事からも、こちらで非常に神聖な儀式が行われていた事が推測できます。

ククルカン神殿の閉ざされた通路と同じ事が、こちらの洞窟でも行われていたのです。

この場所が利用されなくなってから既に500年近い歳月が流れている事になります。


石柱の反対側⬇︎

少し先に進むと、②の祭壇⬇︎がありました。

こちらの洞窟遺跡からは、「土器」や「香炉」「トウモロコシを挽く道具」などの奉納物が多数発見されているそうです。


香炉の前にある四角いのが、「トウモロコシを挽く道具」です。雨乞いだけでなく、トウモロコシの豊作もここで祈っていたのかも知れません。


「倉庫の祭壇?」⬇︎



さらに奥へ進むと、突然地下水脈が現れました。

やはり、洞窟通路とセノーテは繋がっているようです。


水脈のすぐ脇に③の祭壇がありました⬇︎


「自然のままの水の祭壇」と言うそうです。

こちらの出土品は、一度外部に持ち出され、綺麗にされてからまた元あった場所に戻されたそうです。

祭壇の香炉は、ほとんどがマヤ後期のトラロックの顔になっており、マヤ前期のチャックの顔は見つけられませんでした。


かわいい💓


この洞窟祭祀場は、先古典期から後古典期まで、およそ1000年以上にわたって使用されていた形跡があるとの事です。




チチェンイッツァの時代のずっと前から、スペイン人が侵略してくるまでの間、ここバランカンチェ洞窟は長い間、地元のマヤ人たちが雨乞いなどの儀式をする聖なる場所として、とても大切にされて来たのだと感じます。

ほんの60年ほど前に発見された祭祀場。

侵略者に穢されることのないように、封印し守られて来た聖なる場所。

私たちは、5〜600年前にタイムトリップして来たかのようでした。

すごい所に行って来ちゃいました!

だけど、よくあんなに暑い場所で儀式やってたね(汗)と思わずにはいられません。

そして、洞窟を出たところに生えていたトゲトゲの木。

これが、「生命の樹」を表す「セイバの樹」だと知りました⬇︎


ホントにこの地は、「生命の樹」として、重要な場所だったのだと思います。

バランカンチェ洞窟でさえ、こんなに凄い「生命の樹」と言う祭壇があったのですから、ククルカンのピラミッドの地下はどんなだったのでしょう。

見てみたいような、そっとしておいてもらいたいような。。

だけど、ククルカン神殿の地下通路が封印されている事によって、セノーテが堰き止められて、水が流れなくなってしまっているのかも知れません。



それでは、エネルギーが流れないので、元のきれいなセノーテになるといいなと思います。

ユカタン半島は広大な石灰岩の岩盤であり、セノーテと呼ばれる地下湖や洞窟が無数にありますから、他にも未発見の洞窟が数多くありそうです。


中には、「ククルカン神殿の地下」や、バランカンチェ洞窟と同じように、重要な祭祀場が眠っているかも知れないと思うと、ワクワクしますね。


トビーさん、カヨちゃん、素晴らしい所に案内して下さりありがとうございました!


駐車場に向かうと、スタッフの人が、レンタカーの窓を拭いていてくれました。帰ってくる私たちに見える側だけ。。(笑)


そう、メキシコは何でもチップ社会なのです。いいのか、悪いのか(笑)


チチェンイッツアのマヤランドホテルにもう一泊⬇︎


カラコルと夕焼けとコウモリ⬇︎


それでは、チャオ!


メキシコ旅は続きます。。