その伊勢湾台風から今年は、ちょうど60年目に当たるのです。
今日は、あまり知られていない60年前のひとつの物語をお伝えしようと思います。
伊勢湾台風から4カ月たった1960年1月頃、被災地の三重、愛知、岐阜3県の小中学校に計47台のピアノが届いたそうです。
贈り主は、米国の女優シャーリー・マクレーンでした。
シャーリー・マクレーンといえば、1983年に刊行され世界的なベストセラーになった著書「アウト・オン・ア・リム」で有名です。
そして、シャーリーはエドガー・ケイシーが唱えた輪廻転生説を支持し、自分の前世は3500年前のアトランティス大陸の人間だったと話しています。
47台のピアノは、シャーリー夫妻が集めた寄付金をもとに「愛のピアノ」として被災地に届けられました。
ところが、60年の歳月は「愛のピアノ」の存在を皆から忘れさせてしまっていました。
しかし、2016年になって、47台のうちの1台のピアノが三重県の川越町にある中学校で見つかったのです。
川越中学では、そのピアノは合唱コンクールの練習で使用されていましたが、カバーがされていたので誰も寄贈プレートには氣づかず、教職員ですらもその歴史を知らずにいました。
そのプレートを、中学2年の男子が見つけ調べたところ、他の学校にも沢山寄贈されたピアノがある事が分かったのでした。
その後の調査により、47台中12台のピアノの所在が確認されたのですが、未だ35台は行方知れずだそうです。
三重県や愛知県以外の場所に引っ越した可能性もあります。
ヤマハのアップライトのピアノで、右横に「寄贈プレート」が貼ってあると思います。
学校か、何処かの施設、はたまたご自宅などで、古いピアノを見つけたら、プレートを確認してみて下さい。
そしてもし「愛のピアノ」を見つけたら、ご連絡下さいね!!
さらに、今日はもうひとつお知らせがあります。
8月1日に、この川越中学校の「愛のピアノ」を、ピアニストの杉丸太一さんが演奏することになったのです!
そもそも、杉丸さんが「伊勢湾台風から60年の節目の年」に、鎮魂の想いを込めて小中学生と一緒に音楽のコラボをしようと計画して、シャーリー寄贈のピアノの存在を知ったのでした。
8月1日は、素晴らしいイベントになりそうです。
鎮魂と愛のピアノの光は未来へと繋ぐ!
先日から何かと話題のオキシトシンの研究者である高橋徳先生も、マキシマムステートプログラム(MSP)の井上和憲さんも参加されます。
シンギング・リンのうみさんも!
それから、ダライ・ラマ法王とも親交の深い壇上宗謙和尚さまも来られ、杉丸さんがインプロヴィセッションをするようです。
私も、三重県まで駆けつけようと思います。
2019.8.1(木)
第3回「オキシトシンカンタービレ」