木曜日、サムが発熱。
いや、今思えば水曜日から熱があったのだろう。
水曜日の夜中、珍しくサムは夜泣きで何回も起きた。
その日のお昼寝も、3回くらいぐずって泣いていた。
夜もおでこが少し熱いかなぁとは思っていた。
でも、私自身もその時体調が悪く、サムも日中は元気にはしゃいでいたのもあって、サムの異変に気づいてあげられることができなかった。
そして日付は変わって木曜日の夜中も、ぐずって何度も目を覚ますサム。
早朝、再び泣いて起きたサムに、もしかしたら熱があるかも…、と体温計で測ってみたら、
38.7度
その瞬間、ずっとぐずっていた理由がわかると同時に、気づいてやれなかったことに本当に申し訳なく思った。
さて、みんながみんなそうかはわからないけれど、
日本だったら、熱があるとわかった時点で、早めにお医者さんに行くと思う。
38.7度は結構高熱だし。
日本滞在中も、サムが熱を出したことが2、3回あって、
熱を出したその日にお医者さんに見てもらった。
実費だったので、毎回の支払いは1万円近くして金銭面はキツかったけれど、
早めにお医者さんに行ってお薬をもらえたおかげで、すぐに熱は下がった。
すぐに行った方が、子供自身、体がダルいと思う期間も(たいては)短く済む。
しかし、スウェーデンでは、
とりあえず様子を見る。
大人も子供も、である。
それはこの6年間の生活でわかっていたことだったけれど、とりあえずダメ元でボーに聞いてみた。
「お医者さんには連れて行かない?」
ボーは言った。
「いや、とりあえず様子を見よう。
食欲もあるし、おしっこもウンチも正常。水分もよくとれてるしね。
前回もサムが熱を出した時、お医者さんが食欲あるなら問題ないって言ってたじゃん。」
うん、そうなのだ。
サムが生後半年頃だろうか、39度の熱が出たときに医者に連れて行ったら、
「特に異常は見当たらない、食欲もあるし寝る前に解熱剤を飲ませてあげれば本人も寝やすくなる。」
との診断だけだった。
連れて行ってもお薬ももらえず帰される、というのはスウェーデンあるあるだ。
少し話がそれるが、私が妊娠中、10日間ほど咳が止まらなかったことがあった。
睡眠障害も出るしお腹も張るしで、妊婦も飲めるお薬がないか病院に行った。
しかし、
「妊婦に出せる薬はない。鼻スプレーしたら少し楽になるかもだから、それで乗り切って。」
と言われただけで、すぐに帰されてしまった。
で、その助産師さん経由で薬を出してもらった、ということがあった。
こんないい加減な診察でも、きっちり診察料の100クローナは取るのだ。
こういう経験、また、過去に入院した経緯から、私自身スウェーデンの医療は信じられなくなっている。
話は戻して、
とりあえず様子を見る、で同意した私であるが、やはり心配は心配。
サムの熱は39度を超えた。
解熱剤をあげると一時的に熱は下がるが、再び39度に戻る。
その繰り返しであった。
次の日の金曜日、39.7度の熱が出た。
解熱剤をあげてお昼寝させたが、お昼寝から目覚めても39.2度。
全然下がってない…。
仕事中のボーにメールで聞いた。
解熱剤を飲ませても熱が下がらなくなったんだけど…。結構な高熱だし、とりあえずお医者さんに連れていってみようよ。
しかしボーは言った。
三日熱っていうのがあって、三日間は39度の熱が出るのが普通なんだ。
三日過ぎたら熱も引いていくし、様子を見よう。
その日の夜、サムに少し変化が現れた。
ご飯の食いつきが悪かったのだ。
「ねぇ、なんか食欲減った気がするんだけど…。」
という私に、
「ん~、市販の果物のピューレあげてみようか。
…あ、飲んでる飲んでる。
食欲あるから大丈夫だよ。」
とボー。
これでも病院に連れて行くと言わないのか、と半分呆れる私。
「ねぇ、そんなに病院に連れて行きたくないの?」
と聞くと、
「だって、食欲あるじゃん。
それにさっきも話したけど三日熱ってのがあるから、とりあえずは三日間は様子見てみよう。
同僚も、子供が39度の熱があっても、子供に食欲もあって元気なうちはすぐに病院に連れて行かないって、医者と同じこと言ってたから。」
と返ってきた。
あ~、もう苛々する。
三日熱三日熱、うっさいわ。
と思う私だが、何を言っても聞く耳を持ってくれないのは性格上わかっているのでこれ以上何も言わなかった。
(何も言わなかったのは、夜中のサムのぐずりからの寝かしつけを、文句も言わずにボーが全てお世話をしてくれたというのもあった。)
でも、週末も高熱だったら絶対病院連れて行くからね!とは念押ししたけど。
土曜日、サムの熱が40度になった。
これはもうさすがに目をつぶれない。
「すぐに病院に連れて行って!」
という私に、
「でも、三日熱だったら、木曜日から熱が出て今日が三日目だから…。」
とほざくので、
「違うよ!水曜日からだよ!!」
と言い切った。
熱を測ったのは木曜日だけど、水曜日から具合が悪かったはずなのだ。
いや、もうそんなことはどうでもいい。
とにかく連れて行ってほしかった。
「ずーーーっと我慢してたの、私!
スウェーデンの普通と日本の普通は違うし、病院に連れいていくタイミングも違うと思うけど、
私はスウェーデン人じゃないから、スウェーデンの普通は受け入れられないよ。
でも、ここに住んでるから、我慢して妥協してたの!
でも、40度は高すぎるよ!
私も我慢してたんだから、ボーちゃんもそこは折れて病院連れてって!
これでも問題ないって言われたら、もうそれを受け入れるしかないけど、
とにかく病院に連れて行って!!」
と説得し、ようやく首を縦にふってくれた。
病院へ行く用意をしていると、ボーがサムの額に手をあてて、
「あれ、でも…」
頬っぺた真っ赤っかですけど…
めちゃくちゃダルそうにしてんのが見えんのか。
10分前に熱を測って40度だったのに、そんな急に熱が引くはずなかろう、あほ~!
それでも、再び熱を測ってたけど。
「あ、うん。やっぱり高熱だね。」
だってさ。
ねぇ、馬鹿なの?
病院へはボーとサムのみで行ってもらった。
私もその時まだちょっと体調が微妙だったためである。
お薬出るかなぁ、それともまた解熱剤のみの診断だろうか。
そわそわしながら待つこと1時間。
ボーからメールが来た。
喉に炎症を起こしてるみたい。
薬局でお薬もらってから帰るね。
お薬出た~
ヨカッタ~
とホッとすると同時に、
あぁ、痛かっただろうなぁ。ダルかっただろうなぁ。
食欲がなくなったのも、喉が痛くて食べ物が飲みこめなかったんだろうなぁ。
そりゃピューレしか飲めなくなるよね
ごめんよ、サム~。
という、親として申し訳ない気持ちに一杯になった。
もっと早くに連れてってやれば良かった。
そしたらここまで酷くならなかっただろうに。
でも、国によって病院に連れて行く基準が違うし、
私のケースの時のようにヤブもいるし、
何よりも、旦那との考え方が全然違うと、どんなに説得してもずっと平行線のまま。
結局、私が神経質すぎるのか…と思ってしまい、この国の基準(旦那の基準?)に合わせてしまうのだが、
今回みたいに、早く連れて行ってあげた方が良かった、ということもあって…。
連れて行く!と決める症状の見極めが本当に難しい(そりゃ医者じゃないもんね、当たり前)。
こういう時いつも思ってしまう。
ここが日本だったらなぁ…と。
薬は1日3回、10日間飲み続けなければならない。
薬をあげてからの最初の2日間は、症状は徐々に良くなっていったものの熱は38.7度と高熱だった。
どのくらいで熱は下がるのだろうか…。
まだまだ高熱なのが心配で、ボーに聞いてみた。
「ねぇねぇ、お医者さんに、薬を与えてから熱が下がるまでどのくらいかかるかとか聞いた?」
ボーは言った。
「ん~とねぇ…、」
んなこたぁ、わかっとるわ!!
そうじゃなくて、熱が下がるまでに時間がかかるか聞いてんの!
「ん~、わかんないけど、2~3日じゃん?」
はい、お医者さんには聞いてないのね。
オッケーです
いつ熱が下がるかなぁと心配していたが、
薬を飲んで3日目にようやく37.7度に(子供の平熱はだいたい37度)。
あ~、良かった~~~。
そして発熱して6日後にようやく熱が下がった。
今は喉から鼻の風邪へと移行し、完治まではまだいっていないけれど、サムはげんげん元気!!
で、当然のことながら、子供が熱を出している期間は一切外出ができない。
土日はボーにサムを見てもらって30分だけ散歩させてもらったが、
それ以外は木曜日からずーっと家の中で缶詰状態。
やっとサムが回復した火曜日、外は
暴風雨
全然外に出られない~
これにはさすがの私も参ってしまって、看病疲れもありストレスマックス。
何か、何か心が無になれるものを…
と思い、
ひたすら無心で折り紙を折ったのだった。
いつかサムと一緒に折り紙をしよう、と思って日本で買ったもの↓。
効果覿面。
私の心のバランスを保ってくれたわ
元気になったサム。
今日もワンワン大好きっこ!
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昨日はボー実家に行ってきました。
弟とパパがロブスターをゲット。
めちゃくちゃ大きい~。
あとは小ぶりのロブスターがもう一匹。
残念ながら、我が家のではありません(当たり前)。
あ~食べたい。
いいなぁ、今日のパパ達のディナーは、このロブスターなんだろうなぁ。
いいな、いいな~。
釣りが趣味って、いいなぁ~