環学連通信 -4ページ目

環学連通信

各地の生物多様性に関心のある若者が中心となり環境保全学生連帯会議が発足しました。
日本中の水辺の再生を目指し日々活動中!


久留米市内を流れる小水路。三面コンクリート護岸でまるで生き物が住むのに適さない場所なのですが、困ったことにいなくてよい植物がやって来てしまいました。





特定外来生物ブラジルチドメグサです。柳川や大木の用水路はこのブラジルチドメグサが繁茂しすぎて問題になっている場所も多く、厄介な外来種です。

先日、環学連メンバーがブラジルチドメグサを食べてみたのですが、食用には向かないようです…...(笑)

コンクリート護岸で何も生き物がいないくらいなら外来種でもいた方が良いという発言も散見されますが、そうもいきません。ここで増えてしまうと、もし千切れてブラジルチドメグサの欠片が流れてしまえば、本流に定着してしまいかねないのです。

ブラジルチドメグサは僅かな葉からも成長し、やがては水面を覆ってしまいます。日本産の水辺の植物とは違い冬も枯れないため、春になってそれらが芽を出した時にはもはや水面はブラジルチドメグサのものになってしまっているのです。隙間なく水面を覆い下に日光が届かなくなると、植物プランクトンを基盤とする水中の生態系に悪影響を与えてしまいます。







ということで、本流に入り込む前に駆除しなければならなりません。手作業で地道に取り除いていきます。







三分の一ほどブラジルチドメグサを取り除いてみると、その下から砂地がでてきました。本来水面に浮いていることが多いブラジルチドメグサですが、なんと砂地に根を張っていました。

除去作業は難航します......。




根を残してしまうと、また生えてきてしまいます。砂を掘り返し、しっかり取り除きます。






大方取り終えた後、千切れて流れていった葉も、網で集めます。本流に流してしまうと本末転倒です。

隣の農家さん曰く「去年あたりから生えてきた」らしく、どこからブラジルチドメグサが入り込んだのか原因究明が必要です(汗)



外来種問題の解決には、このような地道な努力が欠かせません。とはいえ、外来種を入れないことが一番大切です。ブラジルチドメグサに限らず、どんな植物や動物でも移動させることは極力控えましょう。

※特定外来生物の移動・飼育は禁止されています。




今回協力してくださった久留米市環境保全課様、本当にありがとうございました。今後ともご協力お願いします。


4月9日に「荒廃した有明海に生き物を呼び戻す実験区」を解放した潮干狩りを行いました。

この実験区を運営しているNPO法人spera森里海・時代を拓く や NPO法人大阪シニア自然大学校を中心に、地元大学の学生や一般の方々の参加もあり60名弱の方が潮干狩りを体験しました。



この実験区のアサリは今年は好調で、多くのアサリを見ることが出来ました。







今年はタコも多く、生きたタコを初めて触る子供たち......から大学生まではしゃいでいました(笑)








夏の貧酸素や大量斃死を乗り越え、いつの日か、実験区の外でもこの光景が当たり前になることを願います。




いつまでも自然の恵み(生態系サービス)を享受していたいものです!
第二回環学連の活動報告です!

本記事の内容は…

ブラジルチドメグサシチメンソウを食べてみた!

です

では早速、ゆる〜く参りたいと思います






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環学連初日、我々の到着時刻と干潮の時刻が重なったため、ムツゴロウを見に行こう!
ということになり、干潟に向かうことになりました。

その道中、見つけてしまった厄介なやつ↓
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そう、
ブラジルチドメグサ(以後ブラチ)です…!
所狭しと生えてました。
ここでブラジルチドメグサとは何ぞ?
という方々のために少しばかり紹介を

『APG体系に於いてセリ目ウコギ科に属する。川岸や水湿地に生える多年草で、茎の長さは1m以上にもなる。 泥に根を張って生活するとともに、水面を浮遊して分布を拡大する。節から葉や根を出す。根茎はばらばらになり易く、茎切片による栄養繁殖が極めて旺盛であるため、除去の際には要注意。
観賞用として輸入されていた個体が野生下に放出され、九州を中心に定着。
現在は特定外来生物に指定されている。
チドメグサの名前の由来は、この草を揉んで、その汁を傷口に塗れば出血が止まることから。血止草。』



・・・
そう、
特定外来生物
なのです!!
特に、動物とは違い刈り取られてもまだ息のある植物は取扱注意です。

ここで少し観察してみましょう!

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落ちるなよ…ここドブ川だぞ……



めりっ。

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・・・わわっ どこかの養殖場かよ…
根が絡み合ってマットを形成していました。恐るべし……


おっ…これは……!

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セリですかね〜
外来種の温床にも細々と生きていました。
よく見ると点々とセリが!
がんばっていました…



ここで、一緒にいた道草に強い人が
『直感的にいける』
と言ったため、一同ブラチを食べてみることに…

まずはその場で一口。

おやっ、悪くない…んんっ?!

食べ始めは普通に食用にされている野草って感じなんですよ。
ただその後にくる苦味!えぐ味!
ん〜…好き嫌い分かれそう!

生で食べるには幾分か厳しいところがありました。

となったら調理しないわけにはいかない!

その場で火を通し、息の根を止めたところでお持ち帰りです。



その後ムツゴロウやガタの神を楽しみ…   (詳しくは別の記事にて)

センベイアワモチを探すべくポイントを移動!


かなり塩性の高い泥場に来ました。

さて、センベイアワモチ捜索です!
(詳しくは別記事にて)

そんな中 見つけた彼↓

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シチメンソウ
です。

さて、シチメンソウって誰?
との声が聞こえてきそうなのでまたまたご紹介!
『アカザ科の一年草。秋には開花とともに緑から赤に変色する。
九州北部の海岸や河川の感潮域に分布する在来種で、現在非常に少なく、福岡県、佐賀県(大分県)ではレッドデータブックの危急種、レッドリストの絶滅危惧II類種に位置づけしている。
名前の由来は赤→緑→赤に変色する葉の様子を七面鳥の顔色変化と掛けた
とのこと。漢字では七面草。』

・・・
そう、紅葉するのです!
真っ赤に染まる群生は圧巻の光景…
(まだみたことない)

九州にお越しの際は是非!


・・・
ここでですね、また例の彼が
『直感的にいける』
と…

絶滅危惧種ですし、完全に息の根を止めるのは良くない
ということで、葉っぱを一欠片いただきました。

おおっ?!
あれっ、悪くないぞ!

シャキッとした食感!
そして塩性湿地に生息するとだけあって(?)塩っ気抜群!

普通に美味しかったです。

ただあくまでも絶滅危惧種。
一欠片で終わりです。

観察してみると
 一世代前の近くに子供達が。
一生懸命子孫を残していました。

この調子で増え続けて一面の真っ赤な紅葉が見られるように…
なるといいですね
がんばれ!!


さてさて…
陽傾き、観察会も終わり、いよいよブラチの調理タイムです。

どんっ!

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油炒めと胡麻和えです。
見た目は…ホウレンソウかな?

正体を明かさなかったらホウレンソウで通せそう。


それではいただきます。


あ〜…うん。

口に入れた瞬間は美味しい!
んですけど、それを瞬時にかき消す苦味とえぐ味。
やはり彼らは強かった…
加熱だけでは消し切れなかったようです。

さすがはチドメグサ…!

そして…
生えていたところもあって
ドブ川の匂いが残ってしまっていた…!

生息環境がよければまだ食べられる…かな…
結論 ブラチは
良心的な雑草
の領域を超えることは出来ませんでした……


今も生息域を拡大し続ける厄介者、ブラチ。
ひょっとしたらあなたの近くにまで進撃をしているかもしれません!
見つけられたら観察程度はしてみてもいいかもしれませんね!
ただ…忘れないでくださいね
彼らは特定外来生物ですので、扱いには要注意です。
その場でかじる、または息の根を止めてからの移動は徹底していただくようにお願いします。

また、を持つ野草など食べられない種類もたくさんあります。
直感的にいけそう
危険ですので絶対に真似しないでください
気になったら調査をした後、自己責任で食味をお願いします。


本記事は以上になります。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!