
久留米市内を流れる小水路。三面コンクリート護岸でまるで生き物が住むのに適さない場所なのですが、困ったことにいなくてよい植物がやって来てしまいました。
先日、環学連メンバーがブラジルチドメグサを食べてみたのですが、食用には向かないようです…...(笑)
コンクリート護岸で何も生き物がいないくらいなら外来種でもいた方が良いという発言も散見されますが、そうもいきません。ここで増えてしまうと、もし千切れてブラジルチドメグサの欠片が流れてしまえば、本流に定着してしまいかねないのです。
ブラジルチドメグサは僅かな葉からも成長し、やがては水面を覆ってしまいます。日本産の水辺の植物とは違い冬も枯れないため、春になってそれらが芽を出した時にはもはや水面はブラジルチドメグサのものになってしまっているのです。隙間なく水面を覆い下に日光が届かなくなると、植物プランクトンを基盤とする水中の生態系に悪影響を与えてしまいます。

ということで、本流に入り込む前に駆除しなければならなりません。手作業で地道に取り除いていきます。
三分の一ほどブラジルチドメグサを取り除いてみると、その下から砂地がでてきました。本来水面に浮いていることが多いブラジルチドメグサですが、なんと砂地に根を張っていました。
除去作業は難航します......。
隣の農家さん曰く「去年あたりから生えてきた」らしく、どこからブラジルチドメグサが入り込んだのか原因究明が必要です(汗)
外来種問題の解決には、このような地道な努力が欠かせません。とはいえ、外来種を入れないことが一番大切です。ブラジルチドメグサに限らず、どんな植物や動物でも移動させることは極力控えましょう。
※特定外来生物の移動・飼育は禁止されています。
今回協力してくださった久留米市環境保全課様、本当にありがとうございました。今後ともご協力お願いします。