『战火狼烟』⑳~ダンルンカットその18 | 山楂(さんざし)の華流な日々

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前回記事はこちら↓(第36話)

ダンルンカットはこちらの動画から↓ 今回記事では第37話をご紹介♪

 

 

【第37話】

段鉄が、南燕を高橋南との待ち合わせ場所に連れて行く途中、車のタイヤがパンクし、段鉄は銃を持って現れた金医師に林に連れ込まれる・・・もちろん金など簡単にねじ伏せて車に戻った段鉄は、タイヤを交換して、待ち合わせ場所へ。そこで、顔に黒い布を被せられた小柔(にはちょっと見えない・・・)と南燕の交換を進める。互いに信用ならず、同時に交換することになるが、近づいてきた小柔が突然銃を出す。それを奪い取り、高橋陣営全員をあっという間に撃ち抜く段鉄。高橋南の手も撃ち、小柔とされた人物が小蝶であることも確認。そして、何か言葉を交わすうち、高橋南に正面から銃弾を浴びせて殺してしまう。

 

①軟禁中の小柔に食事を促す。←食事の量がなんか多い・・・

克:温かいうちに食べて。

返事をしない小柔に、続けて話す。

克:君の兄さんは君を助けるために、南燕をこちらに引き渡す。それでも父は、君の兄さんを許さないだろう。これは僕の見たいものじゃない。でも、もうどうしようもない。

柔:運命は自分の手の中にあるのよ。あなたは選べる。

克:髪を梳かすよ。

言葉や気持ちを押さえ、小柔の髪を梳かす克也。鏡の中の小柔に語り掛ける。

克:初めて会った時と同じように、やっぱり君はきれいだ。

 

高橋殺害現場で、「お前たち共産党の任務を成し遂げたんだから感謝されるべきだな」と言う段鉄に、身を固くする南燕。段鉄は少し離れて背を向けつつ、突然「光と光はどう挨拶する?」と共産党メンバーの合言葉を口にする。←思わず合言葉に答えそうになってしまう💦「一番暗い場所で会おう」。

その声、その言葉にハッと振り向くと…なんと、段鉄だと思っていたのは中秋!魔術師が作った段鉄マスクでなりすまし、金医師が林に連れ込んだ段鉄と入れ替わっていたのだ。←こんな顔マスクが使えたら、何でもできちゃうよね💦

その顛末が巻き戻しで流れ、高橋南が最終的に段鉄の顔をした中秋だとわかったうえで話した内容も明かされる。

高橋は、まず中秋に息子を育ててくれた礼を言い、「自分を殺しても、克也には私の血が流れているから、あいつが新しい私になる。お前たち兄弟の情は全て消え去り、果てしない恨みだけが残る。」と告げ、さらには東北省で殺した共産党は50人だと明かして、射殺されたのだった。

 

南燕は振り返り、段鉄マスクを脱いだ中秋と向き合う。南燕のコードネームは月兎、中秋は秋蝉。中秋は、自分は秋蝉と燕の詩を持ち出し、自分は燕を守る秋蝉だったのだ、と身分を隠していたことを明かし、抱き合う2人。段鉄が犯人だと思わせるために小蝶は殺さなかったことも説明。

 

②現場を訪れ、実父の遺体の前で死を悼み、これから先の人生を共に過ごすつもりだった父との急な別れに涙を流す克也。

←ほかの遺体は全部片づけてあるのに、日が暮れても父だけそのままって・・・

 

注射で眠らされていた段鉄は目を覚ます。

 

③父と母の遺影の前で別れを惜しむ克也。←日本語がひどすぎる。

 

克:自分に体をくれたが、育ててくれたわけではなく、そばにもいない。自分一人だけを地獄のような世界に放り出した両親を恨んでいる。

 

 

 

克:でもその恨みが自分を支えている。生きていることには何の意味もないが、痛みや恨みがあることこそが自分が死なない理由だ。父との短い交流の中で、強い力と目標をもらった。その目標を一緒に実現しようと言ったのに、約束を守らず死んでしまった。でも自分はずっと父の存在を感じていたい。

 

と、祭壇の木箱を開けると中の遺灰を手に取り・・・

←お骨ではなく遺灰になってる。この箱は「骨灰箱」というものらしい。(※記事の最後参照)

 

またまたお口に。

←なんでこの子は食べちゃダメなものばかり食べるのか・・・。食べっぷりの狂気。

 

遺影を見上げ、「今、僕達は一つになったよ。父さんは僕で、僕は父さんだ。僕達は永遠に一緒だよ。」と微笑む克也。←実父の予想通りの展開。このヤバい思考回路はどこから来るのか。実父がいると知った時から、馬家の家族からあれだけ愛されていても孤独を感じていたのかなぁ・・・。

 

中秋と南燕は殺されたメンバーのお墓に高橋を殺して仇を討ったことを報告。←回想シーンで出てくるみんなが眩しく尊い雰囲気。

南燕は、「私のコードネームがなぜ月兎だかわかる?」と中秋に問う。中秋は、「月兎は『中秋』に出てくるものだから」と言われなくてもわかっている。とりあえず、彼らの大きな任務が終了。

 

関東軍の高橋殺害指名手配犯となった段鉄は身を隠していて、まずは阿英と小柔を連れて遠く(上海や香港やアメリカでも何でも)に逃げ、いつか再起して中秋と除夕に仕返しをすることを決意。

南燕も段鉄と並んで指名手配になっているため、中秋が匿う。中秋は、これまでの自分の選択の中で、除夕を高橋に返したことだけは間違いだったと話し、南燕はその間違いを一緒に償うと答える。

 

梁(中秋の元上司。死んだことになっている共産党員。)から中秋に電話があり、大陸を侵略する日本に対抗するためにソ連での会談に向かう連絡員を無事に護送するという新しい任務を与える。

 

④共産党員のソ連行きはすでに関東軍の耳にも入っており、それを阻止するための準備について、小蝶からの報告を受ける克也。

小蝶は、ソ連との国境へ向かう通り道となる辽城の港や駅などに人員を配置して怪しい人物を探す作戦を話すが、克也は、それでは海に落とした針を探すようなものだ(大海捞针)、と指摘し、

今は、手掛かりに沿って根源を探すべきだ(顺藤摸瓜)、と言う。

克:それはまず、共産党員の南燕を捕まえることだ。

 

克也は、連絡員の移動には必ず辽城の共産党員が関わるはずだから、それを探せば連絡員につながる、と考えている。そこで、小蝶は、南燕を探し出すために、谷雨を共産党員を擁護した罪で逮捕することを提案するが、克也は、その方法は直接的過ぎる、と難色を示す。

克:俺は、一歩ずつあいつの正体を暴いてやる。

 

⑤克也は突然馬母の家に行き、高橋邸に引っ越しさせようとする。

どうして?と尋ねる母に

克:母さんに一緒にいてほしいんだよ。一人であんな大きな家にいると寂しくて。

母:お父さんは?

克:死んだんだ。

驚く母。

母:亡くなったの?いつ?

克:急な病気でね、手遅れで、間に合わなかった。

慰める母に

克:父さんが死んで、また一人ぼっちになっちゃったみたいで、あんな大きな家に一人でいるのが怖いんだ。だから一緒にいてほしくて。

母:わかったわ。一緒にいてあげる。さぁ、行きましょう。

 

谷雨のダンスクラブに小蝶が日本軍を連れて乱入し、高橋少佐の命令で、高橋大佐殺害嫌疑犯(南燕)を擁護した罪で強制的に閉鎖する。

 

⑥克也は高橋邸を馬母に案内。

母の荷物を運んでこれまで通りに暮らせるようにしてある、とか、気に入らないことがあれば何でも言って、と言うが、母は大丈夫だと言い、二人でソファに座る。

母:急にここに引っ越してきて、なんだか落ち着かないわ。兄さん達にも言わなくちゃね。

 

ラストシーンは第38話冒頭でリピートです。

 

***第37話はここまで***

うーん、見れば見るほど、理解するほどにうなってしまう展開です。

 

王・亀田殺害事件に中秋が関与していることを疑っていた前回、そして今回は(段鉄の顔マスクをかぶった)中秋が実父を殺害。それを見破っている克也は、もう中秋を兄とは思わず完全に敵視か。

「一歩ずつ正体を暴く」・・・そう言ってすぐに馬母を自分の家に引っ越させる行動、その時の母に対する話し方や態度、視線にも、もうほとんど除夕が見当たらない。大好きだったお母さんすら、中秋を追い詰めるために利用してしまう。自分のそばにいてほしいという気持ちも少しはあるのだろうけど、実父の仇を取ることが上回っているのが伝わってくる。

 

中秋って、除夕にとっては長兄だけど、父親的存在でもあったので、実父の出現で一番影響を受ける関係だったんだろうな。さらには、中秋が共産党、実父が日本関東軍の過激派で強い対立が生じ、どうしようもなく不幸な関係に。

 

大好きだった兄ちゃん・中秋を追い詰めるべく、着実に行動を重ねていく克也、最終回まで止まりません!

 

※【中国の火葬事情】

克也が実父の祭壇で口にしたのは、骨灰箱に入った遺灰でした。

あんまり日本では見かけない箱だし、中身も線香の灰みたいになってて違和感が💦

調べてみると、骨上げは日本独特の習慣のようで、骨の形を残す火葬が世界的に一般的、というわけではないようです(この分野、関西と関東では骨壺の大きさが違うというくらいのことしか知らなかった~)。

中国やアメリカの火葬では、骨の形が残らず灰になるまで焼くのが普通だそうです。

というわけで中国にある日本国総領事館のHPには、現地で火葬する場合に骨上げ希望ならあらかじめその旨を伝えておく必要がある、などという注意書きが書かれています。

https://www.shenyang.cn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00101.html

↑(棺桶ごと火葬するように指定する必要があるみたい。棺桶は焼かないのかな?)

 

https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/procedure/Jp.html

↑(「灰になるまで完全に焼いてしまいます」と明記されている。)

 

その他中国の火葬事情についての参考URL(骨灰箱の写真あり)

 

ドラマをじっくり見る中で、また1つ新しいことを知りました。

しかし、このドラマで克也がとる行動として、あのシーンは正しかったのかどうなのか。日本の習慣も少しは知って作ってほしいなぁ。そもそも、あの常設の祭壇が謎すぎるし💦