『战火狼烟』⑲~ダンルンカットその17 | 山楂(さんざし)の華流な日々

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前回記事はこちら↓(第35話)

 

ダンルンカットはこちらの動画から↓ 今回記事では第36話をご紹介♪

 

 

【第36話】

小柔に「急いで辽城を離れるように」と伝えに行った魔術師は、小蝶らの尾行に気づき、逆に攻撃して難を逃れようとするが撃たれ、小柔の目の前で死亡。小柔は魔術師(=共産党)の仲間として連行される。

 

①小蝶が、金医師を尾行し、魔術師を殺害して仲間を連れてきたことを高橋父に報告。

小蝶に、なぜ勝手に金医師を尾行したのか、と問う克也だが、自分が父に王・亀田殺害事件の捜査状況を報告していなかったために、父が命令したことだったと知らされる。そして、小蝶が連れてきた魔術師の仲間は・・・小柔。

驚く克也だが、父に小柔に確認したいことがあれば聞いていいと言われ、彼女が連行された部屋へ。

 

②小柔との会話シーン。

克:小柔、誤解だよな。君の口から言ってくれなきゃ、君が共産党とつながりがあるなんて信じられないよ。
柔:誤解じゃないわ。
ショックを受ける克也・・・
克:彼らのために何かしたのか。
柔:たくさんよ。王光耀の死も含めて。これで満足?
口をつぐむ克也・・・話題を変える。

克:辽城に来たばかりの時、僕は君の兄さんに監禁されてて、君は寄り添って励ましてくれた。あの時、君に対してちょっと違った感覚を持ったんだ。でも、それが何かわからなかった。辽城を離れて日本に行く時、君は僕の帰りを待ってくれると言った。その時、急にわかったんだ。あの、不思議な感覚が何か。

克:それは愛だ。

小柔は顔をそむける。

柔:あなたが私を愛したその時から、それは間違いだったのかも。

克:僕の人生はとっくに全部間違いだったんだ。日本にいた時、いつも君を想ってた。帰ったらまた会えるのを楽しみにしてた。でも、怖くもあった。君が新しい僕を受け入れられないんじゃないかって。

柔:そのとおりよ。私がずっと待っていたのは、馬除夕。高橋少佐じゃないわ。

克:いいさ。君が受け入れられなくても構わない。古い友達のような付き合いで充分だ。でも、どうして君は僕にこんな風に接するんだ?

柔:私のすること、あなたにどう接するか、それはあなたには何の関係もないわ。

克:じゃあ、なぜ?

柔:私の心の理想を、あなたに話す必要はない。私を叩いても、罵っても、拷問したっていい。でも、あなたは私から何も得られないわ。

克:小柔、僕が君に拷問なんてできるはずないだろ。

柔:高橋少佐、あなたの哀れみはいらない。

←克也が小柔に見せる心や態度は本物。言葉を発する間に吸い込む息、目線や口もとや顔の動かし方での戸惑いや苦しみの表現がせつない。でも、小柔はきっぱり拒絶💦単なる日本人VS中国人ではなく、関東軍VS共産党なので、溝が深すぎる。

 

小蝶は、高橋父の命令で、魔術師の遺体を警察署の中秋に届け、この人物の調査を依頼する。←中秋への揺さぶり大作戦。

南燕は号外で魔術師の死を知り、中秋は金医師から魔術師作成のマスクの入ったカバンを受け取る。

 

段鉄は、高橋父を訪ね、小柔の引き渡しを頼むが簡単には応じてもらえず、真犯人と証拠との引き換えを持ち掛ける。

 

魔術師の死に、共産党メンバーの墓で涙を流す南燕を陰で見守る中秋。

 

③高橋邸で、父と話す克也。

父は、段鉄から受け取った証拠の銃弾から、南燕が王殺害の実行犯かもしれない、と克也に話し、中秋が南燕をかばって亀田を毒殺したのではないかと言う。

克:兄がそうする理由がわかりません。

父は、罗鹏事件などの捜査をしていて共産党と関わりを持った中秋が、1年の空白期間を経て辽城に戻り、満州国の警察官になったのは、空白期間中に共産党に入って身分を偽装しているからかもしれない、と推論する。

克:その推論はつじつまが合いますが、まだ何の確証もありません。

父:そうだ。しかし段鉄が南燕を連れてくれば、尻尾をつかめるかもしれない。

←このあたり、字幕は中国語ですが音声は日本語。ちょっと訳がおかしすぎて、意味わからなくなるので整理してみました💦

 

④警察署に乗り込む克也。←兄を訪問しているのではなく、どう考えても「乗り込んでる」様子。

 

中秋を見つけるとくるっと表情を変えて「兄ちゃん」と笑顔で手を挙げて・・・

中秋の執務室でお茶を飲みながら話す。

「時間があったから、ちょっと立ち寄ったんだ。」と話しながら座り、警察局長になったのに段鉄が使っていた大事務室に移っていないのはなぜか、と問い始める克也。

中秋は、慣れたこの部屋で差し支えない、と答えるが・・・

 

克:この部屋はもともと友達の梁さんの部屋だったんだろ。移りたくないのは、彼が懐かしいからじゃないの?

中:お前に言われなきゃ、忘れてたよ。そう言われると懐かしいな。

克:梁さんは単なる探長じゃなくて、彼のほんとの身分は、

中:共産党だろ。死ぬ少し前に聞いたよ。

克:兄さんは今満州国の警察局長なんだ。共産党員と友達はまずいだろ。

中:気にしないよ。もう死んでるんだ。生きてる共産党員と付き合ってるわけじゃない。

克:ならいいよ。・・・南燕さんとはどうなの?

谷雨とのことがあってややこしい南燕のことを何故ほじくり返すんだ?と中秋は返す。←とにかくどんどん中秋と共産党との関係をつつきたい克也。出す話題が次々に直接的。

中:戻ってから何回か会った。古い友達だな。

克:古い友達か。じゃあ、生きてる共産党と関わってるんじゃないか。

中:どういう意味だ?南燕が共産党だって?

克:違うよ。まだ南燕さんが共産党だっていう確証はない。でも、すでにいくらか証拠があって、南燕さんは王殺害事件の犯人の可能性がある。いつか南燕さんが共産党だと証明されたら、僕はどうしたらいい?

中:捕まえろ。そんなこと聞く必要があるか?お前ができないなら俺の方でやるよ。

克:兄さん、なんでそんな。南燕さんは一人でこんな殺人事件を起こせないだろ。きっと仲間がいる。

中:誰を疑ってるんだ?谷雨か?毎日酒浸りのあいつが共産党?

克:そんなこと言ってないよ。

中:じゃあ、俺か?

中秋の言葉に、ちょっと間を置き、見透かそうとするような表情。そして立ち上がり、

克:辽城警察局長の馬中秋氏が、共産党。

中:彼の弟は、大日本皇軍の少佐、馬・・・高橋克也。

と言って、二人は笑い合う。

克:それは壮大な笑い話だな。じゃ、何もなければ、僕は帰るよ。

どちらからともなくいつもの兄弟のポーズを。

 

 

二人とも含みが大きすぎて、全然温かくない兄弟のポーズ。もはや単なる形式?

 

段鉄は、谷雨の店に南燕を連れに行く。谷雨はこっそり逃がそうとするが阿英に見つかり、南燕は段鉄についていく。

 

⑤小蝶に頭マッサージをしてもらう克也。

蝶:楽になりましたか、ぼうさま。←「ぼっちゃま」を「ぼうさま」という謎日本語が貫かれています。

小蝶は、ずっと克也のそばにいるから、彼がいつ除夕で、いつ高橋少佐なのかがわかる、と言うが、克也はもう除夕扱いされたくない。

克:馬除夕は僕の体に残った影にすぎない。少しずつ追い払っているところだ。お前にかき乱されたくない。

 

克:わかったか。

蝶:わかりました、坊ちゃま。

また「坊さま」と言われ、カッとして小蝶の腕をつかむ。←除夕の時から、小蝶に対しては容赦なく短気。

グイっと後ろから横に引っ張ってきたところ。強い怒りが表れていて緊張感の走るシーンだけど、後ろ姿がカッコいい。

克:二度と坊ちゃまと呼ぶな。

蝶:はい、高橋少佐。

自分の中にまだ除夕の影があること、それが小蝶に見破られるほどであることに苦しんでいる様子。でも、どちらかと言えば、戻りたいのではなくて、克也になり切りたいんだね。それが本当の自分であるはずだと思っていて。

 

南燕を連れ出した段鉄は、小柔と引き換えに南燕を引き渡すことを高橋父に連絡し、日時・場所を伝える。

谷雨は南燕と中秋を心配し、何とか助けたいと中秋に会うが、中秋は谷雨を巻き込みたくないこと、自分たちに算段があることを話す。

そして、一人になった中秋は金医師から受け取ったカバンを開けて・・・。

段鉄は南燕を車に乗せ、高橋父との受け渡し場所に向かうが車が故障。降りて様子を見ていると銃を突き付けられ・・・。

 

***

第36話はここまで。最終回に向かう緊迫のカウントダウンが進んでいます。

次回、衝撃の事件でさらに大展開です!

 

中秋への疑いの気持ち、一体どういうつもりなのかと、除夕を信じたい思いで見てしまうけど、もはや中秋と話す内容は探りオンリー。探られていることに気づいた兄がどういう行動をとるのか、と考えながら、わざとに南燕への疑いも伝えている。

反面、小柔に言った「僕の人生はとっくに全部間違いだった」というセリフが痛々しい。

前にも言っていたように、自分に流れる血が日本人の血である以上、選択肢はない、と克也は思っていて、だから除夕を捨てて、完全に冷徹な克也になりたいのだと考えるのが素直な見方ではないかと思います。

それでも捨てきれないのは、やっぱり馬母と小柔なんだろうなぁ・・・。

 

そして、気になる日本語音声シーン。せっかく日本語で話してくれてるんだけど不自然な言葉遣いと発音を聞き取るのが難しく、変に気を取られて、演技に集中できないし、中文字幕も見逃しがちになるので、いっそ音消しで見るのがおススメ。

口の動きは中文字幕と同じだし、少なくとも演技には集中できます💦