井岡一翔(志成)恒例の大晦日戦。

 

通算13回目となる大晦日登場の対戦相手が発表された。

 

マイケル・オルドスゴイテイ(ベネズエラ)

 

現時点では(世界)ノーランカーだが、この試合は「WBA世界王座挑戦者決定戦」と銘打たれている。

 

WBAお得意の空手形挑戦者決定戦。

 

恐らく次回ランキング発表でオルドスゴイテイはランキング入りを果たすことだろう。

 

戦績自体は良い(15勝(14KO)1敗)が、WBA優遇国ベネズエラにあってランク入りしていないので実力は推して知るべき。

※井岡はWBA9位。

 

個人的にはこの挑戦者決定戦を認めさせたことに反対の気持ちはない。

 

このステージに強引に上がれることもボクサーやプロモーターの力だ。

 

否定していたらビジネスは成り立たない。  

この試合からLemino配信へ鞍替えとなる井岡一翔。

 

今までは国内近似クラス選手に言及することは稀だったが、キャラ変更。

 

拓真VS天心の分析や堤VSドネア予想。

 

そして極めつけは拓真WBC王座への挑戦も「宣言」

 

WBA王座挑戦権を取得しても即挑戦とならないことを認識しているし、現在「時の人」となっている拓真への言及は各媒体を賑わす為、正解。

 

本来なら中谷潤人、井上尚弥。最近では拳四郎からのラブコールにリアクションが欲しかったが、孤高キャラ井岡なりの想いもあったのだろう。

 

ただ業界のトップ選手として盛り上げなくてはいけない立場も認識して欲しかった。

 

大晦日セミで井岡同門の吉良大弥も「WBA世界Lフライ級挑戦者決定戦」へ挑む。

 

相手はWBA同級7位イバン・ガルシア(メキシコ)

 

2位(吉良)と7位の対戦なので一定の説得力はあるが、吉良は未だプロ3戦のキャリア。

 

能力は認めるが、まだ学ぶことは多い。

 

会見で高見亨介とのアマ時代の対戦を披露したが、高見も王座統一戦後の方向性は未定。

 

この高見VS吉良は来年以降、ステージを変えての対戦に期待したい。

 

会場の集客力は別にして「大晦日井岡」は有料コンテンツ。

 

多数視聴者数獲得を望みたい。

 

 

日本プロ野球界史に残る「怪物江川卓」

 

太く短く鮮烈な印象を残した大投手だが、彼のピークは高校二年生だったという説がある。

本人も「一番球が速かったのは高1~2頃」と述べている。

 

これは同じく松坂大輔にも囁かれている説。

 

「肩は消耗品」との定説が囁かれだした時代の前に活躍した両投手。

 

お互い甲子園で連戦連投(松坂は17回250球!)がたたり、プロ入り後にはすでにピークアウト・・・?

 

当然アスリートは経験を積み総合力のピークは数年後に「完成」することはわかるが、こと球速やキレのピークは江川も松坂も肩を痛める前にあったことは明白。

 

これがボクシングにも当てはまるのでは?と思ったのが大橋秀行デビュー戦を見返したとき。

 

19歳大橋の繰り出すパンチの切れは凄まじく、防御勘も完璧だった。

 

実際プロ入り3~4戦。倉持正、田中正人戦を生観戦したが、文字通り目を見張る切れ味だった。

 

その後、コリアンファイターに飲み込まれ、対策としてショートパンチにも磨きをかけた大橋。

 

総合力では世界王者時代が強いと信じたいが、過酷な減量(当日計量)&激闘で持ち前の切れ&カウンターのセンスは目減りしたにも思える。

 

現在は前日計量、様々なメソッドによりアスリート年齢は飛躍的に伸びているが、当時は27歳頃ではほぼ引退の時代。

 

やはりことパンチの切れ、パワーのピークは大橋が20歳頃の時かな?と感じる。

 

また具志堅用高も伝説のセサール・ゴメス・キー戦(未見)や戴冠時のグスマン戦がパワー、切れのピークだろう。

 

早熟の天才オリバレス、タイソン、辰吉らもパンチングパワーのピークは世界王座戴冠前であったことは(相手レベルが低いと強さが増してみえることを鑑みても)間違いないところ。

 

名ボクサーはキャリアを積み、無駄な動きをそぎ落とし、過度にリミッターを外すことはなくなる。

 

皆さんはゲンナディ・ゴロフキンの世界王者時代に何を感じるだろうか?

 

屈強な身体に強固なガード&硬質なパンチ。

 

その硬いパンチを肩の可動域広さを生かし、異次元角度で飛ばしてくる。

 

そして基本的な左ジャブ、見ているだけで痛そうな左レバー。

 

歴史に残るパンチャーだが、パンチ&身体のスピードを感じる人は少ないだろう。

 

一度アマ時代のゴロフキン映像を観て欲しい。

 

そこにいるのはスレンダーにも思えるゴロフキンがスピード豊かなパンチを繰り出し躍動している。

 

またゴロフキンと共にミドル級歴史に燦然と輝くマービン・ハグラーの全盛時代は、無冠の帝王と恐れられていた戴冠前だ。

 

ハグラーが軽やかに脚を使い、スピード豊なパンチを放つ様は恐ろしくなるほど。巧く強くそして速い。

 

「肩は消耗品」をボクシングに当てはめるとやはり被弾ダメージの積み重ねでボクサーのスペック(パンチへの見切り、耐久性、自身のキレ)は目減りしていく。

 

自らのピーク時に大勝負をかけられるボクサーは稀だが、この機会をつかむことは実力次第で可能だ。

 

そして当たり前だが「打たせずに過酷な減量をしないこと」

 

また調整試合で二線級相手との対峙は必須アイテム。

 

「リカルド・ロペスが一番強かったのは12歳ころ(大鵬健文談)」

 

深い言葉だな。

 

 

 

日本で井岡一翔に連勝したフェルナンド・マルティネス(亜国)

 

期待の佐々木尽を歯牙にもかけなかったブライン・ノーマンJR(米国)ら両雄がサウジアラビアリングへ上がったが、いずれも「完敗」

 

相手はPFPボクサーのジェシー・ロドリゲス、デビン・ヘイニーなので無理もないのだが、日本拳闘界とPFPボクサーとの差を思うと考えさせられるというか何やらうれしい気持ちに。

 

団体、クラスが増え世界王座価値下落傾向は否めないが、日本拳闘界悲願の世界ウェルター級の頂高さを再々認識。

 

また軽量級を席巻する日本勢を凌駕するジェシー・ロドリゲスの技巧。

 

やはり世界王者はそうでなくては!

 

簡潔に

【ジェシー・ロドリゲスVSフェルナンド・マルティネス】

 

マルティネスも調子そのものは悪くなく、開始からダイナモ全開。

 

スリップ裁定ながら勢いある攻撃で初回バムは一瞬グローブを付く。

 

ただその後は上質な防御技術、距離感でバムのペース。

 

アグレッシブなマルティネスにカウンターを決め、プーマのワイルドパンチは空を切る。

 

スピードで上回るバムはリターンを決め続け、またクロスレンジでもパンチ食わないどころかフィジカルでも上回る。

 

自分の土俵でもペース奪えないマルティネスは10Rバムの左リターンで痛烈なダウンを喫し、KO負け(10R1:25)

 

正に(前へ出ながらも)マタドールの様に戦ったロドリゲス。

 

もうバンタム級含め敵はいない無双状態だ。

 

一方敗者マルティネスも依然このクラスではトップクラスの力はあるが、(心が折れ?)再起はどうなのかな…。

 

【デビン・ヘイニーVSブライアン・ノーマンJR】

 

ヘイニーもウェルター級の身体をしっかりと作り上げてきたが、やはりノーマンのナチュラルウェルター・フォルムが目立つ。

 

ただ2R何と左フック→右をアゴへ打ち抜きダウンを奪うスラッガーぶりを見せたヘイニー。

 

残り時間も加味し一気に仕掛けるヘイニー。珍しく気迫を感じた。

 

その後ノーマンも鋭い左フックで迫るシーンもあったが、ヘイニーの単発ヒット&ラン、クリンチを前に攻め落とすことは出来ずに終了ゴングを聞いた。

 

判定は3-0(117-110、116-111、114-113)

 

ヘイニーが見事世界ウェルター級王座を手にした。

 

パワー畑で戦わないヘイニーだが、切れのある右ストレートはやはり東洋レベルを優に超えているパンチだ。

 

この辺はシャクールが時折放つ「隠れ強打」と相通じるものがある。

 

またあの左を突かれると和製ウェルター級戦士は手も足も出ないだろう。

 

来日時の真摯な態度で名を挙げたノーマンだが、ヘイニーを破るには経験値が足りなかった。

 

この難攻不落のウェルター級の山頂に到達する和製ボクサーは果たして出るのだろうか。

また日本バンタム級戦士はジェシー・ロドリゲスとの対戦にぜひ名乗りを上げて欲しいものだ。