24日行われた拓真VS天心
背水の陣、一族一丸で戦った拓真のドラマチックな勝利に大きな反響があった。
他カード観戦記
【増田陸(帝拳)VSホセ・カルデロン(メキシコ)】
硬い左で勝利は全てKOという増田。
当然この世界ランカー相手にもKO勝利が予想された。
1R、早くも増田の左強打でカルデロンは出血。
増田は前の手の使い方も巧く、好調な立ち上がり。
2R、出血チェック後、打って出てくるカルデロン相手にも増田は冷静に対峙。
左もためて打っている。
3R、増田の左を食らったカルデロンは猛然と反撃。
4Rもドクターチェックが入り、更にカルデロンは手数を増やす。
ロングレンジから長いリーチを活かしてのパンチが効果的。
増田は途端に左(上)が打てなくなり、ボディーへ左。
そして5Rバッティングでカルデロンが右目上を切り、続行不可能。
負傷判定(2-0)で増田が辛くも勝利。
自分の現地採点は5R、10-10とし、48-48の引き分け。
流れは完全にカルデロンへ行っていた。
手負いとなったカルデロンがロングレンジから手数を出してきたのだが、増田は意外にも無策感を醸し出してしまった。
山中慎介同様に左に特化したスタイルはハマれば爆発的な結果を呼ぶが、増田は前の手も巧く使えるので引き出しが欲しいな。
大舞台で技巧派選手と対峙したら空転する可能性も垣間見せてしまった。




【坪井智也(帝拳)VSカルロス・クアドラス(メキシコ)】
この試合は坪井の判定勝ちを予想しながらも不安いっぱい。
1R、坪井はステップと左ジャブ。
一見クラシカルだが、クアドラスに機能した。
クアドラスも左へ周り、ジャブを突き坪井のボディーへ虎視眈々。
3R、坪井はあえて浅めのパンチを入れ、動きまくる。クアドラスはバランスを崩され前のめり・・・。
4R、クアドラスの連打にも必ずパンチを返し主導権を渡さないどころか本当にポイントも渡さない。(クアドラスも決して遅い選手ではないが)パンチと身体の動きのスピードが段違い。
これは5Rも同様で、6R坪井の武器である「手打ち高速連打」このパンチを上下に食らったクアドラスは疲弊する。
7R坪井はブロッキングでやや休みのラウンドを終え、8Rは足と左でまさに「アリスタイル」
巧者クアドラスのバランスを崩し、左フック。
そして坪井連打の後、右を食らったクアドラスを見て池原主審はTKO宣告(8R2:59TKO)
残り時間も鑑みてクアドラスには酷なストップにも思えたが、点差も開いており致し方ない。
坪井の宣言通りの「完封試合」だった。
数多くの強豪と拳を合わせてきた歴戦の雄クアドラスは引退表明。
しかしプロ3戦目でクアドラスを完封するとは、開いた口が塞がらない。
自分は最短記録などに意義を見出せない、キャリアを積むべきという考えだが、勢いのあるうちに世界へ挑むということにも賛成するブレ男。
坪井の次戦世界戦へ反対する論は持ち合わせていない。
最終的にはジェシー・ロドリゲスとの禁断の対決すら期待したい。




【ライース・アリーム(米国)VS中野幹土(帝拳)】
セミの好カード。中野KOを予想しながらもアリームの逃げ切り予感も漂う好カード。
中野は序盤ペースをつかんでいた。
プレッシャーをかけ、必殺の左をカウンターでも叩き込む。
中野の強打を警戒し、手が出ないアリーム。
3R後半左アッパー放つが、3Rまでは中野が主導権を取る。
しかし4R~脚を使うアリームを前に中野は手が出なくなる。
何だかんだ最後は中野の左が爆発すると感じてはいたが、アリームの左右への動きに全く詰められない中野。
完全に中野の左軌道を見切り、コース外へ身を置くアリーム。

そして10Rには左アッパーからの右を食いダウンを喫する中野(両足揃いダメージは深くはなかった)
12Rは辛うじて中野に振りたいが、大差判定(118-109、116-111、115-112)でアリームが世界挑戦権を掴んだ。※自分の採点は116-111でアリーム。




やはり防御に全振りするアリームを崩すことは困難だった。言葉は厳しいが4R~は無策に等しかった。
アリームはアンジェロ・レオへ挑戦という事になるが、興味深い技巧派対決。
アリーム一枚格が上とみる。