高気密のデメリット。
高気密は色々なメリットがあるのですが、デメリットもあります。
2ヶ月住んでみてのデメリットをあげてみます。
①キッチンのカウンターなどに常温で置いた果物などの傷みが早い
②室内の音が響く
③玄関ドアが重い
④外の気温が分からず、薄着で出てしまう
①は家の中の温度が一定なことからくるデメリットだと思います。果物や野菜のなかには常温もしくは暗所涼所保存
が好ましいものもあると思いますが、冬でも室内はあたたかいと思うので、痛みが早くなりそうです。分かっていれば
食品庫(パントリー)と冷蔵庫の利用で解消できます。
②テレビの音量は、たぶん小さくて済んでいると思うのですが同じフロアにある洗濯機を使っているときには、テレビの音が聞こえなくなるので、少し音量上げてます。まぁ、驚くほど響くということではないですね。
③これはどうしても重くなります。小さい子どもだと少し大変。でもうちの4才のチビはもう平気です。なんとか開けてます。
④まぁ、季節なりの服をチョイスすれば問題はないんですけど、春とか秋のちょっと肌寒い日なんかは注意が必要ですかね。
まぁいずれも、後悔するほどのデメリットではないですが、参考にしてください。
計画換気について。
お宅の計画換気の種類は何種ですか?我が家は3種です。
換気の種類には第1種~3種まであります。
第1種:給気と排気を両方機械で行う換気方法
第2種:給気のみを機械で行い、排気は自然排気
第3種:排気のみを機械で行い、給気は自然給気
まず2種というのは室内を加圧にする方法で、湿気などの問題から一般住宅には用いられない方法(病院のクリーンルームとか)なので、おそらくどのメーカー・工務店も1種か3種を使っています。
1種は給排気をどちらも機械で行うので高気密でなくても大丈夫ですが、どんなに高性能の換気システムでも
隙間だらけの家では、せっかく取り込んだ空気がうまく循環流れてくれません。排気もしかりです。
なので高気密なら尚良しといったところです。
一方、3種を採用する工法は、室内が負圧にならないと給気が行われないので高気密でないとうまく作用しません。
1種は常に新鮮な空気を室内に取り込めることが長所な一方で、給排気の両方をまかなうのにかかるエネルギーは
排気のみを機械で行う3種よりも大きいです。また各居室への給気ダクトが汚れた場合のクリーニングやメンテナンスは
3種と比べ、大変です。
3種は施工が簡単で、パッコンと呼ばれる給気口、給気弁のメンテが楽、消費エネルギーが1種に比べ小さくて済むなどの
長所がある一方で、上にも書いたように高気密でないとうまく作用してくれません。また室内が負圧になるために、ドアの開け閉めが重くなります。
ちなみに僕の1種の知識では、「ニオイが回る」「トイレやお風呂は別換気」などの短所があると思ったのですが
うる覚えですし、1種の家に住んだ経験がないので不明です。
高気密について。パート3
続けて高気密のメリットをあげます。
それは間取りです。
最近は開放的な間取りが大流行り。
吹き抜けや勾配天井、間仕切りや廊下のない広々とした室内。リビング階段などなど。
少し前は「光熱費なんてへっちゃらさ」というお金持ちしかできなかった非効率な間取り。
それを可能にしたのが高気密です。
「少ないエネルギーで快適に暮らせる」高気密だからこそ「可能」でもあるし、より高気密の効果を得るには開放的な間取りが「必要」でもあります。(これも、どちらがどうということでもなくバランスだと思います)ちなみに、ひと昔前の家は各部屋が独立し、廊下で仕切られた家でしたが、、その考え方も「少ないエネルギーで快適に暮らす」だったと思います。その意味では間取りの考え方が180度変わったのではないでしょうか。
ちなみに「高気密高断熱+ソーラーパネル」を採用すれば、光熱費ゼロもいけるかもしれませんが、初期費用を回収するために必要な年数とソーラーパネルの耐用年数などを考えると、自分はまだ時期尚早かな。
つぎは、また計画換気の話に戻ります。
高気密について。パート2
高気密には1で書いた「隙間風を防いで省エネ」のほかにも、メリットがあります。
それは計画換気の安定です。(壁体内結露とかもあるでしょうけど、ハンパな理解しかないし、難しいからパス!)
「高気密だから計画換気がないとだめなんだ」という考え方もあるし、「計画換気するためには高気密が必要なんだ」という考え方もあります。僕的にはどちらも道理だと思います。どちらがどうというわけでもなく、気密と計画換気はお互いがバランスよく支えあっている感じでしょうか。ん~うまい表現が見つからない^^;
その計画換気とは、簡単にいうと空気の出入り口を決めて、循環を良くすること。誰かの受け売り(笑)
少し前までは「部屋の換気をする」=「窓を開ける」が普通でした。でも手動ですから、開けたり閉めたりは場所も間隔も不定期。冬は石油ヒーターを使っているから空気がすぐに汚れるし、窓をあけて換気すれば部屋は寒くなる→エネルギーの無駄。
それよりも窓をあけなくても、常に空気が入れ替わっていれば、省エネで健康で快適だと思いませんか。
これについて「窓をあけて何が悪い。高気密にするから無理やり機械で換気しなくちゃいけなるんだ」という考えがあります。「中気密で、多少隙間があったほうが程よく換気できる」とか。
でも今の住宅は、どんどん気密があがっているので普通に建てただけでも中気密以上あると思います。そして、突っ込んでいえば24時間換気が義務化されたのは、そうゆう普通に建てた、換気に無頓着の中気密の家で化学物質などのシックハウス問題が顕著になってきたからだと思います。
昔の日本家屋のように柱と雨戸と障子と襖でできた家であれば、そんなこと考えなくて良いのでしょうけどね。
高気密についてパート3に続きます。
高気密について。
おととい、メッセージに我が家と同じ工法での家づくりを検討している方から質問がありました。
高気密高断熱住宅を検討している人から。
「高断熱は分かるけれど、高気密で、しかも排気のみを機械で行う3種の換気方法は息苦しいと感じることはないのか」という質問。
質問の答えからいうと、まったく無問題(モーマンタイ)。
まず高気密の必要性を超簡単に説明すると、気密というのはつまり家の隙間のこと。どんなに厚い断熱材を入れても、隙間があればそこから熱(冬のあたたかい空気も夏の冷やされた空気も)は逃げてしまいます。外気の影響を受けないので、家の中の温度が一定で、長く持続する。すなわち「夏涼しく、冬暖かな家」となるわけです。
長くなるので、パート2に続きます。