青森県・二ツ塚貝塚から出土した鹿の角製の櫛に刻まれた紋様は、現在もその意味が明確には解明されていません。私はこの紋様が「日がさ(太陽ハロ)」を象徴的に表現したものと捉えています。中心の〇は太陽を示し、そこから放射状に伸びる直線は日がさに現れるアークを表現したものと考えられます。

 

 

 

 

 

 

縄文人は太陽信仰を持っていたとされ、太陽光・気温・水の関係が生命に重大な影響を与えることを深く理解していたはずです。特に日がさは雨の予兆として知られ、生活に直結する自然現象として重要視されていたと考えられます。

 

 

中心の〇の他に〇が三角形の中にありますがこれは三角が女性器(お腹)で〇は胎児とも考えられます。

 

 

 

さらに、この紋様にはトーラス構造のエネルギーの流れを象徴する意匠が含まれている可能性があります。上部の三角形は中心へ吸い込まれるエネルギー、下部の三角形は解き放たれるエネルギーを表現していると解釈できます。縄文人は自然現象を感覚的に捉え、トーラス的な循環構造をある程度理解していた可能性があり、その象徴性を櫛の紋様に込めたのではないかと考えています。