◆トランスフォーマー パワーコアコンバイナーズ アンダートゥーwithウォーターログ
2011年に海外で展開された玩具オリジナルシリーズ『パワーコアコンバイナーズ』終盤の商品、それがこのアンダートゥーです。双胴船に変形。たぶん2011年発売。
日本ではユナイテッドEXシリーズの名で展開され、大幅リカラーのマリンマスターとして発売されました。マリンマスターはオートボットですがこのアンダートゥーはディセプティコン。ワルモノらしい黒のカラーリングが実にいいですね。ボディのやや青みがかったグレーも不吉な曇天っぽくていい感じ。随所のゴールド塗装もマッチしてます。スタイルも綺麗にまとまっててかっこいいね!
うしろから。
ホバークラフト以外の船舶系トランスフォーマーはロボットモード時に船体のガワをどう処理しているかという点で見ても結構面白くて、まるごと背負ったGFクロミアやサイドアーマー的に下ろしたショックフリート、脚の横に沿わせたリベンジのデプスチャージなど色々いるんですが、このアンダートゥーは船体中央をまるごと膝下にして船体前部をその前方にくっつけることにより、船パーツの大半を脚そのものに変形させることに成功しています。そのおかげでガワらしいガワも残らず後ろ姿もとってもスッキリ!
ただ後ろ姿はまったいらなので多少びんぼっちゃま感あるかもw
顔アップ。アクアラングのような口元は海洋ビークルTFの鉄板ともいえるデザインですね。
それ以上にクリアパーツでできたヘルメット状の頭部が特徴的。厚みがあるのか内側に加工があるのかわかりませんが内部の顔の造形がぼんやりとかすむようになっていて、有名な深海魚デメニギスのような趣になってます。超かっこいい……
集光ギミックもあります。採光窓は後頭部に小さいものがあるだけなので意識して光を当てる必要アリ。そうすると顔の前方は影になって目だけが光るようになるので、通常時とは光と影の場所が逆転するような印象になります。超かっこいい……
上半身のディティール。ほとんどが成型色ですが造形が細かくできていて眺める楽しみもあります。スーパーロボットというより機械の集まり感が強く、このあたりちょっと実写シリーズっぽい雰囲気ありますね。
胸らへんに並んだミサイルっぽいパーツが素敵。ん?雄っぱいミサイル……いやまさか……
脚回り。前述の通り船の中央部と前部が変形してここになっているのでガッシリしてます。末端肥大っぽい形状になっており接地性はグンバツ!
可動の話。
頭部は360度横回転が可能。いいなアイツだけおやつ貰えて…と仲間を見るポーズもバッチリ!
腕がめっちゃ動きます!
肩がボールジョイントでガンガン動き、ヒジは軸+ボールジョイントの二重関節になっており曲げきることが可能!
ロール軸はありませんがヒジのボールジョイントで代用できます。
前腕にひっついてるガトリング砲はネジ止め部分で回転させ前に向けることも可能!
また変形機構を利用すれば肩基部のプレートを前側に倒すことも可能!
これにより腕を体の前に持ってくることができるのでポージングの幅が名古屋の道路くらい広がります。
両腕をクロスさせてマカロニウエスタン的なクロス撃ちとかできます!
ってのを見せたかったんですけど男だらけの水着大会でポロリ出ちゃっていやーんみたいなポーズになっちゃいましたね。
2本の腕で同時に体の真横に狙いをつけるなんていう芸当もできます。かっこいいですねほんとアンダートゥーね。
脚の可動。こっちもかなり動く!
ふともも周りは干渉物も無くグリッと一回転すらできます。裏側を前に持ってきて立たせることすら可能。
ヒザ自体の曲がりは90度ほど。
足首というかつまさきもちょっと伸ばせますw でもつまさきというより脚の指だけ曲げた感じしますねww
ヒザにロール軸があるのでつまさきをハの字に開いた立ち方も難なくできます。
足首に可動は無いので脚の方のハの字立ちをさせると側面が浮いてしまうのが惜しい。しかしながら足裏が広いのでその状態でもきっちり立てます。
またヒザには別の可動軸もあり、つまさきを前に向けたままヒザ下を左右にスイングさせるという特殊な動きもできます。ベアブリックのロボットモードとかこんな感じでしたね。人体では無理な動きですがこれを利用したカッコイイポーズはとれるかも。上のポーズもかっこいいでしょ? 海面を横すべりして戦ってるポーズですよこれ。くるぶしから水ジャーッて出してるんじゃないですよ。
頭部に縦の動きがつけられませんがやっぱり潜水シーンはさせたいもの。今夜のおかずはハナオコゼだ!
パッケージ無しのものを購入したので読んでないんですが、パッケージ裏のバイオによればこのアンダートゥーはクールな見た目に反して結構なバカキャラらしいですね。知力もぜんぜん無いとか。
悪者でバカというと、RPGによくいるおもしろ中ボスキャラ(コミカルな専用BGMあり)みたいなのを連想してしまい、そんな感じで遊んだりもします。
中盤以降出てこないなと思ったら隠しダンジョンでちょっと泣かせる専用イベントあったりするやつです。
このアンダートゥーには『withウォーターログ』の商品名のとおりウォーターログという名のパートナーマイクロンが付属します。HAマッドフラップ付属のクロミアみたいに商品名から外されなくてよかったね!
というわけでウォーターログ、ロボットモード。マイクロンというよりも体型がなんか人間っぽい! 俺の持ってるTFの中だとレジェンズアーシーに続く人間っぽさ。
体のほとんどがクリアパーツでできておりなんだか儚げです。わかりづらいですがおなかにマイクロンジョイント凹アリ。
後ろ。前のめりになってるように見えますが実際前のめりになっていて、こうしないと後ろに倒れますw
わかりづらいですが背中にマイクロンジョイント凸アリ。
顔アップ。アクアラングのとこと水中メガネのとこに塗装が施されているおかげでキャラがビンビン立ってます。
手触りは普通なんですがよく見るとクリアパーツの表面?中?に細かい粒子(ラメではない)が見えるような作りで、おかげでクリスタルとかガラスとかいうよりもゼリーのような印象あります。
光を通して見ると不気味なかっこよさが。
改造人間が試験管割って出てきた直後みたいなやつです。
アンダートゥーと同じくこいつも可動が優秀!
ふんだんに使われたボールジョイントにより肩、脚付け根、ヒザがギュンギュン動きます。
さらにこのサイズで首まで回転するってんだから言うことなしです。
脚もこんなに上がります。
休憩中のサッカータイムでもウォーターログは大活躍!
ゲルシャークのガードをかいくぐり見事にゴ~~~ル!! わ~~~~っ!!
ウォーターログに設定は無いようですが、たぶんアンダートゥーと仲良しなんじゃないかと思います。
いかにも潜水夫っぽいデザインなので潜水シーンも。海中での細かい作業とか担当してそうでいいですね。
ウォーターログ(Waterlog)というのは「水浸しにする」「船を浸水させる」という意味があり、デストロン側のマイクロンとして実にナイスな名前。サイバトロンの連中に海中から忍びよって船のネジ抜いたり塗装剥がしたり薄い関節部に無理な力加えたりしてそうですね。怖いですね。
アンダートゥーと一緒にダイビング! あっあれクジラじゃね? マジで? あっ岩だった。とかそんな会話してそうで微笑ましいですね。
ウォーターログにビークルモードは存在しません。ビーストモードもないです。
代わりにあるのはウェポンモード! アームズマイクロンのように武器になる専門のマイクロンです。
というわけで変形してアンダートゥーの手に!
ウォーターログウェポンモード! ツインブラスターだ!
いやただ手足畳んだだけなんですがまあちゃんと銃に見えます。オーシャングリーンな色合いがカワイイ。
水ビーム発射!!
ウォーターログの顔が丸見えでかなりシュールです。
AM付属のアームズマイクロンもそうでしたがパートナーが武器になるってのはかわいくていいですね。
手の穴は5mmジョイントになっているので他の5mm武器も装備可能!
これはクロミアのミサイル砲ですが腕の保持力があまり無く構えられませんw(画像ではガトリングの先端をワキの下にはさんで固定してます)
また、ボディ中央にはマイクロンジョイント凸があるので色々接続することも。
ウォーターログを装着してパワーアップアーマーに!
シーマイクロンのセイルを付けてソーラーパワー全開!
アームズマイクロンのダドを取り付けてみたら位置的に股間シールドのようになりました。頭悪いわりに下半身のガードは固い男!それがアンダートゥーだ!
リベンジデプスチャージの回し蹴りも股間シールドで楽々ガード!
貴様なんぞにやられるタマではないわ~~っ!!(この場合のタマはふたつの意味を持っている言葉になります)
大きさ比較。PCCシリーズは特にクラス分けがされてないみたいなんですが、だいたいスカウトクラスよりちょっとボリュームあるくらいの大きさです。
そしてトランスフォーマー玩具の見所、変形ももちろん可能。
アンダートゥー、トランスフォーム!
単純ですがシルエットが大きく変わるので楽しいです。
アンダートゥー、ビークルモード!
ワルそうな双胴船になりました。かっこよすぎ! 水色のジョイントやロボット頭部が見えちゃってたりもするんですがそれが気にならないかっこよさ。
デッキの平らな感じとか最高ですね。ロボット時の胸の機銃が前を向いてより機銃らしくなるのもイイ!
後ろから。これはちょっとどうかと思うくらい見立てですねw ショックフリートやデプスチャージなど船のTF玩具は後部が適当に処理されてるのが多い気がしますw
ロボットの両腕は後ろに伸ばしただけのように見えますが前腕に小さな固定用ジョイントがあるので見た目よりはカッチリします。遊んでるとすぐグラグラしますけどねw
横から。さりげないエンブレムがいい感じ。
ガトリング砲のネジ穴は5mmより径が大きいです。
ガトリング砲はロボット時の回転軸が生きているので上下に動かせます。上空にも死角なし!
変形の際に忘れがちな小さなパネル。ここをめくると船の内部パーツの造形が見えてわくわくします。特にバルブ状のやつがすごくいい! いかにもフネって感じです。こういういかにも○○っての大好きなんすよね。
裏から。脚がきっちりと船体前部に変形し腰や腕も見立てとはいえ後部に変形しているので、手足まる見え感はまったくありません。なんかブロックパズルのような趣があって、変形玩具ばっかりいじってるとこういうの見ただけでわくわくしてきますね。
ちなみにタイヤ類は無し。コロ走行はできません。
ウォーターログも装着可能!
武装だらけなこのスタイルが少年心をめちゃくちゃくすぐってくるので俺の中の少年がもう笑いすぎて唇ビロビロ!
接続部で可動させるとなんだかマシーンズのビーコン頭部みたいに見えてかわいいですね。
銃じゃなくてサーチライトに見えてきたりも。
双胴船はあまり実物を見る機会がありませんが、れっきとした実在の船舶。
カタマランとも呼ばれるこの双胴形態、下部を細長くしてもデッキが広くとれたり、安定性が強いので思いっきりスピードを出せたりといった特徴があるとのこと。旋回性能が下がるなどのデメリットもあるため軍艦には不向きだったようですが、近年の船舶技術のおかげで軍事用の双胴船も開発できるようになったらしいですね。
双胴船は強風や高波にも強い! 悪天候でもギュンギュン進める頼もしいやつなんじゃないでしょうか。
安定性が高いのはもちろん良いことですが、双胴型のヨットなどはいったん転覆してしまうと逆さ状態で安定してしまい、立て直しが困難になる……というまさかのデメリットもあるようです。
軍艦であろうと転覆はするものなので、アンダートゥーもいざ転覆してしまったらなかなか元に戻れず、トランスフォームすればいいのにそのことにも気づかずに息"がでぎね"ーとか言ってほしいですね。
デストロン艦隊の中でも抜群の直進力とバランス性能を持つアンダートゥー! 強さは総督に続いてナンバートゥー?
ちなみにアンダートゥーは『Under 2』かと思いきや『Under tow』です。下に引っ張る?なんのこっちゃ、と思いますが熟語で『水面下の逆流』や『岸から返す引き波』とのこと。アンダートゥーの接近を受けたサイバトロンはその引き波によってまともに泳ぐこともできなくなるのだ!的なイメージでしょうか。かっこいいですね。
ビークルの大きさはこのくらい。定規の数字が見えにくいですがおよそ12cm弱といったところ。
双胴船ゆえ横にも広いのでボリュームはなかなかです。
豊富な可動箇所を活かした俺変形も可能!
ジェットスキーモードで海面上を爆走!
バトルモードのデプスチャージと海上決戦だ!
豊富な火器のアンダートゥーと肉体派のデプスチャージ、勝つのはどっちだ!?
ガトリングと船体前部を脚に見立ててアメンボ型のビーストモードだ!
アメンボの中でもウミアメンボというやつは外洋に生息する唯一の昆虫らしいぞ!
アメンボに詳しくなったところで、アンダートゥーwithウォーターログの紹介でした。
可動も優秀、変形も楽しい、見てくれもナイス……と非のうちどころが無い出来。
セットのマイクロンとの連動遊びも楽しく、ビークルのかっこよさも見事。
海洋系TFとしても双胴船というなかなか珍しいモチーフなこともあり、他の船舶系TFと比べたときにキャラも立っていてすばらしい。いい玩具です。
欠点はビークルの後部があまりにもガラ開きなことくらいで、そこ以外はほんと不満らしい不満はないです。
リカラー品は、国内版のユナイテッドEXにて青白アンダートゥーの『マリンマスター』、青クリアウォーターログの『ローターボルト』が出ました。タンクマスターとのセット品です。またウォーターログにはもうひとつリカラーがあり、アームズマイクロン『ピンポインター』としてキャンペーン配布があったそうです。
……これで終わりと思いきや、アンダートゥーにはまだ隠された力があります。
てなわけで次の記事はアンダートゥー合体編!
それでは。
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