Gigameshとは

AIに聞いてみたところ以下のようにまとめてくれました。
3Dデータを編集するソフトはいろいろありますが、
考古学に特化したソフトは珍しいですね!

Gigameshは以下のような特徴を持つソフトウェアです:
 - 考古学研究者向けの3Dモデル分析ソフトウェアで、フリーソフトウェアとして提供されています。
 - 3Dモデルから展開図や6面図を作成したり、様々な分析機能を提供しています。
 - 特に、損傷した楔形文字タブレットや風化した中世の墓石などの3D表面からテキストを抽出する機能が重要な機能の1つです。
 - 指紋などの微細な表面の特徴を可視化する機能もあります。 
 - 大規模な3Dデータセットの処理に適しており、コマンドラインインターフェイスも備えています。
 - 3Dモデルの修復や清掃、最適化を行い、3Dプリントや電子出版に適したデータを生成できます。
 - 開発は2009年から始まり、ハイデルベルク大学を中心に進められています。考古学や文化遺産保護の研究プロジェクトで広く利用されています。
つまり、Gigameshは考古学や文化遺産保護の分野で重要な3Dモデル分析ツールとして活用されているフリーソフトウェアです。

 

以下、参考になるサイトやユーチューブチャンネルです。

 

 

 

 

 

Gigameshのインストール

GigameshのHPからダウンロードページに入り、
それぞれご利用のPCに合わせたアイコンをクリックします。
(WindowsのPCなら基本的にWindowsマークをクリックします)

すると圧縮ファイルでファイルがダウンロードされるので、
好きなところに展開(解凍)します。

 

特にこだわりがなければ以下のフォルダ内に展開すると良いでしょう。

C:\Program Files

 

展開されたフォルダのうち「bin」フォルダ内にある
「gigamesh.exe」というファイルを探します。
ソフトを起動するときはこれをクリックします。

よく利用する人はショートカットを作成しておくと便利です。

 

ファイルの入出力、再読み込み

さて、先ほどのファイルをダブルクリックして起動します。

初回の起動時は警告が出る場合がありますが、
詳細を開いて、そのまま続行すると始まります。

 

ソフトを立ち上げると黒い画面とメインの画面と取り込み画面が表示されます。

黒い画面は気にしなくてよいですが、ソフトを使う間は立ち上げたままにしましょう。

 

3Dデータの読み込みとしては以下のファイル形式に対応しています。

これ以外のファイル形式のデータを読み込みたい場合は、

CloudCompareやMeshlabなど他のソフトでファイル形式を変換しましょう。

 

Gigameshで3Dデータを保存する場合は以下の形式で保存できます。

入出力ともに.objか.plyで保存できるので特に問題はなさそうですね。

 

Gigameshは「1つ前の状態に戻る」というボタンがありません
なので何かしらミスをした場合は再読み込みが必要になります。

その際は画面左上のアイコンから再読み込みをしてください。

 

おわりに

今回はソフトのインストールとファイルの入出力のみご紹介しました。
次からは実際に使っていきます。

 

 

はじめに

 だいぶ期間が空いてしまいましたが、前回の記事でiPhoneでスキャンした3Dデータから木を取り除いて、地形を確認する方法をご紹介しました。今回はその派生として、より広域に森を丸裸にしてみようという内容です。

 今回は航空レーザー測量による3D点群データを利用することにより、より広範囲を取り扱うことができます。

 上空からのレーザー測量になるため、歩いて地上からスキャンした場合と比べてわずかな地形の差をとらえることは難しいですが、「おおまかな地形を知りたい!」「古墳や山城など大きな構造物を確認したい!」「広すぎて、険しすぎて確認できなかったあそこの地形を見てみたい!」といったご要望にはピッタリかと思います。

 

 

自治体が公開している3D測量データ

 近年、3次元計測の技術の進歩および普及がめざましく、我々が利用するスマホでもスキャンでき、公開することができるようになりました。

 自治体が行う事業においても、3次元の情報は有効で、文化財の保存・活用や都市開発、災害対策、林業、土木工事における測量までさまざまに利用されるようになりました。

 そうした自治体が行った測量データのうち一般に公開され、「自由に利用していいよ」と言われているものもちらほらと見受けられるようになってきています。

 

 例えば、長崎県が公開している「オープンナガサキ」というサイトでは、長崎県全土の航空レーザー測量データが公開されており、ダウンロードして利用することができます。

 

 

 

 ほかにも国交省は「3D都市モデル(Project PLATEAU)ポータルサイト」を公開し、全国各地の都市モデル公開しています。

 

 

 

 こちらのページでは、そのほかの公開情報を紹介しています。

 (静岡県、東京都、長崎県、和歌山県、広島県、大阪府、鳥取県)

 

 

 

 今回は長崎県の「オープンナガサキ」からダウンロードしたデータを使って、森を丸裸にしてみます!

 

データのダウンロード

 まずは、最新の利用規約を確認しておきます。現時点では、利用する際には以下の記載が必要とのことでした。

 

    

①データセットの作成者欄に記載する組織名(長崎県等)

②リソースの名称

③リソースのURL

 

  では、ダウンロードページへ遷移します。

 

 

 

 ダウンロードページに入ったら好きな場所にズームしてダウンロード対象を選択していきます。

 今回は□で囲った島の中央付近(やや左)にズームしていきます。

 背景の地図を変えたいときは右上の○で囲った部分から地理院地図などを選べます。

 

 

 

 今回は以下の4つのマスを選択してダウンロードしてみます。

 ダウンロードするとそれぞれzipファイルで出力されますので、展開しておきましょう。

 

    

①データセットの作成者欄に記載する組織名(長崎県等):長崎県

②リソースの名称:01HE0421、01HE0422、01HE0423、01HE0424

③リソースのURL:

 

 

 

 

 

CloudCompareでくっつける

 次にCloudCompareを立ち上げて、先ほどのlasファイルを開いていきます。

 途中に出てくるダイアログは「apply all」と「いいえ」(×4回)を選択しておいてください。

 「このデータを読み込んでいいですか?」と「場所と縮尺を変えていいですか?」というダイアログです。

 

 

 

 

 すると、4つのファイルが開かれます。左上のデータベースツリーに4つ雲のマークがあるならOKです。

 

 

 このままだと4つのマスそれぞればらばらに処理されてしまい、色も見にくくなるため、4つのマスを合わせて1つのマスにします。(1つのマスしかない場合はこの作業は不要です)

 Ctrlキーを押しながら、データベースツリーの雲マークを4つ選択し、その右上にある「複数点群の統合」をクリックします。

 「4つのマスを色分けしますか?」というダイアログが出ますが、不要なので「いいえ」で大丈夫です。

 すると、4つの雲マークが1つにまとめられたことがわかります。

 

 

 

 

 こうすることで複数のマスを一気に処理することができますが、その反面、処理が重くなるため注意が必要です。

 

CloudCompareで森を丸裸にする

 では、メインの丸裸処理をしていきます。

 ここでは前回の記事でも利用したプラグイン「CSF Filter」を利用します。

 プラグイン>CSF Filterを選択し、次のダイアログでは「Relief」が選択されていることを確認します。

 advancedのタブに移動し、「Cloth resolution」の値を変更します。初期値は2になっていますが、個人的には「0.5」がちょうどよかったので、いろいろな値を試してみてください。

 

 

 

 

 処理が終わるとデータツリーにデータが追加されているのがわかります。

 このうち利用するのは「Ground points」のみです。

 

 

Cloudcompareでメッシュ化を行う

 では、今のままだと穴ぼこぼこの点群なので、メッシュ化を行って、地形を観察しやすくしていきます。

 「Ground points」を選択した状態で、ツール>投影>ラスタ化を選択します。

 

 

 次に、グリッドのステップ、投影のdirectionを画像のように設定して、「Update grid」を押します。

 「正気か?」というダイアログが出ることがあるので「はい」を押しておきます。

 

 

 

 処理が終わると、画像のように右側にカラフルな図が出てきますので、「メッシュ」をクリックして、メッシュを出力します。

 

 

 以下のように表示されていれば成功です。

 

 

観察しよう

 さて、ここまで来たのであとは好きに観察していきましょう。

 参考として、いくつか見やすくする方法を書いていきます。

 

①フィルターを使う

 一番手っ取り早いのはフィルターを使う方法です。
 画面右上のアイコンをクリックして、フィルタをつけたり外したりすることができます。
 

 

②法線の演算

 法線処理を加えることで、影を出すことができます。

 対象のメッシュを選択した状態で、編集>法線>演算>Per-vertexで処理できます。

 

 

 

 対象のメッシュを選択すると左下にプロパティが出ますが、法線のチェックをつけたり外したりすることで、表示が変わります。

 

 

③PCV/ShadeVis

 PCV/ShadeVisプラグインを利用することで見やすくなる可能性があります。
 対象のメッシュを選択したまま、プラグイン>PCV/ShadeVis>OKを押して処理します。
 

 

 

④メッシュの平滑化

 どうしても木が多く茂っている部分などはメッシュがあらくなり、ノイズが発生してしまいます。

 そうしたノイズを取り除くためにメッシュの平滑化を行うのも一つの手です。

 対象のメッシュを選択したまま、編集>メッシュ>平滑化>OK(×2回)を実行します。

 

 

 

 ノイズが除去されたことがわかります。(上:平滑化前、下:平滑化後)

 

 

おわりに

 ここまで、自治体が公開している測量データをCloudCompareで加工し、森を丸裸にしてみました。
 最初のデータと処理後のデータを見比べてみましょう。
 
 

 

 長崎県は遺跡地図をWeb上で公開しているので、それと見比べてみましょう。

 「生池城跡」と検索すると画像付近が表示されます。

 

 

 

 ちなみに生池城は珍しい楕円状の曲輪をもつ山城です。画像中央にはっきりと見えますね。

 以下のリンクの報告書p.19に縄張り図がありますので、見比べてみてください。

 

 

 

 冒頭で述べた通り、この方法は広範囲をざっくりと見るのには適していますが、微細な地形を調べることには向きません。

 山城や古墳があったとしても経年で崩れていたり、もともとの規模が小さかったりすると見つけることはできません。

 また、木の密度が高すぎてもなかなか上手く地形を見ることができません。

 お手軽に見る用にはもってこいなので、楽しく使ってみてください。

はじめに

だいぶ久しぶりですが、やってみたら簡単で面白かったので共有します。

今回参考にさせていただいたのは金田さんの文献です。

 

 

参考にした文献

(1)金田明大2017「大変だったので仮想空間で伐採してみました」『文化財の壺』vol.5 文化財方法論研究会

 →注文可能

 

 

 

(2)金田明大2019「3次元技術等によるデジタル技術の導入」『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用』 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所

 →ネット上で閲覧可能

 

 

こちらの金田さんの文献を見ていただければ、まるっと分かるんですが、要は「3Dデータを利用することで、森の中にある微地形の把握が簡単にできる」というものです。

下の2枚の画像は(2)(p.16)の文献から引用です。

 

図6を編集したものが図7ですが、古墳群のぽこぽこしたものがよくわかります。

最初これを見たとき、すごいけど、自分にはできなさそうだなと思ったものでした、が、今の私の手元には手持ちLiDARことiPhoneがあります。これはいけるのではないか、と思って試してみました。

 

 

実際にやってみる

詳しいやり方は(1)の文献に載っていますので、ぜひ入手されてください。

 

簡単に書くと、以下の通りです。

①iPhoneのLiDARとアプリを使って、木を含めながら地面を3Dスキャンする。※Metaschanアプリ使用

②スキャン後はクラウド(点群)データとして出力する。※ここではPLYで出力

③クラウドデータをPCに入れ、フリーソフトCloudCompareで読み込む

④クラウドデータを選択し、プラグイン>CSF Filterで処理をする

⑤こまかな調整をする

 

必要なもの

〇LiDAR搭載のiPhoneまたはiPad

〇3Dスキャンアプリ(Metascanなど)

〇PC(そんなにスペックが高くなくてもいい)

〇CloudCompare(無料)

 

 

 

①②は割愛します。

③CloudCompareにデータを読み込んだところです。

必ず必要なわけではありませんが、色情報はいらないので左下のプロパティから色を「なし」にしておきます。

 

続いて段彩をかけます。

 

 

これで、高さが色で分かるようになりました。

 

 

斜めから見て見ると、木の下部分がぴょこぴょこと出ていて地形が分かりにくくなっています。

ここから木の部分だけを除去していきます。

 

④CSF Filterを使う

 

ここは「Relief」のままで大丈夫です。

つづいて、タブを「advance」に切り替えます。

 

 

右に英語で説明があるので、それを読んでもらえば分かるかと思います。

参考として、Deeplで翻訳したものを貼っておきます。

 

アドバンストパラメーター命令

1. 布の解像度とは、地形を覆う布のグリッドサイズ(単位は点群の単位と同じ)を指します。布の解像度を大きくすると、より粗いDTMが得られます。

2. 2. Max iterations は、地形シミュレーションの最大反復回数を指します。ほとんどのシーンでは500回で十分です。

3. 3. Classification threshold は、点と地形の距離に基づいて、点群から地面と地面でない部分に分類するための閾値(単位は点群の単位と同じ)を指します。0.5がほとんどのシーンに適応される。

 

ひとまず、前掲の画像にあるパラメーターで処理してみます。

 

 

一見変わっていないように見えますが、左上に新しいデータができているのが分かります。

「ground points」が地面、「off-ground points」が木などです。

表示を切り替えて見ると、木が消えるはず…

 

 

あらら、ちょっと消えすぎてしまいました。

先ほどのadvanceの設定でcloth resolutionの値を小さくしてみると上手くいきました。

見比べてみてください。

 

 

 

山城でやってみた

古墳群でも効果はバツグンですが、きっと山城にも使えるはず!

というわけで、近くの山城でもやってみました。

(以下、画像がつづきます)

 

 

やりすぎたので、パラメーターを調整…

 

 

段彩をかけなおして…

 

 

上から見ると…

 

 

赤い部分は土塁、青い部分は空堀があるのですが、よく分かるようになっていますね。

 

 

おわりに

今回はお試しだったので、お城全体はできていませんが、お城を分割してスキャンして、後で3Dデータをつなげれば、全体の丸裸モデルができるはずです。もちろん古墳群も!

山城だと縄張り図という簡易見取り図を作成することもありますが、そちらと見比べて楽しむのもいいでしょう。

もしかしたら、新しい山城の遺構や古墳の発見につながるかもしれません。

何より手軽なのがいいですね!

 

iPhoneのLiDARを利用する人が増えてきた今、単純にスキャンするだけでない楽しみ方の一つになるのではないでしょうか?

 

ちなみにMetashapeでも点群の読み込みと高密度クラウドの分類(pro版)ができますが、そちらでもできるかも…。

あと効率重視のため今回はLiDARでやりましたが、フォトグラメトリで生成したモデルの点群でもできるはず。

久しぶりの更新

いろいろと仕事をしたり、文化財めぐりをしたりしているうちになかなか更新できず…、久しぶりの投稿になります。
今回は、以下のツイートから、石碑の文字を読みやすくする方法をご紹介します。

 

 

ただ、私もまだ勉強中で、他にも方法はあると思いますので、あくまで一例としてご紹介します。

 

PLYで出力からCloudCompareで読み込み

さて、MetashapeやReality Captureなどで既にモデリングが済んでいることを前提に話を進めていきます。
モデリングの方法がわからない方は、このブログの他の記事をご参照ください。
 
今回例として使用する石碑はSketchfabにアップロードしてありますので、モデルデータをダウンロードしておいてください。
 
では、Metashapeで石碑のモデルを作ったとして、PLY形式で出力(エクスポート)します。
ファイル→エクスポート→モデルをエクスポート→.plyを選択、名前を入力して保存
 
これで.ply形式で出力できます。
他にもよく使われる形式で、.objや.stlなどの形式がありますが、色付きのメッシュで見たい場合が多いと思いますので、ここでは.ply形式を使用します。
 
続いて、CloudCompareでplyデータを開きます。
すると表示が出てくるので、applyかapply allを押します。
 

CloudCompareで向きを調整する

今回は、すでに向きがそろっていますが、手動で向きをそろえる方法をご紹介しておきます。
 
まず、①のメッシュデータをクリックすると、
メッシュが選択され、アクティブな状態になります。
この状態で、②をクリックすると、
選択したメッシュ(あるいは点群)の回転・移動が可能になります。
 
 
③をクリックすると、あらかじめ決められたいくつかの視点に変更されます。
真上から見たとき、真正面から見たとき、など図面をとる際にはとても便利です。
では、モデルを動かしてみましょう。
左クリックで回転、右クリックで移動ができます。
 
右上には下の図のような表示が出ますが、
Rotationでは回転する際にxyz軸のどれを固定するかを選べます。
その下のチェックボックスは、移動する際にどの面を移動できるかを選べます。
いろいろと試してみると感覚的に理解できます。
 
上段にもいろいろな機能があります。
左から1番目は一時停止です。作業を一時的にストップできます。
左から2番目はリセットです。移動や回転がすべてリセットされます。
左から3番目は完了です。移動や回転が反映されます。
左から4番目は中止です。編集がキャンセルされ、元に戻ります。
 
③を使いながら、正面から見たとき、横から見たとき、まっすぐになるよう調節する、
といった具合です。
今回の場合はそのままで構いません。
 

段彩をかける

それでは、モデルに色を付けていきます。
今回は文字を見やすくするため、凹凸に合わせてグラデーションにします。
 
モデルを選択した状態で、
編集→色→段彩→初期設定→OKを押します。
このとき、Customにすると、お好みのグラデーションに変更できます。
また、directionをxやyにすると、グラデーションの軸を変更できます。
 
 
段彩の結果がこれです。このままでも読めなくはないのですが、
もっとはっきり読めるようにします。
 

モデルをでっかくする!

今回の例では、肉眼でも見えるくらいまだ文字が残っていますが、
実際の石碑ではカッスカスでよく見えないものもあります。が、
「そんなに凹凸がないなら、倍増させればいいじゃない」
ということでモデルを大きくしてみます。
こんなことができるのもデジタルのいいところですね。
 
その前に、後で比較したいのでモデルを複製しておきましょう。
(メインの作業には必要ありません)
モデルを選択した状態で、虹色の羊マーク(クローン)をクリックすると
すぐに複製できます。
 
これで2つのモデルができましたので、
どちらかを選択して、大きくしていきます。
 
モデルの片方を選択して、
編集→乗算/スケールをクリックします。
 
(蛇足ですが、モデルを10倍にしてみます)
次に、下の画像のような表示が出てきます。
ここでは、xyz軸それぞれの方向に何倍にするかを決めることができます。
モデル全体を10倍にしたいなら、「Same scale…」にチェックをいれ、
Scale(x)に10を入力します。
Same scale…にチェックを入れておくと、xyz軸がそれぞれ同じように
乗算されるため、全体を大きくすることができます。
 
これで大きくなりました。
しかし、全体が大きくなっただけなので、
文字の見え方は変わりません。
 
文字をよりはっきり見えるようにするためには
凹凸をより際立たせる必要があります。
 
したがって、次は凹凸を強調するため、
z軸方向のみを10倍にしてみます。
Same scale…のチェックを外し、Scale(z)に10を入力します。
 
すると、このように、凹凸が強調されました。
 

フィルターを使う

続いて、フィルターでさらに強調します。
 
画面右上にフィルターが2つあるので、それをクリックします。
比較のため、乗算処理していないものと並べてみました。
乗算処理をしたことでかなり見やすくなっています。
 

照明を使う

続いて、照明を使い、影を作ることで、より判読しやすくします。
照明の効果を得るためには、先に「法線ベクトル」の計算を行い、
光に対して、どのように反映するかを計算しておく必要があります。
 
モデルを選択した状態で、
編集→法線→演算→Per-vertexをクリックしていきます。
これで下準備は完了です。
これですでに影が出ています。
 
続いて、F6とF7を使っていきます。
F6は太陽光の移動 on/off
F7はカスタム光の移動 on/off
ができます。
太陽光は移動できず、カスタム光は移動できます。
それぞれ、on/offを切り替えてみて効果を確認してみてください。
 
カスタム光をonにした状態では、どこかに黄色の十字が現れます。
これが光源の位置を表しています。
この黄色十字はctrlを押しながら右クリックで動かすことができます
 
光源を動かすことで印象も変わり、文字の判読に役立つほか、
石の実測などで稜線を見るのにも役立ちます。
 

PCV処理

上記の処理について投稿したところ、なんと、CloudCompare公式さんから、アドバイスをいただいたので、さっそく試してみました。

 

 

こちらのPCVというプラグインを使った処理方法のようです。

 

まずは、モデルを選択した状態で、

プラグイン→PCV/ShadeVisをクリックします。

出てきたダイアログでOKをクリックすると、細かな凹凸が消えたような状態になります。

 

 

結果、以下のようになりました。

さらに、モデルを選択すると左下にプロパティが出てきますが、その中の「法線」にチェックをつけたものも並べてみました。

これで手軽に見やすくなりました。

公式さんありがとう。

 

まとめ

以上のようにCloudCompareは無料ながら、
さまざまな機能をもっており、
これらを組み合わせることで埋蔵文化財調査においても
十分な活躍が期待できます。
ちなみに今回のモデルはスマートフォンの写真数枚から作成されており、
より手軽にモデリング~判読ができるようになっています。

遺構をフォトグラメトリたい…!

 これまで遺物のフォトグラメトリを紹介してきましたが、発掘現場において遺構のフォトグラメトリもよく使われるようになってきました
 調査区全体のフォトグラメトリともなればドローンが必要になりますが、頑張れば一脚でもなんとかなります!
 今回は遺構や調査区など広い場所をフォトグラメトリする方法を解説します。
 
 ちなみに、僕がかかわった調査では一脚を使って調査区全体や土坑の記録をしています。
 (画像はぼかしてあります)
図1 調査区全景のフォトグラメトリ例
 
 この内容についてはここら辺が参考になります。
 僕もデータサイエンスサロンに参加し、轟さんの発表を参考にさせていただきました。
 


階段をフォトグラメトる

 とりあえず、手っ取り早く見せれるところにピットなんてなかったので、近くにあった階段を三次元計測しに行きました。
 今回使ったのは、一脚とEOS kissMとスマホです。
 
図2 一脚(これは170㎝くらい?)
 で、カメラを先端につけます。
 カメラの角度は真下より30~45°持ち上げた角度がいいと思います。
 
図3 カメラの取り付け角度


 これを持って撮影するので、高さは2~3mほどになります。
 2、3歩歩いてはシャッターを押し、また2、3歩歩き…、奥まで行ったら折り返してまた歩き…、という感じでどんどん写真を撮っていきます。
 
 でも、シャッターはどうやって押すのか?
 通常でしたら、リモートシャッター(リモコン)などを使えば良いのですが、僕のEos kissMはスマホアプリからリモートシャッターができたので、それを利用しています。
 
 さて、今回撮影したのはこちらのどこにでもある階段です。
 
図4 撮影した階段
 
 今回はこの階段の左右を行ったり来たりして撮り、metashapeで処理しました。
 今回は処理を省略します。
 
 

PDFに出力する

 さて、今回はメッシュまで構築しましたが、これをPDFに出力します。
 PDFに出力すれば多くのPCで3Dを閲覧できます。
 
 まず、「ファイル」から「エクスポート」、「モデルをエクスポート」を選択します。
 
図5 PDFでエクスポート
 
 次に、お好きな場所で、PDFを指定して保存します。
 これだけです。
 
図6 PDFを指定
 
 出来上がったPDFを開くとこんな感じです。
 今回は色を含めずに出力したので、青一色です。
 
 PDFはコチラからダウンロードしてください。
 (PCから開いてください)
.
図7 PDFを開いたときの様子
 
  • 左クリックでくるくる回せます。
  • 左右を同時にクリックしたままドラッグすることで中心を移動できます。
  • マウスホイールで拡大・縮小できます。
  • PDFを開くときに許可を求めらることがあるので許可してあげてください。

 PDFで出力できれば、離れたところにいる人に3Dで色付きで伝えることができるため、調査について助言を得やすくなるでしょう。

 

まとめ

 今回は一脚を使って階段のモデリングを行いました。
 さらにそれをPDFで出力しました。
 文化財で実際に使うためにはどちらも大事な技術なのでぜひマスターしてください。