福岡県太宰府市にある宝満山に登ってきました。
西鉄太宰府駅をスタートし、まずは太宰府天満宮にお参り。
おや? 御本殿が森に覆われてえらいことになっています。
令和の大改修に伴い、御本殿の前に建設された仮殿だそうですが、なんだかモダンすぎてちょっと...
御本殿の裏に抜けてしばらく行くと竈門神社への道標がありますので、これにしたがって進みます。
小さく”トンネル経由”とありますが、
これがそのトンネルのようです。
トンネルを抜けたら車道歩き。
しばらく歩くと宝満山が見えてきました。
足元には宝満山登山バージョンのかわいいマンホール。
宝満宮竈門神社に到着。
玉依姫命を祀り、縁結びの神として信仰されている神社で、太宰府政庁の鬼門除けとして方除け、厄除の神としても信仰を集めているそうです。
最近では、主人公の苗字と同じということで鬼滅の刃の聖地としても話題になっているようで、キャラクターのイラストを描いた絵馬がいくつも奉納されていました。
竈門神社の境内を抜け、少し歩くと鳥居があって、ここが宝満山の登山口になっています。
ここから正面登拝道を登ります。
竈門神社の門前には登山者用の駐車場もありましたので、そこに車を停めて竈門神社にお参りしてから登るのが一般的なようです。
途中にあった”宝満山を登り下りするヒキガエル”の説明板。
宝満山のヒキガエルは2月頃に麓の池に下りてきて産卵し、生まれた子ガエルは5月末頃に山頂に向かって登って行くそうです。
一の鳥居。
宝満山の登山道はほとんどの区間が石段となっています。
途中には湧水もありました。
長い石段を登って汗ばんだ体を冷やしたり、乾いたのどを潤したりできてありがたいですね。
石段はまだまだ続き、クライマックスの百段ガンギを迎えます。
百段ガンギを登ったところにある閼伽(あか)の井。
山中での灌頂や祭典、儀式などに使われる神聖な霊泉だそうです。
ここでおやつタイム。
太宰府天満宮門前で買ってきた名物の梅ヶ枝餅をいただきます。
やっぱりうまい。
さらに登ると倒れ掛かっていますが芭蕉句碑があります。
”世の人の見付けぬ花や軒の栗”
奥の細道の中の一句だそうですが、なぜここに?
さらに登ると中宮跡に到着。
ここからは宝満山山頂部の稜線に沿って歩きます。
今日は一の鳥居以降の道中、ところどころシャクナゲが咲いていましたが、ここに咲くシャクナゲが一番きれいでした。
中宮跡からは巨石が目立つようになります。
この馬蹄石には玉依姫にまつわる伝説が伝わるそうです。
最後、石段を登って岩塊の上に出ると、宝満宮竈門神社上宮のある宝満山山頂(829m)に到着。
竈門神社から1時間45分、西鉄太宰府駅から2時間35分でした。
今日の宝満山はGWということもあり、登山道も山頂も結構賑わっていました。
宝満山の山座同定盤。
遠くは九重や雲仙まで書かれていますが、今日は霞んでいてそこまでは見えず。
福岡市方面の景色。
福岡空港やそこから飛び立つ飛行機、その向こうには昨日訪れた能古島や志賀島などもぼんやりと見えます。
南東方向を見ると、古処山あたりまでははっきり見えますが、その向こうに英彦山がぼんやりと見えているようないないような。
山頂付近にはコバノミツバツツジがまだきれいに咲いていました。
山頂からは”稚児落とし”と呼ばれる岩場を急降下。
宝満山の山頂は大きな岩塊の上にあるんですね。
稚児落としを下りたところには他の樹種と混成するブナ林がありました。
この後、キャンプセンターで昼食をとり、山頂をトラバースして中宮跡に戻り、往路と同じ正面登拝道を下山しました。
そして、帰りも竈門神社に立ち寄り、お礼のお参りをした後、
おしゃれな授与所で吉祥結びの「仕事結び守り」と山バッジ(石楠花バージョン)を購入して帰りました。
西鉄太宰府駅から宝満山への往復で、今日は5時間25分の山行でした。
帰りの電車は二日市までのわずか2駅でしたが太宰府観光列車「旅人」でした。
宝満山は九州百名山や日本百低山に選ばれていますが、日本三百名山くらいに入っていてもよさそうなのに入っていないんですよね。
同じくらいの標高の京都の比叡山や愛宕山が選ばれているくらいなので、同じように歴史もあり登山客も多い宝満山も選ばれてしかるべきだと思うのですがねぇ。
日本百低山など、低くても魅力のある山々に注目され始めている今日この頃。
”山高きがゆえに尊からず”
私も標高にこだわらず、自分なりに魅力を感じる山を歩こうと思います。