加藤文太郎の故郷の山散策 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

11月3日。

 

扇ノ山を歩いた後、浜坂に出て、加藤文太郎の故郷の山、観音山に登りました。

 

麓にある相應峰寺の脇から登山道に入ります。

 

 

 

少し荒れた道ではありますが、相應峰寺の本堂が山頂近くにあるため、参道というべきなのでしょうか。

 

道の傍らには石仏が点在しています。

 

 

 

赤い前掛けをしているのでお地蔵さんかと思いきや、必ずしもそうではなく、すべてあるのかどうかはわかりませんが、一回り大きな台座に据えられた石仏は西国三十三ヶ所の石仏のようです。

 

小さめの石仏は、すべてではないのかもしれませんが、四国八十八ヶ所の石仏のようです。

 

 

 

山頂近くまで登って来ると仁王門がありました。

 

仁王さんも居られました。

 

 

 

その先には鐘楼。

 

 

 

その先には南側の眺望が開けた場所があり、眼下には岸田川、遠くには氷ノ山、扇ノ山あたりの山々が見えました。

 

 

 

本堂前の参道には幟がたくさん。

 

本堂圓通殿の十一面観世音菩薩は重要文化財に指定されているようです。

 

 

 

立派な本殿ですが、誰もいない無人のお寺でした。

 

 

 

本堂の裏手を登ると山頂です。

 

 

 

ふるさと兵庫100山、観音山(245m)。

 

35分ほどで到着しました。

 

昨日登った鳥取城跡(久松山)より少し低い。

 

 

 

山頂からは北側に日本海が望めました。

 

 

 

西側には浜坂の漁港。

 

港の向こうに張り出している山は城山です。

 

 

 

観音山から下山した後は、浜坂の町の中にある加藤文太郎記念図書館に立ち寄りました。

 

この図書館の2階には国寶的山の猛者と称された登山家、加藤文太郎の遺品や資料が多数展示されており、無料で見学することができます。

 

私が知る加藤文太郎は、9割方、新田次郎の小説「孤高の人」に描かれた加藤文太郎ですが、略歴、登山歴、愛用した登山靴、ピッケル、スキー、カメラなどの登山道具、手帳、写真、新聞記事、当時の地図などなど、小説の中の加藤文太郎と重ね合わせながら興味深く観ることができました。

 

山に関する蔵書もかなり豊富で、大半は普通に貸し出し可能になっていました。

 

 

 

浜坂の海岸から見る観音山。

 

歩いていると山寺の雰囲気でしたが、海側から見ると、海に張り出した岩塊のような山なんですね。

 

 

 

海岸のそばには、新田次郎の「孤高の人」の碑が立っていて、小説の中で加藤文太郎が観音山に登った時の一節が刻まれていました。

 

帰って改めてこの部分を読み返してみると、加藤文太郎は、自身の結婚式のために神戸から浜坂へ帰郷する際、道中の山に登りながら帰り、最後、結婚式の当日に観音山に登って、実家に着くのが少し遅れたというふうに書かれていました。

 

ああ、そんな人だったなぁ...

 

山に対してストイックすぎて、憧れとかはまったくないのですが、ただただすごい人だと改めて思いました。