平標山から仙ノ倉山への稜線歩き。
平標山の山頂から少し下るとさっそく高山植物のお花畑が広がっています。
花の密度はそれほど濃くはありませんが、天気がよく花も生き生きとしているため、十分に華やかです。
今、お花畑に咲いているのはハクサンイチゲと、
ハクサンコザクラと、
ミヤマキンバイが中心。
白に紫に黄と彩り豊か。
あとは、ミツバオウレンも混じっていました。
チングルマもありましたが、こちらはまだこれからというところ。
ミヤマキンポウゲも少しありました。
小さなアップダウンを交えつつ、花を観ながら仙ノ倉山を目指して歩きます。
途中で振り返る平標山。
目の前にあるのは谷川岳、肩ノ小屋から10000mの標識。
大きなアップダウンもある谷川連峰の稜線を歩くわけですから、10kmとはいえ大変な道程です。
シャクナゲはピークを少し過ぎたところ。
仙ノ倉山手前のピークを越え、あともう少し。
斜面には残雪も見えます。
そして、仙の倉山山頂(2026.2m)に到着。
ゆっくり花を観ながら登山口から3時間55分でした。
仙ノ倉山は谷川連峰最高峰で日本二百名山。
二百名山はこれでようやく20座登頂。
最近、意識的に二百名山、三百名山を選んで登っていますが、まだまだです。
仙ノ倉山の山頂も360°の眺望。
平標山と大体同じような眺めですが、平標山からは仙ノ倉山に隠れてよく見えなかった東側の山々もよく見えます。
仙ノ倉山から万太郎山、谷川岳へと続く谷川連峰の稜線。
見るからにハードな道程です。
谷川岳周辺をアップで。
中央右端が谷川岳。
右端の少し突き出たピークがトマノ耳でその左のピークがオキノ耳。
谷川岳の奥、中央に2つ並んだ山は尾瀬の至仏山(右)と燧ヶ岳(左)です。
北に目を向けると巻機山があり、その背後に隠れるように越後三山などが見えます。
仙ノ倉山の山頂は人がいっぱいで落ち着いて腰を下ろせそうになかったので、お花畑の途中にあったベンチまで戻ります。
それにしてもこの好天。
日差しは強いものの稜線上は扇風機の強くらいの涼しい風が吹き、とても気持ちよく歩けました。
昨日までの雨で足元の悪いところもありましたが、梅雨時期にもかかわらず、この好天とは恵まれています。
帰り道も花を楽しみながら。
空に向かって目いっぱい花開くハクサンイチゲ。
そして、ハクサンコザクラ。
関西からだとそれこそ白山にでも登らなければ見られないこれらの花々を、この時期、この2,000mほどの標高の山で見られるなんて。
しかも、そんな山に首都圏から3時間程度で来られるなんて。
うらやましいかぎりです。
お花畑のベンチで軽く昼食をとった後は、平標山の山頂を左に折れて、平標山ノ家経由で下山します。
こちらの稜線にはこれまで見た花のほか、タテヤマリンドウや、
ワタスゲも咲いていました。
山ノ家では平標山と仙ノ倉山のバッジを購入。
こちらではテン泊もできるようで、すでにたくさんのテントが張られていました。
今日は絶好のテン泊日和になりそうですね。
山ノ家から見る仙ノ倉山。
山ノ家からはブナやシナノキの森をひたすら下って、
平元新道の登山口に下山。
あとは岩魚沢林道を歩いて、
12時50分頃に無事登山口に戻ってきました。
今日はゆっくり花を観ながらも、ほぼ標準コースタイム、7時間20分の山行でした。
下山後は越後湯沢に出て、お土産などを物色した後、2度目の昼食にへぎそばのお店の舞茸天ざるをいただき、
長野に戻る途中、十日町に出て、十日町市博物館で国宝の火焔型土器などを鑑賞しました。
国宝展でも見ましたが、何度見ても魅惑的な造形です。
十日町市博物館にはこのほかにも国宝級の土器が多数あり、縄文時代の展示の他にも、十日町における織物の歴史、雪や信濃川と人々の暮らしとの関わりについての展示があり、なかなか見ごたえがありました。
今回、思い切って遠征してきた平標山と仙ノ倉山ですが、高山植物の花の最盛期で、かつ天候にも恵まれ、これ以上ないほどの大満足の山行になりました。
さすがこの時期人気の山、よき山でした。