一乗寺、網引湿原、鶉野飛行場跡と、午前中に加西を散策した後、午後は高砂・加古川方面の気になっていた所へ。
まずは石の宝殿をご神体として祀る生石(おうしこ)神社です。
拝殿の奥、三方を岩壁に囲まれた空間に鎮座する巨石が石の宝殿。
水に浮いているように見えることから浮石とも呼ばれます。
大きすぎて至近距離ではフレームに収まりません。
岩壁の上から見ることもできます。
ほぼ立方体ですが、後部に突起があります。
ブラウン管テレビのような形にも見えるこの謎の石の構造物は、古代、周囲の岩盤をくり抜くようにして切り出されたそうですが、これは未完成の状態で、本来は突起の部分を上にして立てるつもりだったと考えられているそうです。
石の宝殿は、天之逆鉾、四口の神竈とともに、日本三奇に数えられるそうです。
日本三〇〇、三大〇〇は、その気になれば制覇できそうな数。
日本三奇も制覇してみたくなりました。
石の宝殿の岩壁の上をさらに少し登ると、眺望がよく、北側には高御位山がよく見えました。
石の宝殿の周辺の山は古くから竜山石の採石が行われてきた場所で、採石遺跡などを巡ることができます。
竜山をぐるっと一周するコースでも約70分とあったので、マップを頼りに回ってみました。
竜山への登り口にある加茂神社。
加茂神社には、ハート形(葵紋)の手水石があります。
恋人の聖地?
加茂神社から少し登ると「観涛処」の文字が彫られた竜山石があります。
江戸時代末期に姫路藩家老の命によって彫られたそうです。
文字通り、播磨灘が近く、波の見える場所ですが、右手には採石によって剥き出しになった岩盤も見えます。
稜線に出てさらに少し歩くと竜山の山頂(92m)に到着。
100m足らずの低山ですが360°いい眺めです。
遠くにぼんやりと姫路城も見えました。
竜山の山頂は古墳でもあり、このあたりは魚崎構居跡といい、建物の遺構なども発見されているそうです。
竜山からの下山路にも面白いものがいくつか。
これはジャイアント馬場顔岩だそうです。
そう言われてみれば、そう見えるかな。
下山後は採石場の岩壁を見ながら、川沿いを歩いて、写真右奥の山にある生石神社へ。
ザックいらずの竜山プチ登山を含めて1時間弱で一周できました。
石の宝殿竜山めぐりをした後は、高御位山へ。
今回は午後3時を過ぎていたので、成井登山口から最短コースで。
こちらの登山口、駐車場が狭そうなのでどうかなと思いながら来たのですが、広々とした第2駐車場ができていて余裕で停めることができました。
ほとんど石段の高御位神社の参道をスタスタ登り、約30分で山頂に到着。
今日は蒸しっと暑くて、けっこう汗かきました。
これからの時期、低山はきついですね。
南側の眺め。
左奥に生石神社や竜山も見えています。
アップで。
中央奥の山が竜山で、その右手前に採石場の岩壁があり、その手前、山の中腹に少し屋根が見えているが生石神社です。
高御位山の山頂では、登る前に鹿嶋神社にお参りして買ってきた蒸したて柏餅をいただきました。
これだけは外せません。
下山は東側の縦走路の途中を左に折れ、小高御位山経由で。
小高御位山の山頂にも磐座のようなものがありました。
小高御位山から見る高御位山。
今日は登り30分、休憩30分、下り30分の計1時間30分のお手軽山行でした。
今日、高御位山に登ったのは、この時期に咲く珍しいササユリを見るため。
こちらは普通のササユリですが...
一株だけ、八重のササユリが咲いているのです。
突然変異でこのような花の形になったのだそうです。
この山で見つかっているのはこの一株だけだそうで、イノシシなどに荒らされないよう厳重に保護されていました。
大切に見守りたいですね。
今日は網引湿原のトキソウと高御位山の八重のササユリをあわせて見れて、加西、加古川、高砂の気になっていた所もいくつか回れて、スッキリしました。
特にササユリ情報は前夜に偶然見つけたもので、タイミングよく観ることができてラッキーでした。