能勢の三草山を歩いてきました。
周辺に”公的な”登山者用駐車場がないため、今日は能勢電+阪急バスで。
阪急バス森上バス停からのどかな里山風景を観ながら登山口へと歩いていきます。
ユキノシタ。
エゴノキ。
登山口から少し歩くと、ゲートがあります。
三草山の南東側にある「三草山ゼフィルスの森」のゲートです。
ナラガシワやクヌギ、コナラなどの広葉樹を主体とした里山林で、「森の宝石」とも呼ばれるミドリシジミ類の蝶が生息しており、これらの蝶の生息環境を維持するため、里山林の保全活動が行われているそうです。
そのゼフィルスの森の外縁を三草山に向けて歩きます。
森上バス停から1時間ちょいで三草山の山頂に到着。
広葉樹の新緑に囲まれた気持ちのいい空間です。
しかし、誰もいない。
今日は山では途中の林道でオフロードバイクの人を数人見ましたが、他のハイカーには出会いませんでした。
三草山(564m)。ふるさと兵庫100山(No.69)です。
大阪50山にも入っています。
山頂からの眺望は限られてはいましたが、南には中山と六甲山。
西側には三田方面の山々。
右端に大船山、左端に羽束山。
東側にも五月山などが見えましたが、妙見山までは見えませんでした。
三草山でコーヒーブレイクの後、サイノカミ峠へ下ります。
サイノカミ峠は昔からの摂津と丹波を結ぶ交通の要衝だったそうで、江戸時代の道標(お地蔵さんの左)や法華石塔(お地蔵さんの右)が残っています。
さて、ここからは三草山の隣の滝王山を目指しますが、四方八方に道が伸びているのに、昔の道標はいいとして、現代の道標がなくちょっと困惑。
ここは写真正面の林道が正解でしたが、サイノカミ峠の先にもわかりにくい分岐が2箇所あり、1箇所目は無事クリアしたものの、そこでほっとして油断したためか、2箇所目はまったく気づかずに地理院地図にも載っていない枝道に入ってしまいました。
地形的に行けそうだったので、分岐まで戻らずに道なき斜面を登って正しい道に戻りましたが、ここから先も里に下りるまで道標がなく、地図読みスキルを試される山でした。
山と高原地図で破線ルートになっているのはそういうことか...
滝王山の山頂付近には巨岩がゴロゴロ。
滝王山(570m)に到着。
”たきおうやま”ではなく”りゅうおうざん”と読むようです。
眺望はなし。
山頂の少し先には巨岩の上に祠が。
滝王山には三角点はなく、少し下ったところにある小さなピークに三角点がありました。
長谷三角点(507m)だそうです。
長谷三角点の少し先に峠があり、そこを右に曲がって下ると山腹に八坂神社があります。
素戔嗚尊を御祭神としているそうですが、牛頭天王とも呼ばれているそうです。
鳥居の下から右に細い山道を登っていくと大阪府指定天然記念物のスダジイの巨樹がありました。
里に下りてくると右手に三草山、中央奥の方に妙見山が見えました。
このあたりは長谷という地区で、日本の棚田百選「長谷の棚田」が広がります。
ヤマボウシ。
一番眺めがよさそうな場所からの見る長谷の棚田。
田んぼに水が張られ、田植えも始まっており、とてもきれいです。
昼間もきれいですが、この時期は特に早朝、暁色に輝く棚田が美しいみたいです。
茅葺屋根の家も少し残っていて、今では希少な昔ながらの美しい日本の里山風景です。
スイカズラ。
長谷の棚田を観た後はロードを歩いて能勢の道の駅へ。
道の駅まで歩いて、今日はトータル3時間45分ほどの山行でした。
次のバスは約1時間後なので、道の駅と周辺をぶらぶら。
ここまでのロードがけっこう暑かったので、まずは道の駅の少し北にある農家ジェラートを食べに行きました。
ミルクやチョコレートもありましたが、地元で栽培した食材を使用したジェラートが特徴ということで、ルバーブジャムとヨーグルトのジェラートとビーツのジェラートのダブルにしてみました。
どちらも自然で爽やかな味わいでなかなかおいしかったです。
そして、順序が逆ですが、道の駅では能勢のお米を使用した握りたておにぎりをいただきました。
お米を味わいたいなら塩むすびなんでしょうが、しいたけとたまごのおにぎりと、季節限定のたけのこのおにぎりにしてみました。
もっちり粘り気のあるお米に具材もいい香り、いい味わい。
ボリュームもあっておいしかったです。
あとは野菜や地酒などを買い、帰路につきました。
今日は山そのものはそれほど見どころはありませんでしたが、長谷の棚田の美しい里山風景を観れて、その能勢のお米や野菜を食べれて、買えて、よい一日でした。