東赤石山から25分ほどで八巻山(1698m)に到着。
ピカピカの八巻大権現の祠。
東側の眺め。
右手前に東赤石山。
東赤石山の左には権現山、黒岳が見えます。
東赤石山のはるか向こうには遠く剣山系の山々もかすかに見えます。
権現山の北側の斜面、標高1300~1400mあたりでしょうか、アケボノツツジがたくさん咲いています。
今日は下山後、新居浜方面に下りましたが、道中、銅山越あたりでしょうか、峰々がこんなふうにアケボノツツジでピンクに染まっていました。
八巻山からはさらに少し西に進み、途中、左に折れて南側の斜面を赤石山荘に下ります。
この先もかんらん岩体の稜線上に縦走路が続いています。
このかんらん岩体、四国の山でもここ以外では見たことがないのですが、それもそのはず、このかんらん岩はマントルを形成する岩石で、蛇紋岩に変成してしまうことが多く、このように地表にそのまま露出しているところは東赤石山と北海道のアポイ岳など、日本全体でも稀なのだそうです。
そういえば早池峰山や至仏山は蛇紋岩の山でしたが、岩の色はこんなでした。
蛇紋岩の山は植物が育ちにくいという特徴がありましたが、かんらん岩も同じようです。
ただ、夏にはオトメシャジンなど、こういう土壌に耐えられる高山植物が咲くそうなので、夏に登るのもよさそうです。
赤石山荘が見えてきました。
なかなかの高度感ですが、ちょうどこの写真を撮った場所の前後は急傾斜だったものの、あとは見た目ほど急ではありませんでした。
途中、振り返ると...大きな岩が今にも落ちてきそう!
ちょっと早いような気もしますが、キバナノコマノツメ?
赤石山荘。
赤石山荘からは瀬場谷ルートを下山します。
さようなら八巻山。
なかなか楽しいアドベンチャーでした。
登山道のすぐ近くに咲いていたアケボノツツジ。
少し遠くにはこのようにたくさん咲いたアケボノツツジの木もありました。
ですが、先ほど八巻山の山頂から見た権現山の斜面のように群生している場所は見当たりませんでした。
このあたりではこんなものなのかな?
イシヅチザクラ。
イシヅチザクラはタカネザクラとキンキマメザクラの自然交配によって生まれたと言われるそうですが、ソメイヨシノなどと比べると小粒な花で、そんなに多くはつかないのですね。
でも、こういう控えめな桜もよいものです。
瀬場谷ルートも、上部はしばらくかんらん岩体。
鉄杭に空き缶がかぶせられていますが、剥き出しの鉄杭でケガをしないようにということかな。
途中からは谷に近づいたり遠ざかったり、渡渉したりしながら下って行きます。
東瀬場谷ルートと似たような道でしたが、こちらのほうが少し花が多く咲いていました。
ワチガイソウ。
マルバコンロンソウかな?
これは...雌しべが赤くないけど、シロバナネコノメソウ?
チャルメルソウ...ですが、これはシコクチャルメルソウというやつかな?
苔からこぼれ落ちそうな水滴。
こういうのも素敵。
小さな滝がいくつもあります。
本日の野鳥その2、オオルリです。
不用意に近づきすぎて逃げられた。
シャクナゲも咲いていました。
この後、東瀬場谷ルートと合流し、瀬場谷を越え、筏津に下山。
今日は込み込み6時間30分の山行でした。
天候にも恵まれ、四国で唯一無二なかんらん岩体の岩稜帯を歩けてなかなか楽しかったです。
そして、これで四国の二百名山は完登。
三百名山も宇和島方面の2座、三本杭と篠山を残すのみとなりました。
下山後はマイントピア別子に寄ってみました。
かつての別子銅山の鉱山観光の拠点となっている道の駅ですが、時間が遅かったので観光列車に乗ったり、観光坑道を見たりするのはやめ、旧端出場水力発電所だけ見学しました。
旧端出場水力発電所は、つい最近、内部を公開するようになったそうですが、古い発電機が並ぶ様はなかなか壮観です。
放水路にも入れるようになっており、発電の原動力となるペルトン水車も見ることができました。
明治後期の電力需要の増大に対応するために建てられたこの発電所は、別子銅山の近代化にも貢献したそうです。
別子銅山には、東洋のマチュピチュと呼ばれる東平地区など、見どころがいろいろあるようなので、また機会があれば訪れてみたいと思います。