三嶺散策 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

10月28日。

 

瀬戸内国際芸術祭、本島、高見島、粟島を巡った翌日は、四国に来たもう一つの目的、山登り。

 

四国山地、剣山のお隣、四国で最も美しい山と称される三嶺に登ってきました。

 

最も一般的な日帰りルート、名頃登山口からのピストンです。

 

休日は三嶺に向かう酷道(国道)の交通量が多くなりそうだし、駐車場も混雑しそうなので、あえて平日に来てみたのですが、目論見どおり道も駐車場も空いていました。

 

7時50分頃に到着し、8時20分頃、登山開始。

 

 

 

ミズナラやブナなどの広葉樹林の美しい森の中を、緩急織り交ぜながら登って行きます。

 

このあたり、カラの混群に出会いましたが、動きが速すぎてろくな写真が撮れず。

 

 

 

登山口から300m近く登ると、一旦、林道に出ます。

 

ここまで車で登って来れるとだいぶ楽できますが、一般車両通行止めです。


 

 

このあたりから、紅葉した木が見られるようになってきました。

 

 

 

さらにしばらく歩くと、広葉樹林から針葉樹林へ。

 

これはウラジロモミ。

 

ここ三嶺では別名のダケモミと呼ばれています。

 

 

 

ダケモミの丘に到着。

 

その名のとおり、このあたりはほぼ一面ダケモミの緩やかな丘状のピークになっています。

 

ダケモミの落ち葉が細かいためか、足元のクッションがよく、一歩一歩がとても気持ちいい。

 

 

 

ダケモミの丘を抜けると再び広葉樹の森。

 

いい感じに紅葉しています。

 

木の密度が低く、日が差し込んで明るい森なので心地いいです。

 

 

 

目の前の木で数羽の鳥がパッと飛び、”あっ、とり!”と思ったら、アトリでした。

 

 

 

一瞬ススキが群生しているところが現れました。

 

穂がもう目いっぱい開いています。

 

 

 

巨岩が現れ始めました。

 

縦にミルフィーユな岩。

 

 

 

背の高い木がなくなって灌木帯に変わります。

 

ドウダンツツジ属の紅葉。

 

 

 

花はほぼ見ませんでしたが、辛うじてリンドウを見つけました。

 

 

 

山頂近くまで来るとササ原をトラバース気味に登って行きます。

 

四国の山らしい風景になってきました。

 

 

 

斜面の上を見上げると、コメツツジの群落に彩られた巨岩群。

 

コメツツジの紅葉はほぼ終わり。

 

 

 

ひときわ大きな岩を巻いて、最後、急登を一登りすると、

 

 

 

山頂部に到着。

 

目の前に池があり、左手に進めば山頂です。

 

と言っても、すぐそばに見えるピークは山頂ではなく、

 

 

 

そのさらに奥にあります。

 

 

 

日本二百名山、三嶺(1894m)に到着。

 

登山口から2時間50分と、思ったよりも早く登れました。

 

 

 

山頂からは360°の大展望。

 

ミヤマクマザサとコメツツジの群落の向こうに並んでそびえる高い山は剣山(左)と次郎岌(右)。

 

 

 

三嶺から剣山への縦走路は憧れの縦走路の一つ。

 

上の写真の右下から左へと稜線をたどり、

 

 

 

さらにその先へとたどって行くと、次郎岌、剣山へ至ります。

 

1泊2日、避難小屋かテント泊になりますが、それほど大きなアップダウンがなく、爽快な稜線歩きが楽しめるそうなので、次来るときには、チャレンジしてみたいです。

 

 

 

剣山方向とは反対方向の西側にも天狗塚に向けてササ原の稜線が続いています。

 

こっちもいいですねぇ。

 

 

 

三嶺・天狗塚のミヤマクマザサ及びコメツツジ群落は、国の天然記念物になっているそうです。

 

ミヤマクマザサは背が低く、葉も小さめ。

 

踏み込みやすいササ原ですが、登山道を外れて踏み荒らさないよう気をつければなりませんね。

 

 

 

でも、人間よりも鹿の食害の方が心配です。

 

斜面のササ原についている何本もの筋は、鹿の通った後だったりしないだろうか?

 

 

 

今日は上空に雲が多く、特に三嶺には日があまり差し込まなくて、写真写りがイマイチ。

 

山頂で1時間ほど待ってみましたが、全然雲がとれないので諦めて下山を開始します。

 

日差しは乏しくとも、この厳しさと優しさが融合した風景はとても美しい。

 

さすが、四国一と言われるだけのことはあります。

 

 

 

そんな三嶺における一番のビューポイントは、山頂手前のピークから池を望む眺め。

 

日が差していないのは残念ですが、構図的にも配色的にもとても美しい景色です。

 

三嶺ヒュッテの白い壁と赤い屋根もいいアクセントになっています。

 

三嶺ヒュッテは避難小屋ですが、2階建てで別途トイレもあって快適に過ごせるようです。

 

 

 

池を取り囲む稜線はぐるっと周回できるようになっているので、三嶺ヒュッテの裏手のピークにも回ってみました。

 

 

 

剣山方面の景色。

 

眼下、右側に伸びる尾根が今日登って来た尾根。

 

緩やかなところ、急なところ、広葉樹の森、ダケモミの森、歩いてきた道のりがよくわかります。

 

 

 

下山も森と紅葉を楽しみながら。

 

 

 

森に入ってからはとても歩きやすく、1時間50分ほどで登山口に到着。

 

山頂部の美しいさササ原もそうですが、広葉樹とダケモミの森も美しく、終始癒されながら歩いたからでしょうか。

 

名頃登山口から三嶺までは累計標高差1,000mほどありますが、ほとんど疲れを感じることなく歩くことができました。


さすが四国で最も美しいと山と言われる三嶺。

 

よい山でした。

 

今度は、新緑の季節や、花が咲く季節に歩いてみたいです。

 

剣山~三嶺の縦走で...