瀬戸内国際芸術祭2022。
本島、高見島、粟島を1日で巡った後、翌々日に伊吹島へ。
琴弾公園にある有明グランドの無料駐車場に車を停め、シャトルバスで観音寺港に向かい、9:30のフェリーに乗って、9:55に伊吹島着。
帰りは13:30のフェリーに乗るつもりにしているので、3時間半ほど滞在できますが、作品数も少なめなので、ゆっくり回れます。
また、有料作品数も少ないので、今日は各施設で個々に観賞料を支払うことにしました。
同じフェリーに乗ってきた人たちが一斉に港から作品鑑賞に向かった後、一呼吸おいてからのんびり出発。
伊吹島も高台にある集落に作品が集中していますので、坂道をゆるゆると登って行きます。
ib06 パサング メラ・ヤルスマ+ニンディティヨ・アディプルノモ
最初の作品。
インドネシアの伝統工芸品、籐で作成された作品。
パサングとはインドネシア語でペアを意味し、この作品は「ふなだまさん」という小さな木製の家形お守りから着想を得たそうです。
ib01 トイレの家 石井大五
旧伊吹小学校にあるこちらの作品はトイレ。
小豆島にもトイレ作品がありました。
旧伊吹小学校。
校舎1階には、「いりこ庵ラボ 海と島の世界」の展示。
伊吹島の立体模型などがありました。
こういうの作るの楽しいだろうなぁ...
こちらにも、パサングのコスチューム作品がいくつか展示されていました。
コスチュームには島民のアイデアで和服の要素も入っているのだとか。
船の形をした靴も面白い。
ib08 ものがみる夢 KASA/KOVALEVA AND SATO ARCHITEC…
校舎2階にある2作品。
こちらは「海の庭」。
教室全体に張られているのは漁業用の網で窓の外には燧灘。
そしてこちらは「島の庭」。
カラフルな網の上には様々な生活の道具が点在しています。
2階の廊下から外を見ると、グリーンの人工芝らしきもので覆われた建物があったので、校舎内の作品を見た後に行ってみました。
靴を脱いで、この階段を上がると...
展望スペースになっていました。
これは気持ちいい。
そばにはこんなベンチも。
伊吹島の食事で楽しみにしていた「うららの伊吹島弁当」。
伊吹島に着いた時、港で予約を受け付けていたので、申し込んでおいたのですが、お弁当の受け取りはこの旧伊吹小学校となっていました。
なんと、お汁まで付いていて、そのため、好きなところに持っていって食べるのではなく、校庭に用意されているテーブルで食べるという形になっていました。
いりこ飯、釜揚げいりこの天ぷら、ふき大根、小魚のきんぴら、落花生煮豆、うどん粉餅、はたきもち入り伊吹の雑煮などなど、伊吹島の家庭料理のお弁当です。
こういうところで味わいたいのはなんといってもこういう家庭料理。
どれもおいしかったですが、やはり、伊吹島特産のいりこを生かしたいりこ飯やいりこの天ぷら、いりこの出汁が効いた雑煮が特においしいかったです。
さて、アート巡りに戻ります。
またパサング。
島の何箇所かに設置されていました。
ib03 イリコ庵 みかんぐみ+明治大学学生
島にある廃材などを利用して建てられた東屋で、集会や休憩に利用されているようです。
ib09 つながる海 ゲゲルボヨ
旧郵便局の建物を利用してインドネシア人アーティストが手掛けた作品。
日本とインドネシアの類似性をテーマにした作品だそうです。
全面インドネシア風に見えて、よく見ると日本が溶け込んでいます。
ib05 伊吹の樹 栗林隆
出部屋と呼ばれる出産前後の女性たちが一時的に集団生活をしていた産院の跡地に作られた作品。
子宮を表す生命の樹とのことですが、胎内くぐり的な意味合いもあるのでしょうか。
内部に張られたミラーが覗く方向によって緑や青に輝いてとてもきれい。
今日はよく晴れてくれてよかった。
こちらは伊吹島民俗資料館。
漁業や婚礼など昔の島の暮らしに関する展示がされていました。
古い漁具なども展示されていましたが、このイカ釣り、タコ釣りのためのエギやテンヤは、今のものと比べてもそれほど形は変わっていないのですね。
ib10 浜辺の歌 マナル・アルドワイヤン
最後は、急坂を一気に下って海岸にあるこの作品。
アラビア湾岸文化圏で、船乗りの無事を祈る儀式に使われるナツメヤシの葉で編んだ籠を使ったインスタレーション。
こういう籠に火を点けて、海に浸けて火を鎮めるといったことを行うそうです。
最後の作品を見終えて、海岸沿いを歩いて港に戻る途中には、いりこの加工場が立ち並んでいました。
大量に積み重ねられているのは、いりこを乾燥させるために使うセイロのようです。
今日はどこもお休みのようでしたが、港に戻るといりこを直売していたので、買って帰りました。
大きな袋にたっぷり入って一袋500円と、とっても安かったです。
そして、予定どおり、13:30のフェリーに乗って観音寺港へ。
今日はとてもいい天気で、最高のアート日和でした。
前回の芸術祭では四国と陸続きの沙弥島にしか行かなかったため、今回は6年ぶりの島巡りとなりましたが、やっぱり、島旅は楽しいです。
芸術祭に限らず、機会を見つけていろいろな島に行ってみたくなりました。
島国日本には、自然、歴史、文化、グルメ、そして島山など、アート以外にも魅力のある島がたくさんありますから。