瀬戸内アート散策2022(1) 本島 | Archive Redo Blog

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DBエンジニアのあれこれ備忘録

 

瀬戸内国際芸術祭2022に行ってきました。

 

今回巡るのは、秋会期限定の西部4島(本島、高見島、粟島、伊吹島)。

 

1日で4島回るのは不可能なので、2日かけて1日2島ずつというプランを組むのが妥当かなと最初は考えたのですが、本島-高見島-粟島を結ぶ高速船を利用すれば、この3島を1日で巡ることが可能であることがわかったので、ちょっと駆け足にはなりますが、1日目は本島、高見島、粟島を巡ることにしました。

 

まずは、丸亀港に車をデポし、1DAYチケット(1,800円)を購入し、7:40発のフェリーで本島へ。

 

8:15に本島着。

 

案内所前のボードで最新情報を確認します。

 

各島の港に設置されているこのボード。

 

マップやガイドブックには載っていない見どころやお得情報などが書かれているかもしれませんので要チェックです。

 

 

ho01 Vertrek「出航」 石井章

 

港にあるこちらの作品。

 

塩飽出身の船員が多く乗っていたという咸臨丸をモチーフしているそうです。

 

出航するフェリーと重ねて。

 

 

 

本島で屋内展示作品を鑑賞できるのは9:30~ということで、まずは、港のある泊という地区から2kmほど歩いて笠島という地区を目指します。

 

途中にある塩飽勤番所跡。

 

塩飽諸島の政務を行っていた場所だそうです。

 

 

ho09 善根湯×版築プロジェクト 齊藤正×続・塩飽大工衆

 

土を層状につき固めて壁を作る版築という工法で作られた作品です。

 

 

 

そのそばに置かれていたベンチ。

 

各島、ところどころにこういうアートな椅子やベンチを見かけます。

 

瀬戸大橋を眺めながらちょっと一服。

 

 

 

軽く丘を越えて笠島集落の中心部へ。

 

歴史を感じるいい街並み。


 

 

このあたりは、塩飽水軍、塩飽廻船の拠点として栄えたところで、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されているそうです。

 

まだ朝早くどこも開いていませんが、見学できる町家やお店などもいくつかあります。

 

 

 

郵便ポストと古い町並み。

 

けっこうありがち。

 

でも、撮ってしまいがち。

 

 

 

この苔むした椅子は?

 

かつての作品でしょうか?

 

 

 

名前の付いた通りもあります。

 

”マッチョ通り”? あのマッチョですか?

 

 

 

少し路地裏に入ったりすると空き家や空き地も多いのですが、メインの通りには花を植えたりされてきれいにされています。

 

今回は時間的に余裕がなく、こうした歴史的な部分についてはほとんど見れなかったのですが、芸術祭関係なく、塩飽の島の歴史を巡る散策もいいかもしれません。

 

 

ho13 水の下の空 アレクサンドル・ポノマリョフ

 

笠島集落の先にある屋外展示作品。


金属の骨組みに砂の色の吹き付けがされており、胴体部分は漁網やロープで作られています。

 

今にも漕ぎ出さんとしているのか、あるいは時が止まってしまっているのか。

 

 

 

作品の下にはミラーが仕込まれています。

 

青空だったら映えそう。

 

 

 

道の真ん中で青い瞳の島ネコ発見。

 

シャム柄の野良猫ってたまに見かけますよね。

 

 

ho15 SETOUCHI STONE LAB 川島大幸

 

笠島集落に戻って、9:30から屋内展示作品の鑑賞開始。

 

こちらはかつて石切り場だったこの島の石切り場の遺構や石切りの技術から着想を得た作品群。

 

 

 

3Dスキャンした石切り場の遺構、切り出した石、重さが書かれた石など...

 

 

ho16 石が視力を失っていないように、盲人も視力を失っていない。 アリン・ルンジャーン

 

こちらも石を用いた作品。

 

風が吹き込むと、紐の上部に取り付けられた竹の板が音を奏でるそうです。

 

 

 

こちらは? 石がない...

 

 

ho10 Moony tunes フェ・スーメイ

 

こちらも石が題材。

 

手前には円形の大理石を用いた作品、奥には火山岩を用いた作品。

 

 

ho14 無二の視点から 藤原史江

 

サンドペーパーに石で描いた作品。

 

その描いた石そのものが見ていた風景を描いており、作品の下にはその石と一言が添えられています。

 

 

ho12 レボリューション/ワールドラインズ アリシア・クヴァーデ

 

こちらも石を使った作品。

 

リングで結ばれた大小の石の対峙。

 

 

 

そして、こちらは鏡を配置して、実像と虚像が入り混じる空間。

 

(入り口から撮ったらあまりいいポジションではなかった...)

 

おや? 奥の座布団の上の猫は虚像か実像か?

 

 

 

本物の島ネコちゃんでした。

 

窓際の青海波の座布団がお気に入りのようですね。

 

セトゲーで巡る島にはネコがとても多いですが、屋内展示作品の中にまで入り込んでいるとは。

 

 

ho08 産屋から、殯屋から 古郡弘

 

笠島集落の作品を観た後は、港のある泊地区のほうに戻りますが、途中、その道筋からは外れた甲生という地区の作品へ。

 

こちらは、繰り返される生と死を見つめ、島で感じた空気や大地から湧き出すエネルギーを表現した作品のようです。

 

じっくり見ていると、ちょっと怖い。

 

 

ho06 咸臨の家 眞壁陸二

 

泊地区に戻ってラスト2作品。

 

咸臨丸の水夫だった横井松太郎氏の生家に作成されたこの作品。

 

この壁、男木島で見たことがあります。

 

 

 

外壁にも。

 

男木島で見たものとは少し異なるモチーフで描かれているようです。

 

 

h05 漆喰・鏝絵かんばんプロジェクト 村尾かずこ

 

島の歴史、文化、思い出などをテーマに、漆喰で作った絵看板。

 

全部は見ませんでしたが、あちこちに点在しており、こちらは無彩色ですが、

 

 

このように彩色された作品もあり。

 

さて、これで一応、ほぼすべての作品を観終えましたが、時刻は次の高見島へ向かう船の出向時刻の20分前。

 

 

 

最後にこの重厚感ある木鳥神社の石鳥居を見て、港に戻ります。

 

この石鳥居は大阪城築城にもかかわった石工たちによって1627年に建立されたものだそうです。

 

 


港の前の案内所横で「島娘弁当」を買い込み、船へ。

 

たこ飯にたこ天など、たこ中心のお弁当。

 

さっと買えて、好きな場所、タイミングで、島ならではの料理を食べられるお弁当はありがたいです。

 

 

本島滞在時間は3時間。

 

本島は歩く距離が長く、だいぶ駆け足でのアート観賞になってしまいました。

 

レンタサイクルを活用すればもう少しゆとりをもって観賞できたかもしれませんが、歴史散策も含め、本来は1日掛けて巡るべき島なのかなとも思いました。

 

 

(2) 高見島へつづく...