10月3日。
前夜に天気予報を確認したところ、曇り予報だったので、朝の曇り具合を見て、山に登るか、軽く散策するか決めようと思っていたのですが、曇りと言っても薄曇り程度で、風も穏やかでガスも出ておらず視界も良好なので、山に登ることにしました。
目指す山は立山とは反対側にそびえる大日連峰の奥大日岳。
雷鳥荘スタートで3時間程度で登れる山です。
雷鳥荘でバイキングの朝食をゆっくりと食べ、食後の100円コーヒーもいただいて、7時半頃に登山開始。
一旦、雷鳥平まで下って、まずは大日連峰の稜線、新室堂乗越まで登って行きます。
奥大日岳までは、この一番低い雷鳥平からでも350m程度の標高差ですので、昨日の立山よりも楽に登れます。
雷鳥沢から歩き出してまもなく、木道が敷かれた紅葉の草原に出てきました。
おー、少し日も差してきてめっちゃきれいじゃないですか。
やっぱり、この季節は、こういう道を歩きたいですよね。
奥大日岳まで登らなくても、雷鳥沢でキャンプして、この辺りを散策するだけでも十分かもしれません。
朝日に煌めくチングルマの綿毛。
秋のチングルマの最も美しく輝く瞬間です。
夏の花も、秋の綿毛も紅葉も、チングルマは我々登山者を長く楽しませてくれます。
草原を過ぎてから少しガレた斜面を登り、新室堂乗越に到着。
ここからは大日連峰の縦走路を行きます。
左斜め後ろに立山の雄姿を見ながらの緩やかな稜線歩き。
現在の立山観光の中心は室堂平ですが、地形的には雷鳥沢あたりに集約されるような形になっているので、そこを中心に据えて、背後に立山を望めるこの辺りからの眺めが一番いいんじゃないかと思います。
ミネカエデの紅葉と奥大日岳。
ナナカマドの紅葉と奥大日岳。
ナナカマドの紅葉はピークまでもう少しですね。
稜線の下に池塘が。
左手、称名川の向こう側の台地は弥陀ヶ原。
行きに高原バスから見た草紅葉はなかなかきれいでした。
弥陀ヶ原も一度歩いてみたいです。
しかし、ここから見ると、弥陀ヶ原より、台地を深くえぐる称名川に目を奪われます。
よく見るとところどころ雪が残っています。
奥大日岳手前のピークを越え、トラバース気味に奥大日岳の斜面を登って行くと、奥大日岳の稜線に出ます。
ここもチングルマの紅葉がきれいです。
山頂はもうすぐそこ。
斜面の少し下には、タテヤマリンドウかな? まだ咲いていました。
そして、日本二百名山、奥大日岳(2606m)に到着。
雷鳥荘からで2時間25分。昨日よりもペースよく歩けました。
奥大日岳山頂からは剱岳がどーん。
剱岳の眺望がいいのが奥大日岳の魅力の一つ。
人を寄せ付けない針山地獄。
立山方面から見るのとはまた少し雰囲気が違いますが、どちらから見ても圧倒的な存在感でめちゃくちゃかっこいいです。
個人的には槍よりも登ってみたいと思っている剱岳。
でも、こうしてまじまじと見ていると、やっぱり無理かなと委縮してしまいます。
剱岳の北側には二百名山の毛勝山でしょうか。
その向こうにはうっすらと日本海。
奥大日岳の西側には大日連峰の稜線が続き、手前に中大日岳、奥に大日岳が見えます。
今日は奥大日岳までで折り返しますが、この先の稜線歩きも楽しそうです。
南を見れば弥陀ヶ原とその向こうに薬師岳。
遠くには白山も見えていました。
薬師岳の東には遠くからでもはっきりとわかる笠ヶ岳と槍ヶ岳。
その手前には水晶岳など黒部源流域の山々。
曇天ながら周囲の山はよく見えました。
東には歩いてきた奥大日岳の稜線とその向こうに立山三山。
昨日からの疲労の蓄積もあるため、下山は少しゆっくり目に。
いや、しかし、この景色の雄大なこと。
贅沢な眺めです。
ガレ場をチョロチョロと歩き回っていたイワヒバリ。
この子たちはこれから冬に向けてどうするのだろう?
草原の木道まで下りてきました。
紅葉の海が素晴らしいです。
いい時期に来れてよかった。
雷鳥平まで下りたら、今度はまた地獄の階段。
途中、地獄谷と奥大日岳を見ながら一息。
雷鳥荘の前でまた一息。
雷鳥平と別山。
みくりが池に向かう途中にある池塘と草紅葉。
ここ結構好きです。
最後にみくりが池と立山、浄土山。
この後、観光客に混じって室堂ターミナルまで戻り、14時のバスで帰路につきました。
奥大日岳、きっといい山だと思って登ってみましたが、思っていた以上にいい山、いい縦走路でした。
今回は2日に渡って立山、奥大日岳と歩きましたが、景色を見ながら、今度はあそこも歩いてみたいと、新たな候補がいくつも浮上してきました。
アクセスのいい山ですし、また訪れてみたいと思います。
(しっかり、体力づくりをした上で...)